ベノ(ニドキング:♂D)「全員集まったな」
そこはてゐ国歌劇団毒組の隊長室。彼がこの物語の主人公にしててゐ国歌劇団の総司令でもあり、毒組の隊長でもあるベノホーンだ、通称ベノと呼ばれている。他のメンバーや軽い詳細は引っ越しスペシャルをご覧ください
ラグナ(ラグラージ:♂)「どうしたよ、ベノ」
そこには毒組のメンバー、14人が集まっていた。メンバーは以下の通りである(一口追記あり)
ベノホーン(ニドキング:♂D) 隊長
ラグナロク(ラグラージ:♂) 副隊長
カオティクス(ウォーグル:♂) 隊長補佐
ぷりん(グレイシア:♀) 竜を関知すると性格変化
ルークス(ドレディア:♀★) お嬢様
しゅヴぁる(シュバルゴ:♂★) 女のような顔と髪質
もみじ(ガーディ:♀) 石恐怖症
エクレール(レントラー:♀) 忍者
タマズサ(ハクリュー:♀) 進化拒み
らんまる(ランターン:性別不明)
チグサメ(カポエラー:♂) 心閉ざし
カゼキリ(スピンロトム:性別不明)
リタ(イワンコ:♀) 不老不死
せいさい(テッカグヤ:♀★) 戦闘においてチート
ベノ「そろそろまた歌劇団として活動するぞ。次の公演は半年後を予定しようと思うんだがお前らはどうだ?」
ルークス「その前に台本と主演は?」
ベノ「もっともだな、今回だがオリジナルだ。題名は「心の夢、」アクションは少なめで時代背景はかなり昔だ」
そう言って台本を配る。各々軽く目を通すがもう台本の内容を完璧に覚えたのかタマズサは帯の中へ仕舞いこんだ
リタ「私とせいさいははじめてだ、わからぬところは指導を頼むぞ」
腕組みどや顔で自信満々に言うリタ。無論直後に手痛い制裁が待っていた
リタ「ぐぽっ!」
ベノ「死ぬほうがマシな指導をしてやる。とりあえずそのまおの悪いところだけ抽出したみてぇな態度からだな」
リタ「痛いだろ!不老不死でも痛覚はあるんだぞ!」
ベノ「うっせぇロリババア。てめぇと性格似通ってるカゼキリでも殊勝な態度してるぞ」
リタ「ぐぬぬ…」
せいさい「マスター…」
若干不安そうな顔を覗かせるせいさい。笑ったり泣いたりはしないものの入隊直後からすれば幾分か感情の変化がわかりやすくなっていた
カゼキリ「隊長。なぜ私様が主役ではないのだ?」
ベノ「お前は癖が強すぎるんだよ。ちょっと出番少ないくらいの役が一番様になる。だからそんな「( ´゚д゚`)エー」みたいな顔やめろ、どつくぞ」
ルークス「あれで殊勝…」
エクレール「根本的にはどうやっても修正できないだろうね」
カゼキリ「失敬な、これでも前に比べると鏡を見る時間が短くなったのだぞ」
エクレール「一時間が50分になった程度とか失敬されてるのはウチらだろ…(汗)」
笑い通り越してもはや呆れるエクレール。他のメンバーもやれやれな感じだ
ベノ「ともかく、主演はカオティクス、せいさい。サブでカゼキリとリタ。今回は歌のシーンあるからな。それとバックダンサーは誰でもいいんだがちょっと絶対いてほしいって既望が奴がいる。もみじとチグサメ。お前らだ」
もみじ「なんで?」
ベノ「今回は主役をたたせたい。小さくて可愛げのあるお前らが適任だ、ルークスとかぷりんだとカティと身長がバラバラなだけじゃなくカティと比べるとダンサーとして桁違いの力量だからな、主役が地味になる」
実際二人とも令嬢であるためかダンスは上手い。特にルークスはあらゆるダンスの世界大会から出禁を食らっているほどだ
ベノ「適材適所ってやつだ、頼む」
らんまる「隊長、小道具や衣装の材質は何にする?」
ベノ「あぁ、今回だが夢を意識したふわふわとした…こう…コットンとかボアで頼む。通気性もついでに頼まぁ」
らんまる「承知した」
ラグナ「よし、それじゃあ早速稽古だな」
それぞれのメンバーが己の成すことのために違う歩幅、歩きや走りで目標へ向かう。ベノもそれを見てほっとすると机の上を見る
ベノ「ともかく…さっさと片付けていくか…」
どっさりと置いてある資料や書類へ着手する。かなりの数だがあっという間にその数は目に見えて減っていった
しゅヴぁる「まずはストレッチからだな、必ず稽古はもちろん。戦う前や本番前にも全身のストレッチはかかさないようにな。そうすれば動きやすくなるぞ」
もみじ「足を開いて床に腕と胸をぺたーん♪」
しゅヴぁる「こんなふうにな。一応俺たち全員はこれができる。俺はこれ(鎧)を脱がないと可動の都合上できないが」
リタ「ふふん。なにかと思えばこんな楽勝なことか、まずはせいさいよ!お前の柔軟性を見せてやれ!」
せいさい「はい、マスター」
すんなりと足を開いて床に腕と胸をつけるせいさい。彼女の体は機械であり、間接部が球状になっている。そのため苦でもなんでもないのだ
しゅヴぁる「次はリタだな」
リタ「よし!せいさい!優しく押すのだ!」
ベノ「了解マスター♪ (裏声)」
ゲリィ!!ベキィ!!
リタ「あん!じゃな!ふううううぅーーーーっ!?!???!!?」
リタ「なにをする!いきなり蹴り潰そうとするなど貴様は鬼か!!」
ベノ「吸血鬼が何言ってやがる。甘えんなババア」
リタ「幼児虐待!年寄りは労れ!!」
ベノ「言っただろうが、死ぬほうがマシな指導してやるっつったろ」
リタ「限度があるだろー!だいたい貴様!なんか私に対して当たりが強くないか!?気のせいか!?」
ベノ「ナーンノコトカナワカラナイナー(裏声)」
リタ「ぐぬぬ…せいさい!構わん手伝え!」
ベノ「超出力解放蹴り 」
ゲリィ!!
リタ「クルルヤックウウゥっ!!??!?!??!」
ベノ「ひとりでやれるようになれ、お前な、せいさいが来てから甘えすぎだ」
リタ「そんなことはないぞ」
ベノ「…」
1ヶ月前…
リタ「せいさい。掃除頼む」
せいさい「畏まりました」
数十日前…
リタ「せいさい。醤油取ってくれ」
せいさい「畏まりました」
数日前…
リタ「せいさい。洗濯を頼む!」
せいさい「畏まりました」
さらに数日前…
ベノ「ん?せいさいか?」
せいさい「はい。その声はベノさんでしょうか?」
ベノ「あぁ、にしてなんだ?買い物の量が多くねぇか?」
せいさい「これはマスターに命じられたものです」
ベノ「おいロリババア、てめぇ最近せいさいから言葉始まってねぇか?しかも頼みごとがスケールアップしてるぞ」
せいさい「マスター、三時のおやつはガトーショコラです」
ベノ「ちょっと来い。それとせいさいもだ」
リタ「首根っこ掴むな! せいさーい!こいつぶん殴れ!」
せいさい「現状ではマスターへの被害が想定されるため実行できません」
らんまる「毒組恒例。隊長による直接指導か、懐かしいな」
エクレール「前はチグサメとカゼキリだっけぇ?声が出てないのと癖っ気強いの言われてたねぇ」
ラグナ「お前らもだろ、もう俺は見慣れてるぜ…」
ため息混じりに呆れるラグナは後ろを向いて稽古を始める。主演とサブ。それとバックダンサーに選ばれなかったメンバーの仕事は壮大だ。まずは主演とサブの演技や芝居を軽く覚える。次に広告に小道具大道具の制作。舞台の整備や購買、モギリまで幅広い。ある意味主演とサブを全員でサポートしている
ラグナ「そういや今日って誰が出撃だ?」
そして、劇をするときにだけ適応されるのがその日によって事件や事故による出撃メンバーが決まっていることだ
しゅヴぁる「今日は俺が隊長をしてタマズサ、らんまるの三人だな」
ラグナ「そうか、何事もなきゃぁいいだがなぁー…」
ビーッ!ビーッ!ビーッ!
ラグナ「ほれきた」
ベノ「しゅヴぁる!タマズサ!らんまる!」
名前を呼ばれた三人が整列する。そしてベノが内容を伝えた
ベノ「突如として川が氾濫。ここ数日起こっている謎の勢力と見て問題ないだろ。最優先は人命救助、その後事態鎮圧。原因調査に当たれ」
しゅヴぁる「了解!」
ベノ「てゐ国歌劇団毒組!出撃!」
その言葉と共に三人が駆け出す。他のメンバーは自分のやることに集中し、三人の無事を祈った
二時間後…
しゅヴぁる「戻った」
ベノ「お疲れ、どうだった?」
しゅヴぁる「酷いなんてものじゃないな、あれが自然災害なら地球からのテロだ」
ベノ「原因は」
タマズサ「上流のダムのえらいところに穴空いとった。爆弾でも爆発させたみたいなごつい穴や」
らんまる「ダムの中から氷の塊で塞いで凍らせて、水を抜いて補強修理とのことだ」
ベノ「ほいよ報告もごくろうさん。リタから取り上げたガトーショコラがキッチンにあるから食っていいぞ」
タマズサ「ウチもうお腹ペコペコやわぁー…」
らんまる「同意だ…」
しゅヴぁる「…今回ばかりはいただくか…」
さすがに疲れたのか三人揃ってとぼとぼとと部屋から出ていった
カオティクス「ここはぼくの心が見ている夢…?」
せいさい「そうだよ!だからあまーいお菓子だって!最新のゲームだって!そして…無くしたものもあるんだよ!」
ベノ「せいさい、笑顔作れるか?」
せいさい「はい…これでよろしいでしょうか」
ベノ「もう少し無邪気な感じで頼む」
せいさい「にぱー★」
ベノ「かわいさ作りすぎた」
せいさい「まだ微細な調整は難しいようで…。申し訳ありません」
ベノ「いや、最初は誰もそんなもんだ。止めて悪かったな、続けてくれ」
せいさい「ではカティさん…。今のところをもう一度お願いできますか?」
カオティクス「ええ、構いませんよ。せいさいさんの納得できるまでお付き合いしますので」
リタ「ここでこう…そして…」
カゼキリ「違うぞ、そこはこうだ」
ベノ「おい、お前ら。もう少し大袈裟にしてみろ」
カゼキリ「?。こうだろうか」
ベノ「そうだ。空中演舞は余裕を持ってやらないと他所から見ても綺麗じゃない。それにパートナーとぶつかる可能性もある」
リタ「ならばここから…こうか?」
ベノ「その感じだな。明日にはもみじとらんまるが衣装の雛型を作るはずだ。今日は基礎と基本動作だけやれば大丈夫だろ」
カゼキリ「了解した。それではリタ。一度通しでやってみるか」
リタ「私はいつでも構わんぞ」
ベノ「(しっかし…まさか二人(リタとせいさい)があんなこと思ってたなんてな…)」
新メンバーの多くは劇などに積極的ではなかったり納得がいかないと言ったり中々ウマが合わないことが多い。そういうとき。ベノが直々にどうすれば言うことを聞いてくれるかを直接問いただしてその条件を叶えると共に組の一員として、仲間としての協力を呼び掛ける。
今回の場合。かなり特殊なケースだった。二人とも二百年以上の付き合いであり、一度、不慮の事態で離ればなれになってしまったことがお互いにトラウマとなっており、それに恐怖していた。だか任務でまた離れることもある。互いを大切に思うのはわかるがお互いに依存しすぎだとベノは説得を試みてどうにか成功した。
リタ「(せいさいよ…一度は別れたが…私のすべてを任せられるのはお前だけなのだ…。唯一無二の従者…唯一無二の永遠の友…。ここにいる奴等も気がつけば100年が過ぎて死んでいることだろう。だがお前だけは…)」
せいさい「(マスター…一度は別れましたが私はいつまでも、いつでも、マスターのために生きます。それがこの朽ちた体に新たな命を吹き込んでくださったあなたへの恩返しになると信じています…。皆さんはマスターのように永遠ではありません…。ですが…あなただけは…)」
リタ・せいさい「(ずっと側に居てくれる)」
ベノ「(ま…、絆の強さは俺とラグナにもひけはとらねぇかな…?)」
リタ「よし!これでどうだ!?」
ラグナ「形にはなってきたんじゃね?」
しゅヴぁる「だな」
もみじ「すっごい!すっごーい!これはじめての通しでしょ!?」
らんまる「上出来だとらんまるは思う」
リタ「アッハッッハッハッハ!!やった!やったぞ!せいさい!!」
せいさい「はい…マスター…!」
カティ「カゼキリさん。どうでした?」
カゼキリ「…。すまん。ミスしてたな…」
ベノ「おい!そこの長生き二人組!言っとくが完璧じゃねぇからな!油断すんなよ!!」
リタ「わかっている!さぁ!せいさい!もっと高め合うぞ!!」
劇を通しでやり抜いたリタたちはそれぞれ違う思いを胸にまた歩み出す。ある者は喜び、ある者は完璧を求め、またある者は改善を求めた。そうして彼らは進んでいく。
これは多くの物語、別々の物語が一つになったもの。
それは絆の物語。数多の運命が混ざり合ったもの。
世界の裏で世界を救う黙示録。「†MULTIPLE AIGIS†」と誰かが名付けた
次回予告
もみじ「やっほー!もみじだよ!いよいよ始まる久しぶりの演劇!だけど劇の最中に大事件が!とは言ってもほとんど毒組は動けなくて…。そんなとき!最強のチームワークを持つあの組が助けに…!次回!†MULTIPLE AIGIS†!!第二話!魔王降臨!!って…!これじゃあ敵みたいじゃん!!」
お疲れ様でした、この本編では次回予告にキャラが喋ります。