東方剣舞   作:kuroto xanadu

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OP4 学戦都市アスタリスク2期 The Asterisk War



魔女

 妹紅が担架で運ばれ、入れ替わるように次鋒の選手が出てくる。

七瀬愛美。

桃色のロングヘアー、クリッとした目で赤い瞳に眼鏡、

身長は魔理沙より少し高いくらい、一言で言うなら容姿端麗。

 

「先輩、七瀬さんってどんな人なんですか?」

 

妖夢が黒刀に訊く。

 

「お前らと同じ1年で…あいつを知っている人間はこう呼んでいる。『魔女』と。」

 

「『魔女』?」

 

「あいつは今まで『チャーム』を使って、カップルの男を魅了し、およそ1000組のカップルを破局させた伝説を持つ女だ。」

 

「1000組って…噂じゃ…。」

 

「本人が認めているからそれはないだろう。」

 

フィールドでは愛美が観客に対して手を振っていた。

一瞬、眼鏡を外したことにより、『チャーム』が発動し、観客の男達は魅了されていた。その中には彼女を連れている男もいて、彼女に睨まれたり、耳を引っ張られたり、蔑む目で見られたり、ビンタされる男が大勢いた。

 

「す…すごいスキルですね…先輩は何ともないんですか?」

 

「俺にあんなものが効くか。」

 

「ねえ、確かに恐ろしいスキルだけど試合で同性が相手だったら意味ないんじゃない?」

 

霊夢が黒刀に質問する。

 

「それがあいつは運がいいことに予選は全試合、相手が男だった。」

 

「うへ~、でも…だったらこの試合で魔理沙は勝てるってことじゃない。」

 

「(そう簡単にいけばいいがな。)」

 

 

 

 

「あなたが霧雨魔理沙ね。よろしくね。」

 

七瀬の声は透き通るような響きだった。

 

「ああ、よろしく。」

 

「私の『チャーム』は知っているでしょう。

あなた達はそれさえなければ勝てると思っている。

だけどいいことを教えてあげる。

七瀬家には男が1人もいないの。

父はとっくに死んでるし、使用人も家族もみんな女だけ。

当然よね…男の使用人がいても私に魅了されて仕事にならないのだから。

ではなぜ『チャーム』の効かない相手に現当主の私はその座に居座り続けていられのか。答えは簡単よ。私が強いから。それだけ。どう分かった?」

 

魔理沙は空を仰ぎ見る。

 

「まったく…ナンバーズっていうやつはどいつもこいつもこう憎まれ口を叩けるんだろうな~。」

 

「あら、事実を言ったまでよ。」

 

愛美はクスッと笑う。

 

「事実かどうかはやってみるまで分からないぜ!」

 

《3…2…1…0.デュエルスタート》

 

魔理沙は箒に跨り、飛行した。

 

「まずは挨拶がわりだ!」

 

魔理沙が魔法弾の弾幕を展開し、放つ。

地上にいる愛美はそれを全て容易く躱す。

 

「へえ、魔法少女か…面白そう。」

 

「は?」

 

「トランス!マジカルガール!」

 

愛美が詠唱すると光に包まれ、装備が変わり、可愛らしい魔法少女に変身した。

 

「なっ!」

 

魔理沙は驚く。

 

《七瀬選手が魔法少女に変身した~!》

 

それを見た観客の男達から歓声が聞こえる。

愛美の右手にステッキが現れる。

 

「さあ、魔法の撃ち合いといきましょう!」

 

愛美はステッキから魔法弾を連射する。

魔理沙もそれに対して魔法弾で迎撃する。

 

《両者の力は互角!一歩も譲らない!》

 

愛美は飛行魔法を発動して、空を飛ぶとステッキを振って、

デュエルフィールドの内側に新たな結界を展開した。

 

「何のつもりだ?」

 

「ん~ただの保険だよ♪」

 

愛美はクスッと笑う。

 

「(この結界には真空効果がある。

さらに私には物理保護がかれられている。

もし、彼女があの魔法を使った瞬間に勝負が決まる。)」

 

愛美は魔理沙が切り札を切るのを待っていた。

 

 

 

 その時、にとりが空気中に散布する何かに気づく。

 

「あれは…。」

 

 

 

 

「これで決めるぜ!マスター~」

 

魔理沙がミニ八卦炉に魔力を溜める。

 

「はっ!ダメだ魔理沙!撃つな!」

 

にとりが叫ぶ。

だが遅かった。

 

「スパーク!」

 

その瞬間、魔理沙を中心に大爆発が起きた。

 

《何だ!いったい何が起きた~!》

 

爆発の煙から下に出てきたのは気絶し落下していく魔理沙だった。

床に落下した魔理沙は目を覚まさない。

 

《1…2…3…4…5…6…7…8…9…10.勝者 七瀬愛美》

 

機械音声が鳴り響いた。

 

「魔理沙が…負けた?」

 

妖夢が信じられないという表情をする。

にとりが唇を噛みしめる。

 

「あの時…空気中には粉状の物質が散布していた。

おそらくあの結界で密閉空間にして、自分に物理保護をかけて、真空状態になったところで粉状の物質をさりげなくばらまき、魔理沙が『マスタースパーク』を撃つことによって粉塵爆発を引き起こし、魔理沙を爆発に巻き込ませた。

まさかここまでやるとは…恐ろしいな…七瀬愛美。」

 

「やっぱりナンバーズってすごいですね先輩…ってあれ?」

 

妖夢は黒刀の姿が見えないので、フィールドを見ると、黒刀が魔理沙をおぶってベンチに戻ってきた。

 

「大妖精、永琳先生。控室に戻って治療を頼む。

今からなら明日の試合には間に合います。」

 

「間に合うって…今日の試合に勝つかもわからないのに?」

 

「俺たちは勝ちます。絶対に。」

 

永琳の言葉に黒刀は自信を持った言葉で返した。

 

「いいわ。怪我人を治療するのが私達の仕事だしね。」

 

「大妖精も…頼んだ。」

 

「はい!」

 

大妖精と永琳は魔理沙を控室に連れて行った。

妖夢は拳を握る。

 

「(絶対に負けられない…この試合!)」

 

妖夢はデュエルフィールドに入る。

霊夢はそれを心配そうな目で見ていた。

 

「妖夢大丈夫かしら?少し気負い過ぎているように見えるけど…。」

 

黒刀は黙って見ていた。




ED4 咲 全国編 TRUE GATE

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