人外に愛されすぎる者   作:ドゥナシオン

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いきなり本編重要人物出してみました

(そうしないと進まないポンコツなのです)


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パプニカ南部の地下に地底魔城しっかりと根をつかせるべくハドラーは今日も孤軍奮闘している。

 

遡れば魔界にて偶然地上とつながった穴を死ぬ気で通り抜けて早五年。

死臭と硫黄の悪臭に満ちていた魔界と違い、その穴からは生まれて数百年嗅いだことのない空気が流れていたために、その穴が地上につながっているのが分かったが、

我ながら死にかける大博打をよく打てたものだと我ながら今でも感心している。

 

魔界でもそれなりの勢力と城を持ち、敵の屋敷や倒した敵の所有物の本や古文書を片っ端から分捕って捕虜にした賢人達に読ませて独学で知識を死に物狂いで身に着けた。

力だけでは生き残ることは出来てもそれ以上にはなれない。誰にも踏みにじられず侵されず、自分を貫いて生きていくための知識とそれなりの勢力を蓄えたが、それら全てを投げ打って地上に行きたいと渇望をし、見果てぬ夢に手を伸ばす。

 

百年前に読んだ地上の記述、澄んだ空気に澄んだ水、青い空に豊富な食べ物そしてすべての生き物を分け隔てなく照らす太陽に焦がれて必死に文献を漁り地上に行ける手立てとそれに伴う危険を調べ上げ、ある日空間のひずみの報告を受けた俺は、予てよりの手筈通り、使用人や配下に今までの給金を渡して単身地上に乗り込む。

幾人かは俺について来ようとしたが、俺くらいでなければ死んでしまうと説いて諦めさせて正解だった。

 

俺だとて穴を通ったダメージ死掛け半月はまともに動けなかったが悔いは感じず心が初めて満たされた思いを味わった。

出た先は木とやらが沢山ある森の中、チッチッチと鳴き声が軽やかに聞こえ、倒れ伏している俺の顔を生臭くない爽やかな風が撫でていき・・そしてそう、温かい太陽とやらの光が俺の弱った体の全身を温めてくれたのだから。

 

地上に来れた、ならば次はこの地上を全て俺の物にしよう。

誰にも邪魔をされない俺だけのものにしたい。

 

その為によさそうな拠点の候補場所は直ぐに見つかった。

パプニカとやらの南部に自然とある地下ダンジョン。広さも深さも申し分なく、天然の迷宮でほんの少し手を加えるだけで事足り、何よりも先住しているモンスターがわんさかいるので軍隊作りの核はもうできているときたもんだ。

マミーやゾンビが主だが、あちこちの迷宮・人外魔境から部下を募っていけば、早々に地上征服に乗り出せそうだ。

 

どうやら地上の人間どもは長い間地上のモンスター以外に遭遇したことはなく、ここ数百年人間同士で争う以外の事はなく魔界からの敵など予想していないようで平和ボケとやらになっているようで何よりだ。

 

このまま地上の強きモンスターを各地で味方にしてじわじわと人間どもの勢力圏を犯して弱り切ったところで大々的に俺様が名を挙げて一斉攻撃をしようとしたのだがうまくいかんのは何故だ!

 

各地にある天然ダンジョンを前線基地に整え、ある程度の軍としての纏まりが出来て後は力強い味方を得ようとしたが、片や獣王乗るリザードマンには断られるどころかのされて追い払われ、もう一方のトドマンには色よい返事を貰えたがその後は音信不通とはどういうことだ!

 

・・・仕方がない、今の戦力ならば平和ボケした人間には十分だろうと各国の戦力分析で導き出した俺様の頭脳を信じてそろそろ本格的な侵攻と、各国の王達に俺の名前入りの降伏勧告を鑑通信で出すとするかと思った矢先だった・・・あのとんでもない奴が俺様の下にやってきたのは!!




リハビリに短めとなりましたが、ポツッポツと書いてきますのでよろしくお願いします。
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