「お父さん暇〜」
「そうだな...」
父である風太郎は娘である一沙(いちさ)と家であるマンションで退屈そうにしていた。風太郎は学校の教師をしていて妻は女優をしている共働きの家族だ。当初働くつもりだったが妻が「貢ぐから働かなくてもいいよ!」と言った。流石に貢ぐことだけは避けたいという風太郎は働くことを選んだ。
「お母さんまだ帰ってこないの?」
「そうだな。じゃあお母さんに会いに行くか?」
「うん!」
車で約30分走らせて俺と一沙は妻が働くスタジオに来て、受付に話を通してもらって案内される。
「ここです」
「ありがとうございます」
案内された楽屋を開ける。
ん?ノックをしろ?知らんな。
「あの〜ノックをしてって風太郎?!」
「まぁ、うんすまんな一花」
そう俺の妻は女優である中野一花こと上杉一花だ。
ん?女優なのに普通に結婚報道とかいいのかって?そんなもの高校卒業と同時に報道した。
この事に関しては本人の意志だ。
付き合って当初の頃は本人は本気で世間に公にしようとしてた。本人曰く「私を狙ってくる輩とかいるから公にした」
うん。俺は必死に止めたよ。
しかしその結果マネージャーにも圧力を掛けた。マネージャーはやめろと言ったが一花が「じゃあ、女優辞めます!」と言って公になった。
その公になった4年後に結婚そして1年後には一人の娘を授かった。
現に今いるのがその娘の上杉一沙だ。
見た目は一花の幼い頃をコピーした感じだで顔は一花そのもの髪の色は俺と同じ黒で性格クールかつ冷静。しかし母親に似ているせいか独占欲が強い。この前なんてこうだった。
「お父さんお帰り!」
仕事場から帰って来て一沙が速攻で玄関に出迎えてくれる。
「ただいま」
一沙の後ろから一花も来る。
「お帰り風太郎」
「ただいま」
一花は俺に抱きつこうとするが一沙に止められる。
「お母さんはダメ」
「何でかな?」
「お母さんは夜いつもイチャイチャしてるでしょ?」
「それが何?」
「だからその間は私がお父さんとイチャイチャする」
「それは困るな〜。お父さんは私とイチャイチャしたいと思うよ?ねぇ、お父さん?」
無言の威圧。
「それはない。イチャイチャしたいのはこのお姉さんだよねお父さん?」
俺は娘に手を出すようなやつじゃないんだが...
そして母と娘の言い争いに俺も巻き込まれる。
とこのように独占欲が強いそれ故俺の遺伝子を受け継いでいるのか頭の回転が早い。
とても一花の子供かと思うぐらい。いや、俺の子か。
「すまんな急に来て」
「別にいいよ。さ、入って」
一花に案内されて楽屋に入る。そこには食べかけの弁当があった。おそらくこれからまた撮影か何かだと思う。
「大丈夫だよ。弁当食べたら帰る予定だから」
何で頭の中読んでるの?エスパーですか?
「帰ったら...ね?」
この後は大抵わかってる。一沙をらいはに預けてホテルに行くと思う。そこだったら人目を気にせずにヤれるからな。大抵ヤるときはそうしてるからな。仕方ないだろ女優だぞ。もし、家でやって喘ぎ声なんて出してみろ「あれ?女優の一花の声じゃね?」ってなるぞ。
「お母さんはまだ撮影してていいから。お父さんは私と二人きりになりたいと言ってる」
おーい。勝手に嘘をでっち上げるな。
「違うぞ」
「そうよ〜お父さんはお母さんと永遠にイチャイチャするって言ってたよ」
お前もお前で争ってんじゃねえよ。
今日も家の家族は平和です。
次回は二乃編です。
近い内に投稿いたします。