水人間のヒーローアカデミア   作:まーしー34

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第12話 敵襲来の巻(4)

 

 

side 緑谷、蛙吹、峰田

 

 

水難ゾーンで敵を一網打尽にしてから、中央広場方面に向かっていた。

 

「いやいや、俺たちがあの敵を倒せたのは運が良かっただけだろ?危ねぇから中央広場に行くのはやめようぜ!?」

 

「ケロッ、確かに峰田ちゃんの言う通りだわ。相澤先生は、わざと敵中に飛び込んで敵を大勢引き付けてくれてる。早く出口へ向かって、助けを呼んだ方がいいと思うわ。」

 

「でも敵が多すぎるよ。いくら『個性を消せる個性』の先生でも限界はあると思う。もちろん邪魔にならないようにする。ただ少しだけでも先生の負担を減らせれたらなって…………ほら、そろそろ中央広場だよ。」

 

この時、僕は自分の力が敵に通じたと錯覚していたのかもしれない。

本物の敵はこんなものではなかった……。

 

 

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side 中央広場 イレイザーヘッド

 

 

「『個性を消せる個性』素敵だけどなんてことは無いね、圧倒的な力の前ではただの『無個性』だもの」

大きな黒い敵の後ろで、身体中に手のような物がついている敵が呟いた。

 

 

まるで枯れ木でも折るかのように簡単に腕の骨がへし折れる。

 

(くそっ! 俺の『個性』は身体の一部でも見れば消せる!つまり素の力でこれか!!)

 

 

黒い敵が俺の頭を掴むと強かに地面へと叩きつけた。何かが潰れたかのような音が脳内に響き、そのまま俺は意識を失った…

 

 

 

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side 中央広場 緑谷

 

 

「緑谷ァ…だからいっただろ?俺たちには無理なんだって…」

水難ゾーンと中央広場の境目から、この光景を見ていた峰田くんが怯えながら僕に話しかける。

 

あす…梅雨ちゃんも衝撃のあまりか一言「ケロ…」と言ってから何も言えない。

 

かくいう僕もあまりの光景に思考が止まってしまい、ただ目の前で起こっている惨劇を見ることしか出来なかった。

 

 

 

 

突如、目の前の空間に歪みが生じた。

「…13号は始末できたのか?」と目の前の敵が呟く。

 

「死柄木弔……申し訳ありません、13号は潰したものの、生徒共の抵抗が予想以上に激しく、1匹逃してしまいました…」

黒い歪みの中から声が聞こえた。

 

 

「は?生徒を1匹逃しただと!? ………くそっ!黒霧!お前がワープゲートでなければ粉々にしたよ!!…………流石に何十人ものプロ相手じゃ敵わない、応援が来るならここで今回はゲームオーバーだ……帰ろっか。」

 

死柄木弔と呼ばれた敵が、突如平静を失って叫んだと思うと、再び静かな声になりでそう言った。

 

 

「今…帰るって言ったのか? 俺たち見逃してもらえるのか?」

その言葉を聞いた峰田くんが安堵の声を漏らした、次の瞬間にまた衝撃の言葉が聞こえた。

 

 

「けど、その前に平和の象徴としての矜持を少しでも、へし折って帰ろう………やれ『脳無』」

 

死柄木の声に呼応して、動かない相澤先生の上から「脳無」と呼ばれた敵が僕を目掛けて殴りかかってきた。

 

 

僕は自分の死を予感した恐怖に、目を閉じることも、身構えることも出来ずただ呆然とするだけだった。

 

 

 

しかし、その拳は僕までやって来ること無く、目の前に突如割り込んで来た人物へと捩じ込まれた。

 

 

あまりの威力に弾け飛ぶ、その人の上半身と、生温かいものが顔へ飛んできたのを、僕は瞬きをすることも出来ず、目の当たりにした。

 

 

 

 

 

 

 

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side 出口付近 玲奈

 

 

「おい!!先生がヤバいぞ!! どうする!?」

「どうするも何も…応援が来ないんじゃ全滅だ!!」

 

倒れ伏し、黒い敵の下で動かなくなった相澤先生を見てA組は激しく動揺した。

まだ飯田が助けを呼びに行ってからそう時間が経っていない、応援が来るのはまだ掛かるだろう。

 

 

「それよりも緑谷たちがあぶねぇ!!!あんな近くに居たらやられちまう!!」

誰かがそう叫ぶと同時に黒い敵が緑谷に向かって飛びかかった。

 

 

そこにいる誰もが、次に起こるであろう惨劇を予想する。その結果から目を背けるように目を塞ぐもの。何とか助けに行けないかと駆け出すもの。腰を抜かして立てなくなるとのが居た。

 

 

私も助けられないと顔を背けようとしたが、幼い頃のある言葉が頭をよぎった――

 

 

 

 

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『「玲奈は大きくなったら何になりたいの?」

「私お父さんとお母さんみたいなレスキューヒーローになりたいの!それでいっぱい人を助けたいの!」』

 

 

『「なんか玲奈ちゃんの個性って怖い お化けみたい」

「だって体が全部水なんでしょ? 本当に同じ人なの?」

「この前だって転んだ時に怪我してないし…血も出てないもん」』

 

 

 

個性のコンプレックス!?

そんなことを気にしていてヒーローになれるのか!?

 

「お父さんとお母さんみたいなレスキューヒーローになりたい」

その言葉は偽りだったのか!? 違う!!!!

 

…だったら目の前で救える命があるなら救う!!

それが「本物のレスキューヒーロー」だ!!

 

 

 

その瞬間私は両眼を見開き、体内の水を発射し中央広場に向かって飛び、黒い敵の前へ躍り出た。

 

 

 

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side 中央広場 緑谷

 

 

「邪魔が入ったようだが……まずは1匹……」

上半身が飛び散った人型を見て嘲笑うかのように死柄木がそう言った。

 

 

 

「…このコスチュームは…み、水谷さん…」

目の前に割り込んで来た人のコスチュームは特徴的な忍装束だった。なぜ彼女がここにいるのかと考える前にクラスメイトの「死」に直面し、頭が真っ白になった。

 

 

 

「………どうしたのですか脳無?…死柄木弔、何かがおかしい!」

歪みの中から黒霧の動揺したような声が聞こえた。

 

 

僕が顔を上げると、そこには死んだと思ったクラスメイトと、顔の周りを『水』に覆われ苦しむ脳無の姿があった。

 

 

「『水人間』、これが私の本当の力だ!タダで帰れると思うなよ!(ヴィラン)ンン!!」

 

 

玲奈の叫びが響き渡った。

 

 

これが、『水人間』水谷玲奈が過去のトラウマの殻を破り、ヒーローとしての第1歩を踏み出した瞬間だった。






この小説を書き出した時からこのシーンはずっと書きたいと思っていました!次回は玲奈ちゃん対脳無、そしてUSJ編ラストとなりますので乞うご期待を!



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