†MULTIPLE AIGIS†   作:てゐと

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こんにちは!一年ぶりの更新ってマァ!?


受け継がれたもの

ベノ「お世話になりました」

リュウゲン(タマズサの父)「もう行ってしまわれるのか…。名残惜しい…」

ベノ「私達がリュウグウジの門を叩かせてもらったのは各々の実力がまだ世界平和実現に遠いと痛感したからこそです。任務で離れてしまいますがジョウトにまた来るときはまたお世話になります」

リュウゲン「うむ。いつでも来られよ、ここを実家と思ってもらっても良い。なによりベノホーン殿には娘達が世話になっている」

ベノ「恐縮です。では…」

リュウゲン「その前に、一度私と手合わせ願いたい。成長を実感されよ」

ベノ「流派も型も無いのは前提で良いですか?」

リュウゲン「無論。各々自由に来られよ」

 

 

 

 

 

 

タマズサ「ええっ!?ウチもやるん!?」

リュウゲン「当然だ。娘といえど特別扱いなどできん」

タマズサ「はぁ…。しゃあないな、本気でやるさかい手ぇ抜いたら腰いわすで?」

リュウゲン「良かろう。本気で来い…!」

 

 

 

 

翌日

 

 

カティ「まずはタマズサさんですか…」

らんまる「…」

ラグナ「応援しないのか?」

らんまる「私情を挟みたくないだけだ。それと審判もしなければ」

 

 

 

タマズサ「…」

リュウゲン「…」

らんまる「…。これより試合を始める。両者、前へ」

タマズサ「てゐ国歌劇団毒組、龍玉神水。リュウグウジ タマズサ」

リュウゲン「リュウグウジ拳法師範。リュウグウジ リュウゲン」

らんまる「始めっ!」

 

 

いきなりぶつかり合う事もなく至って静かに親子の戦いは始まった。お互いに構えをしながら様子を伺う

しゅヴぁる「まさに達人同士の勝負だな」

エクレール「達人同士はすぐに決着が付くとも言われてますが…」

しゅヴぁる「あぁ。その通りだろうな。タマズサからいつもの何倍もの殺気を感じる」

 

 

リュウゲン「…」

タマズサ(流石お父はん…。一寸の曇りもないほど隙が無いわ…)

少しずつ間合いを積めていくタマズサ。だが先に攻勢に転じたのはリュウゲンだった

リュウゲン(甘いぞ…!)

パシッ!パシッ!と拳を平手でいなすタマズサ。突きを受け止めて手首をひねり、投げる!

ラグナ「巨体が浮いた!」

タマズサ「はあっ!!」

華奢な脚から想像できない重く鋭い蹴りが腰に直撃!しかし負けじとリュウゲンも蹴られた反動を利用してふんばり、一本背負いでタマズサを床に叩きつけた!

らんまる「一本!」

拳を顔の寸で止められ、勝負はタマズサが敗北した

リュウゲン「見事。修練は嫌っても精進はしているようだな」

タマズサ「そらそういうとこやしな。所でお父はん?」

リュウゲン「なんだ?」

タマズサ「腰、大丈夫かいな?」

リュウゲン「うぐっ!?」

膝を付くリュウゲン。今になって腰に受けた一撃のダメージが反映されたのだ

らんまる「師!」

タマズサ「ほらみぃ言わんこっちゃあらへん。無理するからや」

べーっと舌を出してふりかえるタマズサ。完全に狙ってやったようだ

タマズサ「そんなんで残りの相手できひんやろ?」

リュウゲン「悔しいがその通りだ…」

タマズサは幼少の頃からおとなしく、争いが嫌いであった。しかしリュウグウジ拳法の総本山が実家である彼女には当然のように毎日修練の日々。しかし次第に修練が嫌など親に言っても無駄だと感じたタマズサはいつしか修練をボイコット。それが原因で父親と対立。そんな時、ゆきのを止める抑止力探しでやってきたベノに懇願してらんまると共にてゐ劇に転がり込んだ過去を持つ。早い話が親子喧嘩が原因でタマズサとらんまるはてゐ劇にいる。そして今回、修行の名目で実家に帰郷したのを良いことにタマズサは父親であるリュウゲンをいっそ隠居させてやろうとずっと機会をうかがっていたのだ

ベノ(タマズサの奴、最初にわざと嫌がりやがったな…)

リタ(いつもの天然ボケナスからは想像できないほど入念に狙い済ましていた…。仮にも武術の達人なだけはある…)

タマズサ「まぁ今日はもう寝ぇな。ウチらは帰るさかい…」

???「戻りました!!」

大きな挨拶に全員が振り向く。そこにいたのは…

タマズサ「りあ!?」

りあ(ジャローダ♀️)「師匠!?」

ルークス「りあさん!?」

 

 

 

 

 

 

 

りあ「改めてお久しぶりです師匠!。大師匠様なら安静にしていれば一週間ほどで良くなります」

タマズサ「えらいごめんなぁ。もう歳やのに無理するさかいあんなんなって…」

ベノ(嘘付け)

らんまる「張り切っていたのは師だけか?」

タマズサ「さぁ?どないやろな。それよかりあにお願いあるんやけど」

りあ「なんでしょう?」

タマズサ「お父はん倒れてもうたから一人でええしりあが代わりに誰かと戦こうてくれへん?みんなここでの修行でどれだけ強なったか試したいんよ」

りあ「構いませんよ。あちし…じゃなくて私も再度修練のために戻ってきたのです。旅先で学んだことや体験したことを胸に今一度総本山で修練したくて」

らんまる「お前は昔から方向音痴の癖にここへはすんなり来れるんだな」

りあ「はい!グレン島からクチバシティまで泳いで船に乗ってアサギへ。そしてキキョウからフスベまで来ました!」

ベノ「どこがすんなりだ。大いに遠回りどころか歩いてきたのほとんど正規の道じゃねぇだろ(汗)」

ルークス「本当にイッシュにあの時いたのが奇跡だったのね…(汗)」

タマズサ「ほんまにまっすぐ来れへんねんな…」

らんまる「鏡見ろ。街に繰り出せば万年迷子になる奴の顔が映るぞ」

タマズサ「そんなことより!誰と戦いたい~?」

もみじ(耳がいたいから逃げたね…)

りあ「うーん…。タマズサ師匠とらんまる師匠より強い人ですかね…?」

それを言われるとタマズサとらんまるは互いに見合ってから困った顔で笑う

タマズサ「それはちょーっと失礼やで?なんせここに居るんはみんな実力がほぼ同じやさかい」

らんまる「そうだ。だが私達より強いものとなれば一人除いて意見は一致するだろうな」

全員が一斉に指を指したのは…

 

 

 

 

 

 

ベノ「てめぇら満場一致で指差しやがって…」

りあ「お手合わせ、よろしくお願いします」

ベノ「りあ、お前がどれだけやれるか知らねぇがこっちも本気で行く。手ぇ抜くなよ」

りあ「もちろんそのつもりです」

ベノ「行くぜ…?前ふりは無しだ」

お互いに初期位置につき、らんまるの「初め!」の号令で戦いは始まった

ベノ(道場ん中じゃやりづれぇな…)

アルタイルで時間を止めてりあと共に道場外にある屋外フィールドに移動するベノ。りあは何があったのかわからない顔をしながらも構えを崩さない

ベノ「悪りぃな、場所がやりづらいからこっちにするぜ」

地面を蹴りあげた砂利を斬撃で飛ばす!りあはそれを後ろ回し蹴りで打ち落とした!

りあ「なるほど…。リュウグウジ拳法奥義!鋭葉旋風撃(えいはせんぷうげき)!!」

返しに放たれるはリーフストームをカスタムした技。ベノは打突剣を構え直しそれを斬撃で相殺、または押し返そうとした

ベノ「なにっ!?」

しかしそれは意図も容易くベノ側の斬撃を消し飛ばした。間一髪交わすがいつの間にか背後にりあが積めていた

りあ「捕まえました!」

あっという間に蔓に捕らえれ首閉めの状態になるベノ。次々に手足も絡み取られる!

りあ「絞殺…!隆脚刑!(こうさつりゅうきゃくけい)」

ノーガードになっている胴体にローリングソバット!そのまま踏みつけて跳躍…!

りあ「首鞭一文字!(しゅべんいちもんじ)」

首に鋭い跳び回し蹴り!強烈な攻撃で縛りが解けるが急所二連撃を受けてベノはまともに立ち上がれなかった…!

りあ「!(今が好機!!)」

走り出したりあを見てベノは左手にアルタイルを取り出す。そして一気に加速した

りあ「速い…!?」

ベノ「タマズサとらんまるが言ってたな。二人同時に倒したとか。これなら俺も遠慮なくやってやれそうだ」

再度加速して攻撃。しかしそれをりあはなんとかさばいていた

ラグナ「あの速度に対応できるのか」

タマズサ「あの子は本当に強いんやよ。人間年齢で言えば14歳くらいやのに免許皆伝なんてあの子だけやし」

りあ「…!見えた!」

腕を捕まれ掌底でカウンターをされたベノ。これをも見切るのかとまた驚く

ベノ「マジかよ…!おい!タマズサ!!なんでこいつの事教えなかった!?こんな奴ウチに欲しいくらいだぜ!!」

タマズサ「それでも修行中なんよー!」

ベノ「へっ…!これで修行中だぁ?笑わせてくれるぜ…!」

動きに無駄がなく、すばやい動きにも的確に反応できる。技も豊富でまさに天才のそれだ。ベノは手を抜いていた訳ではないが改めてアルタイルを胸にしまった

ベノ「貰い物の力じゃ失礼だったな。ここからは俺の力でいかせてもらうぜ」

打突剣を地面に突き刺し。ロングコートをその上に脱ぎ落とすと全身に電撃が走る。りあはそれを見て構え直す

ベノ「こいつは俺の力だが制御が効かなくてな、短期決戦になっちまうから普段は使いたくねぇんだ。だが今回は特別だ」

手のひらに電撃の玉を作り出すとそれを持ったまま駆け出す!そして一瞬でその姿が見えなくなるとりあは右に手を払った!

りあ「くっ!」

弾いたのは先程の電撃玉。手が痺れるとベノは真後ろにいた

りあ「気配がっ…!」

肘を突き出して迎撃!それを見てから攻撃を交わしたベノはりあの脚をすくった。地面に倒れるりあはすぐさま片手で起き上がる!

りあ「はあっ!!」

心を乱しながらも正面のベノに蹴りを放つ!一方のベノはとんでもなく軽い身のこなしで蹴りを避けるとそのまま跳び膝蹴りをりあの顔に放つ!咄嗟に痺れた腕でガードしたがそのまま蹴り飛ばされてしまった

りあ「(ペースを持って行かれてしまってる…!)」

一度呼吸を整えるりあ。ベノは休ませてくれるはずもなく男女平等、顔面を蹴り飛ばす!

ベノ「ふっ!!」

次々に攻め立てるベノの攻撃は徐々にその速さを増していく。さばききれなくなってきたりあは片手で鋭葉旋風撃を真下に放つ。その風圧で飛ばされたベノは地面を思いっきり殴り付ける!

りあ「鋭葉旋風撃!!」

その場所へ放つもそこには大きな穴。りあは地面を見る

りあ「影…!」

即座に真上のベノに気がつき後ろに下がる。だが突如足元がぐらついた

りあ「地面が割れる…!?」

ベノ「対応が速ぇな…!」

地盤沈下を起こした地面。先程の穴はベノがりあの真下の地中をえぐった跡だった。もちろんベノがそんな所に着地するはずもなくそのままりあを飛び越えて裏拳を放つ!りあは素早く痺れた腕でガード。両腕を強引に使ってベノを投げる!

ベノ「おわっ!」

りあ「鋭葉旋風撃!!」

完全ノーガード状態に必殺の一撃。しかし片手のためかベノを倒すまでには至らない

ベノ「…。りあ。てめぇ武術苦手だろ」

その一言に外野が驚く。タマズサとらんまるも含めてだ

りあ「…わかってしまいますか」

ベノ「てめぇの片腕の動きを見ればわかる。動かしかたが剣を持つ奴の動きだ。武術ってのは健康体であることが命。なぜなら全身が正常に動く事を前提にしてるからだ。一部例外はあるが。その分剣術は片腕でも戦える。何よりお前の攻撃の捌きかたが剣持ってる奴のそれだ」

りあ「…。まいりました」

ベノ「いや、俺も負けだ。形振り構わずやってこの様だ、アルタイルも攻略され、短期決戦を挑んだのに仕留めきれなかった(加えてこいつ副作用出てねぇな…。あのマモンにさえ通用したにも関わらずなんでピンピンしてやがる…?)」

りあ「そんな…。私も形振り構えず…」

ベノ「…。(こいつ、まだ気を抜いてねぇな…。ちょっとかまかけるか…)まぁその脇差しした刀の実力も見たかったが…なっ!」

ロングコートを取る振りをして膝に付けてある短剣を投げつけた!りあはそれを見てから走り出し刀を抜刀!ベノも素早く打突剣を抜いた!りあは飛んできた短剣を弾くと刀の先端をベノの喉元にあてがった…!一方ベノの剣はりあの右目ギリギリで止まっている

りあ「まだ…なさいますか?」

ベノ「…今度こそ俺の負けだな…。もう抵抗しねぇよ」

打突剣をおろし、らんまるへ目配せをして試合を終わらせるとようやくりあは刀を納刀した

りあ「お手合わせ、ありがとうございました」

ベノ「クソ真面目かと思えば卑怯に対しての対応もできる。てめぇは噂通り…。いや、噂以上だな」

りあ「え…?」

ベノ「お前の師匠がべた褒めしてたんだよ」

タマズサ「りあ~!」

りあ「ししょ…ぶわっ!?」

タマズサ「まーた強くなったんやなぁ~!」

抱き締められて軽く地面に足がつかない状態でりあはもがいていた。そんなことお構い無しという感じでタマズサは嬉しそうに頬擦りしている

らんまる「タマズサ、おろしてやれ。いい加減自分の身長を考えろ」

身長190cm(タマズサ)の包容から解放される142cm(りあ)。微笑ましい光景を見ながらベノの側にラグナが来た

ラグナ「強かったな」

ベノ「あぁ。ここまで強いとスカウトするのも躊躇うくらいだぜ。総司令交代になりかねねぇ」

しゅヴぁる「もっと強くならないといけないな。俺達は負けることは許されない」

ベノ「世界の平和のために卑怯や身内騙し使っても負けりゃ意味ねぇ…」

その時脳裏に浮かんだのはここ最近の戦い。相性がとことん悪かったり根本から消されたり…。最終的になんとか勝てはしたが前者はせいさい。後者は本当に奇跡が起こったから勝てたようなものだった。実質的な負け。世界を守るにはまだ力が足りなかったことを痛感した…。

ベノ「(ネルケーの野郎ともほぼ引き分けだったな…。なにがヴァイオレットフレスベルグだ。我ながらこの程度でそう呼ばれてたのが笑えるぜ…)」

りあ「ベノさん。私はこれからも修行の旅を続けたいと思っています。ですので…」

ベノ「安心しろ。ウチは新しく迎える場合、そいつの意見を尊重するのをモットーにしてる。お前がそうしたいならそうしろ。お前がこっちに来たいならいつでも言え」

握手の手を出しながらそう言うベノ。りあは元気に「はい!」と返事をして握手に応じた

 

 

 

 

 

 

ベノ「では改めてお世話になりました。リュウゲン殿」

リュウゲン「このような醜態ですまぬがまた来られよ。その時はぜひ私と手合わせを」

ベノ「えぇ。まだ私達も修行不足であると痛感できたいい機会になりました」

タマズサ「(残念なんがりあがまだ修行の旅に行ってまうことやな…。お父はんの跡継ぎをりあに押し付ける計画もまだ先になりそうやなぁ…)」

ドス黒い私怨が見え隠れしたしたような気もするがベノたちは迎えの飛行機に乗り、フスベに別れを告げた

ベノ「必ず守れるように強くならねぇとな…」

ラグナ「しばらく劇は止めとくか?」

ベノ「いや、両立する。それがてゐ国歌劇団。だろ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次回予告

 

 

ぷりん「やっほー。ぷりんだよ。いよいよ完成した進化水晶機。その起動テストを始めた地組なんだけど思うように動かなくてしらみつに文句や追加のオーダーメイドをぶつけてしまうの。そしたら普段は怒らないしらみつが大激怒しちゃった。いったいどうなるの?次回!†MULTIPLE AIGIS†第六話、合体!フォースアイズアルティメットカオスドラゴン!なにこのタイトル」

 

 

 

 

 




お疲れ様でした。これからも気長に描いて行きます
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