水人間のヒーローアカデミア   作:まーしー34

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第4話 個性把握テストと玲奈の過去の巻

 

 

 

「さ、最下位除籍って…!! 入学初日ですよ!? いや初日じゃなくても理不尽過ぎます!!」

クラスメイトの中から悲鳴にも似た声が聞こえた。

 

私は除籍という言葉を聞いて覚悟を決めるしかないと感じた、両親のようなヒーローになるにこの試練を越えるしかないんだから…

 

「自然災害、大事故、身勝手な敵たち… いつどこから現れるか分からない厄災… 日本は理不尽に溢れている。 そういう理不尽を覆していくのが『ヒーロー』だ」

かきあげた前髪を整えながら相澤は話を続けた。

 

「放課後マックで談笑したかったらお生憎、これから3年間雄英は全力で君たちに苦難を与え続ける。『Plus Ultra』さ 全力で乗り越えて来い」

校訓を話しながら人差し指で挑発する様子で話す先生は、ここまで上り詰めてみろという激励のようにも感じた。

 

周りのクラスメイトもその言葉に触発されたのかやる気に満ち溢れた顔をしている。緑髪の男子を除いて…

…なんであの子は滝のような汗をかいてるんだろう?

 

「さてデモンストレーションは終わり ここからが本番だ」

相澤先生の号令の下「個性把握テスト」が開始された。

 

 

 

第1種目50m走

 

 

「3秒04!!」

その異次元な記録に見ていたクラスメイトから思わず歓声が出た

 

(あの特徴的なふくらはぎに音… 個性はエンジンかターボという所かしら?確かプロヒーローで同じような個性の方がいたような?)

私はクラスメイトの記録を見ながら個性についても考察をしていた。

個性オタクって程ではないが両親の仕事柄、色々な個性を持った人を見るので個性について考察するのが不思議と癖になってしまっている。

 

「次!爆豪と水谷!!」

先生が私の名前を呼んだ、私と一緒に走るのはデモンストレーションでボールを爆発の個性を使って遥か彼方へ投げ飛ばした爆豪くんだ。彼の個性は強力だけどどう使うんだろう?いけないいけない!まず自分の心配をしなきゃ!

 

半ば思考の方に偏り始めた頭を戻し自分のことを考え出した。

(私の個性は『水人間』、お父さんの『水流操作』とお母さんの『タンク』の特徴が複合した個性 やり方は幾らでもある… これだ!!)

 

 

「では よーい…START!!」相澤が号令をかけると、

 

「爆速ターボ!!!!」

爆豪は両手の平から爆発を起こしその勢いで飛んで行くように走り出した。

 

それに対して水谷は… 後ろを向いた?何をする気だ?

相澤もクラスメイトも頭に疑問符が浮かんだが次の瞬間

 

「ウォータージェット!!!!」

彼女がそう叫んでジャンプした瞬間に手からまるで消防ホースから出る勢いの水が出た。それが校舎の壁にあたると、その反動で飛んでいった。

 

水流の勢いにクラスメイトと相澤も驚いたが1番驚いたのは隣のレーンにいた爆豪だろう、なぜならスタートダッシュでは差をつけたはずなのに隣を瞬く間に玲奈が抜き去って行ったのだから…

 

「いけない!!ブレーキ! ……ぶへっ」

慌てて逆側にも水を噴射しようと思うも時すでに遅し、玲奈はゴールを超えた所で背中から地面にぶつかってそのまま土煙を巻き上げて滑って行った。

 

「いったそー…」「大丈夫かな?」

「水の個性かな?すごい勢いだったね」

あまりのスピードに驚いたクラスメイトが口々に呟いていた。

 

 

「水谷玲奈 記録2秒86 爆豪4秒13」

 

 

「「「「「「2秒台!?」」」」」」

先程の飯田の3秒台を更新する2秒台の記録にクラスメイトは驚愕した。

 

 

「ゲホゲホ… いったぁい…… 」土煙の中から咳き込みながら玲奈が戻ってきた。背中から着地したせいで背中と長い青色のポニーテールが少し乱れていた。

 

「大丈夫だった?背中からいったみたいだけど?」

「髪の毛が乱れてますわよ クシをどうぞ」

響香と百が心配して駆け寄ってくれた。

私はお礼を言って百からクシを受け取ると髪の毛を直した。

(髪の毛に砂が入って解く時に引っかかって痛い…)

と思っていると透が言った。

「あれだけ派手に行ったのに どこも怪我してないね?」

その言葉に

「ああ…うん 受け身取ったからね」と私は少し曖昧な返事をした。

 

 

この『水人間』の個性は両親から貰った大事な個性なのだが玲奈はこの個性が人にバレるのが好きではなかった…

 

 

 

昔、まだ保育園の頃に友だちと個性の話になった時に遡る

 

 

~10数年前〜

 

「なんか玲奈ちゃんの個性って怖い お化けみたい」

「だって体が全部水なんでしょ? 本当に同じ人なの?」

「この前だって転んだ時に怪我してないし…血も出てないもん」

 

今から思えばそこまで気にする事はないことだが幼かった私の心を傷つけるには充分な出来事だった

 

 

「私って本当に人なのかなぁ? お化けじゃないよね?」と家に帰ってから泣きじゃくる私を見て両親が慌ててたなぁ…

 

その話を聞いてお父さんは「うちの可愛い玲奈を泣かせやがって!!」と憤慨してそのクラスメイトの家に殴り込みにいこうとしたし…

お母さんはお父さんをなだめてから

 

「大丈夫よ、貴方はお化けなんかじゃないわよ 正真正銘お父さんと私の娘『水谷玲奈』よ、ちゃんと私がお腹を痛めて産んだ娘なんだから…」

と優しく抱きしめてくれたなぁ…

 

 

それでも私の中にトラウマは残って私は個性を聞かれると『水流操作』と答えるようにしている。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

 

「どうした? 次の種目に移るぞ」 相澤先生の声で顔を上げるとみんなは既に第2種目の握力の方に移っていた。

 

(考え事している場合じゃないよね…とりあえずテストをクリアしないと)

 

 

第2種目 握力

 

「はぁぁ!!」 私は水の玉を浮かせるとその中に握力計を入れて力を込めた、力を込めると1m程あった玉が徐々に縮んでいった。

 

水圧のせいでミシッという嫌な音が握力計から聞こえたところで先生からストップをかけられた。

 

「備品を壊すんじゃない」とお叱りを受けた、解せぬ…

 

握力「測定不能」

 

(((((測定不能とかあんのかよ!?))))))

 

 

第3種目 立ち幅跳び

 

「ウォータージェット!!」

50m走で使った要領でまた飛んでいった、さっきは着地に失敗したので威力は抑え目で…

 

立ち幅跳び「68m」…んー威力を抑えすぎたかも

 

(((((((異次元すぎるだろ!?)))))))

 

 

第4種目 反復横跳び

 

「ダブルスプラッシュ!!」

今度は両手の平から交互に水を噴射しながら器用に動いていく

片手で水を噴射するため圧力が上手くかけられないので威力は抑え目だがそれでも驚異的なスピードで左右に動く

 

反復横跳び「83回!」こんなものかしら?

 

((((((周りビッショビショ…))))))

 

「水谷…次からは周りに被害を及ぼさないようにしてくれ…あとが困る」

「あ…ごめんなさい…」

相澤がため息をつきながら玲奈に注意をした。

 

 

第5種目 ボール投げ

 

「ウォーターストライク!!」

手のひらにボールを置き、それを水を噴射する勢いで射出した。

 

ボール投げ「130m!」圧縮してないからこんなものね…

 

(((((((普通だ…いや普通じゃないわ!)))))))

 

ちなみに1位は麗日お茶子の『∞だ』

 

「「「「「すげぇ!!∞が出たぞーー!」」」」」クラス一同が声を上げた。

 

(緑髪の子…確か緑谷くんだっけ 彼の記録まだパッとしないけど大丈夫かな?)

 

水谷の次は緑谷の番である、ここまで彼は個性を使ってないため一般的な記録しか出せていない。

 

「緑谷くんはこのままだとまずいぞ…?」

「ったりめーだ 無個性のザコだぞ?」

「無個性!?彼が入試時に何を成したのかしらんのか!?」

「は!?」

私の隣で爆豪くんと飯田くんが話していた。

 

私も見ていたから分かる。彼には『超パワー』がある。しかも自分の身体を壊すほどの『超ド級のパワー』だ、たぶんまだ力の調整が出来ないのかもしれない…

と私が思っていると緑谷くんがボールを投げた。

 

 

 

「緑谷 記録46m」と記録を告げる声が聞こえた

 

「な…今確かに使おうって…」緑谷は何が起こったのかわからない様子だ

 

「個性を消した… つくづくあの入試は合理性を欠くよ…お前のようなやつも入学出来てしまう…」

そう冷たく言う相澤先生の目が赤く光っていた。

 

「消した…!あのゴーグルは… そうか!!」

緑谷くんが相澤先生の正体に気づいたようだ

 

「見ただけで人の『個性』を抹消する『個性』!!抹消ヒーローイレイザーヘッド!!!」

抹消ヒーローイレイザーヘッド、それが相澤消太のヒーローネームだ

 

「イレイザー?俺…知らない」

「名前だけは見たことある!アングラ系ヒーローだよ!」

とクラスメイトがザワついた、ちなみに私はお父さんが雄英高校に講師として行くことがあるため教師名簿で見たことがあった。

 

相澤先生が緑谷くんに近づいて何か話しているようだ…こちらとは距離があるので何を言っているのかまでは分からないが…

 

「まだチャンスはあるよ!!最後まで諦めないで!!」

思わず私は緑谷くんに向かって叫んだ、彼がここで終わるのは勿体ないと思ったからだ…

入試の際、自らを顧みず人を助けたあの姿は正しくヒーローだったからだ。

 

緑谷くんはびっくりした様子でこちらを見ると何かを思いついたような顔をした。

 

(そうか!最後まで諦めない! 最後の最後まで力を貯めるんだ! 全力で!!! まだだ! まだ! 最大限で! 最小限に! 今!僕にできることを!!)

 

『SMASH!!!!!!!!!』

 

叫び声と共にボールは遥か彼方へと飛んでいった

相澤先生の持つ端末には「705.3m」と表示されていた、デモンストレーションの爆豪の記録を僅かに越える大記録だ。

 

「やっとヒーローらしい記録出したよー!」

「指が腫れ上がっているぞ 入試の件と言いおかしな個性だ…」

お茶子は両手を上げて喜び、飯田くんは個性の考察をしていた。

私もその記録を見てホッとした。

 

「どーーいうことだ!ワケを言え デクてめぇぇ!!」

と爆豪くんが手のひらを爆発させながら緑谷くんに殴りかかろうとした瞬間

 

「んぐぇ!!」白い包帯のようなものが爆豪に巻きついて彼の動きを止めた、手のひらの爆発も消えているということは…

 

「炭素繊維に特殊合金の鋼線を編み込んだ『捕縛武器』だ、ったく何度も個性を使わすなよ…俺はドライアイなんだ」 やっぱり先生の個性だった、でも…

 

(((((個性凄いのにもったいない!!))))))

クラスメイト全員がそう思ったことだろう…

 

「時間がもったいない 次準備しろ」

先生はそう言うと個性を解除した。

 

第6種目 上体起こし

 

「ふんっ… んんぅ… んー」声が漏れているのに気づかない玲奈だった。

 

上体起こし「18回」…こういうのは苦手ね

 

(((((((なんか声が…!!))))))

男子は少し顔を赤らめていた、そして峰田は少し荒い息遣いをしていた。

 

「ん?みんなどうしたの?」玲奈が聞くと皆口を濁してしまう

 

玲奈が頭に疑問符を浮かべてると相澤の咳払いが聞こえた。

 

「なにをやってる、次行くぞ、次」

 

第7種目 長座体前屈

 

「んんー! んぅー!」また声が漏れている…

 

長座体前屈「51cm」 水が使えたら行ける気がするけどなー…

 

(((((((…もう耳塞ごう))))))) (耳が幸せだ!!)

もちろん後者は峰田である

 

最終種目 持久走

 

(んーウォータージェットは直線は早いけど、持久力はないし、何よりここまでで水を使いすぎちゃったから普通に走るしかないわね…)

 

持久走「5分31秒」 まあ普通くらいかな?

 

「ねぇ 玲奈ちゃん? 貴方後半から個性を使わないのはどうしてかしら?」

カエルの子…確か蛙吹梅雨ちゃんって言ったかな?

 

「梅雨だっけ? んー使わないっていうか使いすぎると脱水症状になるのよね…最初の方に水を使いすぎちゃったでしょ? そのせいで今喉がカラカラなのこれ以上使うと危ないからセーブしてるだけよ」

 

一応池や消火栓のようなものさえあればそこから水を供給できるのでいいが今回は自分の身体の水を使っているのでいくら水分補給はしているとはいえ消耗が激しいのだ。

 

「梅雨ちゃんと呼んで ケロッ そういうことなのね

教えてくれてありがとね あとごめんなさい、私思ったことはなんでも言っちゃうの」

「ん!いいよ これからよろしくね梅雨ちゃん」

梅雨ちゃんは納得してくれたようだ。

 

 

 

 

「んじゃパパっと結果発表をするか」

全種目が終わったところで皆を並ばせて先生が話し出した。

 

「トータルは単純に各種目の評点を合計した数だ 口頭で説明すんのは時間の無駄なので一括開示する。」

皆がドキドキする中、先生はいたずらっぽい笑みを浮かべて言った。

 

『ちなみに除籍は嘘な 君らの最大限を引き出す合理的虚偽』

 

「「「「「「「「「「「「「「はぁぁぁぁぁぁーーーーーーーー!?」」」」」」」」」」」」」」

今日一の叫び声だった…もちろん私も叫んだ

緑谷くんに至って驚きすぎて残像が見えている…

 

「あんなの嘘に決まってるじゃない…少し考えれば分かりますわ…」

と百が呆れた様子で話した。

 

「そゆこと これにて終わりだ 教室にカリキュラムなどの書類があるから目を通しとけよ それと緑谷、リカバリーガールのとこ行って治してもらえ、明日からもっと過酷な試練の目白押しだ」

と言うと先生はさっさと帰ってしまった…

 

 

とりあえず入学初日の試練は突破なのかな?




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玲奈ちゃんの他のクラスメイトの呼び方は男子は苗字にくん付け
女子には名前呼び捨てがデフォです 唯一梅雨ちゃんは梅雨ちゃんですが

個性の解説

ウォータージェット
手のひらから圧縮された水を噴射する技、片手で噴射もう片方の手で圧縮を行うので両手を使えないと出来ない
威力は圧縮率に比例する 圧縮するにはスタミナが必要

ウォータースプラッシュ
手のひらから水を噴射する技、圧縮をしないため威力は劣るが技の出は早い

…水をゼロから生み出すことは出来ないため、近くに水がない場合は身体を形成している水を使って技を出す。
そのため水を使いすぎふと脱水症状を起こすため水分補給が大事
前話でお母さんが水筒を確認したのはこのせいですね。
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