マネージャーにしようとしてくる人達がいます   作:ぽぽろ

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お久しぶりです。約10ヶ月ぶりですね。
1年経ってないのでセーフって事で(?)
覚えている人何人いるのか………


マネージャーにしてくる人達がヤバいです。

「今日は俺からある報告がある。」

 

授業も終わり急いで帰ろうとしたらいつの間にか居た浦の星女学院のスクールアイドル部の部室。

ミーティングに(強制的に)参加した俺、津崎遥斗はバンと机を叩いてこういった。

 

「俺は虹ヶ咲学園にいく!!!」

 

あそこには最近、スクールアイドル部無くなったみたいだし。

これで俺は、スクールアイドルと縁を切り、ただのファンとして、そして、平穏な日々を取り戻す事が出来る。

 

すると、その場が底冷えする様な冷気に包まれた。

あれ?ここ冷房ってついてたっけ?

勿論上を見ても冷房は付いておらず、首を捻る。

そして、視線をAqoursに戻すとただじっとこちらを冷たくそして、鋭く見つめていた。

え、そんな皆、目が悪いの?メガネ掛けたら?

 

「へぇ、遥ちゃんここ出て行くの?」

「痛いっす曜さん、超痛いです。腕が潰れます。」

 

そして、気が付いた時にはスクールアイドル部の部屋に柱に縛り付けられてましたとさ。

俺はずっと我慢してた!曜に腕をひねり潰されそうになった時も!果南に腕を潰されそうになった時も!月に踏み潰されそうになった時も!

ずっと痛いのを我慢してた!

俺が長男だから我慢出来たけど、次男なら我慢出来なかった!

そんないつもの平日。

俺っていつも黒光りしてカサカサしてる奴並に潰されてるな…………

 

最後に1つ。

縛りプレイなんて男にしても需要無いからな!!!!

 

 

今日も今日とて、光り輝くスクールアイドルのAqours様の為にへいこらと働かされる毎日。

衣装の為の布をルビィと曜と一緒に買いに行かされて帰りにデパートによって服を見ているのを眺めたり、ダイヤさんの習い事を見させられたり、今、世間で流行ってる鬼滅の刃(おにめつのやいば)釜門 炭治郎(かまと すみじろう)のグッズを梨子と買いに行かせられたりと中々のパシリっぷりである。

 

光り輝くスクールアイドルの顔の他に1人のパシらせるという悪い顔もあるのだ。

 

そんなある日ふと、授業中にラノベを読んでいるのを梨子に注意されながら思いついた。

記憶喪失って良くね?と。

 

記憶を失ってしまえば、自然にAqoursから離れる事が出来るし。

どこか失うのにいいタイミングは無いだろうか……

 

あ、そうだ。

俺は椅子を後ろに倒しながら座っていたのを思い切り体重を掛けた。

すると、ガシャーンという大きい音と共に俺は倒れた。

 

案外痛え………

問題はここからだ………

 

「遥斗くん大丈夫!?」

 

とたとたと梨子が駆け寄ってくる。

 

「えっと………ここは何処ですか?」

「え……?」

 

梨子を初めとする他のAqoursのメンバーが驚きの顔色に染まった。

上手く騙せてるみたいだ。

 

「ま、待って!遥斗くん本当の本当に覚えてないの!?千歌達のこと!?」

「遥ちゃん!」

 

焦った様子で曜と千歌が声を上げる。

 

「え、えぇ、僕にはさっぱり………」

 

ガクガクと頭と肩を揺すられて気持ち悪い。

すると、ダイヤさんがこちらに来て止めてくれた。

 

「ここには貴方好みの女の子はいらっしゃいますか?」

「え、えぇ、皆可愛い人ばかりで……」

 

止めてくれた………?

 

「ちなみに私は黒澤ダイヤと申します。」

「えぇ、」

 

存じ上げております

 

「黒澤ダイヤです。」

 

こっわ!何が言いたいのこの人!?

笑顔でそんな事言われてもどうしろと!

 

「あら、ダイヤ。それはシャイニーじゃないわ。それはダイヤがいつも言ってるハレンチって奴じゃない?」

「そうですか?わたくしはただ、自己紹介をしただけですが。」

「ただの自己紹介ねぇ……あ、私は小原鞠莉、マリーって呼んでねダーリン!」

 

いきなり鞠莉とダイヤがバチバチとバトルを始めた。

絡まれると面倒臭いのでさっと目をそらす。

 

「あ、遥斗くん大丈夫………?」

 

梨子が優しく語りかけてくれる。

多少見直したぞ。ヤバい奴から、少しヤバい奴に格上げしてもいいのかもしれない。

梨子は眉をやや下げていかにも心配そうにこちらを見つめる。

流石元奥ゆかしい都会少女。

3歩下がって死の影踏ます大和撫子。

あれ……?それって人を盾にして危険回避してるだけじゃね。

 

 

「ありがとうございます。えっと……」

「あ、ごめん。名前……覚えてないんだもんね。私の名前は桜内梨子。貴方の大切な人、私の大切な人なんだよ?」

「あの……えっと……え?」

 

たかがクラスメイトで大切な人なんて言い回しをするのだろうか。

首を捻っていると、答えを出してくれた。

 

「えっと……恥ずかしいんだけど…遥斗くんと私は……」

「僕と桜内さんは……?」

「恋人なの!!」

「え????」

 

前言撤回。梨子、元々やばい奴だとは思ってはいたけど、まさか記憶を捏造しようとしてくるとは思わなかった。

 

「あってるんですか……?小原……さん」

 

まだバチバチとしてるダイヤさんと鞠莉の喧嘩を止めるため軽く話を振る。

 

「あってないわ。貴方の本当の事を教えて上げるわ。」

「よろしくお願いします。」

 

嫌な予感しかしないが一応理事長だからちゃんとした対応はしてくれるだろうと期待を込める。

 

「貴方は私達、浦の星女学院スクールアイドル、Aqoursのマネージャーなの。」

「はい……」

 

やってないですね。そんな事

 

「そして、いつも私達を優しくも時に激しく、そして、乱暴に導いてくれたの………」

 

いつしたっけ?そんな事。

 

「覚えてないですね……」

「しょうがないわ。だからここにスクールアイドル部の入部届けがあるからこれに名前を書きなさい?名前書くだけで後はマリーがやってあげるから☆」

 

さり気なく入部させようとすんの辞めろや。

 

「ああ~~!もうこんな時間だ!千歌達練習なの!ごめんね、遥斗くん……」

「あら、残念。私たちが終わるまで書いておいてね~☆」

 

ウインクと共に入部届けを机に置いて練習場所へと向かっていった。

でも、善子が残っていた。

 

「君は行かないの?」

「えぇ、直ぐに行くから安心しなさい?」

「なら、早く行った方が………」

「最後に一つだけ、忠告をしておこうと思ってね。」

「忠告………?」

 

すると、善子は耳元に口を近づける。

ふわりと甘い香りが漂う。

 

「記憶喪失ネタには変に触らない方がいいわよ。私たちには都合がいいだけなんだから」

 

善子はそう言って去っていった。

嘘ってバレてたのか………

 

行ったのを確認してから、俺は入部届けの名前の欄に前に梨子が買っていた同人誌のタイトルを書いてダッシュで帰ろうとしたのを扉の横で待ってた善子に連れられて、引きずられるように行った。

もしかして、この世界って貞操逆転してる?




鬼滅の刃(おにめつのやいば)≠鬼滅の刃

鬼にメッ!ってする刀を打つ刀鍛冶の釜門炭治郎のほのぼの日常ストーリーです。
得意武器は熱々に熱した石炭。

次は東京オリンピックが終わるまでには。

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