東方剣舞   作:kuroto xanadu

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OP4 学戦都市アスタリスク2期 The Asterisk War



野生

 妖夢達が準決勝突破の喜びに浸っていると、

 

「あれ…わいは?」

 

金次がポカーンとした顔をしていた。

 

「ごめんな。金ちゃん、負けてしもうた。だから試合はしまいや。」

 

ベンチに戻ってきた黒岩が謝る。

 

「そんな…嫌や!わいはヨキと闘う!」

 

金次はベンチを出て神光学園代表ベンチ側に走って行くとベンチの手前で止まる。

 

「なあヨキ、やろうや!頼む!3分!3分だけでええから!」

 

金次は拝んで黒刀に頼む。

 

「黒刀、明日の試合がありますし断っt」

 

「いいよ。」

 

映姫の制止を振り切って黒刀が了承した。

 

「ほんまか!」

 

金次は顔を上げて喜んだ。

 

「ああ、俺もお前と闘いたいと思っていた。」

 

黒刀はワクワクした表情で返した。

 

「ただし、試合じゃなく決闘で。あと俺は一応怪我人だからかなり技が使えないから全力で相手はしてやれない。それでもいいか?」

 

「ぜっんぜんええ!わいはヨキと闘えばそれで十分や!」

 

「じゃあやろう!」

 

黒刀はそう言ってフィールドに入る。

 

「黒刀、あなた何を…。」

 

「大丈夫だよ姫姉。解放もモードチェンジも『カオスブレイカー』も使わない。無理をするつもりはない。」

 

「…分かりました。ただし、怪我がひどくなるような事があれば中止して下さい。」

 

「分かった。」

 

映姫は渋々、納得した。

 

「どういうことですか?」

 

戻ってきた妖夢が訊きに来た。

 

「あいつと決闘することになった。悪いが皆はベンチにいてくれるか?」

 

黒刀はそう言って既にフィールドの中央に移動していた金次を指さした。

 

「代表選手と闘っていいんですか?」

 

大妖精が疑問を口にする。

 

「負けたチームの人となら問題ない。まあ、負けたのはたった今だが。いざとなったら…。」

 

「「「「「なったら?」」」」」

 

妖夢達が黒刀の次の言葉を待つ。

 

「『王』の権限で認めさせる。」

 

「「「(うわあ、独裁者みたいだ…。)」」」

 

霊夢、魔理沙、大妖精が一瞬、寒気を感じた。

 

「というわけで俺はとにかくあいつと闘いたいんだ。」

 

黒刀が視線を向けた先では屈伸運動をしている金次がいた。

 

「分かりました!先輩、頑張って下さい!」

 

「ああ。」

 

妖夢達はベンチに入っていく。

 

「待たせたな。それじゃ制限時間3分の決闘でいこうか?」

 

「ああ!」

 

金次は待ちに待った闘いにワクワクしていた。

黒刀は空間ウインドウを操作して決闘の制限時間を3分に設定して決闘申請ウインドウを金次に送信する。

金次はOKのボタンを押す。

 

《3…2…1…0.デュエルスタート》

 

「それじゃ久々にあのスタイルでいくか!こいよ!大門金次!」

 

「そんじゃいくで~!」

 

金次は双剣型SDを構えてジャンプすると斬りかかる。

黒刀が『八咫烏』を振ってそれを弾くと金次は大きくジャンプして高速でフィールドをまるでスーパーボールのように跳ねながら加速する。

その加速を活かして黒刀に双剣型SDで突進回転斬りすると、黒刀は軸足を固定して体だけを向けて『八咫烏』で弾く。

 

「あれは先輩が春に使っていたスタイル!」

 

妖夢は以前、黒刀が使っていたバトルスタイルを思い出す。

金次は弾かれた反動を利用してまた跳ね始める。

 

「(猿のようなジャンプ力、蜘蛛のような敏捷性、そして虎のような『野生』を持っている。)」

 

「すごい!ほんますごいでヨキ!わいはワクワクしてきたで!」

 

「俺もだ!」

 

「笑ってる…あんなに楽しそうに。」

 

妖夢が黒刀を見て口を開く。

 

「もしかしたらこれが本来の『剣舞祭』なのかもしれない。選手も観客も純粋に笑顔で楽しめる。」

 

にとりにそう言われて妖夢が観客席を見渡すと確かに観客が盛り上がっていた。

それに楽しそうに闘っている2人を見て純粋に観戦を楽しんでいた。

 

「すごい!まるで会場の人達が1つになっているみたい!」

 

それは妖夢も同じだった。

 

「見て大和、黒刀ったらあんなに楽しそうに闘っている。

あんな表情を見るのは何年振りかしら。」

 

観客席で観戦していた桜も笑顔で闘う黒刀に喜びを感じていた。

 

「ああ、まるでスウェーデンにいた頃のあいつのようだ。」

 

大和も微笑ましそうに黒刀を見ていた。

 

 

 

 黒刀が金次の突進を弾こうと『八咫烏』を振ると、金次は体をひねって床に逆立ちで手をつくと手を押して反動で黒刀の背後に着地し回転斬りするが、黒刀はニヤリと笑うと『超反射』で下段斬りで金次に斬りかかると、金次は剣で受けて吹っ飛ばされる。

金次は体を丸めて回転してバッとモモンガのように両手を広げる。

 

「こうなったらわいも全力見せたるわ!いくでヨキ!」

 

「ああ、こい!」

 

金次は空中で双剣型SDを上段に構えるとその場で体ごと縦回転し始める。

そのまま降下攻撃してきた。

 

「通天閣大車輪落としぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!」

 

「まずいで!あの技はわしの百式波動砲のパワーを超えている!」

 

「先輩!」

 

妖夢は心配して叫ぶ。

だが黒刀はニヤリと笑みを浮かべ『八咫烏』を振り上げ金次の『通天閣大車輪落とし』と激突した。

ぶつかり合ったところから火花が散る。

しかし、お互い弾き合ってしまう。

そして…

 

《タイムアップ。ドロー》

 

「あれ?もうしまい?」

 

「そのようだな。」

 

黒刀はそう言って『八咫烏』を鞘に納める。

 

「でもめっちゃ楽しかったわ!おおきに!ほな個人戦で闘えるの楽しみにしてるわ!」

 

金次は笑顔でベンチに戻って行った。

黒刀もベンチに戻って帰ろうとする。

 

「お前らも大変だな。さっきの奴、あれで1年だっていうんだからな。」

 

「マジかよ!」

 

魔理沙が驚く。

 

「手負いだったとはいえ黒刀先輩とほぼ互角に闘っていたわ。」

 

霊夢は顎に手を当てて感心していた。

 

「世界の広さを感じました。」

 

大妖精も強敵がまだまだいることにため息を吐いた。

その時、にとりが手をパンパンと叩く。

 

「はいはい。来年のことより今は明日の決勝戦の事について考えるのが先だな。」

 

「比那名居天子…倒す!」

 

チルノは拳を握りしめる。

 

「フッ、あの巫女…絶対叩き潰す!」

 

霊夢は嫉妬の炎で燃えていた。

 

「さあ、明日は決戦の日だ!」

 

 

 

 

 ついに神光学園対紅魔学園の闘いが始まる。




ED4 咲 全国編 TRUE GATE

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