Step of hero
名和の作った新しいゲームの世界はダークな雰囲気を漂わせた摩天楼で、夜の暗闇がきれいに見えていて、大きな満月がまるでこちらを飲み込もうとしているようだった。この作り込まれた世界観にキリトは本当にあいつが一人で作ったのかと唖然としていた。
「おい、新入り。なにしてる、初日からサボりか?」
突然後ろから声をかけられて振り返ると、そこには白髪が目立つ警察官がパトカーの中からこちらを見ていた。そんな彼はこちらを見ると少し間を置いて乱暴に頭をかきむしった。
「……すまん。名前を忘れてしまった、もう一度名前を教えてくれ」
少し申し訳なさそうな雰囲気を出しながら行ってくる男のこの台詞とともに名前を入力するキーボードが表示されたためいつも通りキリトと打ち込む。
「キリト、キリトか。そうだったな思い出したよ。俺はゴードン、ジム・ゴードンだ。」
ゴードンが自己紹介した瞬間、ゴードンの上に蒼いネームタグが出た。
そして台詞が終わる頃に赤いタグが視界の右上にポップした。
「犯人を捕まえろ?」
出てきた文字をそのままに口に出す。一体どういうことだ、そのままに読み解けばどこかで犯罪が発生していることになるが…
少し考えているとゴードンのパトカーから緊急通信の音が鳴り響いた。
「B6地区で強盗事件発生、周辺をパトロール中のモノは直ちに急行してください」
通信が終わらない内からゴードンが動く、瞬時にエンジンをかけ発信の準備を整える。
「何してる、早く乗れ!!」
突然の自体について行けずに居るとゴードンが準備を終え、声を上げる。その声に押され急いでパトカーに乗った。
「こちらゴードン、キリトともに現場に急行する」
エンジンをかけ、パトランプを光らせる車はなかなかデンジャラスな乗り心地でなれているキリトも少しよってしまったあたりで犯人の車を発見した。
犯人の車はゴードンとの追いかけっこに耐えかねたのか廃ビルの中に飛び込んだ。
「連中、上に逃げたな……追いかけるぞキリト。拳銃と警棒をしっかりと装備しろ」
駐車した車から降りて、拳銃を持ち一足先に進むゴードンの指示に従い、メニュー画面から装備品を整える。
拳銃と警棒を装備しゴードンの後ろをついて行けば、背後から何かが落ちる音がした。
「うわぁぁ!!」
マスクをかぶった男が鉄パイプを振りかぶり迫っていた。とっさの判断で警棒を使い、反撃をする。このあたりはSAOで鍛えられている。警棒が当たった瞬間赤い数字が出て赤いネームバーをつけたマスク男のライフバーと思われるものが一気に減る。
「う、動くんじゃねぇ!!」
柱の陰に隠れていたもう一人の男が拳銃をこちらに向けて立っていた。
その男の背後からゴードンが拳銃を頭に当てて現れた。
「それはこちらの台詞だな、武器を捨てて投降しろ」
仲間の頭に拳銃が突きつけられて、目の前の男は鉄パイプを捨てて両手を挙げた。
すると逮捕という選択肢が目の前に現れたのでそれをタップする。
目の前の男は刑務所にでも転送されたのか消えていった。ゴードンが取り押さえている男も逮捕の文字が出ていたのでそれを選択する。
「お前らこんなことして許されると思ってんのか!!俺はファルコーニの旦那の命令で動いてんだぞ。金なら持って行って良い、さっさと解放しろ!!」
目の前に本当に逮捕しますかという文字が出た。
ゴードンは何も言わずにこちらを黙ってみていてどうすれば良いのかもよくわからない。
内心チュートリアルにしては不親切すぎないかと思いながらYESを選択する。
今度はその男もさっきの男と同じようにどこかに転送されていった。
「お前はこちら側の人間なのかもしれないな……キリト、新入りのお前はわからないだろうがあいつはほぼ百パーセント釈放される。ここはそういう街だ……もしそれを変えたいと思うならば、ここに行け。もしお前がふさわしいなら彼は協力してくれるはずだ」
手渡された地図に従い目的地に向かえとの文字が浮かぶ。目的地はかなり近いところですぐに到着した。
廃工場のなか、薄暗い雰囲気を醸し出すそこで一番目を引くのが壁一面に描かれた巨大なコウモリの絵。近づいていって触れたとき突然背後に気配が現れた。
「振り向くな」
こもった声は正体をつかませないためのモノなのか、指示に従い視線を固定する。
「ゴードンから紹介されて来たんだろう、一体何が望みだ。」
目の前に選択しが表示されたのでそれをタップする。
「ファルコーニの手下を捕まえたがこのままだと釈放される」
選択した台詞が話される、どうやらNPCとの会話は選択肢をタップすることで進むらしい。
「わかった、なんとかしよう。明日の朝こちらから連絡する」
その台詞とともに気配はぱったりと消えており、振り返ると誰も居なかった。
そこで視点は暗転していく、数秒後には警察署と思われる場所にたっていた。
「ロードが強引だな」
ひとまず右上に表示されている文字に従い自分のデスクに向かい、表示されている矢印に従い進んでいく。
自分のデスクに到着すると大きめの封筒が置いてあり、中身を確認すると重大な証拠を入手したという文字が出てきた。
ミッションクリアとコングラチュレーションの文字が躍る中手に持っていた封筒には昨日の廃工場で見たコウモリのマークとBAT MANの文字が刻まれていた。
おそらくこのタイミングで、今居る自分のデスク周辺がオンラインロビーとも言える場所になったのか目の前にはアスナが立っていた。
「あっ、キリト君」
「早かったんだな、アスナ。どうだった、チュートリアル」
その言葉に思い出したのかアスナは少し苦笑していた。
「ゴードンさんの運転のところがちょっとね……でもそれ以外のところはよくできてたと思う。チュートリアルはちょっと雑かなって思ったけど。このデスクのあたりもすごく作り込まれてるし、背景なんかはほんとALOと比べても遜色ないんじゃない」
そのアスナの言葉が示すとおり本当によくできているのだ。
「なかなか楽しめそうだな」
にやりと笑いながら言い放った言葉に微笑みながらアスナが隣に来てデスクの机に腰掛けた。
「名和さんに感謝だね」
「ああ、今度ALOで妖精騎士シリーズ集めるの手伝ってやろうか」
「もう、あの人まだそういうプレーしてるの」
次にチュートリアルをクリアする直葉が来るまでここはほのぼのした雰囲気に包まれていた。
徐々に集まってくるメンバー彼らのオフィスを二人の男が見つめていた。一人は彼らの先輩に当たるゴードン、そしてもう一人は別の建物の屋上から黒づくめの服装に身を包んだBATMANだった。
「このゲームは多分バットマンの協力を受けながらいろんな犯人を捕まえていくゲームなんじゃないか?多分この街自体の治安がかなり悪いんだろ、それをバットマンと一緒によくしていく、みたいな」
キリトの意見に対してクラインが反論する。
「それならあの男はこのゲームの名前をstep of heroなんてモノにするかね?それじゃただの警察官だ。多分どっかのタイミングでプレイヤーがバットマンになるのさ」
「でもそれだと複数人強力プレイ何だからストーリーに齟齬が出るよ、名和君はそういうの許さないと思うけど」
そのアスナの指摘はもっともでクラインが二の句を告げずに居ると、プレイヤーネームをリーファにした直葉がクラインをフォローした。
「アスナさんの言うとおりですけど、そういう意味じゃ名和さんの性格から考えてもタイトルには絶対意味を持たせてますよね……」
その言葉に一同がそろってうなずく。
「ALOでのプレイを見ててもそれはわかるわね、細かいところにこだわった縛りプレイは一緒にやってて面白いけどストレスたまるしね」
名和のこだわりはシノンに一刀両断される。
「ごめーん、ちょっと遅れた。あのゴードンとか言うやつの運転が荒くてさぁ、途中で一回リタイアしちゃったんだよね」
一足遅れてやってきたリズベットを迎えて全員がそろった彼らはゲームを進めるためゴードンの元に向かった。
「気にすんなよ、それより大丈夫か?」
キリトの心配を受けてガッツポーズを返したリズベットの後ろに立っていたゴードンは散々ディスったことが原因か眉間にしわを寄せているように見えた。
最初はバットマンを書こうと思います。選んだ理由は単純で、自分がアメコミなどを見だしたのがバットマンのダークナイトがきっかけでそこからアメコミなどを見始めたので最初はこれかなと言う感じです。
皆さんがアメコミやラノベにはまるきっかけになった作品は何ですか?もしよろしければ感想などで教えていただけると幸いです。
続きの内容
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キャプテンアメリカ
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sao第一層