マーチ達『喋るネコネコ隊』は皆が寝静まった家の中を探索していました。
「どこにあるんだろう?」
「倉庫にもなかったしな」
「あのクソババァ共ならもっと陰湿な場所に隠すと思うの」
「…とすると、継母達しか知らない場所が怪しいわね」
「でも、アミクが知らない場所なんてあるの…?」
彼らは色々相談しながら毛糸を探していました。しかし、よほど巧妙に隠したのか、中々見つかりません。
「隠し金庫とかにでも入ってるのかな?」
「そこまでする?でもやりそうね…」
「…地下ならどうだ?」
『それだ!』
リリーの言葉により、家の地下に入り込めそうな場所を探していると、とうとう床に小さな穴を見つけました。
「臭うの!ものすごく臭うの!」
「怪しすぎるね」
「この穴、継母達が掘ったのかしら…」
小さい身体を利用して中に入ってみると。
案の定、あるわあるわ高級そうな毛糸の山。
「うわーこれ全部毛糸!?」
「これ全部嫌がらせのために集めたのか…」
「こんなことに労力を使う奴らの気が知れないわ…」
アミクを虐めるためだけに全力を尽くすヤバイ奴らであります。
「とにかく、これらがあればアミクもドレスを縫えるの!』
「任務成功だな」
●
「みんな…!」
アミクは感動していました。
なんと、アミクの友達の猫達がこんなに高価そうな糸を沢山持ってきてくれたのです。
「ありがとう!これだけあれば、ドレスを完成させることができるよ!」
「大したことはしていない」
「恩を返しただけよ」
リリーとシャルルが言います。
「ほら、お礼のお魚!」
「魚ー!!」
ハッピーはアミクの差し出したお魚に飛び付きました。
「よーし、早速やるぞー!」
ハッピー達がお魚を食べている間、アミクは針と糸を用意し、ドレス作りを再開します。
「…いたっ」
どうやら針が刺さってしまったようです。指を口に入れて舐めるアミクの周囲に猫達が集まりました。
「手伝う?」
「いや、そこまでしてもらうわけにはいかないよ。頑張る!」
アミクは健気に糸を縫ってドレスを作っていきました。
「…ねぇ、例えドレスができたとして、あの継母達が素直に連れて行ってくれると思う?」
シャルルが猫達を集め、コソコソと言います。
「それはあーしもずっと思ってたの。絶対に何か理由をつけて行かせないつもりだと思うの」
「確かにそうだな。ドレスの事だって、何て言うか分からん」
「んーお魚あげればなんとかなるんじゃないかな?」
「それでなんとかなるのはハッピーだけだと思うの」
猫達は漠然とした不安を感じていました。しかし、かと言ってアミクにそのことを伝えても人の良い彼女は取り合わないでしょう。
マーチ達にはどうすることもできません。ただ、アミクが傷つくことがないように願うばかりです。
そしてその不安は的中してしまうのです。
ぶっちゃけシンデレラは主人公ルーシィでもよかったかも。
今年最後の小説投稿になります。皆さん、2019年からこのサイトで小説投稿を始めたのですが、今までずっと僕の作品を見てくださった皆様に感謝の言葉を送ります。
ありがとうございました!2020年もよろしくお願いします!