東方剣舞   作:kuroto xanadu

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OP4 学戦都市アスタリスク2期  The Asterisk War



1000兆分の1の速度の世界

 首里高校代表ベンチ。

鈴仙は試合に勝ったというのに唇を噛みしめていた。

 

「どうした?勝ったっていうのにそんな顔をしやがって。」

 

妹紅が鈴仙の顔を覗き込む。

 

「…あんなの勝ったとは言えませんよ。」

 

鈴仙はそれだけ言ってベンチに座ると輝夜が立つ。

 

「まあ、勝ちは勝ちなんだしそこまで落ち込むことないわ。それじゃ行ってくるわ。」

 

「おう、いってこい!」

 

妹紅がエールを送る。

輝夜は笑ってデュエルフィールドに入った。

 

 

 

 霊夢と輝夜がデュエルフィールドで向かい合う。

すると、輝夜が

 

「先に言っておくわ。あなたは絶対に私に勝てない。

なぜならあなたは私の時間についていけないから。」

 

霊夢は不敵に笑った。

 

「そう…でも勝負っていうのは最後までやってみなきゃ分からないでしょ。」

 

「まあ、いいわ。好きに吠えてなさい。」

 

《3…2…1…0.デュエルスタート》

 

「爆符!」

 

霊夢が霊術を発動しようとした瞬間、霊夢の周囲にいきなり霊力の弾幕が出現し爆発する。

 

「ぐあっ!(何もないところから弾幕が…。)」

 

霊夢はダメージを受けながらも横にステップしてダメージを軽減させた。

 

「あら、これで倒れないのね。」

 

輝夜は余裕の口ぶりで言った。

 

「このくらい…どうってことないわ!」

 

霊夢はそう言い放つ。

 

「そう…ならこれはどう?」

 

輝夜がそう言った直後、フィールド中に霊力の弾幕が出現する。

 

「くっ!」

 

霊夢も対抗して同じ数の霊力の弾幕を撃ち放つ。

 

「想定内ね。」

 

輝夜がそうつぶやくと、またもやいつの間にか霊力の弾幕が出現し倍の数となった。

 

「無駄よ。あなたがどれだけ弾幕を出しても私はその倍の数を出せばいいだけ。

さて…先にガス欠になるのはどちらかしらね?」

 

「くっ!」

 

お互いの弾幕がぶつかり合い、霊夢は1分ほど粘っていたが、やがて霊夢の弾幕の数が輝夜の弾幕の数に追いつけなくなってしまった。

数発、霊夢に向かって飛んでくる。

そして、弾幕は爆発した。

 

「終わりかしら?」

 

輝夜はそう言って眺めている。

しかし、爆発の煙が晴れた先に霊夢の姿はなかった。

輝夜は慌てることなく後ろを振り向いて飛行している霊夢を視界に捉える。

 

「白霊砲!」

 

霊夢は右手から霊力の光線を放つ。

その瞬間、輝夜はスキルを発動して、1000兆分の1の速度の世界に入った。

 

「哀れな子。」

 

輝夜は白霊砲の射線から移動して、霊夢の周囲に大量の霊力の弾幕を出現させる。

 

「これで本当の終わりね。」

 

輝夜は元の時間の世界に戻る。

白霊砲は外れ、輝夜が放った霊力の弾幕は霊夢に降り注ぎ爆発する。

 

「だから言ったでしょ。あなたは絶対に私に勝てないって。」

 

輝夜がしばらく爆発の煙を見ていると、

 

「おかしいわね。まだ落ちないなんて。」

 

そうつぶやいていると、爆発の煙の中から霊夢が現れた。

だが霊夢はダメージを全く受けていなかった。

 

「うそ!どうして…!…なに…あの子の体…透けてる?」

 

ここで初めて輝夜に動揺があらわれる。

輝夜が見た霊夢の姿は半透明だった。

 

「え…なに…もしかして…死んだ?」

 

「死んでないわよ!」

 

霊夢がすかさず否定する。

 

「なんなの…この子…。」

 

輝夜は霊力の弾幕を放つ…がその弾幕は全て霊夢の体をすり抜けていく。

 

「無駄よ。今の私にはいかなる攻撃も通用しない。この状態でいる限り私は無敵状態となる。

これが『夢想天生』!」

 

「夢想…天生?」

 

輝夜は頭の中で情報を処理しきれない。

霊夢がゆっくり目を閉じる。

 

「何のつもり?…!」

 

輝夜が訝しんだ次の瞬間、霊夢から霊力弾が放たれる。

 

「舐めないで!」

 

輝夜は再び、1000兆分の1の速度の世界に入る。

だが霊夢の放った霊力弾は速度を落とすことなく輝夜に向かって飛んできた。

 

「なんですって!」

 

輝夜は慌てて霊力弾を放つ。

だがいくら迎撃しても休む間もなく霊夢は霊力弾を放っていた。

 

「どこにそんな霊力が…。」

 

輝夜が歯ぎしりしていると、1000兆分の1の速度の世界で霊夢の体が光り出した。

霊夢は霊力弾を放っていたが、体は動いていなかった。

その霊夢が目を閉じたまま体を徐々に動かしていく。

 

「なんで…ここは…私の…私だけの世界なのに…なんで…なんであなたが入って来られるのよ!」

 

輝夜は声を荒げる。

 

「そんなの…気合いよ!」

 

霊夢はそう言い放った。

 

「はあ⁉」

 

輝夜は理解できなかった。

 

「これで決める!夢想封印!」

 

輝夜の周囲に結界が展開され、内部に霊力弾が出現し輝夜に向かって放たれる。

 

「きゃああああああああああああああああああああああああああああああああ!」

 

輝夜は悲鳴を上げて倒れる。

 

《1…2…3…4…5…6…7…8…9…10.勝者 博麗霊夢》

 

《決まった~!副将戦に勝利したのは神光学園の博麗霊夢選手だ~!》

 

文の実況を聞き、大きな歓声が響く。

 

《いや~まさかのあの蓬莱山輝夜選手に勝つとは思いませんでした!》

 

《まあ、しかしほとんど加速した世界で闘っていたのでこちらからは何が起きていたのか分かりませんでした》

 

《スローで見ても、うっすら程度にしか見えませんしね。

ですがそれでも博麗霊夢選手が蓬莱山輝夜選手に勝利したことに変わりはありません!》

 

 

 

 霊夢は仰向けに倒れている輝夜に歩み寄る。

 

「悪いけど負けられないの。私、今のチームが大好きだから…もっとこのチームで闘いたい…

そのためには…こんなところでつまずいている暇はないのよ。」

 

その言葉を聞いた輝夜が仰向けのまま目を開ける。

 

「そう…大好きなチームか…。」

 

それだけつぶやく。

 

「じゃあね…感謝するわ。あなたのおかげで私はさらに強くなれたわ。」

 

霊夢はそう言ってベンチに戻って行った。

 

 

 

 神光学園代表ベンチ。

 

「ボロボロだな。」

 

「ここまでやったんだから絶対に勝ってよね…キャプテン。」

 

黒刀の言葉に霊夢はそう返すとハイタッチを交わす。

黒刀はその後、デュエルフィールドに入った。




ED4 咲 全国編 TRUE GATE

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