ハロハピのライブから一週間経った。
俺は今、学校にいる。
「__ねぇ、聞いた?」
「うん、聞いた聞いた!」
クラスは異様な雰囲気だ。
「なんだこれ?」
「あれ?知らないの?」
「何のことだ、リサ。」
「今日、このクラスに転校生が来るらしいんだよ。」
「転校生?俺も来たばっかなのに?」
「うん。」
「でも、なぜここまで噂になるの?」
「そうだな。」
「なんか、すっごいイケメンらしいよー」
「なるほどな。」
「蓮は人気がとられるんじゃない~?」
リサはニヤニヤしながらそう言った。
「人気?あったか?」
「え?いやいや、この前も放課後に呼ばれてたじゃん?」
「そうだっけ?」
「いや!私たち見てたよ!ね、友希那!」
「そうね。」
「んー。まぁ、いいだろ。別に。」
「もう、蓮は...」
しばらくすると、担任が入ってきた。
「__じゃあ、転校生の紹介をします。
入ってきて!」
「はい。」
「__あれは。」
「え?蓮、知ってるの?」
「いや、記憶が間違ってなければ。」
そうしてるうちに自己紹介が始まった。
「久城成海です。よろしくお願いします。」
「...?」
こっちを見て微笑んできた。
「えっと、じゃあ質問のある人は__」
担任が言いきる前に、手が上がった。
「じゃあ、○○から。」
「久城君はどこの学校から来たんですか?」
「○○学園です。」
「○○学園?!」
「うっそ!超名門じゃん!」
「なんでうちに?」
そんなこんなで質問は進んでいった。
「__じゃあ、最後!
なんで、この学校に来たの?」
「...そうですね。まぁ、色々な事情がありまして。」
またこっちを見た。
「(なんだ?)」
「__じゃあ。席は神谷君の隣が空いてるからそこで。」
「はい。」
席に着いた。
「やぁ、蓮。」
「やっぱり、間違ってなかったか。
成海、だったか。」
「あぁ、よろしく、蓮。」
「おう。」
「ねぇねぇ、蓮?」
「なんだ、リサ。」
「久城君と知り合いなの?」
「この前、ハロハピのライブを手伝ったときにな。」
「孤児院でしたんだったかしら?」
「そうだ。」
「その節はありがとう。皆、喜んでたよ。」
「そうか、こころ達に伝えておこう。」
そうして、時間は過ぎていった。
________________________
放課後だ。
「__終わったねー!」
「ふぁ~おはよう...」
「勉強には興味ないわ...」
「ははは、蓮は相変わらずだな。」
「相変わらず?」
「...いや、悪い。間違えた。」
「まぁ、そういう事もあるか。」
「でさ!蓮!」
「なんだ?」
「聞いてなかったの?」
「あぁ。」
「一か月後に合同ライブがあるんだよ!」
「合同ライブ?」
「そうそう!私達ロゼリア、アフターグロウ、パスパレ、ハロハピ、そしてポピパが参加バンドだよ!」
「ポピパ?」
「あ、そー言えば蓮は会ったことないんだよね?」
「あぁ。」
「それは問題ね。」
「問題?」
「今回の合同ライブは蓮にも協力してもらいたいの。」
「え?俺が?」
「えぇ。」
「...まぁ、いいんだが。」
「それじゃあ、行きましょうか。」
「え?どこに?」
「ポピパの所よ。」
「いいのか?急に行っても?」
「大丈夫らしいよ~」
「え?」
「さっき連絡したら、大丈夫だって~!」
「そうか、じゃあ、行こうか。」
「じゃあ、僕は帰るかな。
先生の手伝いをしないとだし。」
「おう、じゃあな、成海。」
「あぁ。」
そう言って俺たちは学校を出た。
________________________
「__ここだよ!」
「流星堂?」
「じゃ、入ろっか!」
俺たちは敷地内の蔵に入った。
________________________
「__おじゃましまーす!」
「あ!リサ先輩!」
「お!香澄じゃ~ん!」
「こんにちは、二人とも!」
「こ、こんにちは!」
「ど、どうも。」
「えっと、これがポピパか?」
「そうだよ~後は__」
「ねぇ、あなたは誰?」
「!?」
いつの間にか後ろに誰かがいた。
「あ、ごめん。」
「...いや、いい。
それで、誰かだったか。
俺は神谷蓮、そこの二人に協力を頼まれてな。」
「じゃあ、先輩なんだ。
あ、私はたえ、花園たえ。
よろしくね、蓮先輩。」
「あぁ、よろしく、たえ。」
「うん。」
「あなたがリサ先輩から聞いてた人ですか!」
「!あ、あぁ。」
「私は戸山香澄です!よろしくおねがいします!蓮先輩!」
「私は山吹沙綾です!ドラム担当です!よろしく、神谷先輩!」
「わ、私は牛込りみです。よろしくお願いします、神谷先輩。」
「私は市ヶ谷有咲です。よろしくお願いします。神谷先輩。」
「あぁ、よろしく。」
俺たちは自己紹介を終えた。
「__それで、俺は何をするんだ?」
「あなたには今回のライブの計画などをお願いしたいの。」
「計画?」
「えぇ。出来るかしら?」
「分からん。あっちの俺の時に聞け。」
「まぁ、そうね。」
「あの、何の話ですか?」
「色々だ。あ、折角来たから演奏を聞かせてくれないか?」
「え?」
「計画するなら力量を知ってる必要があるからな。」
「そういう事なら!皆!準備しよ!」
ポピパは演奏の用意をした。
「__それじゃあ!行きます!」
「__。あぁ。」
演奏が始まった。
「(__ふむ。発展途上って感じだな。
だが、たえのギターは頭一つ抜けてる。
まとまりもあるし、多少のミスをカバーする技術もある。)」
「(また成長したわね。いい音だわ。)」
「(いいね~!)」
演奏が終わった。
「__うん、良いな。これなら問題はない。」
「そうね、でも、まだ伸ばせるわ。」
「そうだな。それも俺の仕事だろ?」
「お願いするわ。」
「分かった。」
俺はポピパに近づいた。
「お疲れ様。よかったぞ。」
「ありがとうございます!」
「じゃあ、ここからはレベルアップのためのアドバイスだ。」
「え?出来るんですか?」
「あぁ。歴は短いがな。
まずは、香澄からだな。ギターちょっと貸してみ。」
「は、はい?」
「よし。じゃあ、しっかり見てろよ。」
俺はギターを弾き始めた。
「(相変わらず、上手いわね。
紗夜以上と言えるわ。)」
「__まぁ、こんな感じだ。」
「...」×5
「?」
「え?なんで一回しか聞いたことがない曲を弾けるんですか?」
「見たからだ。」
「いやいや!流石に...」
「まぁ、それはいいだろ。
それで、分かったか、香澄?」
「はい!ありがとうございました!」
「おう。...あとは、りみ。」
「は、はい!」
「りみは早かったからもう少しゆっくりでいい。
若干だがずれてたからな。」
「分かりました!」
「よし。まぁ、後の三人は特にミスもなかったし。
沙綾とたえに至ってはミスのカバーもしてたな。」
「すごい、良く気付きましたね。」
「普通だ。」
「ねぇ、蓮先輩。」
「ん?なんだ、たえ?」
「私とギター弾こうよ。」
「え?なんで?」
「先輩とならいい演奏が出来そうだから。」
「うーん。また今度ならいいぞ。
俺はギターを持ってないからな。」
「やった。ありがと。」
「おたえが認めるなんて、この人ほんとにすごかったんだ。」
「有咲、疑ってたのか?」
「い、いや!そうじゃなくて__!」
「ちょ!」
慌てた有咲はコードに引っかかった。
「__全く、危ないだろ。」
「は、はい。すみませ__!///」
「?」
俺は間一髪で有咲を抱きとめた。
「足元はしっかり見ろよ?
女の怪我は一生ものになるからな。」
「は、はい...///
(や、やべぇ///めっちゃかっこいいじゃん///)」
「有咲?どうしたの?顔赤いよ?」
「!あ、赤くねーよ!何言ってんだ、沙綾!///」
「え、でも__」
「違う!///」
「そ、そう?」
「...あ!もしかして、有咲!」
香澄が何か思いついたらしい。
「神谷先輩に惚れ__」
「だぁー!香澄黙れ!!///」
「むぐー!!!」
「あ、有咲ちゃん。」
「ありさーチョロいねー」
「おたえ!」
「(...何やってんだ?まぁ、仲が良いのは良い事だな)」
俺は友希那とリサの所に戻った。
「こんな感じでよかったか?」
「...蓮。」
「?」
「あなた、タラシなの?」
「は?」
「いやー、あれを見ると、ね?」
「...俺が何をしたんだ。」
「まぁいいわ。相変わらず演奏は素晴らしかったわ。」
「そうか?」
「うんうん!紗夜にも負けてないよ!」
「紗夜のがいいと思うがな。」
「いえ、技術だけ見れば、紗夜以上だわ。」
「...え?」
「あなたの演奏はプロ級。
高校生で出せる音じゃないわ。」
「そうか?自分じゃわからん。」
「頼りにしてるわ。」
「はいはい。」
その頃、ポピパは
「__は、離れろー!お前らー!」
「白状してもらうよ!有咲!」
「なんなら、蓮先輩に__」
「そ、それだけはやめろー!///」
有咲は今日何度目か分からない叫びをあげた。
感想などお願いします!