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昨日の「個性把握テスト」から一夜明け、高校生活の2日目を迎えた。
雄英の近くで止まるバスから降り、通学路を歩いてる所に後ろから声をかけられた。
「おはよー! えーっと確か玲奈ちゃんであってたかな?」
頭には角?触角?が生えておりそれに加えてピンク色の髪の毛に肌、そして目は白目のところが黒目になってるという特徴的な見た目をした少女が声をかけてきた。
「おはよう そうだよ 水谷玲奈って言うよ。あなたは確か三奈…でよかったかな?」
あまりに特徴的な見た目だった為、昨日会話をしてなくとも名前は覚えていた。
「そそ! 芦戸三奈っていうよ! 同じA組の女子同士仲良くしようね!」
と裏表のなさそうな可愛らしい笑顔で手を伸ばしてきた。
私は「よろしくね」と三奈の手を握り返した。
雄英高校までの通学路を2人で並んで歩いていると三奈が話し出した。
「ねね! 今日の午後ってさ「ヒーロー基礎学」の授業があるよね! ヒーロー科にしかない特別な授業! アタシ超楽しみなんだ!!」
相当興奮しているようで両手をぶんぶんと振りながらニコニコと話していた。
「そうだね ヒーローになるためには落とすことが出来ない授業だからね 今日は初回だけど何をするんだろう? 昨日みたいなのだったらどうしようね…」
と私が話すと三奈も
「わかるー! 相澤先生ならやりかねないかもー!」
と答えた。
今どきの子!という感じのノリだ 私はそこまで仲のいい友だちがいなかったのでこのノリについて行けるか少し心配だったが一緒に話していると不思議と元気になれると思う。
こういう親しみやすさもヒーローには必要かもしれないと感じた玲奈だった。
~1時間目 英語〜
「んじゃ次の英文のうち間違っているのは?『おらエヴィバディ ヘンズアップ! 盛り上がれーーー!!』」
とプレゼント・マイク先生の叫びが教室に響き渡る。
話し方はマイク先生の独特の話し方だがやっている授業は至極「マトモ」である
ヒーロー科と言えども高校なので必修科目はきちんとあるのだ。
~昼休み〜
「玲奈ちゃんって弁当?私たち食堂いくんだけど一緒にご飯どうかな?って!」
午前の授業が終わったところで透に話しかけられた。
どうやらA組の女子全員で食堂に行くようだ。
…これは俗にいう「女子会」と言うものでは無いか!?
中学時代に特に親しい友人がいなかった玲奈は少しウキウキしながら食堂へ向かうことにした。
雄英高校にある食堂はクックヒーロー「ランチラッシュ」が直接腕をふるうということでとても好評らしい。
その証拠にこの広い食堂が生徒たちでほぼ満員となっているからだ、先に百達が席を取っていてくれなければ座ることは出来なかったであろう。
ところで机の場所取りに使っているマトリョーシカは一体どこから出したんだろう?
私は日替わりランチを頼むと席に座って食べ始めた。
「午後はいよいよヒーロー基礎学だね!」
カレーライスを食べながら三奈が話し出した。
「ぶっちゃけ午前の授業は普通〜って感じだったし余計に楽しみ!」
私と同じ日替わりランチを食べている透が答えた。
(((((食べたご飯も透明になるんだ…)))))
おそらくみんなそう思ったことだろう。
「…そうですわね 何を行うのかとても興味深いですわ」
ワンテンポ置いて百が答えた。
「ケロッ『ヒーロー基礎学』というにはヒーローに纏わる演習かしら?」
「かもね! 私はレスキューヒーロー志望だから13号先生の授業も受けたいなー」
梅雨ちゃんやお茶子達も楽しみなようだ。
ご飯を食べながらみんなでワイワイと話す、両親と3人で囲む食卓も良いがこういう友だち同士で食べるご飯も良いなぁと思う玲奈だった。
「そろそろ昼休み終わるし教室戻ろっか」
響香に声をかけられA組女子一行は席を立った。
私は午後何が起きても良いように多めに水分を取っておこうと手に持っていたペットボトルの水を一気飲みした。
~午後『ヒーロー基礎学』〜
全員が席につき予鈴がなったところで廊下から轟音が聞こえた
「わーたーしーがーー!!! 普通にドアから来た!!!」
HAHAHA!!という特徴的な笑い声を響かせながらNO.1ヒーロー「オールマイト」が教室に姿を現した。
「オールマイトだ…!! すげぇや本当に先生やってるんだな!!」
「銀時代のコスチュームだ! 画風が違いすぎて鳥肌が……!」
とクラスメイトが口々に呟いていた。
さすがNO.1ヒーロー 人気が桁違いだ、私もオールマイトに教えて貰える幸運に感謝した。
…先生なのに廊下を走って良いのだろうかというツッコミは飲み込んだ。
「ケロッ先生なのに廊下走って良いのかしら?」
あ、梅雨ちゃんが言っちゃった。
「あー…蛙吹少女すまない… 君たちは廊下を走らないように!!」
オールマイトは少し冷や汗を垂らしながら「ビシッ!」という音がなりそうな勢いで指をさして注意をした。
…もしかしてオールマイトは天然なのかもしれない…とNO.1ヒーローの意外な一面を見た気がしたA組一同だった。
「さあ!気を取り直して… 今日の授業の説明だ!! 『ヒーロー基礎学』とはヒーローの素地をつくるため様々な訓練を行う科目だ!! 単位数も最も多いぞ!
早速だが今日行うのは『戦闘訓練』だ!!!」
「「「「「「「「戦闘……訓練……!」」」」」」」」
いきなり告げられた戦闘訓練という言葉に不安そうな顔をする者や、待ってましたと言わんばかりの好戦的な表情をする者がいた。
私はさっき水分を十分に補給しておいて正解だと思った。
「そしてそいつに伴って…こちら!!! 入学前に送って貰った『個性届』と『要望』に沿ってあつらえた…『戦闘服』!!!」
オールマイトが手元のボタンを押すと教室の壁が動き出しそこから『戦闘服』の入った棚が現れた。
「「「「「「「「「「「「おおぉぉ!!!!!」」」」」」」」」」」」
A組一同思わず立ち上がって歓声を上げた。
戦闘服は自分がヒーローになったら…と考えたら誰しもが1度は考える物だ、それを身につけて授業が受けられるというのを聞いて胸が踊らないわけがない!
現に私も傍から見れば目を輝かせているように見えるだろう、実際とてもワクワクしている。
「それでは着替えたら順次グラウンド・βに集まるんだ!!」
「「「「「「「「はーーい!!!」」」」」」」」
オールマイトの指示に従い戦闘服の入ったケースを片手に更衣室に向かった。
~約3週間前 水谷家〜
「さてと…入学前にこれを書かないとね、『個性届』と『戦闘服の要望』」
玲奈は自分の部屋の勉強机で2つの書類に向かっていた。
片方は自身の個性の名前と能力を書く『個性届』
もうひとつは訓練で使用する『戦闘服』の案と要望だ。
玲奈は過去のトラウマもあり人に自分の個性を伝える時は父親と同じ『水流操作』ということにしているが本当の個性は常時発動型の異形個性『水人間』だ。
学校に提出する正式な書類のため虚偽の申告は出来ないのできちんと『水人間』と記載する。
能力としては全身が水で出来ている、その体積分の水を自由に操ることが出来る。近くに水があればその水を使って一時的に操ることが出来る水の総量を増やすことが出来るが操作性は少し落ちる、ぐらいか…
我ながら汎用性に富んだ強個性だと思うがその分弱点も多いのだ。
まず水ということもあり一般人より温度変化に弱いという所だ、普通の気温なら影響はないがヒーローなら高温な火災現場など常人が踏み入らないような過酷な状況に身を置くことがある。あるいは敵に火や氷を操る者がいれば太刀打ちできなくなってしまう。
そこの所を踏まえた戦闘服にしなければならない。
あと水に変化すると着ていた服が全て脱げてしまうという、花も恥じらう女子高生である自分に取って最悪とも言っていい弱点もある…
そこの所をどう補うべきか…と考え抜いた私の「戦闘服」がこれだ。
~雄英高校 女子更衣室〜
「うわぁ! 玲奈ちゃんの戦闘服かっこいいね!! まるで忍者みたい!」
お茶子が私の戦闘服を見て感想を言った。
そう私の戦闘服は『忍び装束』に酷似したものになっている。
首には風にたなびく赤色の長いスカーフ、上は袖のない濃紺の忍び装束、見えてはいないがインナーは身体にピッタリと密着し上下が繋がった黒いスーツ。
肌着は私の髪の毛を編み込んだ特製のサラシとふんどしである。
下は短い濃紺のショートパンツに黒のレギンス、腰には何故かクナイや手裏剣といった忍者道具と水分を貯められる竹筒、足は地下足袋を履いている。
凡そ私の依頼したようになっているがただ一つ言わせて欲しいのは…
…ズボンが少し短すぎやしないかということだ
上の忍び装束の丈が長めのためパッと見では下を履いていないように見えるのだ。
(安心してください…履いてますよ)
…何か変な天の声が聞こえた気がするが気のせいだろう。
ちなみに上下の忍び装束と黒インナーには温度耐性(高温、低温)のある特殊な布で出来ている。
袖が無いのは主に腕から水を出す為動きを阻害しないようにする為だ。
竹筒は一見すると何の変哲もない竹筒だが実は水を高圧縮してあるため見た目よりも水を貯めることが出来るようになっている。
これを使えば水分補給や水がない所でも多く水を操ることが出来るようになる。
サラシとふんどしは主に私の髪の毛で出来ているので水に変化したら水に変化し、そして人型に戻ると脱げずにちゃんと着たままで戻るというスグレモノだ。サラシはともかくふんどし姿は恥ずかしすぎるので上半身しか戻れないと思うが…
(ポロリは無いんか!!!(血涙))
また何かが聞こえた気がする…
クナイなどの忍者道具はメモによると
「この見た目だったらクナイや手裏剣はマストだろぉ!?」
と書かれていた…サポート会社よ、少し自由すぎやしないか?
お茶子を見るとSFものに出てくるキャラのようなヘルメットに身体のラインがくっきりと出るスーツを着ていた。
「もっと要望ちゃんと書けば良かったよ…パツパツスーツんなった…」
と顔を赤らめて恥ずかしそうにしていた。
「お茶子ちゃん!!すっごい似合ってるよ!カッコイイ!」
と浮かぶ手袋…もとい透が言った。
「あれっ?透って手袋だけ? んなわけないよね透明なスーツ?」
と疑問に思った私が聞くと
「ううん 手袋と靴だけだよ!! どうせ私透明だから気にしないよ!」
グッっとサムズアップしながら透が答えた。
「「「「「「うぇぇぇぇ!?」」」」」」
女子全員が驚きのあまり変な声を出した。
「いやいやいやいや!! てことは今裸なんでしょ!? 恥ずかしい云々じゃなくて危なくないの!? てかもう既に色々危ないけどさ!」
響香が赤面しながら透に猛抗議していた。
「さすがにうら若き乙女が無闇に肌を晒すのはいけませんわ! 至急サポート会社に連絡して透明スーツを作って貰わなければ!」
と百も狼狽していた。
私に言わせれば百も十分肌を晒してるけどね…
「八百万ちゃん…あなたも十分露出度高いわよ…」
…梅雨ちゃんが言ってくれた…この子私の心を読んでるとかないよね?
「と、とりあえず着替えたんだし早くグラウンドに行こうよー!授業に遅れちゃうよ!?」
と三奈が言うととりあえずみんなは落ち着きを取り戻し、グラウンドへ向かった。
「こんな調子で戦闘訓練なんて出来るのかなぁ?」
戦闘訓練の前に張り詰めていた緊張が解けるばかりか力も抜けてしまった玲奈であった。
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日常会話なんかも挟んでしまうのでなかなか話しが進まなくてすみません!
自分的にはA組女子がキャッキャウフフしているのを描きたいのでこれからもテンポは悪くなると思いますがちょいちょい日常も挟んでいきたいと思います!
皆さんも気長に待って頂けると嬉しいです!
ちなみに玲奈ちゃんに仲のいい友だちが少なかったのは「頭脳明晰」「容姿端麗」と絵に書いたような「高嶺の花」だった為周りが遠慮していたからです。
ちなみに中学には女子生徒の中では「玲奈様を守る会」男子生徒の中では「玲奈ちゃんファンクラブ」なるものが存在していた模様(もちろん本人は知らない)
戦闘服ですが最終再臨したFGOの段蔵ちゃんを想像して頂けるとよろしいかと…あれのノースリーブ版+第1再臨のスカーフと思ってください。