1000年、アダムスキーという農夫は第2の故郷として、「女神様」と呼ぶ歯車の機械と暮らそうとしていた。
そこに仲間たちと共にタイムトラベルしたシェリーは、アダムスキーに万年日記帳と自己修復永年筆を渡した。
日記を手に入れるために、地下に侵入する経路に入ろうとしていた。
チートシタイン博士が見つけた地下への侵入経路…そこは教会地区の北にあるブリッジベン地区の下水道だった。
「大丈夫…なのかな?」
戸惑うペグレオに、シェリーは言う。
「靴汚れちゃうけど…今は、そんなの気にすることじゃないわ!」
「怖いよ…」
「大丈夫よ…さぁ、こっちの足を出して…」
アリアとウェンディはお互いの手を取り合いながら、下水道に足を踏み入れる。
下水道は僅かな灯りしかない。
注意をしながら、シェリーたち6人と1体は進んでいった。
当然、メカも徘徊していたので戦いながら進んでいった。
柵を上げて、進める経路を広げながら。
その奥には、自動販売機のようなメカがいた。
改良されたサーベンディングγだ。
「たくさんドリンクを用意しております。どうぞ、皆さんで召し上がれ」
「…毒じゃないだろうな」
「そこ!?」
アイザックのブシドーフォームのスキル「かぶと割り」や状態異常にするスキルも有効だった。
しかし、改良されたとおり、強力だった。サーベンディングγ攻撃にも油断できなかった。
アイザックのブシドーフォームのEXスキル「無双十文字」で撃破した。
「強かったね…」
ペグレオが言うと、シェリーとトゥルースが先に進んでいた。
「こっから、デパートの地下みたいだぜ」
「さぁ、行くわよ!」
「ここ…工場だよね?」
「ウェンディ、オレ達から離れるなよ」
辺りを見回すウェンディに、オルタナは注意する。
「…誰もいないね」
「シェリーのお父さんが、開発や製造を担当する社員が一人もいないって言ってたもんね…」
ウェンディが何気なく言った言葉にペグレオが補足する。
「このシャッターみたいね…押すわよ!」
シェリーがボタンを押すと、シャッターが開いた。
「これ…わたしがアダムスキーさんに渡した万年日記帳だわ!」
シェリーはクロックニーの創立日記を読むことにした。
その日記の内容を要約しよう。
「クロックニー創立日記」
故郷をなくし、あてもなくさまよっていた時荒れ果てた土地で女神と出会い、ここを第2の故郷にしようと決めた。
女神を崇めるために女神が雨に濡れぬよう、ここに聖堂を建てようと決めた。
土地を耕すたびに一人、また一人と増え、新たにやってきた人々もともに女神に祈りを捧げた。
聖堂を建てたお礼のおつもりなのか、女神は人々に恵みを与えてくださった。
女神の身体から分離した小さな機械である時計を恵みだと感じ、喜んで感謝の祈りを捧げる人々。「クロックニー」の街の由来もそこにあった。
人々の喜びが大きくなればなるほど、女神も大きくなっていった。
「大きくなっていった…?」
シェリーは首をかしげた。女神は1000年前に転がっていたあの泥だらけの機械である。
…最初は、気のせいだと思った。歯車でできた女神が大きくなるなんてありえない。
しかし、女神が聖堂の屋根を壊してしまったのだ。
人々はその都度、聖堂を建て替えた。
女神はあるときから1日も休まずに人々の生活を豊かにする機械を与えてくださった。
人間の生活を学習し、予測しているようだった。
女神の作り出した機械は大好評で、争いが起きたため、平等に分け与えるために販売を行うものが現れた。
増築を繰り返し、王宮のようになった聖堂が、そのまま大きな店になっていったのだ。
女神を守るためにこの建物は「
頼り、依存し、欲にまみれた人々は、物を作ることをやめてしまった。
人々が要求するものを生み出す
創立者
アダムスキー=オールデイズ
「オールデイズ…ですって!?これって偶然なの?…パパにも話さなきゃ!」
シェリーは驚いた。
そしてシェリーは仲間たちを連れて、家に帰った。
「お帰り、シェリー!日記を見つけたなんてすごいじゃないか!」
シェリーの手に持った日記を見て、パパは嬉しそうだ。
シェリーはパパに、日記の内容を教えた。
チートシタイン博士が感嘆した。
「すごいじゃないか!私たちは真実にたどり着けたようだ!なぜ、私たちが時間停止から免れたかって?…答えは一つ!私たちはアダムスキーを始祖に持つオールデイズの家系だからだ」
チートシタイン博士は1970年に海を越えてクロックニーにやってきたが、彼の先祖がクロックニーで暮らしていたのだ。
「え?ぼくも…ですか?ぼくのお父さんとお母さんと兄さんは時間停止したのに?」
ペグレオは聞く。家族の中で、自分だけが動いていることに疑問を感じたのだ。
「気づいていないようだからぼやかしながら言うが…運命はすでに決まった2030年を起点としているようだ」
海外に出たとしても、苗字が違っていても、シェリー達とチートシタイン博士は遠い親戚であると判定されたようだ。
「そんなこと、詳しく考えなくてもいいじゃない!」
「なんでだよ、シェリー!」
そんなシェリーとペグレオのやり取りを後ろから、オルタナとウェンディは見ていた。
「でもよぉ…なんでオールデイズの家系だけ止まった時間を自由に動けるんだよ?」
トゥルースが質問する。チートシタイン博士は答えた。
「時間を止めたのが女神だからだ。その間に自分を愛してくれたアダムスキーの子孫に止めてほしかったからに違いない」
パパも言葉を続ける。
「そして、開発や製造をやってる社員がいなかったのも、女神の持つ力のせいだったようだね。開発や製造は全て女神が行っていたようだ。あの工場は…女神の体の一部だったんだろう。最初から、ゴッド&ゴーレムには人間の社長は必要なかったんだ」
チートシタイン博士は言う。
「1000年という途方もない時間を人間と暮らしてきた女神に、人間の悪しき魂が蓄積していって異変が生じた。女神こそ、運命の歯車だ」
運命の歯車が歪んで思考停止した人々を襲った、それを止められなかったのが、2030年のクロックニーの未来だ。
パパと博士の話によると、時計も地下にあるようだ。最初にもらった機械は地下に安置されるようだ。
「大変だけど…がんばってね」
ママはそう言ってくれた。
…というわけで、シェリーたち6人とアイザックは地下の下水道へと向かった。
実際のゲームでは、「獣王のギア」を5個集めてアイザックをビーストフォームにチェンジできるようにしました。
しかし、小説版では隠し要素なので(一応やったけれど)省略しています。