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sideオウギ
というわけで少しドジな女神?神様?どちらかはどうでもいいですが、その人物により2回目の生を賜った転生者です。
突然ですが転生ものには3つの転生方法がありますよね?
1つ目は死ぬ前の状態やある人物として転生する方法ですが、これは転生というよりは転移と言うべきでしょうか?
母親のお腹の中で育ち、赤ん坊として産まれる訳ではなく、外から異物として世界に入り込むことから、自然の理から外れており輪廻転生にも反しているため、やはりこれは転移と言うべき方法でしょうね。
この方法では、突然世界にいないはずの人物が現れる訳なので、今まで生きてきた積み重ねである過去が無い為、色々話す事に矛盾が生じてしまう可能背が高い。
2つ目は赤ん坊から記憶がある状態で転生する方法です。
これは、授乳行為や下の世話を母親にしてもらう事により恥ずかしいと思う、いわば羞恥プレイを体験する事になる転生方法です。
僕の場合はこれら2つの方法では無く、3つ目の転生方法でした。
3つ目はある日突然、前世の記憶をふと思い出し、自分が転生したのであると自覚する方法です。
この3つ目の方法には上2つの方法とは違い、これかというデメリットが無いので僕はまだついている方のようです。
というわけで、ある日記憶を取り戻した僕ですが、まだ皆さんに自己紹介してませんでしたね。失礼しました。
では、改めまして、性は劉、名は岱、真名を扇子。歳は3歳です、若輩者のみではありますがよろしいお願い致します。
真名を預けてない人は劉岱(りゅうたい)と、真名を僕が預けた人は扇子ではなくオウギと呼んでください。
ん?扇子とオウギは同じだろ?ですか?
すみませんが少し声のトーンに違いがあるのでできればオウギと呼んでくださると幸いです。
さて、僕が転生した恋姫という世界は、元はエロゲーです。
内容としては、三国志の世界を元にした世界で、劉備や曹操などの戦国武将たちがほとんど見目麗しい女性になった世界に迷い込んだ主人公、北郷 一刀 が武将たちと力を合わせて、乱世を息抜きながら、キャッキャ、ウフフ、するといった内容です。
ゲームとしては初代恋姫、真恋姫、革命の大雑把に3シリーズ出ており、アニメ化も第2期まで放送された大人気作品である恋姫ですが、僕がこれら4つのどれに転生したのかはわからないですが、まだ原作開始まで時間があるのは確実なのでじっくり確かめて生きたいですね。
それでは、僕がどんな環境で誕生したのか説明いたしますね。
私の親は片親で母上しかおらず、母上、姉上、僕の3人家族です。
母上は逞しい方で、女性でありながら男性以上の腕力と体力を持ち、男勝りと言うのか豪快な人でして、おっちょこちょいな姉上が大きな失敗をする度に、姉上に関節技を決めたり、背負い投げで家の近くの池に投げ入れる様な女性です。
さて、分かる人はここまでの情報で僕の姉上が誰だか分かるかもしれませんね。
まだ、分からないという人の為にもう少しだけこの話を続けますけれど我慢して下さい。
さて、僕達が住んでいる場所の名前は涿県(たくけん)と呼ばれる場所であり、綺麗な桃の花が咲き誇るという事で有名である。
そして、我が家には靖王伝家(せいおうでんか)と呼ばれる金色の両刃の剣がある。
そして、最後のこれが重要。
髪の色は桃色である!!!
はい、これで分かりましたね。
僕の姉上の名前は「とぉ!うかぁァァァァ〜〜〜〜!」
「ご、ごめんなさぁァァ〜〜いィィ〜!!!たすけてぇぇ!オウギィィ〜!!!」
「、、、、、、、、、、」
「アンタはようやっていつも!いつも!何かしら面倒ごとをしでかして!最後にはオウギに泣きつく!オウギの迷惑も考えるのと!落ち着いて行動しなさい!」
「だ、だって、村のみんなが熊に困ってるって聞いたからァァ〜」
「アンタにどうにかできるわけないでしょ!アンタが食われそうになった時、オウギが結局熊を倒したみたいじゃないか!最初から結果が分かってるんだから大人しくしてなさい!靖王伝家も勝手に持ち出して!マジいい加減にしないと殺すぞ!?」
「キャァァァァァーー!!!?」
バァゴン!!!という鈍い音が響くと音が消えた。
いや、ブルン!ブルン!ブルン!と何か振り回している音が聞こえるっ!?
次の瞬間、ビューン!と空気を切り裂いて姉上が湖に投擲された。
バッシャン!と水飛沫を上げながらブクブクブクと沈んで行き、浮いてこない姉上。
ん?浮いてこない?
「姉上ェェーー!!!?」
僕は全速力で走り出し、湖に飛び込んだ。
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ハァ、ハァ、ハァ、ハァ。
さ、流石母上。
内臓をえぐるように回転させながら放たれた拳は姉上の意識を刈り取り、両脚を腰と腕で押さえながら持ち、回転させながら遠心力を利用しての投擲はもはや英傑そのもの。
母上がいれば天下が取れますね。そうに違いありません。(錯乱
ハッ!もう姉上が誰か分かりましたよね?
母上が真名を思いっ切り叫んでいましたしね。
そうです。僕の姉上の名前は劉玄徳。真名を桃香。
未来の蜀の王であり、北郷 一刀教の教祖になる人です。
さて、こんな姉いりません。厄介ごとしか持ってこないじゃないですかぁ!?
もう、ノスリに似た人とかどうでもいいです!
優秀な姉を僕にください!
毎回、面倒ごとの後始末に追われて、まだ幼少期だというのに胃がぁ!胃が痛いんですヨォ!
今回なんか、碌な武器がないのに2メートル越えの熊を相手に素手ですよ!?
靖王伝家は僕には振るえない謎仕様ですし!オウギの二刀小太刀はまだ用意してませんから、グリザイヤのフルーツのyouG君みたいに枯れ枝を目に突き刺してから、首を蹴り砕きましたよ!?
神様のお陰で、ちゃんと身体を鍛えていれば最終的に原作オウギのスペックが手に入る様になっていて、普通の子供に比べて強いからどうにかなったんですよ!?
これ以上は本当に洒落にならないんですよ!?胃がやられるんですよ!
何より、もう母上がいつ姉上を殺してしまっても可笑しくないんですよ!?
もう。ヤダ。タスケテクダサイ。
その数日後、姉上は何故か洛陽の慮植という人の私塾に行くことになったらしく、洛陽へ向かいました。
なんだか、姉上は僕も一緒に連れて行きたい感じでしたが丁重にお断りを入れさせてもらいました。
だって、軍略や政治を教わっても使う機会が無いから慮植さんの私塾に行くぐらいならどっかの國に仕官した方がいい。
というのは建前で、胃をこれ以上傷めたく無いからです!
さらば厄介事(姉上)!おいでませ!平穏の日々(寂しい日々)!
ん?どうかしましたか母上?
えっ!?本音と建て前が逆になっているですか!?
それになんで泣いているんですか母上!?
ほらみて下さい!僕達を苦しめる原因(姉上)は居なくなりました!
これから数年は平和が続きますよ!今は喜びましょう!
それに慮植さんの私塾を卒業すると官僚への紹介状を書いてもらえるらしいですので、あのまま都の方で就職する可能性もあります!
そうすれば滅多に帰ってこれなくなります!
なのに、なんで泣いているんですか母上!?
えっ、お前にこんなに苦労をかけて居たなんて御免なさい、ですか?
でも、オウギ。アナタが居てくれたお陰で桃香を殺さずに済んだ?
、、、、、、、、、、、、、、、、
それはよかったです。それは本当によかったです。
あれ?母上どうしたんですかそのふた振りの刀は?
え、プレゼント?
これを持って見聞を広めるための旅に行って来なさいですか?
た、確かに僕はいつかは他の國へ旅をするつもりでしたけど、その前になんで僕が剣を二本も欲しいって知っているんですか母上!?
ちゃんとナックルガードも付いて居て、色合いも完全に僕が欲しかったオウギの軍刀だ。
これは誰にも話して居ないことなのにどうして?
え?森で毎日こんな形の木刀を二刀流で振り回して練習しているのは知っている?
商人達に他國の情勢を聞いていることも?
、、、、、、、、、、
感服です。御見逸れしました母上。
子供のことをよく見ているものなのですね親は。
こういうことで僕は旅に出ることになりました。
そういえば、路銀やこの軍刀はどうやって用意したんですか?
今まで僕が後始末で殺してきた熊や猪などの野獣を売って手に入れたお金を貯めてきた貯金?
まだまだ、あるから旅先で仕官しても仕送りはしなくていい?
姉上が就職したら、姉上からぼったくるので気にしないでと。
逞しい、我等が母上でした。
桃香に弟がいたら、こんな感じでドジで能力が無い桃香の後始末で母親と共に苦労しそうと思いました。
確か、アニメの方で桃香の母親は、桃香を池に投げ込んだ描写がありましたよね?
オウギ陣営の文官又は軍師キャラ追加について。武力はオウギとクロウでどうにかなりますが、政治や軍略がわかるキャラがいません。何処から連れてくれば?
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朱里と雛里
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風と稟
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