「30秒後」のはずが「30年前」にタイムスリップしてしまったシェリーとアイザック、ペグレオ。
そこで出会った父親「トゥルース」と「ダンプティ」の少年時代に出会い、夜中にお城のような老舗デパート「セイブ・ザ・クイーン」に忍び込む。
翌日、「ステータス・マックス」が襲来。レスキューフォームにフォームチェンジしたアイザックとともに、何とか勝利する。
その翌日、シェリー達が元の2000年1月1日に戻ろうとしたとき過去の時代に住むシェリーの両親、トゥルースとアリアが話を立ち聞きしてしまい、仲間になる。
こうして、トゥルースとアリアを加えたシェリー達は2000年1月1日に戻っていった。
…はずだった。
「いたた…ここは……」
倒れていたシェリーは起き上がり、あたりを見渡す。横にはチェリーパイの入ったバスケットがある。中身は無事だ。
人らしき人はペグレオ、トゥルース、アリア以外いない。あとはタイムマシンのアイザック。
ペグレオがアイザックの内部を見た。
「あーーーーーーーーっ!」
アイザックの次元転移装置が煙を立てていたのだ。
「あの博士…!今度会ったらただじゃおかないんだからーーーーー!」
シェリーの叫び声が曇った灰色の空に響いていった。
シェリー達が倒れていたすぐ近くの場所に壊れてがれきに埋もれた大きな時計があった。
「ちょっと!これを見てよ!」
ペグレオがシェリー達を呼ぶ。
「これ…なんか見覚えないか?」
ペグレオが眼鏡を光らせながら言う。
「デパートの時計…だよね?」
「時間が停止した2000年1月1日の時点では、時計はまだ壊れていなかったはずだ」
アイザックが12時を指した時計に関する説明をすると、シェリーは気づいたかのように言う。
「もしかして、この場所って…!」
そのガレキには凶暴なメカもうろついていた。
「アリア!なんか武器になりそうなもん持ってんのか!?」
「丸腰だと心もとない」
トゥルースとアイザックの問いにアリアは答える。
「うん…持ってきたよ」
アリアは自分の武器を取り出す。護身用のために、黄色いフライパンを持ってきていたのだ。
「フ、フライパンだけでどう戦うの?」
「あとはティーセット…かな」
「用意周到じゃねーか!」
アリアはただの優しくて、ちょっぴり天然な女の子じゃないと、シェリー達(特にトゥルース)は思った。
トゥルースの言う通り、アリアには用意周到な一面があった。
このガレキの世界にもメカたちはいた。メカたちは襲いかかったが、仲間が増えたこともあり、何とか撃退できた。
トゥルースやアリアのスキルも心強かった。
どちらも仲間への補助スキルが多かった。
こうしてしばらく進んだ時、テレビが何個もくっついたメカに遭遇した。
「ギギー…ガガガガ……」
「アイツ…なんかヤバそうね……」
「捕まったら、何をされるか解らない」
シェリーとアイザックは冷静だ。
「ぼく、こんなところで死にたくないよ!」
「そうだね…歴史に影響があるかもしれないし」
ペグレオが逃げようとする一方、アリアは冷静に状況を見極める。
なんとか、テレビのような怪物のようなメカから逃げた先には眼鏡をかけた長い金髪をシニヨンにした女性と、その娘だと思われる金髪の女の子がいた。女の子の年齢は7歳か8歳くらいだろう。
母親の方は未来的なぴっちりしたスーツを着ており、娘の方は無機質な飾りのついたカチューシャを付け、ノースリーブの上着に揃いのアームカバー、スカートを着用している。娘の方は母親と比べて、肩と太ももの素肌があらわになっていた。
シェリーは気が付いた。母娘の娘の方が、映画に出てくるかわいいヒロインの女の子と瓜二つだということに。
「あなたが来るのを待っていたわ」
母親は、シェリーに話しかけた。
「ここは2030年のクロックニー。あなたが住んでいる30年後のクロックニーよ」
「どうしてわたしが、2000年から来たって知ってるの?」
「クロックニーはね、2000年1月1日に滅んでしまったからよ」
シェリーは思わず聞いた。
「どうして?クロックニーは滅んでしまったの?」
「それはね…、運命の歯車にゆがみが生じてしまったからよ。みーんないい人達だったのに…わたしは誰も救えなかった」
シェリーはペグレオに聞く。
「運命の歯車?ペグレオ、聞いたことある?」
「ぼくも知らないよ!」
「そうね。町のほとんどの人はこれが実在することを知らないわ。生まれてから死ぬまでが全て決められているの。…例えば、運命とか」
母親は、一呼吸おいてから言った。
「こんなことを言った人がいたわ…すべては歯車によって動き、決められた終わりに向かっていく……」
「…お母さん、お腹すいた」
娘は母親を見つめた。
「ごめんね、ウェンディ。今は食べるものがないの」
空腹の娘に謝る母親。それを見たシェリーは、アリアからもらったチェリーパイの入ったバスケットを母娘に手渡した。
「あの、これ…お腹、空いてるんでしょ?」
「これをわたし達に?」
「カフェ・ブロッサムのチェリーパイよ。おいしいと思うわ」
シェリーがこう言ったのと同時に、母親はバスケットの中身を開ける。
「お母さん、これ食べていい?」
「もちろん、おいしいわよ」
母親はウェンディにもバスケットの中身のチェリーパイを手渡すと、母娘はチェリーパイを食べ始めた。母親の方は、感動で涙が溢れていた。
母親は数切れのチェリーパイを食べ終わると後は娘に食べさせ、自分はシェリー達と話を続けた。
「これは、その子のためのパーツよ。」
母親はアイザックの次元転移装置を直してくれた上に、アウトローフォームにフォームチェンジができる「無頼漢のギア」までくれた。
こうしてシェリー達は、2000年1月1日まで戻っていった。
来ました…ウェンディ、初登場!
ここで、シェリーとウェンディが出逢ったということ、シェリーが母娘にあげたチェリーパイのことは伏線ですね。
いよいよ2000年1月1日に戻ってくるのですが、次回をお楽しみに!