やはり、花の少女は悩みを抱えている   作:クログロ

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はじめまして、クログロと申します。
処女作となります。
百合作品キャラのノーマルカップリング化が
予想されます。
苦手な方はご注意ください。

亀更新、機能無理解、ご容赦ください。
感想、誤字脱字報告、お待ちしております。


こうして、彼女は意を決して一歩目を踏み出す
これより、彼らの間違った青春が始まる


 ──青春とは嘘であり、悪である。

 

 青春を謳歌せし者達にとって、

 嘘も、 秘密も、罪咎も、失敗さえも、

 全て青春のスパイスとなる。

 

 仮に失敗することが青春の証であるのなら、

 友達作りに失敗した人間もまた、

 青春のど真ん中にいないとおかしいではないか。

 

 しかし、彼らはそれを認めないだろう。

 全ては彼らのご都合主義でしかない。

 

 結論を言おう。

 青春を楽しむ愚か者ども

 

 砕け散れ。 ──

 

 

 先日、俺は『高校生活を振り返って』というテーマの作文で、見事テーマ通りの内容を書き上げた。

 結果、生活指導担当・平塚先生の指示により、奉仕部という、氷の女王こと雪ノ下雪乃が治める部活に強制入部させられた。

 

 だが、平塚先生には舐め腐った作文と評されたが、俺は一切、間違ったことは言っていないと自負していた。俺は悪くない。社会が、延いては学校という魔(リア充)の巣窟が悪い。

 

 しかし、だ。

 多くの者がそうな様に。

 かつての俺がそうだった様に。

 友という、かけがえのないものと信じ、求める者は常にいる。

 あるいは、この作文を書いたことで、俺と、『彼女』が関わる因果じみたモノが生まれたのかもしれない。

 

 これから始まる物語は、人と関わることを諦めた俺と、諦めずに手を伸ばし続けた『彼女』のお話。

 

 

 

 こうして、彼女は意を決して一歩目を踏み出す

 

 

 

 その日の放課後、奉仕部部室にて。

 教室後方に纏めて置かれた椅子を一つ引っ張り出し、すっかり定位置となった扉から少し離れた位置で読書に勤しんでいた。

 強制入部させられて三日。それまで、ホームルームが終わる・即直帰を心掛けていたはずのこの俺が、早くも部活動に勤しむことが習慣化していた。

 両親譲りか、俺の社畜適性は思いの外高いらしい。その事実が、部室に向かう足をさらに重くする。こんなの絶対おかしいよぉ! 

 と言ってもこの三日間、依頼人は来ていない。部長様の方針上、特別呼び掛けたりしているわけではないので、そもそも奉仕部を知っている人間もいない。それはつまり、仕事が来ないことを意味する。それはそれで諸手を挙げたいほど喜ばしいが、一つ懸念もある。

 俺と雪ノ下の間では、ある勝負が存在する。『どちらがより人に奉仕できるか。勝った方は負けた方にどんな言うことも聞かせられる』というもの。

 これはアレじゃないの? 依頼者が来ないためノーゲーム、ってこともあり得るのではないだろうか。

 悪くない。いつまでも部活動から解放されないのは残念だが、仕事が無いのは良いことだ。

 もちろん、

 

「邪魔するぞ」

 

 そういう時にこそ、新たな問題は出てくるわけで。

 横柄とも感じる言葉とともに、この状況を俺を放り込んだ張本人、平塚先生がやってきた。

 

「平塚先生、ノックを」

「堅いこと言うな。それよりもだ。

 二人とも喜べ。暇を持て余しているだろう君達に朗報だ」

 

 はい来ました。

 もう面倒事が来たと勘の働く俺、マジ野生。

 平塚先生はそこで少し溜め、

 

「依頼人だぞ」

 

 と言い放った。

 うん、ですよね、としか感じない。

 平塚先生は「入れ」と外にいるであろう依頼者を呼び込んだ。

 

「し、失礼します」

 

 おずおず、といった調子で入ってくる女生徒。その少女を見て、すでに枯れたはずの桜の花びらを幻視した。

 思わず、息を呑む。

 

「平塚先生に案内して頂きました」

 

 春の妖精。

 そんな、陳腐極まる表現が、頭に過る。

 

 

「二年A組、白羽蘇芳と申します」

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