モチベーションの問題や仕事、書こうにもこの先の展開などを考えているうちに滞ってしまった次第です。
リアルでも引越しを控えており、これから忙しくなるので中々更新も進みませんがよろしくお願いします。
体育祭と言ってもただの学校行事ではない。
かつてはオリンピックというものがスポーツの祭典として世界中、もちろん日本でも人気を博していた、が『個性』が出てからスポーツ人口は縮小し、オリンピックはかつての輝きを失い形骸化した。
その代わりに今日の日本で、かつてのオリンピックに代わるものとして注目されている。
ヒーローを目指す少年少女が、互いに鎬を削りあう中で数々のドラマを巻き起こす、その姿に人々は熱狂した。
そして一般人だけではなく、プロのヒーローからしても、将来有望な原石や、自分の跡を継ぐ後継者を見つけるために全国から人々が集まる一大イベント。
それが『雄英体育祭』だ。
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「待って待って!?敵に侵入されたばかりなのに大丈夫なんですか!?」
相澤先生の一言にクラスメイトは沸き立ったが、先日USJに『敵連合』なるものが侵入してきたばかりだった事により、クラスから心配する声も上がっていた。
「逆に開催することによって雄英の危機管理体制が磐石だと世間に知らしめる意図があるらしい………警備は例年の5倍に強化するそうだがな。『雄英体育祭』は日本国民の一大イベントである上、何よりヒーローを目指すお前たちには最大のチャンス、逃すことの出来ないイベントだ。敵ごときで中止していいものではない。時間は有限、プロに見込まれればその場で将来が拓ける、年に1度しかない計3回のチャンス逃すのは実に『非合理的』だ。『雄英体育祭』まであと2週間各々準備は怠らないように。」
先生が話し終わると同時にHRが終わるチャイムが鳴った。
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~4時間目終了 昼休み
「HRで先生が言ったことだけどさ、全国のプロヒーローもスカウトの為に来るんだよな!燃えてくるぜ!!」
「俺たちの『個性』を思う存分アピール出来る機会だもんな!」
朝の「体育祭」のことで男子を中心に凄く盛り上がっている。
もちろん私もワクワクしている。小さい頃からこの時期になると、毎年テレビに齧り付いて見ていた『雄英体育祭』。その舞台に私も立てると思うと胸が高鳴ってしょうがない。
「みんなノリノリだけどやっぱ玲奈は冷静だね。」
響香が私の机に腰掛けながら話しかけてきた。
「そう?私これでもワクワクしてるんだけど」
「えっ!?ごめん、全然表情変わってないから気づかなかった。」
私がそう言うと申し訳なさそうに頬をかく響香、その仕草可愛いね。
「私、表情が変わりにくいらしいからしょうがないって、ほらみんなを誘ってご飯食べに行こっか」
そう言って私は響香と一緒に他の子を誘い、食堂へ向かった。
〜放課後
「なにごとだァァァ!?」
とお茶子が教室から出る際に叫び声をあげた、何故かA組の廊下には大量の人だかりが出来ていたからだ。
「敵情視察だろ、ザコ。」
爆豪くんがそう言いながら人だかりの前に出た。
「敵の襲撃を耐え抜いた連中だもんな、体育祭の前に見ときてぇんだろ……意味ねぇからどけ、モブども」
「知らない人のことをとりあえずモブっていうのやめなよ!!」
いつも通りの爆豪くんといつも通りキレのある委員長のツッコミだ。
その後、人だかりからでてきた目つきの悪い人(2人)から宣戦布告とも呼べる言葉を聞いた後、これ以上居てもしょうがないと思ったのか、バラバラと人だかりは消えていった。
(本番まで2週間かぁ…それまでにこれをなんとかしないとね…)
私はいつもより短くなった手足を見てそう思った。
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〜2週間後、雄英体育祭当日
「うぅーー緊張するねぇ…さっき外見たけどすっごい人だったよ!」
「結構有名なヒーローも来てるみたいだね。」
「コスチューム着たかったなぁ」
「公平を期すために着用不可なんだってさ」 「ちぇー」
「…何してるの?」 「精神統一だ…」
「やば、お茶無くなっちゃった」「私の飲む?ケロッ」
本番前にみんな思い思いの行動を取っている、改めて見るとA組って大分自由というか…それこそ個性的だなぁ…と思った。
「皆準備は出来てるか!?もうじき入場だ!!!」
一際大きな声で飯田くんが注意を促した。
そろそろかと思い、飲んでいた水を置いて立ち上がると目の前を轟くんが通り過ぎた。
「緑谷、客観的に見ても俺の方が実力は上だと思う。お前オールマイトに目ェかけられてるよな?別にそこを詮索するつもりはねぇが、お前には勝つぞ。」
語気が強く、傍から見れば喧嘩腰のようにも見える宣戦布告だった。
「クラス最強が宣戦布告!?」
「急にどうしたんだよ?直前にやめろって。」
とざわめくクラスメイトたち。
私も目の前で起きたことに動揺して思わずキョトンとしてしまった。
「…轟くんが何を思って僕に勝つって、言ってるのかは分かんないけど…そりゃ君の方が上だよ…実力なんて大半の人に敵わないと自分でも思う…」
緑谷くんは俯きながらそう呟いた。
「緑谷も、そうゆうネガティブな事は言わない方が…」
その様子に慌てて切島くんが間に入ろうとする。さっきも宣戦布告する轟くんを止めようとしたりと、USJの時から思ってたけど切島くんって凄い気がつくんだな思った。あの爆豪くんにも対等に話しかけられるから肝が据わってるのかも。
「…でも!!!皆、他の人も本気でトップを狙ってるんだ!僕だって遅れをとるわけにはいかないんだ! 」
「僕も本気で獲りにいく!!」
そう言って顔を上げた緑谷くんの瞳に迷いはなかった。
「…さあ!!もう時間だ!みんな行くぞ!!!」
「「「「「「「「「おう!!!!」」」」」」」」」
飯田くんの号令で全員は控え室を後にした。
(私も負けてられない…)
緑谷くんの言葉に私も思わず拳を握り、決意を新たにするのだった。
今回は完全に状況説明回ですね。
控え室での行動は完全に筆者の想像です。
ですが個性爆発のA組、大人しく待ってるイメージがつきませんねw
次回からは体育祭本番です。体育祭はあらかた筋書きは出来ているので、時間さえあれば執筆の方を進めていこうかなぁ…と思います。
ちなみに前話で縮んでしまった玲奈ちゃんですが、縮んだ程度にもよりますがおよそ1週間程度で元に戻ります。
それまで服は雄英に小さい制服を用意してもらっていたそうです。
ロリ玲奈ちゃんは可愛いと評判でA組女子に大人気だったそうですよ〜
〜以下クラスメイトの反応
お茶子「ぷにぷにほっぺやぁ…」
三奈「おててちっちゃ〜…」
透「可愛い!連れて帰っていい!?」
梅雨「お菓子あげる、ケロッ」
百「これが…萌え…ですの?」
響香(…この状態の玲奈なら胸の大きさ勝ってるかな?)
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