ぐだぐだになりましたが読んでくれると嬉しいです。
森を抜けるとそこには綺麗な村があった。煙が上がっているところの近くには
「ドラゴン?」
そこには全身が茶色のドラゴン十体以上もいた。
「いや、あれはワイバーンじゃ」
「ワイバーン?」
「ドラゴンと似ているがドラゴンよりは弱い」
問題の建物に行ってみると負傷者がかなりの数いた。重傷者もかなりいて結構ひどい光景だ。
「爺さん!!」
そんな光景を見ていると、黒い翼を生やしている結構カッコいい人、堕天使がこちらにやってきた。
「アザ坊か・・・どうしてここにおるのじゃ?」
「近くをたまたま通りかかっただけさ。それよりもワイバーンをどうにかしようぜ」
お爺さんがその人と話している今もワイバーンは上空を飛び回っている。
「分かっておる。小僧、少し下がっておれ」
僕はお爺さんの指示に従い少し離れる。あの程度の敵ならこの二人に任せても大丈夫だろう。お爺さんは神様だし、堕天使の人も相当の実力者だ。
「ほい」
お爺さんがいつの間にか持っていた杖を軽く振る。それだけの動作なのに空から雷が落ちてきた。その雷が竜に当たり、半数以上の竜が絶命した。
「よっ」
次は堕天使の人が上げていた腕を下ろす動作をする。そうすると大きい光の槍が竜たちに当たる。こちらも凄い攻撃だ。この攻撃でほとんどの竜が絶命した。
「ガオーー!!」
竜たちは頭に来たのか、逃げずにこちらに向かって降りてきた。お爺さんたちが迎撃するがそのうちの一体が僕に向かってきた。
「坊主!!」
「・・・」
堕天使の人が叫び、お爺さんは何も言わずに僕を見る。どうやら一体は
(見せてもらうぞ小僧。お主の力)
お爺さんがそう言っているように見えた。
(気が乗らないけど頑張ってみますか)
僕はメガネを取る。すると
「武装色硬化」
頭突きかわした後、唯一使える気『武装色の覇気』を纏った拳を下を通っている竜の身体に打ち込む。
ズッドーン!!
派手な音をたてながら竜の身体が地面に落ちる。絶命はしていないが気絶しているようだ。
「・・・」
「ほっほっほ。やはり相当の実力者だったか」
堕天使は無言、爺さんは笑い出す。
「普通、子供を戦わせるか?」
俺は敬語を使わずに爺さんに話しかける。
「いいじゃろう。こうして生きておるのだから」
爺さんは気絶している竜の身体に触れる。そうすると竜が灰となって消えていった。
「・・・」
「オーディーン様!!」
灰が飛んでいくのを見ていた俺だが誰かの声が聞こえてきたのでそちらを見る。
「助かりました、ありがとうございます。アザゼル様もありがとうございます」
堕天使と爺さんに声を掛けたのはこの村の青年のようだ。・・・んっ?
「オーディーンとアザゼル!!」
おいおい二人ってそんな大物だったのか。北欧の神オーディーン、堕天使総督アザゼル。昔俺がこの世界にいた時、知らない人は誰もいないほどの有名人だ。
「言ってなかったかの?」
「初耳だよ!!」
まあ、相当凄い人たちだとは思っていたけどな。
「それよりも怪我人のほうはどうじゃ?」
オーディーンが青年に聞く。
「重傷者がかなりいます。こちらへ」
青年の案内で俺たちはある建物に向かった。中に入ると
「これは・・・」
そこは地獄だった。顔全体が焼けて皮膚が爛れている人、全身が血だらけの人、腕や足を失っている人。昔の記憶が無かったらここから逃げ出していただろう。
「坊主、外に出ておけ。お前には早い」
アザゼルが気を使ってくれたのか俺の前に立ちそう言う。オーディーンも俺の前に立つ
「この人たちは助かるのか?」
「・・・・無理だ。もう助けることは出来ない」
アザゼルがそう言うが俺は一つだけ助ける方法を知っている。
(でも、この力は使えない)
この世界では俺しか使えない最強の回復魔法。人前で使ったら俺が狙われて、俺や周りの人間にも危害が及ぶかもしれない。
「死んじゃやだよ!!」
そう思っていたとき、大きな声が聞こえた。そちらを見てみると綺麗な女の子が泣いていた。俺よりも少し年上のようだ。
「ロスヴァイセちゃん・・・」
その子の名前はロスヴァイセと言うらしい。
「助けてよ、誰か婆ちゃんを助けてよ~!!」
ロスヴァイセの叫びにここにいる全員が顔をしかめる。
「すまねえ」
アザゼルが小さな声で謝罪をしている。
(どうする・・・)
この人たちを助けたいが、母さんたちを危険な目に合わせるわけにもいかない。どうすればいいんだ・・・
『零二様のやりたいようにしてください』
ヴァイスの声が頭に響く。俺は肩に乗っているヴァイスを見る。
『後のことなんて考えなくていいのです』
『そうだよ、たとえ何かあったとしても』
『『私たちはあなたの力になります』』
・・・・
『ヴァイス、シバ・・・分かった』
俺は・・・・この人たちを救いたい!!
「アザゼル、オーディーン。そこをどいてくれ」
「小僧、何をするつもりじゃ?」
俺はオーディーンの質問に答えずに二人の間を通って部屋の中に入る。向かうのはロスヴァイセのところだ。
「ロスヴァイセ」
俺はロスヴァイセに声を掛けるが内心失敗したと思った。いきなり呼び捨てで呼んだら怖がらせてしまうと思ったからだ。
「グスッ・・・・グスッ・・・」
最初から泣いているので怖がっているのか分からない。女の子が泣いている姿を見たくなかった俺はその子を優しく抱きしめる。
「お婆ちゃんのこと好きか?」
「グスッ・・・うん!!」
「そうか・・・分かった俺がどうにかしてあげるよ」
「ほっ本当に?」
「ああ」
俺は女の子の顔を見る。近くで見てみると本当に可愛らしい子だ。将来は美人さんになるだろう。
「今すぐお婆ちゃんを元気にしてあげる」
俺はロスヴァイセの頭を撫でると部屋の中央に向かいそこに立った。
「ふぅ~~~」
俺は深呼吸をして意識を集中する。そして気で抑えていた魔力を少し開放する。すると俺の体中が魔力で満ち溢れる。少しでもかなりの魔力なので周りの人が驚いている。
俺は床に手を置く。すると俺を中心とした大きな円形の魔方陣が展開される。この魔法の対象はここにいるすべての人だ。魔方陣に十分な魔力を送り込み魔法を発動させる。
「
魔法を発動するために目を閉じて集中していた俺はゆっくりと目を開ける。周りを見るとさっきまでのグロテスクな光景ではなくなっていた。顔全体が焼けていた人は綺麗な顔に戻っているし、腕や足を失っていた人には失っていた腕や脚がくっ付いている。
『
この魔法は「24時間以内に出会った人物を呼び戻す」能力と「物質を24時間以内の状態に戻す」能力がある。
「・・・」
周りがシーンとなっている。怪我人があっという間に元どおりになったので、何が起こったのか分かっていないのだろう。
「怪我などは全て治しました。目を覚ませば普段通りの生活が送れます」
一応、大丈夫だということを周りの人に伝える。そしてロスヴァイセの方を見る。
「これからもお婆ちゃんと仲良くしろよ」
それだけ言うと、俺はこの場を後にした。
俺が部屋を出た時、後ろから歓喜の声が聞こえた。