遅れたけど問題ないでしょ(逃げ)
4月1日。
それは新学期の始まり、新生活の春。
そして………
「エイプリルフールであるっっ!!」
「わっ、どうたんですか急に叫んで。」
「律子!これは大事なイベントなんだ!いつも仕事詰めで死にそうな俺に生きる希望を与えてくれる素晴らしい日なんだ!!」
「あぁぁうるさい!わかりましたからそんなに大きい声出さないでくださいよ。」
「おぅ、すまん。少し興奮してしまってよ。」
「ピヨッ!Pさんが興奮!?これはベットインチャンスなのでは!?」
「どっから出てきたんだよ、仕事しろ。」
「ピヨォォ……。」
「てな訳で、仕事は終わりました!なので遊んで来ます!」
「ちょっ、終わったんなら文句は言いませんけど、何するにしても限度を考えてしてくださいね?」
「はい!行ってきます!」
~桜守 歌織~
「さて、まずはどんな嘘を誰に仕掛けようか。今の今まで誠実かつ熱血的に指導してきたんだ。どんな軽い嘘も信じ込みやすくなっている筈だ。つまり、準備は整った!勝負は今!ここで決める!!」
「ん、あそこにいるのは歌織さんか。………よし。」
「お疲れ様です、歌織さん。」
「あ、プロデューサーさん。お疲れ様です。」
「ボイストレーニング終わりましたか?」
「はい、先程終わって今ちょうどお片付けが終わったところです。」
「そうでしたか、調子の程はどうでしたか?」
「はい!しっかり声も出せましたし、音程にも自信がついてきました。」
「それは何よりです。次のレッスンには俺も行きますので楽しみにしておきます。」
「はい!…ところでプロデューサーさん、なにかご用でもありましたか?」
「……えっ、なんでそう思ったんですか?」
「(いつもより溜めが長い!まさかなにか悩み事が!?それは大変です!私の大事な人の為になにかお役に立たなければ!)」
「なんでも仰って下さい。私でよろしければ相談に乗りますよ。」
「そう、ですか…。なら少しだけ。」
「っ!はい!」
「(凄く嬉しそうな顔してる。)実は、最近彼女が素っ気なくてですね……。」
「…………はぇ?」
「え?で、ですから、最近彼女が不機嫌な事が多くてですね……俺がなにかしてしまったんじゃないかと思ったんですよ。でも特になにかをした覚えなんて無くて…。」
「ぷ、ぷぷぷ、プロデューサーさん!彼女さんがいらっしゃったんですか!?」
「あれ?そこからでしたか?実はもう4年付き合ってる彼女がいるんですよ。」
「そ、そんな……そんな事が……。それに、よ、4年も……。」
「それで、どうしたらいいでしょうか。俺、こういうことに相変わらず疎いもので……。」
「………えぇ、全くですよ。」
「あ、あれ?歌織さん?なんか雰囲気変わってません?それになんでゆっくり近づいて来るんですか?」
「フフ、フフフフッ。」
「か、歌織さん、なんで、そんな、ちょ、ちょっ、まっ!」
~ご説明~
「大変申し訳ございませんでした。」
「はぁ、本当に驚いたんですからね!それに、プロデューサーさんって嘘なんて付くことあるんですね。」
「えぇ、まぁ。一応人間なので。」
「人間だからというのは理由にならない気がしますけど…。まぁそれでも、プロデューサーさんの違う一面がわかって少し嬉しいです。」
「歌織さん……。」
「普段からもっと私達に頼って貰ってもいいですから無理はしないでくださいね。」
「……ありがとうございます。歌織さん。」
「はい!」
「……ところでなんてすけど、」
「…?なんでしょうか?」
「お見合いの話が親から来ててですね……。」
「えぇっ!?本当ですか!?」
「いえ、嘘ですけdパチーン
その時間の廊下に綺麗な平手打ちの音が反響した。
~所 恵美~
「~♪」
「んっ、この声は恵美か…。……よしっ。」
「おっはよ~♪」ガチャ
「………ん、おはよう。恵美。」
「あれ、プロデューサーなんか元気ない?どったの?」
「……?もしかして恵美は聞いてないのか?」
「え?聞いてないって何が?」
「実は、俺は明日からここから居なくなるんだ。」
「…………え?」
「こればっかりは俺の責任だ。俺の頑張りが足りないばかりに結果が実らず皆にいい成績を残させてやれてない。仕事を取ってくる俺に問題があったんだ。仕方のないことだ。」
「ちょっ、ちょっと待ってよ!プロデューサーはいっつも遅くまで残って仕事してたじゃん!皆のレッスンに付き合ったり相談に乗ったり私らのミスも一緒に謝りに行ってくれたじゃん!頑張りが足りない訳ないじゃん!」
「いや、俺がやってた事は単純な事で誰でも出来ることだ。たいして珍しいことじゃない。」
「そんな……それで………。」
「あぁ、悪いが引き継ぎ等は向こうでやってくれるそうだから俺は今日中に荷物をまとめて消えるだけだ。」
「……………。」
「皆には本当に感謝でいっぱいだ。皆のお陰で俺はたくさん成長出来た。これなら次の職場でもしっかりやっていけるよ。」
「…………プロデューサーはそれでいいの?」
「……皆が良い方向に進めるなら俺はどうなったっていい。」
「っ!」ガバッ!
「うおっ、め、恵美?」
「そういうことじゃない………。」
「え?」
「そういうことじゃないよ!!」
「プロデューサーは皆と一緒に居たくないの!?私は嫌だよ!私のオーディションから今まで面倒見てくれたプロデューサーが今日でお別れなんて嫌だよ……。」
「恵美………。」
「プロデューサーがいたからしっかりやってこれたし私自身も成長できたのに………ずっと居てよぉ…。」
「…………。」
あれ?これ大分ヤバくない?
恵美が思っていた以上に感情的になってる!?
何よりムードが出来上がっちゃてる!
っていうかこの子薄着過ぎでしょ!当たってアガガガ
「め、恵美!実はこれは冗d「冗談なんて言ったら許さないからね。」………なんでもないです。」
あれ?もしかして気づかれてる?
「……プロデューサーが765プロからいなくなっても寂しくないように一緒にいないといけないね。つまり一緒の家に住まないと。」
「???…………………?」
「にゃははっ♪心底困惑してるね♪」
「気づいてたのか?」
「まぁね、たまたまプロデューサーと律子さんの会話聞いてたから知ってただけだよ。」
「なんだそういう訳か。」
あの時事務所には俺と律子と鳥しかいなかった気がしてたんだけど気づいてなかったのか?
「ね!私の演技どうだった!?上手くなってた!?」
「え、あぁ確かに上手くなってたな。気づかれてるとは全然思わなかったぐらいだったぞ。練習いっぱいした成果だな。」ヨシヨシ
「にゃはは♪これもプロデューサーがしつこく練習に付き合ってくれたお陰だね!」
「しつこくって……。」
「だって私が台本もらったらその日に「大丈夫か?難しそうなとこないか?琴葉にも手伝ってもらおうか?あぁでも緊張はするなよ!」とか過保護な親みたいだったじゃん。」
「そりゃあ自分が取ってきた仕事だけどやっぱり不安はあるしな。少しでも手伝いはしないとって思ってよ。」
「……そーいうとこだよ…。」
「え?ごめん恵美、あんまり聞こえなかったなんだって?」
「ううん!なんでもない!あっ、そうだプロデューサー!ちょっと屈んでよ!」
「屈む?あぁ、これでいいか?」グッ
俺は恵美に言われた通りに恵美を見上げる状態になるように割りと深めに屈んだ。
「うーん、ま、これでもいっか!」
「なにがいいっt」
俺の言葉が言い終わる前に俺の声は止められた。
唇が塞がっているんだ、それは喋れる訳もない筈だ。
「ん、………ぷはっ、……にゃははっ♪……しちゃったね♪」
「しちゃったねじゃないだろ、どうすんだよアイドルがプロデューサーとはいえ年上の男にしちゃダメだろ。」
「あれ?思ったより冷静だね?」
「驚きが一周回って落ち着いてんじゃねぇの?ったく、こんなの誰かに見られたらどうすんだよ。しかも恋人でもないのに。」
「私はプロデューサーならいいかなって思ってるよ?」
「やめとけ、わかってるだろうがそういうのは良い目で見られないんだからな。それに恵美ならもっと他の同年代の連中と青春しろよ。」
「それは違うよ、プロデューサーだから好きなんだよ?」
「…………とにかくこういうのはもうやめてくれよ。」
「エイプリルフールだからって嘘つこうとしてたのはプロデューサーじゃん。ま、私はこれからも好きでいるからよろしくね!ガンガンいくかんね~♪」
「………やめとけばよかった……。」
この後影で見てたエレナと琴葉にも同じことをされたのは別の話。
~篠宮 可憐~
「さて、恵美に嘘をついたって事はもう皆知ってるかもしれないな。ここいらでラストにしておこう。」
事務所で自分の椅子の背もたれに存分に身を任せて天井を仰ぐ事数分。
「誰に引っ掻けたもんかねぇ……。」
ガチャ
「お、おはようございます……。」
「ん?おぉ可憐。おはよう。」
「あ、プロデューサーさん。おはようございます。」
いつもの如くおどおどしながらドアを開けて入ってきた可憐は俺を見つけると笑顔で挨拶してくれた。
「可憐でいこうか……。」ボソッ
「私が何処かに行くんでしょうか?」
「いや、こっちの話だ。気にするな。」
危ない、可憐は声こそ小さいが耳はすごく良いんだった。作戦は……。
「そういえばプロデューサーさん、昨日は寝るのが遅かったんですね。」
「………え、」
「いつもより2時間も遅く寝てましたし、起きたのも少し早かったですよね。お昼はしっかり食べましたか?朝ごはん抜いてたみたいでしたから。」
「??なんで可憐が知ってるんだ?」
「プロデューサーさんの事ならなんでも知ってますよ♡」
「」
「あとプロデューサーさん、今日は恵美ちゃんの匂いがしますね。あと微かに歌織さんの匂いも。」
「あ、あぁ。今日会ったしな。」
「………私のプロデューサーさんが…。」ボソッ
「え?」
「プロデューサーさん、このソファに座って下さい。」
「お、おう。別に良いが……。」
言われた通り俺は可憐が指で指したソファに座る。
「それでなんでソファにっ!」
言い終わるのとほぼ同時に可憐はソファに座った俺に対面になるように俺の膝に座り逃がさんとばかり首の後ろに両手を回し、鼻と鼻がもう少しで触れ合う距離まで顔を近づけてきた。
「かっ、可憐!?」
「はぁ、はぁ♡プロデューサーさん♡」オメメハート
「ちょっと近すぎですよね!?離れましょうか!?」
「プロデューサーさんはプロデューサーさんだけの匂いだけでいいのに他の匂いがするんです。でもここまで近づけばプロデューサーさんの匂いしかしないはず………?……あれ?」
「か、可憐?」
「……これ、濃い恵美ちゃんの匂い?」
「!?」
その時プロデューサーは一瞬で恵美にキスされた時の事だと勘づいた。そして背中に冷や汗が流れる。それはまるで嘘をついた少年が親にばれてしまった時のそれだ。
「なんで………プロデューサーさんの唇から恵美ちゃんの匂いが………。」
「えっと、これは……その……。」
「もしかして恵美ちゃんとキス…したんですか?」ハイライトオフ
「えっと……はい………。」
「………………………。」
静寂。
目から光を失った可憐はプロデューサーの目を瞬きをすることなく見つめ続けプロデューサーはただただ恐怖し呼吸するので精一杯になった。
すると可憐はプロデューサーの左耳に顔を近づけてゆっくりと喋りだした。
「……おかしいですよね、プロデューサーさん。」
「……な、なにがでしょうか……。」
「プロデューサーさんは私の旦那さんなのになんで他の人とキスなんてしているんですか?」
「……………?あれ?」
「浮気ですよね?私がいて浮気するですか?私じゃ不満なんですか?……そういうのはことをするプロデューサーさんにはお仕置きが必要ですよね?」
「どういうことd、っ!?」
「はむっ、……んっ、♡……んぅ、じゅるっ、はぁっ♡……れろっ、…はふっ、んむっ♡…んちゅっぅ…。」
「んん~!?ん!んん!?」
「……ぷはっ♡ん、ふふっ♡目がとろーんってしてますよ、プロデューサーさん♡」
「か、可憐、やめ、っ。」
「やめません♡……あーむっ、んっ♡」
「ちょっ、可憐!首は…っ!」
可憐は俺の首に噛みつき、舌で舐め、吸って、甘噛みと繰り返し、それに対する俺の反応を楽しんでいる。
「んっ、ぷはっ♡ふふっ、痕ついちゃいました♡今度からはキスされそうになったらそれを見せてあげて下さいね♡」
「はぁ、はぁ、…可……憐…。」
「ふふっ、これからもずーっと一緒に居ましょうね、プロデューサー、いえ、旦那様♡」
これはエイプリルフールに起きた間違いである。
皆が言いたいことはわかる。
もう5月だってこと。
そして題材がエイプリルフールってこと。
まぁ気にしたら負けってことで。
ほらサブタイトルも過去形だし?(必死な言い訳。)
ところでコロナで皆さん自粛してますか?課題終わりました?体は資本ですので予防は徹底しましょうね。
今回どうでしたか?いつもより長めなんですけど。
ご指摘、ご意見等ございましたら気軽にどうぞ。
リクエスト、アイデア提供待ってます。
では次の話でお会いしましょう。次は年明けかなぁ。(すっとぼけ)