ただモテたかっただけのワシがなんか女神様と崇められとるんじゃが   作:一二三 四五八

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装備さん達の視点



11)ゴブリン幼女戦記(中)

「はぁっっ!!」

「ぐぎぃっっ」

 

飛び出すように駆け、躊躇わず突き殺す。

子鬼から出た返り血で()が濡れた。構うものか。

 

この身は唯の広刃の剣(ブロードソード)

別にこれといった神秘もなく、名品でもない、どこにでもある数打ち品。

歪まぬようにと身厚に作られた、どうせ斬ることなど出来ぬ一振り。

 

血塗られたことで、何の問題も生じんさ。

 

刺し殺した子鬼の両側から私を襲おうと子鬼が2匹、棍棒片手に迫りくる。

突き刺した()は間に合わない。

なので左の子鬼の腹に蹴り入れ、その反動で()を抜いた私は、左手を揃えて、右から迫る子鬼の首にソレを突き入れる。

 

ゾブリという音と共に。突き刺さる。

 

それがヤツの最後となった。その頃にはもう、()の準備は終わっている。

私は()を振り下ろすと、左の子鬼を叩き潰した。

 

瞬間、私を狙って群がろうとしていた子鬼の動きが止まる。

()にはそれがわかった。

ああ。お前ら。

 

畏れたな、()を?

 

戦場(イクサバ)でそれをわずかでも行うイミを、愚かさを、どうやらコイツラはまだ知らんようだ。ならばやさしい()が教えてやろう。

 

薄く、嗤ってみせてやる。

 

あのお方より身体を経てもなお、この身が”凶器”であるという特性は変わらない。

ヒトであり、武器で有るモノ。私は武器人(ブキビト)として生まれ変わったのだ。

この身を揃えれば、その切っ先は刃となるし、その手足は刃の様に強靭だ。

 

そしてなにより。

 

この身は凶器。戦う為のモノで有る故に。誰よりも戦いの流れが感じ取れる。

私は()を握りしめ、僅かな隙に飛び込んでいく。

 

さぁバケモノども。()の使い方を教えてやろう。

 

 

ああ、もうっ!!

 

あのブキっ娘は。周りなんか全然気にせず子鬼の群れにかっ飛んでいっていまいましたわ。わが同僚ながらなんて向こう見ずな狂剣()なんでしょうか。

 

まぁあの娘に本気で突っ込まれては、ワタクシや小石ちゃんたちじゃあ追いつけませんし。精々こちらはそのフォローに回りましょう。ここらへんがまだまだ年季の浅い(年若い)あの娘と永き時を過ごした(経験豊富な)ワタクシとの違いですわね。今後の課題点ですわ。

 

「小石ちゃんたち、隊列を組みますわよ。ワタクシの指示に従った下さいな?」

「「おー」」「「おけー」」「「ふぁいとー」」

 

うんうん。こちらは素直でカワイイモノですわねー。

いくら敵が愚かであっても数は脅威です。できるだけカミサマの所に敵を洩らすわけにはいかないワタクシは、この身で上手く防壁を築かなければなりません。

 

しかしそれでも数が足りない。ここは彼女らの手も借りましょう。

 

「そこの二人の小石ちゃん達。あなた達ちょっと後ろに下がって草土ちゃんをそれぞれ5人ほど連れてきてもらえるかしら。

あなたたちはそのまま彼女らと一緒に子鬼の足止めしちゃおっか?」

 

「らじゃー」「ふぁいおー」

 

「残りの小石ちゃん4人はワタクシと一緒に子鬼の中心に向かいましょう。

いくら剣ちゃんが強くとも、一人でなんとできる数では有りませんわ。

敵が散っちゃう前に、押し込んで数を減らしちゃいましょう。」

 

「「おー」」「「みなぎるー」」

 

「魔法使いが相手にいたらワタクシにまかせてね。

それとなによりカミサマに貰ったお身体で無茶なんてしないこと。

それが約束できる娘はワタクシと一緒に子鬼退治に参りますわよ?」

 

「「がんばるー」」「「ふぁいおー」

 

フフ、みんなゲンキで可愛いですわ。

ワタクシが指示を出し終わると6人の小石ちゃんたちがバタパタと動き始めます。

それでは、ワタクシも参りましょうか。

 

敵集団に近づいていくにつれ、突貫娘に背を向けてワタシたちを襲おうとするものが現れます。でもその隙を見逃す狂剣さんじゃありません。今も多くの数を減らして、わずかに漏れたものがワタクシ達へと駆けてきますわ。

 

でもさすがに無茶しすぎです狂剣さん。それじゃ貴方、横あいからの子鬼の攻撃を捌き切れないんじゃないかしら。目の前の光景に動じず、落ち着いてワタクシは狂剣ちゃんを対象に、かつての呪詛より生まれ出た力を展開します。

 

我が根源よ(アーマー)形となりて輩と在れっ(エンチャント)!!

 

詠唱が終わると、彼女の身体はワタクシの分身に包まれました。

呪詛が信仰へと転じたワタクシの力、近くにいる者を護るワタクシの分身です。

ほっ。どうやら間に合ってくれたようですわね。

 

その間にもワタクシと小石ちゃん達めがけて子鬼が距離を詰めます。

武器を持たない無防備な少女達(ワタクシたち)を見付けた為か、嬉しそうに欲情した目で飛びかかってくる子鬼たち。まるで勝利を確信していますわね。

ですからワタクシと小石ちゃんで、

 

「ぎゃぎゃぎゃっ、「しっ!!」「「「「えいーっ。」」」」っっっっぁはぁっっっ!!」

 

殴り飛ばしてやりましたわっ!! かなり飛んでいきましたわね。

ワタクシは鎧人(ヨロイビト)、小石ちゃん達は石人(イシビト)。そのどちらも特性として全身が鎧や石(ワタシたち)のように硬く、頑強に、力強くできています。

 

動けなかったワタクシ達はそれを防御にしか使えませんでしたが、今は違うのですよ。

だって硬いモノで力いっぱい殴られたら、普通唯ではすまないものでしょう?

その防御力こそが、ワタクシ達の武器。

 

硬くとも、重くとも、鈍重ではない拳を握りしめ。

ワタクシ達の見た目に騙された、愚かな子鬼達に、振り下ろします。

 

それだけでもう彼等は無事ではいられません。

こちらは彼等の攻撃をモノともしない程、頑丈であるというのに。

 

ですからワタクシたちの問題は最初からいかに子鬼たちを逃さず漏らさず駆逐できるか。たったそれだけなのですから!!

 




まだだ、まだ幼女が、幼女がいるっっっ!!
こんな所で我々はっ絶対に負けたりしないゴブぅっっっっ!!

見てくださってありがとうございます。
一気にそこまで書こうとしたんですがちょっと掛かりそうなんで分割します。
今日中に描きたいなぁ。深夜目処で頑張ります。

主人公以外の目線についてお聞きします

  • 増やしたほうがいい
  • 減らしたほうがいい
  • 現状でいい
  • そんなことよりエロスを
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