初詣
それは年が明けてから初めて神社などで一年の感謝を捧げたり、新年の無事と平穏を祝うものらしい
まぁ、俺は行った事なかったんだけど
今年、初めて初詣に行くこととなった
あいつら全員にゴリ押しされたんだけど
蓮(ふぁ~......ねみぃ。)
いつもの俺なら問答無用で帰ってる
けど、帰りたくない理由ってのがあるんだよ
だって......
イヴ「レンさーん!」
蓮「おぉ、来たか。」
イヴ「あけましておめでとうございます!」
蓮「あけおめー。」
可愛い彼女が振袖着てくれるんだぜ?
死んでも行くだろ
まぁ、言ってしまえば可愛い女の子につられた
これはもう男の性と言わざる負えない
イヴ「ハツモウデ......正しくブシドーです!」
蓮「初詣はまぁ、武士もしてたかもな。」」
初詣の歴史には詳しくないけど
まぁ、昔から日本は仏教を信仰してるし
多分、してただろ(適当)
蓮「まぁ、行くか。初詣。」
イヴ「はい!いざ出陣です!」
そうして俺とイヴは家を出た
一体、初詣ってやつはどんなもんだろう
楽しみだ
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神社には結構な人混みが出来てる
日本人って文化を重んじる人間が多いんだな
生まれて初めて知った
イヴ「わぁ!人がたくさんいます!」
蓮「そうだなー。」
境内には出店があったり
社務所では巫女さんがおみくじしたりお守りを売ったりしてる
ていうか巫女さんって寒くないのか?
一見、周りの人間より寒そうに見えるんだけど
男a「__あれ、モデルの若宮イヴちゃんじゃね?」
男b「え?そんなわけ......って、マジじゃねぇかおい!」
男a「殴んじゃねぇよ!」
女a「横にいるイケメンって、神谷蓮じゃないの!?」
女b「え!?あの彗星のごとく現れSNSで空前の話題になり、たった1つの投稿から全国的に注目を浴びるようになった、あの神谷蓮!?」
女a「写真撮ってくれないかなー!」
蓮(おい待て、それはどこの神谷蓮だ。あと、写真は死んでもお断りだ。)
マジであの事務所......
盗撮した奴は去年末まで減俸にしたけど
うん、マジで一生許さねぇ
イヴ「なんだか、すごく視線を感じますね?」
蓮「正しくそうだよ。ていうか、ここでも人に追いかけられるのかよ......」
イヴ「!///れ、レンさん!?///」
俺はイヴの手を掴んだ
この状況で俺が取る行動は一つ
もう去年に幾度となく繰り返した
原点にして頂点の女子回避方法
蓮「逃げるぞ、イヴ!」
イヴ「れ、レンさん!///」
俺はイヴの手を引きその場を離れた
話しかける前に取り合えず安全な場所に行こう
とすると......
蓮(確か、この神社にはあいつらがいる!取り合えず、社務所に入れてもらおう!)
イヴ(れ、レンさんに手を......///)
俺は社務所に向けてイヴと走った
その間、すごい注目を浴びたが
話しかけられるよりはるかにましだろう
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思い切り走って社務所まで来た
俺とイヴは今建物の中で座らせてもらってる
よかった、俺の情報が間違ってなくて
蓮「__いやー、助かった。」
リサ「いや、何してたの?」
有咲「あんな必死に走ってきて。」
社務所にいたのは今日バイトで来てたリサと有咲だ
ちなみに社務所内には巫女さんに頼んだら入れた
いやー、優しい人で助かった
蓮「なんか注目を浴び始めたから逃げてた。」
リサ「いや、変装してきなよ!蓮とアイドル兼モデルがいたらそりゃ注目されるよ!」
蓮「いやー、気付かれないかと思って。」
有咲「いや、180あるイケメンがいたらどうやっても目立つだろ......」
蓮「悪いなー。」
俺は笑いながらそう言った
正月くらいは放っておいて欲しいよ
俺は芸能人でもなんでもないんだぞ?
一般ピーポーだぞ?
リサ「それで、イヴはなんでずっと顔赤いの?」
イヴ「え?///な、なんでもないデス......///」
蓮「それにしても、どうしたもんかね。」
有咲「確かに、このままじゃ初詣どころじゃねぇもんな。」
弦巻家御用達の変装道具はないし
サングラスかけても意味がないのは検証済み
さて、どうしたものか......
蓮「まぁ、最速で行けばお参りくらいは出来そうなもんだけど。」
リサ「あ、そうだ!」
蓮、イヴ「?」
リサ「この神社、裏道があるんだよ!そこなら一般の参拝客は来ないし安全かも!」
蓮「そんなのあるのか。」
それ、めっちゃ便利じゃね?
今の俺達にピッタリじゃん
運に恵まれてるな
蓮「じゃあ、そこから行くかー。」
イヴ「はい、そうですね!}
有咲「他の人には話しとくからのんびり行ってきな。」
蓮「おう、サンキュー。」
その後、俺とイヴは社務所を出て
リサが言ってた神社の裏道に向かった
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裏道は木々が生い茂った多少整備された道だ
すぐ近くは神社で人が賑わってるのに
ここは静かでまるで別の世界にいるみたいだ
イヴ「ここは凄くいい場所ですね!」
蓮「あぁ、そうだな。」
イヴものびのび元気に歩いてる
白い髪の美少女が振袖に身を包み
太陽が霞むような笑みをこっちに向けてくれる
周りの景色も相まって大変すばらしい眺めだ
イヴ「れ、レンさん!///」
蓮「なんだ?」
イヴ「その、手を繋ぎませんか?///」
蓮「手?別にいいけど。」
俺はイヴの手を握った
ひんやりとしてるけど柔らかい手
そして、イヴの幸せそうな表情
これこそ平穏だな
蓮「イヴの手はひんやりしてるな。」
イヴ「そうですか?」
蓮「手が冷たい人は心が温かいって言うの、案外ほんとなのかもな。」
イヴ「じゃあ、レンさんの心も温かいです!」
蓮「そうか?」
イヴ「はい!レンさんの手もヒンヤリです!でも、心が温かいです!」
イヴは笑顔でそう言った
やばい、可愛い可愛すぎる
なんだよこの大天使は
今すぐ抱きしめたい
蓮「まぁ、神社まで行って参拝しようぜ。」
イヴ「はい!レンさん!」
俺とイヴは道並みに沿って歩いて行き
人がたくさんいるであろう本殿に行った
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本殿前は意外と人がいない
これは好都合だ
そう思い、俺はイヴの手を引いて賽銭箱の前に来た
蓮「さて、今のうちにお参りしちまうか。」
イヴ「はい!」
お参りのマナーはメイドさんに聞いてきた
もうそのまま手順に沿ってするだけだ
ていうか、願う事が1つしかないな
蓮(あいつら全員が健康に過ごせるように守ってやってください。)
俺はそう願った後閉じてた目を開けた
横を見るとイヴがまだ目を閉じてる
一体、何を祈ってるんだろう
イヴ「......レンさんとこれからも一緒にいたいです。」
蓮「んん......!!(こ、これズリィ!!)」
だから、イヴは大天使するな
いつか俺の鼻と言う鼻から血が出るぞ
流石、36人の中での良心の1人だ
蓮「......願い事って口に出したら叶わないらしいぞ?」
イヴ「えぇ!?そうなんですか?」
蓮「メイドさんが言ってた。」
イヴは慌てた様子を見せてる
やべぇ可愛い
この見た目で子供っぽいって言うギャップ
もうこれは最強と言っても過言じゃない
蓮「でもまぁ、大丈夫だよ。」
イヴ「そ、そうなんですか?」
蓮「あぁ。だって、その願いは神じゃなくて俺が叶えるからな。」
イヴ「!///」
蓮「お前らの願いだけは叶えるさ。」
俺は少し笑って賽銭箱の前から離れた
キザなこと言うのは慣れないな
まぁ、それでも喜ぶからするけど
イヴ「レンさんはとてもかっこいいです!」
蓮「ははっ、そうか。」
イヴ「はい!世界一、ブシドーです!」
俺とイヴはそんな会話をしながらその場を離れ
一旦社務所に帰るため、また裏道に戻った
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裏道は相変わらず静かだ
ここからはどうしようか
少し出店見たり、おみくじとか引きたいけど
流石に苦しいかねー
巫女?「__おやおや、これはこれは。」
蓮「あ、こんにちは。」
イヴ「こんにちは!」
道を歩いてると、向こうから巫女さんが歩いてきた
すごい美人で不思議な雰囲気がある
こんな巫女さんがいれば目立ちそうなもんだけど
巫女「お話は聞いております。お2人は今お帰りですか?」
蓮「今ちょうど考えてたんですよ。折角イヴとここまで来ましたし、少しくらい遊びたいんですけど......」
イヴ「?」
俺はイヴの方をちらっと見た
さて、どうしようか......
”分岐:帰宅する場合”
蓮「俺達が出ると騒がれるので今日は帰ります。」
これは仕方ない
人に囲まれて2人でいられないよりはいい
イヴは別に嫌な顔しないだろうけど
単純に今日はイヴとゆっくりしたい
巫女?「そうですか。それでは、失礼いたします。」
蓮「はい。」
イヴ「さようなら!ミコさん!」
巫女さんは丁寧に頭を下げ
俺達の横を通り過ぎて本殿の方に歩いて行った
なんて言うか、不思議な人だったな
蓮「まぁ、帰るか。今日はゆっくりしようぜ。」
イヴ「はい!レンさん!」
蓮「!」
イヴが俺の腕に抱き着いてきた
無邪気な表情を浮かべるイヴ
だが、それとは裏腹に確かな存在感を示す柔らかいものが腕に当たってる
これ、凶悪だろ
蓮(......煩悩、どうにかなんねぇかな。)
イヴ「レンさん?」
蓮「いや、なんでもないよ。帰ろうか。」
そうして、俺とイヴは家に帰って行った
人生初めての初詣は本当に楽しかった
まぁ、まだ来年の事は分かんねぇけど
もしかしたら来年もまた来るかもな