社畜の軌跡   作:あさまえいじ

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第十六話 クロスベルの嘆き

 ユウナちゃんも私の説得に応じてくれたようで武装解除出来た。よし、これでお仕事完了。カンパネルラさんに良いご報告が出来る。

 

【《道化師》殿、こちらは完了した】

「あらら、随分と早かったね。まだあっちは、終わってないのに‥‥‥‥」

【‥‥‥‥遊んでいるだけの様ですな】

 

 《劫炎》の先輩は私と戦うときの半分の力も出していない、いやもっと、出していない。『アングバール』すら出していないし、魔人化もしていない。それでも、もう少しは出力が上がるのに、それもしていない。どうやら、やる気がないらしい。うーん、私が代わりにやってもいいけど、先輩の邪魔すると怒りそうだし。そんな事になると、後が厄介だ。仕方がない、終わるまで待とうかな。

 リィンが膝をつき、そのリィンに向かって焔が迫っていく。

 まあ、あれくらいなら死なないだろう。後でこっそり、治してやるか。そんな事を考えていると、《死線》の先輩が焔の射線上に入ってリィンをかばった。

 

「させません―――!」

 

 《死線》の先輩も無茶をする。あの程度の焔なら死なないと判断して庇ったのか? 確かにあの程度の焔なら、そんな事にはならないだろう。でもこれで《死線》の先輩は脱落だな。ダメージがデカすぎるな。

 さて、リィン一人で打開できるのかな。まあ、今くらいの先輩なら私でもラクラク勝てるけど、でも下手に善戦して、その気にさせると‥‥‥‥一面焦土と化すからな。もし私がリィンにアドバイスするなら、手ごろなところで降参してやる気を削いだ方がいいぞ、と言いたいところだ。

 

 しかし‥‥‥‥見ていてふっと思ったが、リィンの奴、何か弱くなっていないか? いや、弱くなっていると言うか、今は何か抑えて戦っているような気がする。昔は、いや学生時代はもっとのびのび戦ってたような気がする。慣れない社会人生活でのストレスで体調を悪くしたのか? 

 だけど、それくらいで仕事を避ける訳にはいかないぞ。俺達も社会人だ、何時までも学生気分ではいかんぞ、リィン。社会人たるもの、目の前にどんな理不尽が訪れようとも、常に結果を出さなければいけない。己の体調が悪いなど、言い訳も出来ない。気合と根性だぞ、リィン。

 私がリィンにエールを送っていると、何か違和感を感じた。おそらくは転移陣‥‥‥‥どうやらあちらの増援が来たようだな。

 

「そうはさせないわ!」

 

 転移陣が現れ、そこからアリサ・ラインフォルト、マキアス・レーグニッツ、エマ・ミルスティンの三人が現れた。転移陣、というより魔法か、うまいな。後で参考にしよう。

 現れたアリサ、マキアスの射撃が《劫炎》の先輩と私を狙ってきた。

 

「ちっ‥‥‥‥」

【おっと‥‥‥‥】

 

 《劫炎》の先輩と私は攻撃を躱す。残ったエマが揚陸艇の炎を消している。魔法でカンパネルラさんの幻術の焔をかき消している、というのが正しいか。それに躱してユウナちゃんたちから離れたからか、猫が現れた。あのリボンは‥‥‥‥セリーヌか。私が魚を釣っていると何処からもなく現れて、ミャァ、ミャァ、鳴いて魚を強請る、以前から賢い猫だと思っていたけど、魔女の使い魔だったのか。驚きの真実だな、思わず声が出そうになったが、まあそういうこともあるかな、と何故かアッサリと受け入れてしまった。

 魔女の使い魔セリーヌが不思議な力、おそらくは魔法か、それを使い学生君たちを回復させている。まあ、そんなことしなくても後5分くらいで目覚めるのに、まあ早いに越したことはないな。

 私はセリーヌの邪魔をすることなく、その場を離れ、先輩達の近くに移動した。

 あちらはリィンの傍にアリサ、マキアス、エマが並び立つ。

 

「これ以上すると言うのなら、私がお相手致します。魔女クロチルダの妹弟子にして《緋のローゼリア》の養い子トールズ旧Ⅶ組出身、エマ・ミルスティンが―――!」

 

 エマから不思議な力が放たれている。

 

「へえ‥‥《深淵》に届く魔力か。帝国の《魔女の眷属》‥‥‥‥たしかに大した一族みたいだね」

【なるほど、あれが《魔女の眷属》、そして魔女の力というものか‥‥‥‥使えそうだな‥‥‥‥】

 

 《劫炎》の先輩の異能程じゃないけど、確かに特殊な力だ。でも『外の理』ではない以上、たぶんできるんだろうな。だけど、見たのは幻術をかき消すくらいの魔法しかみていないからな、それが出来たところでさして意味がないし、もっと他の技をみせてくれないだろうかな。何か行動したら使ってくれないだろうかな。

 それにしても、リィンが現れるところ、面白い技の使い手が色々出てくるな。以前の《猟兵王》は黒い闘気を使い、今回のエマは魔法を使った。実に面白い、出来ることが広がるのは、未知との遭遇は私自身の発展にもつながる。次の実験の時までに魔女の力を覚えてみるか、以前《剣帝》殿の事を調べた時に、第二柱《深淵》殿の資料もあった。そこにはいくつか魔法の資料があった。ならそれで覚えてみるか。

 

「そこまでだ、結社の諸君!」

 

 私が魔法に夢中になっている間に自体が進んでいた。おっといかん、仕事中だったな。魔法の練習は後でやるんだ、今はお仕事優先だ。プライベートは後だ、後。

 私が意識を魔法から、周りに意識を向けると、この場に現れたのが、オリヴァルト殿下、ルーファス総督、ランディ・オルランド、ミハエル・アーヴィングの男4人と‥‥‥‥トワ先輩が現れた。

 何故こんな危険な場に来てしまったんですか、トワ先輩。‥‥‥‥このような場でお会いしたくはありませんでした。しかし、以前もそうですが今回も危険の中、来られた以上、相応の覚悟とお見受けして対峙せざるを得ません。

 お互いの職場は違いますが、我々は社会人であり組織人です。ならば互いの属する組織の利益獲得のために、戦い合うというのも止む無し、ですね。‥‥‥‥正直なところ、貴方とは戦いたくはないです。かつて、ご指導いただいた敬愛すべき先輩であることは今も変わりません。ですが、今の私が仕えるのは盟主様、ただ一人。かつて受けた恩を仇で返すことになるとも、トワ会長、貴方に対して、決して手を抜きません。私の忠誠は全て盟主様のために。

 私が決意を固める中、オリヴァルト殿下が前に出てきた。

 

「マキアス君、アリサ君、エマ君たちもお疲れだった。おなじみの道化師君に‥‥‥‥《火焔魔人》殿と《社畜》殿だったか。」

【ああ、我は《社畜》、以後見知りおき願おう】

「クク、そういうアンタは《放蕩皇子》だったか。ただの皇族のクセに妙な魔力を感じるじゃねえか?」

「フフ‥‥‥‥古のアルノールの血かな? そしてそちらが‥‥‥‥噂の《翡翠の城将》殿か」

「ハハ、そちらの呼び名で呼ばれるのは新鮮だが―――このタワーは現在、私の管理下にある。礼儀は弁えてもらおうか、《身喰らう蛇》の諸君‥‥‥‥?」

 

 ルーファス総督がこちらに剣を向け、言い放った。

 

「あはは‥‥‥‥! ゾクゾクしてくるなぁ! でもそろそろ時間切れかな?」

「クク、あんたとは一度、やり合ってみたかったが‥‥‥‥目当ての連中は連れなかったし、あくまで今日は『前挨拶』だ」

 

 そう言って、先輩達は揚陸艇に飛び乗ったので、私も後に続いた。

 

「フフ、それじゃあ今宵はお付き合い下さり―――」

「待ちたまえ」

 

 カンパネルラさんの締めの挨拶をオリヴァルト殿下が止めた。

 

「折角だ、手土産の一つくらい置いて行ってもらおうじゃないか。『情報』という名のね」

「へえ‥‥‥‥?」

「うふふ‥‥‥‥何が聞きたいのかな?」

「言うまでもない―――『目当ての連中』というのは何者だ? そして、どうしてこの地に来ている《深淵の魔女》殿がそこにいない?」

 

 オリヴァルト殿下の質問に、《深淵》殿と面識がある者達は疑問に至ったようだ。

 

「あ‥‥‥‥」

「‥‥‥‥た、確かにクロチルダさんが来てるなら‥‥‥‥」

「‥‥‥‥このような状況で出てこない方ではありませんわね」

「‥‥‥‥姉さんの気配は確かにこの地に在ります。それなのにこの場所に姿を見せないと言う事は‥‥‥‥」

「もしかして《結社》と袂を分かったんじゃないの?」

 

 彼らの発言に対してカンパネルラさんは拍手で答えた。

 

「あはは―――大正解! いやぁ、使徒たちの間で『方針』の違いが出ちゃってさ! 6対1で彼女の主張が退けられちゃったんだよねぇ!」

「そして《深淵》は出奔―――現在は、行方知れずってわけだ。一応捕捉を頼まれたが‥‥‥‥面倒くさいったらありゃしねぇ」

 

 《劫炎》の先輩がそう言って、私はあることを思い出した。

 あ、そうだ。まだあの事伝えてなかったな。連絡したときに言っておけば良かったな。仕方がない、この場で報告しよう。

 

【《深淵》殿の現在は不明だが、我の分け身に一度接触してきた。残念ながら、捕獲には至らなかったがな。《道化師》殿、《劫炎》殿には報告が遅くなったが、どうやら一昨日の出来事のようだ】

「おいおい、そう言う事はもっと早く言え、まあ聞いたところでどうする気もなかったがな」

「一昨日‥‥‥‥ああ、その時はまだジオフロントに居たんだったけ? 分け身の記録から分かったのが今日だったの?」

【うむ、場所の連絡を聞いたときにでも、言っておけば良かったな。失礼した、御二方】

「まあ、その内出てくんだろう?」

「アハハ、真面目だね《社畜》は。執行者はあらゆる自由が与えられているんだから、報告するのもしないのも自由なんだから」

 

 お二人が私の失敗を咎めずに慰めてくれた。こんな不甲斐ない私に温かいお言葉を掛けてくれるなんて‥‥‥‥これが弁えている執行者、勉強になります。

 

「それだけじゃないだろう。『目当ての連中』―――それ以外にもいるという表現だ。サザーラントでは何者かの手先の《西風の旅団》が潜んでいた。だが現在、情報局とTMPによって猟兵関係者はクロスベル周辺から徹底的に締め出されている。ならば、一体何者だい? そして幻獣や今回のような騒ぎ、その相手との対決を通じて『何の実験』をしようとしている!?」

 

 オリヴァルト殿下が質問してくる。

 

「アハハ、流石は放蕩皇子!」

「クク、落ちぶれたとはいえなかなかさえてるじゃねぇか」

 

 パチンッ! カンパネルラさんが指を鳴らすと、偽装が解け、上空に影が浮かび上がる。そこには大きな影が、今回の実験用の神機が登場した。

 周りの反応を見ると、驚きに包まれている。まあそうなるだろうな、いきなり空に機甲兵が現れたようなものだ。人間、想定外の出来事には思考が停止することがある。今の彼らはそういう状態なのだろう。

 ‥‥‥‥だが、ちゃんと動けているじゃないか、リィン。

 

「アルティナ‥‥‥‥! エマにセリーヌも‥‥‥‥!」

 

 リィンは先のことを予測できたようだ。だからこそ、魔女と使い魔、黒の工房の作品に障壁を張らせて、防御の姿勢を取った。うんうん、状況判断は出来るようだな。浮かんだら、落ちる、自然の摂理だな。

 その摂理通りに、空から神機が落ちてきた。降りてきた、というのが正しいだろうが、私からしたら落ちてきたようなものだ。‥‥‥‥ん? 神機の落下地点はどうやら揚陸艇のようだ、おそらく、揚陸艇を踏みつぶしてインパクトのある演出のようだ。なるほど、カンパネルラさんらしい演出だな。だが、ちょっと待ってほしい、今我々がいるのは揚陸艇の上だ、そして神機の落下地点も揚陸艇だ。ということは‥‥‥‥私達危なくないか? 横を見ると、先輩達は居なかった。転移して、姿を隠している。私にはそんな技術はまだない。どうやら状況判断が出来ていなかったのは私の方だったな。私は急ぎ飛び降りて、落下地点から離れた。

 ドォゴォーーーン、という音と共に、揚陸艇は無残な姿に変わってしまった。危なかった、私も降りていなければ、同じことになっていたな。二人を見ると、転移で余裕を持って、揚陸艇の先端に移動していた。私は地上に自力で降り立った。危なかった、仮面をしていなかったら、百面相を晒していたところだ。

 

「《神機アイオーンβⅡ》新たに造られた後継機ってわけさ。」

「ま、《至宝》の力がねぇから中途半端にしかうごかせねぇけどな。もう少ししたら色々と愉しませてやれると思うぜ?」

「フフ、別に視察や演習を邪魔するつもりはないけどね。それじゃあ、今夜はこれで―――」

 

 カンパネルラさんが帰りのご挨拶をする中、一人の声が場に響いた。

 

「ふざけないでよ!」

 

 ユウナちゃんの声だった。

 

「黙って聞いてればペラペラと‥‥‥‥クロスベルで‥‥‥‥あたしたちのクロスベルに来て勝手な事ばかりして‥‥‥‥! 結社だの、帝国人が寄ってたかって挙句にそんなデカブツまで持ち出して! 絶対に―――絶対にゆるさないんだから!」

 

 ユウナちゃんが啖呵を切った。その言葉に周りは黙り込む。

 うん、その意見はよく分かるけど、どちらかというとその意見、こちらよりもそちらの方に刺さるんだけど‥‥‥‥敵三人に対して攻撃しているのに、仲間全員に攻撃が返っているよ。

 

「クスクス‥‥‥‥威勢のいいお嬢さんだなぁ。クロスベル出身みたいだけどどう許さないっていうのさ? お仲間に頼らないで一人で立ち向かうつもりかい? 《社畜》一人に手も足も出ないのに?」

「お望みなら一人でもやってやるわよ! それに―――クロスベル出身はあたしだけじゃない! 《特務支援課》だっているんだから! 潜伏しているロイドさんにアリオスさん、《銀》さん、ノエル先輩にダドリーさん、セルゲイ課長にツァイト君だって! エリィ先輩にティオ先輩、ここにいるランディ先輩だって! アンタたちみたいににフザけた連中、支援課が絶対に放っておかないんだから!」

「うふふ、特務支援課か。確かに手強い相手だけど‥‥‥‥そちらの総督閣下の指示で拘束されてなかったらの話かな?」

「え。」

 

 ユウナちゃんがキョトンとした表情になった。おそらく想定外の話なんだろう。

 まあ、知らなかったのなら、しょうがない。私もマシューさんの様子がおかしいので、調べてみた結果分かったことだ。それに警備も厳重だった、忍び込むのに苦労したからな。

 どうやら、気付いたようだな。ミシュラム方面が封鎖されていることの意味を。

 

「支援課の関係者全員をミシュラム方面に拘束したのか」

 

 オリヴァルト殿下からの詰問にルーファス総督は答えた。

 

「フフ‥‥‥‥拘束しているわけではありませんが、ミシュラム一帯を『鳥籠』に見立ててバニングス手配犯と《零の御子》、《風の剣聖》や《銀》を閉じ込めた。ノエル少尉やセルゲイ課長など支援課に属していた軍警関係者にもミシュラムでの待機任務に付かせている。そうだな、ミハエル少佐?」

「ええ‥‥‥‥マクダエル議長やお孫さんも例外ではありません」

 

 その発言を聞き、あちらは沈痛な面持ちだ。それでもユウナちゃんは理由を問わずにいられないようだ。

 

「ど、どうして‥‥‥‥なんでそんな‥‥‥‥」

「アハハ、決まっているじゃない! 彼らに勝手に動かれて『事件』を解決されないためだよ! 特務支援課なんていう過去の英雄、帝国の統治の邪魔でしかないからね! かといって下手な罪状で捕らえたら市民感情の悪化を招く! だから生かさず殺さず、徐々にフェードアウトしてもらおうと総督閣下は考えてらっしゃるのさ! 本当なら彼らごとき、『いつでも』始末できるのにね?」

「‥‥ぁ‥‥‥‥」

「ま、流石に悪趣味だと思うけどな。《風の剣聖》ってのは一度やり合ってみたかったんだが」

【まあ、これが今の帝国のやり方だという事だろう。現実を受け止めるべきだな】

 

 ユウナちゃんが膝をつき、その場に崩れ落ちた。

 つらい事実だろうな。ユウナちゃんが特務支援課に憧れていることは御家族からも聞いていた。きっと心の支えにしていたんだろう。‥‥‥‥だけど今、理解しただろう、特務支援課には何も出来ない事に。現実はかくも厳しいと言う事に。

 すると、こちらに大勢の学生たちがやって来た。そしてその中にはアルフィン殿下がいる。

 どうやら放たれた人形兵器が倒しきったようだ。

 

「ふふ、今度こそ幕引きかな?」

 

 カンパネルラさんの合図で機神が起動して、宙に浮かんだ。

 どうやらこれで去るつもりのようだ。

 

「じゃあな、クルーガー。灰の小僧どもに放蕩皇子も」

「《実験》が成功した暁にはもう一度だけ挨拶に伺おうかな。今宵はお付き合い頂き、誠にありがとうございました。」

 

 そう言って、二人は転移して去っていく。

 このままだと置いて行かれる。‥‥‥‥そうだ、神機に乗ろう。

 私は飛び立つ神機に、『ハード・ワーク』を《死線》の先輩の使っていた鋼糸に変形させて、括りつけ、飛び乗った。次の場所はどこだろうな。

 

【ではな、これで失礼する】

 

 神機が私を乗せて飛び立っていく。オルキスタワーからどんどん離れて行く。

 

side リィン・シュバルツァー

 

 《道化師》、《劫炎》、《社畜》という三人の執行者が去った。そして神機も去った。

 おそらくはまたオーダーが下ることだろう。だが、それよりも‥‥‥‥

 

「さて、当面の脅威は去ったが‥‥‥‥これは帝国の英雄に一働きしてもらう局面となったかな?」

 

 ルーファス総督の言葉にユウナが立ち上がり、俺に詰め寄ってくる。

 

「‥‥‥‥どうして‥‥‥‥ねえ‥‥‥‥どうしてあたし達の誇りまで奪おうとするの‥‥‥‥? 自治州を占拠してい、勝手に共和国と戦争して‥‥‥‥あんな列車砲まで持ち込んで‥‥‥‥あたしたちの光を‥‥‥‥たった一つの希望を‥‥‥‥返して‥‥‥‥あたしたちのクロスベルを! あの自由で、誰もが夢を持てた街を! 返してよおおおおおお!!」

 

 これが俺がしてきたこと、機神に乗って、クロスベル併合に関わったものとして‥‥‥‥ユウナには何も声を掛けることは出来ない。そんな事が出来る資格もない。

 

side out

 


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