ハーメルンバンドリ作家合同企画(テーマ交換・オリキャラ無し)   作:大里野上

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 今回の作者は、『人類最後のマスターはガールズバンドの彼女達と生きるそうで』のゆっくりシップさんです。今回の作品、作品に明確に名前のあるキャラとしてオリキャラを出してはいけない。オリキャラ視点で話を書いてはいけない。というルールなのですが、そのルールの穴をついてきました。発想力が凄まじいです

 テーマ「君と過ごした一ヶ月」
 作者ホーム https://syosetu.org/?mode=user&uid=278271
 紹介作品 https://syosetu.org/novel/194465/
 作者Twitter https://mobile.twitter.com/hame_yukkuri?s=09
 
 作家ご本人の前書き
 えっと、取り敢えず自己紹介をば。
普段FGOとバンドリのクロスオーバー作品である、
「人類最後のマスターはガールズバンドの彼女達と生きるそうで」
っていうラノベによくありそうなタイトルの話を執筆しておりますゆっくりシップです。

 今回お題が『君と過ごした一ヶ月』という事ですが…
先に謝っておきます。
ほんとすいませんでしたぁぁ!!(フライング土下座)
自分でも気が付いてたらこんな駄文になってたんです信じて下さい!

 そんな糞作者を快く受け入れて下さった主催者様に改めて感謝を。
では、覚悟の準備が出来た方はゆっくりしていってね!!!

 あっ後書きでまた会いましょう…

 メンタルがもっていればね…(小声)



夢の泡沫

夕方、CIRCLEでの練習を終えて、青葉モカはCIRCLE内のラウンジにて1人寛いでいた。

 

別に家に帰ってからでも良かったのだが我が家には今日のメインデッシュが待っている。

 

今帰ってしまったら飛びつかないで我慢できる自信が彼女には無かったのだ。

 

我慢すればするほどそれ・・を味わう瞬間は甘美に、そしてより魅力的になる。

 

だから今は耐え忍ぶ時だ。

 

そんな他人からしてみれば些細な事を思いながらソファに寝そべってただただ時間が過ぎるのを待つ。だが意識を覚醒させたまま時間が過ぎるのを待つのも億劫だしこのまま一眠りしようか、

 

そう考えながら机の下を見ると、ふと誰かのノートを見つけた。

 

白主体にオレンジ色の線などで装飾されている一般的なノート。

 

床に落ちていたにも関わらず、埃が付着していない事からかなり最近持ち主が落とした物だとわかる。だが、妙に表紙が曲がっている癖にボロボロという訳ではない。

 

持ち主がこのノートに八つ当たりした、そう思わせる見た目だった。

 

モカはそれを拾い上げるがすぐに誰かに頭上から強引にもぎ取られる。

 

なにかと思い見上げるとそこには少し息を切らしつつ顔をまるで熟れた桃のように赤く染めた少女、山吹沙綾が。

 

 

 

______________________

 

 

 

 

 

 その後なんとか沙綾を落ち着かせ、先程拾ったノートは彼女の物か聞いてみる。

 

すると沙綾は落ち着いた筈の顔をまた赤くした後俯きながらうんと肯定の意を示す。

 

だがこの瞬間、沙綾の瞳が潤み赤くなったのをモカは見逃さなかった。

 

まぁそれも些細な事だが。

 

 

 

 持ち主が分かり脱力するのと同時に中の内容が気になるのが人の性というもの。

 

モカが沙綾に中身を見ていいかと聞くと沙綾は快く承諾した。

 

だがノートの外見からして普通の勉強用のノートではない事だけは確かだ。

 

モカは怖いもの見たさ半分興味半分でノートを開く。

 

 

 

 

 

 そこに書き綴られていたのは2人の人間が過ごした一ヶ月。

 

淡く儚くそして『歪』な恋の物語。

 

 

 

 

 

 〇月×日 晴れ ☆

 

 

 

 今日から毎日、日記をつけてみようと思う。

 

こうやって書いた事も今後作詞などの役に立つかもしれないしね。

 

 

 

 〇月×日 雨 ☆

 

 

 

 ・今日の出来事

 

 最近学校で偶に話す同級生とCircle内で会った。

 

どうやらドラムをやっているらしい。

 

そんなこんなでつい話が長引いてしまったのだが凄く楽しかった。

 

 

 

---〇月×日 晴れ ☆

 

 

 

 ・今日の出来事

 

 最近はよく同級生…

 

なんか名前で書くの恥ずかしいし同級生でいいかな。

 

最近よく同級生と一緒にバンドの練習終わりに帰るようになった。

 

他愛ない話で盛り上がりながら帰路につく。

 

やっぱり楽しいのだが、なんでだろう…?

 

最近同級生の横顔を見ていると胸の鼓動が早くなる気がする。

 

 

 

---〇月×日 晴れ ☆

 

 

 

・今日の出来事

 

私と同級生が話してるのを見て香澄がカップルみたいって言っていた。

 

普段なら笑い飛ばせる筈なのに、どうしてだか妙に照れ臭かった。

 

 追記 どうやら同級生は私と思ったよりも家が近いようだ。

 

 

 

 

 

 甘い。ただただ甘い。これならブラックコーヒーとパンでもコンビニで買ってくるべきだった。

 

同級生の事はモカも知っている。しかも沙綾よりも長い付き合いですらある。

 

まあ、そんな事はどうでもいい。

 

モカは早くも自分がこの日記を読もうとした事を後悔し始めていた。

 

だが何故かページを捲る手が止まらない。

 

横では沙綾が奇妙な顔でこちらをじっと見ているのでそれが気になるというのもあるのだが。

 

 

 

 

 

---〇月×日 晴れ ☆☆

 

 

 

 ・今日の出来事

 

 どうやら私は同級生に『恋』をしてしまったらしい。

 

有咲に言ったら凄く驚いた顔をしてたけどまぁつまり…そう言う事なのだろう。

 

うぅ…頭が沸騰しそう…

 

 

 

---〇月×日 曇り ☆☆☆

 

 

 

 ・今日の出来事

 

 今日は同級生とポピパの皆で近所のショッピングモールに行った。

 

とっても楽しかったけれど、おたえや香澄があの人にくっついてるのを見ていると…

 

嫉妬というより殺意…?みたいなものを感じてしまった。

 

自分でも信じられない。まさか友人を憎たらしく思うなんて。

 

疲れが溜まっているのかもしれないし、今日は早く寝よう。

 

 

 

 

 

 モカは無言でページを捲る。

 

普段は賑やかなCircleのロビーを、今はその薄い紙を一枚、また一枚と捲る音が支配していた。

 

 

 

 

 

---〇月×日 晴れ ☆☆☆☆

 

 

 

 ・今日の出来事

 

 …やっぱり同級生が誰かと話しているとイライラする。

 

別にまだ付き合ってはいないし、そもそも告白すらしていないのに。

 

 

 

 

 

 これはもしかしなくともパンドラの箱を開けてしまったのではないか。

 

確かにゴシップネタやドロドロとしたドラマなんかは嫌いではないが、

 

まさか友人が実際に昼ドラムーヴを密かにかましていたなんて思ってすらいなかった。

 

数十分前の自分に一ヶ月パン禁止令を出してやりたい。

 

いや、それだとあたしもパンが食べられなくなる。

 

そんな脳内茶番を繰り広げながらモカは日記を読み進める。

 

 

 

 ラストのページも近くなってきたのだが、

 

何より驚いたのはこの内容全てが一ヶ月以内に書かれている事だ。

 

 

 

 

 

---〇月×日 曇り ☆☆☆☆☆

 

 

 

 ・今日の出来事

 

 同級生がこころと一緒に遊びに行っていた。

 

私以外と遊ぶなんて…

 

最後通告として受け取っておこう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

---〇月×日 雨 ☆☆☆☆☆☆

 

 

 

 ・今日の出来事

 

 私とのご飯中にはぐみの事を見ていた。許さない。

 

 

 

 〇月×日 晴れ ☆☆☆☆☆☆

 

 

 

 ・今日の出来事

 

 りみと話していた。許さない。

 

 

 

 〇月×日 晴れ ☆☆☆☆☆☆

 

 

 

 ・今日の出来事

 

 私以外の女の子の名前を言った。許さない。

 

 

 

 

 

 そして、最後のページ。

 

 

 

 

 

 〇月×日 ハレ ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

 

 

 ・今日の出来事

 

 流石の私も堪忍袋の緒が切れた。

 

明日、同級生を家に招いて、

 

自分が誰のものかをその身体に教え込もうと思う。

 

これでこの日記帳は終わるが、

 

次に書くとしたら同級生私。2人だけの日記だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

モカがノート日記帖を閉じる。

 

そして恐る恐る沙綾の方を見るが、

 

予想していたハイライトさんが逃避行している目ではなくそこにいたのは

 

また泣きだした目だった。

 

 

 

 このノート最後のページの後にあった物語の結末はこう。

 

同級生は、行方不明になった。白紙だった最後のページを沙綾が黒で塗り替えたその日に。

 

故にそれを思い出して泣いているのだろう。

 

モカの胸には罪悪感が少し芽生えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 彼女は恋をした。

 

それが歪であったとしても、

 

相手への想いは紛れもなく美しいものである筈だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 女の話をしよう。

 

これまでも、これからも失ったものを求め続ける、

 

少女の話を。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その後沙綾と別れ、家に帰ったモカは自室の部屋を開けた。

 

そこにいるのは今日のメインデッシュ。

 

そっと口に貼り付けたガムテープを剥がすと、

 

すかさず唇を押し付ける。

 

椅子に両手首を縛り付けられ、身動きすらできない人を強引に犯す。

 

口内を舌で蹂躙していると、縄が動いたからか、服のポケットから一枚の写真が出てくる。

 

モカがそれを取るとそこに写っていたのは先程まで一緒にいた彼女の笑顔。

 

縄で縛られている人物にモカが覆い被さるように椅子ごとベットに押し倒す。

 

そして嬌声が響き始めた暗闇の中で、青白い月光が

 

床に散らばった写真の残骸を照らしていた。

 

 




 また会ったな!

 モカと沙綾推しの方々石を投げないで!
自分でもどうしてこうなったのかわかんないんです!

 もし暇な時間があればあのラストを踏まえて文章を見てみると新しい発見があるかもしれないですよ…

 まぁ次の方のを読んだ方が絶対有意義な時間の使い方ですがね…
 
 よければ次は本編でお会いしましょう。
ゆっくりシップでした。

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