覚醒救世主と夢を目指す少女達   作:火の車

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情報収集

蓮「__ふむ。」

 

 夜、俺は帰りに見たチャラ男の事を考えている

 

 あの雰囲気はただ事じゃない

 

 仮にいつものあの態度を演技だとしよう

 

 だとしたら、あいつはハリウッドにでも行った方がいい

 

 きっと、未来の大スターになれる

 

 そう思うほどギャップがあった

 

蓮(本当に、あれはあいつの素なのか?)

 

 不可解な点はある

 

 それは、木崎の事だ

 

 あいつほどの奴が見逃すことがあるのか?

 

蓮(あいつがクズ人間ならそれまでだが......)

 

 女癖はともかくとして

 

 別に悪い人間には見えない

 

 思い違いの可能性だってもちろんあるが

 

 なんか、引っかかるんだよな......

 

蓮「......ダメだ、分かんね......寝よ。」

 

 俺はそう呟いて、部屋の電気を消し

 

 ベッドに入って、すぐに眠りについた

__________________

 

 一晩明け、今日も今日とて俺は大学にいる

 

 チャラ男の事もそうなんだが

 

 俺にはやるべきことがある

 

 あまり人の事ばっか言ってられない

 

一誠「__やっほ~、れーんちゃん!」

蓮「チャラ男か。」

一誠「そろそろちゃんと名前呼んでよ。」

蓮「気が向いたらな。」

 

 こいつはいたっていつも通り

 

 昨日のを見たら別人かって思う

 

 実は二重人格......みたいなのないか?

 

雄馬「今日はいつにも増して難しい顔をしてるな。どうした?」

昴「彼女のリサちゃんいないから機嫌悪いんちゃう?」

蓮「いや、そういうのじゃない。」

昴「そうなん?」

勇人「なら、どうしたんだ?」

 

 イケメンズは全員俺の方を見てる

 

 俺は視線を感じながら頬杖を付いてため息をついた

 

 なんで、俺がチャラ男の事で頭を悩ませないといけないんだ

 

 俺には悩むべき問題があるってのに

 

蓮「......まぁ、色々あるんだよ。」

勇人「なるほど。」

一誠「何かわかったの~?」

勇人「まぁね。神谷。」

蓮「なんだ。」

勇人「俺に聞きたいことがあるんじゃないのか?」

蓮「!」

 

 木崎は笑いながら俺にそう言ってきた

 

 こいつ、俺の視線に気づいたか

 

 流石に察しがいい

 

蓮「あぁ、頼む。」

雄馬「ほう、人の上に立つ者同士の会談か。これは興味深いな。」

昴「何の話するん?」

勇人「会社経営に関する話さ。」

一誠「じゃあ、俺達は分かんないね~。」

勇人「まぁ、何はともあれ講義がある。話はその後だな。」

蓮「そうだな。まぁ、寝るんだが。太田、頼んだ。」

雄馬「あぁ。」

昴(雄が言うこと聞いとる。)

 

 俺は大学の講義が始まると同時に机に突っ伏した

 

 さて、木崎から有益な情報が得られるか

 

 これは、結構重要だな

__________________

 

 大学の講義が終わり

 

 俺と木崎はキャンパス内の食堂に来た

 

 話を聞く側なので、取り合えず珈琲を奢って

 

 テーブルを挟んで顔を見合わせてる

 

勇人「__さて、神谷は何を聞きたいのかな?会社経営の話じゃないんだろ?」

蓮「察しが良くて助かる。」

 

 俺はそう言って珈琲を口に含んだ

 

 こいつの察しの良さはもう分かってる

 

 だからこそ......

 

蓮「......お前は、堂本の事をどこまで分かってる。」

勇人「.....なるほど、そう言う事か。」

蓮「察しの良いお前の事だ、何か知ってるんだろ?」

勇人「ふむ......」

 

 俺がそう尋ねると木崎は考える素振りを見せた

 

 いつもの柔らかな表情から打って変わって難しい顔をしてる

 

 こいつがこんな顔をするのか?

 

勇人「ただのクズ、そうは思わないのかい?」

蓮「その可能性も考えた。だが、そう考えるのは早計だと思わないか?」

勇人「......ふっ。」

 

 木崎は小さく笑った

 

 そして、突然携帯を持ち

 

 少しそれを操作し、テーブルに置いた

 

勇人「神谷、君は素晴らしいリーダーになる。模範解答を当たり前に出す能力が備わってる。」

蓮「っ!(こ、これは......!)」

勇人「......ただ、その模範解答が通用しないとしたら、君はどうする?」

 

 俺は木崎の携帯を見た

 

 そこには、ある場所に入るチャラ男の姿

 

 その背中はいつもの陽気さは鳴りを潜め、どこか哀愁を感じる

 

 これが、奴だとでもいうのか?

 

蓮「なんなんだ、これは......?」

勇人「残念ながら、これは偶然撮影されたものだ。詳しい事は分からない。ただ......俺にも神谷にも、難しい問題、それどころか、手に負えないかもしれない。」

蓮「それは、まだ分からない。」

勇人「!」

蓮「まだ情報不足だ。」

 

 正直、まだつながる要素が少なすぎる

 

 あの女への振り方と今の写真

 

 これらを関連付けるにはまだ少し足りない

 

 そもそも、なぜ、あんなところに......

 

蓮「情報提供、感謝する。」

勇人「構わないさ。だが、どうするんだ?」

蓮「それはこれから考える。」

 

 俺はそう言って席を立った

 

 色々と疑問は残る

 

 だが、大きな手掛かりは掴んだ

 

 何か掴めるかもしれない

 

蓮「じゃあな、木崎。」

勇人「あぁ、また。」

 

 俺はそう言って席を離れた

 

勇人(さぁ、神谷はこれをどう攻略する?)

__________________

 

 家に帰ってきた

 

 あの手がかりを確実なものにする

 

 そうするには情報収集が必要だ

 

 だとしたら......

 

蓮「メイドさん。」

メイド「__はい、ご主人様。」

 

 俺が小声でメイドさんを呼ぶと

 

 メイドさんは静かに姿を現した

 

 いつも、どこに控えてるんだろう

 

 そんな疑問を押し殺し

 

 帰り、携帯のメモに書いた内容を見せた

 

蓮「これについて、調べて欲しいんです。」

メイド「......かしこまりました。明日までに全てご用意いたします。」

 

 メイドさんは俺の携帯をジッと見た後

 

 丁寧に頭を下げながらそう言った

 

 本当に有能な人で助かる

 

メイド「それでは、作業に入ります。」

蓮「はい、お願いします。」

 

 俺がそう答えるとメイドさんは歩いて行った

 

 これで、あいつについては大丈夫だ

 

 俺は俺のやるべきことをしないと

 

 今日は、色んな所から届いた資料を確認しないと

 

リサ「__蓮?」

蓮「あ、リサ。帰ってたのか。」

リサ「うん、蓮は?」

蓮「俺も今帰った所だ。」

 

 部屋に戻ろうとすると、向こうからリサが歩いてきた

 

 バイトから帰って来たばっかり

 

 そんな雰囲気を身に纏ってる

 

 それと......

 

蓮「リサ、何か気になる事でもあるのか?」

リサ「......うん。」

蓮(まぁ、あれの事だろ。)

 

 俺は少しため息をついた

 

 全く、優しい奴だな、リサは

 

リサ「あの事、何かわかった?」

蓮「まぁ、半歩前進ってとこかな。」

リサ「半歩......蓮でも難しいの?」

蓮「はぁ......リサも木崎も俺のこと過大評価しすぎだ。」

 

 溜息を付きながら俺はそう言った

 

 別に、俺はそんなにすごくない

 

 能力なかったらただの大学生だしな

 

リサ「でも、出来るんでしょ?」

蓮「さぁな、それはこれからだ。」

リサ「!///」

 

 俺はリサの頭に手を乗せた

 

 やっぱり、リサの髪は手触りがいい

 

 サラサラでフワフワしてる

 

蓮「もうリサは気にしなくてもいい。バンドと大学とバイト、これを同時にしてるんだ。これ以上負担を増やすこともない。なんなら、バイトはしなくてもいいんだぞ?金は俺がどうにかするが。」

リサ「蓮はもっと大変な仕事して負担かかってるじゃん。あたし、蓮を財布みたいにしたくないし。」

蓮「おいおい、それは勘弁してくれ。」

リサ「え?」

蓮「俺は近い将来、俺だけの力でお前ら全員を養うのも視野に入れてるからな。」

 

 と言っても、まだまだなんだがな

 

 弦巻父が残したものが大きい

 

 もっと、力をつけないといけない

 

リサ「......それはそれでいいけど、蓮、無理しちゃダメだよ?」

蓮「大丈夫大丈夫。いやー、こんなに心配してくれる嫁がいて俺は幸せ者だなー。あはは。」

リサ「嫁......っ!?///」

蓮「じゃあ、俺は仕事だから行くなー。他の奴らにも、あまり部屋に近づかないように言ってくれ。」

リサ「うん......///」

 

 俺はリサにそう言って部屋の方に歩いた

 

 さて、上手く話しは反らせた

 

 これで、リサの方は問題ない

 

蓮(思い出す前に、解決しないとな。)

 

 それからは、部屋に戻り俺は仕事を開始した

 

 明日にはメイドさんから報告があるはずだ

 

 とりあえずはそれを待って

 

 リサがまた心配する前に終わらせないと

 

 俺は静かにそう決意を固めた

 

 

 

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