セラーナさんがダンジョンに絆を求めるのは間違っているだろうか 作:スキマ時間
朝、ヘスティアが目覚めると、セラーナの背中に抱きついたまま寝ていたことに気がついた。比較的おだやかな神生を送ってきたヘスティアにとっては刺激の強すぎる一夜だった。
大丈夫、スカイリムならちょっとした人生のスパイスだ。
「ふぁ~あ。あれ、セラーナ」
「おはようですわね。」
「ああっ!恩恵を刻んだあと、ステータスを書き写すの忘れてた!」
「それなら大丈夫ですわよ。なんとなく分かるのです。」
「へ?」
「清々しいですわ。まるで、姿をかえられてから初めて呼吸するような気分」
「えーーーーーーーーーーー。」
レベル (ロマンチックな従者)RomanticFollower
力 I 0
耐久 I 0
器用 I 0
敏捷 I 0
魔力 I 0
耐異常 I 0
種族 ノルド
体力 ---
マジカ ---
スタミナ ---
冷気耐性+50%
スキル
隠密
召喚
軽装
片手
魔法
幽鬼作成 召喚魔法(素人)。弱い死体を蘇生(60秒間)
血の吸収 セラーナ専用魔法。体力吸収。
アイススパイク 破壊魔法(見習い)。体力とスタミナに25ポイントの冷気ダメージ
アイスストーム
ライトニングボルト
チェインライトニング
Perk
戦闘の構え 片手武器でのパワーアタック(消費スタミナ25%)
ハック&スラッシュ1 片手斧で攻撃すると出血ダメージ追加
剣士1 剣で攻撃すると10%の確率でクリティカルダメージ
適切な装備 頭・胴・腕・足に軽装を着用していると防御力25%上昇
魔法耐性1 魔法耐性が10%上昇
冷気強化 冷気の呪文のダメージが25%上昇
死霊術 アンデッドの蘇生時間が長くなる
パタり。ヘスティアは、頭を抱えてわけのわからないことをつぶやき始めた。
「蝶、血、きつね、切り取られた首… それとチーズ!チーズのためなら死んでもいい!」
もしかしたら、シェオゴラスの狂気がとりついているかもしれない。
叫び声に驚いて、ベル君が飛びこんできた。
「神様、何かあったんですか?叫び声が聞こえましたけど」
「はっ!ベル君!なにか今、トンデモナイことになっていたような。」
「大丈夫ですの?廃れた神だけに、なにかおかしなものが取り憑いていたような気もしますが。」
「廃れてないから。それに、もうベル君一人じゃないからね。ヘスティアファミリアはこれからだ!」
「神様、僕がんばります!」
ヘスティアが一人で混乱しているあいだに、セラーナさんはいそいそと普段着に着替えた。
吸血鬼のフード、吸血鬼の王族の鎧、吸血鬼の篭手、吸血鬼のブーツ。長年着こなしたいつもの装備だ。
「吸血鬼ではなくなったのだから、これからは母がやっていたように錬金術師になるのもいいですわね。」
「お母さんは錬金術師だったのかい?それならダンジョンに適切な素材があるかもしれないから、冒険者として届けてベル君と一緒に探索するといいよ。ベル君もソロで危なっかしいところがあったから、パーティにはピッタリだし。」
「母は優れた錬金術師であり、死霊術師ですの。今はソウル・ケルンといって、魂石に捕らえられ、消費された魂の流れ着く世界に隠遁しているので、タムリエルにもいないのですけれど。」
セラーナさんは遠い目をした。
「なにか複雑な事情がありそうだね。いつでも頼っておくれよ。なにがあってもボクは君の味方だ」
「セラーナさん、僕も駆け出しですが、いつかセラーナさんの助けになれるようがんばります。」
ドヴァーキンから逸れてしまって、レベルがおかしなことになっているようですし、これはこの子の従者となる運命だったのかもしれませんわね。
「あ・・・ありがとうですの。」
「それじゃ、セラーナ君、とりあえず、ギルドにはレベル1だと届け出るんだ。いいね!」
「では、ベルさん。朝ごはんをいただいたら、ギルドへとまいりましょう。そういえば、ベルさんを朝ごはんにするはずでしたが、もうそれはできないようですわね。」
「え、僕、おいしく食べられちゃうとこだったんですか?」
「やめるんだセラーナ君、ベル君はボクだけのものだ。とりあえず、みんなでじゃが丸くんを食べよう」
ヘスティアの頭の中に、なにかよからぬ声が聞こえたが、きっと気のせいだろう。
『イチゴのタルトをごちそうするぞ。一期一会のトゥルットゥー。』