《3…2…1…0.デュエルスタート》
「はあっ!」
黒刀は吠えながら突っ込む。
優に刀が届く距離まで接近すると中段斬り。
だが、優の前に展開された浮遊する半透明の盾に弾かれた。
「チッ、魔力で作った盾か。」
直後、黒刀から10m離れた周囲の空中に5つの魔法陣が展開され光線が放たれた。
黒刀はバックステップしてそれを躱す。
神光学園代表ベンチ。
「なんだあれは…それにさっきの盾も…。」
魔理沙が初めて見る魔法に驚く。
にとりがその疑問に答える。
「あれは『ディメンションレーザー』。
空間魔法と砲撃魔法の複合魔法だ。
威力は1発でマスパの3倍だ。」
「さん…ばい…。」
その威力に魔理沙は驚愕する。
「あとさっきの盾は『イージスの盾』。
近距離攻撃は全てあれに防がれる。」
「でもそんなに魔力を使い続けたら魔力切れになるんじゃ…。」
大妖精が疑問を口にする。
だが、映姫は否定した。
「いえ、二宮優には黒刀の気力と同等の魔力量があります。
魔力切れになる可能性は極めて低いでしょう。」
「しかも二宮はそれらの魔法を手足を動かさずに発動させている。
つまり、脳内で魔法式を組み立てている。」
にとりがさらに補足する。
それに大妖精がベンチから立ち上がる。
「ちょっと待ってください!あんな複雑そうな魔法式を脳内で組み立てるなんて出来るわけが…」
「それが出来るのがあの二宮優だ。」
大妖精の指摘をにとりは一言で封じた。
「でも先輩には防御術式を破壊する『カオスブレイカー』があります。それなら…」
「そんな隙があると思うか?」
妖夢の言葉ににとりはそう返した。
「え?」
「あの『ディメンションレーザー』は二宮が魔法式を組み込めば好きなタイミングで発動できる。つまりこっちの状況なんておかまいなしで休みなく放たれてくる。」
「そんな!」
妖夢は思わず声を張り上げた。
「黒刀…。」
映姫は心配そうに黒刀を見るのだった。
黒刀はフィールドを駆け回って光線を躱している。
「(昔は2つだったけどまさか…)」
「5つに増えているとは…か?もしかしてこの5年で俺が増やしたのが5つまでだと思っているのか?」
「なに?」
その時、空中の魔法陣の数が4倍の20個になった。
それらから『ディメンションレーザー』が一斉に放たれる。
黒刀は連続バク転でそれを躱す。
「どうした?逃げているだけでこの俺と闘えると思っているのか!
さあ、見せてみろ!本当のお前を!」
「っ!(あいつ、まさか俺の中にいるあれを知っているのか?)」
優はため息を吐いた。
「そうか…その気はねえってか。だったら徹底的にお前を追い詰めてやるよ!次は5倍だ!」
空間魔法の魔法陣の数が100個に増えた。
その直後に『ディメンションレーザー』が放たれる。
「(くそ…避けきれねえ。)」
黒刀は『破壊王の鎧』を発動させる。
「無駄だ!俺の『ディメンションレーザー』はお前の『破壊王の鎧』では相殺できない!」
黒刀の『破壊王の鎧』を優の『ディメンションレーザー』が勝った。
「ぐあっ!」
黒刀は壁に吹っ飛ばされる。
そこへ追い打ちとばかりに『ディメンションレーザー』が放たれる。
《ひどい!これはひどい!あまりに無慈悲な攻撃に黒刀選手は耐えられるのか~!》
だがその時、光の柱が立った。
「気力解放!」
黒刀は『ディメンションレーザー』に耐えながら、
「カオス…ブレイカー~!」
黒い斬撃を放った。
「…温い。」
優はそう吐き捨て、10個の魔法陣を重ね合わせ『ディメンションレーザー』を放つ。
「10個の魔法陣が1つになったってことはあの『ディメンションレーザー』の威力はマスパの…30倍⁉」
その威力に魔理沙は驚愕した。
『ディメンションレーザー』と『カオスブレイカー』がぶつかり合う。
だがすぐに『ディメンションレーザー』の威力が勝り、黒刀はその光に包まれる。
二宮優の実力は圧倒的だった。
黒刀は前のめりに倒れてしまう。
「先輩!」
妖夢が叫ぶ。
「黒刀!」
映姫も叫ぶ。
「…お前じゃねえ…俺が本当に闘いたいのはお前じゃない。さあ、とっとと出て来いよ。」
優はそうつぶやいた。
《1…2…3…》
「起きろ黒刀!」
チルノが呼びかける。
《4…5…6…》
「頼む黒刀!」
魔理沙も拳を握りしめながら呼びかける。
《7…8…9…》
「先輩…。」
妖夢が祈った。
ED4 咲 全国編 TRUE GATE
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