朝、俺は久しぶりにランニングをしてる
別に太ったとかではない
ただ、足腰を鍛える理由が多いのと運動だ
蓮「__ふぅ、ここで休憩だ。」
俺は6キロくらい走って
近くにあるベンチに腰を下ろした
今まで面倒だからやって来なかったが、運動は良い
健康は平穏の最低条件だって思う
メイド「__ご主人様。」
蓮「あ、メイドさん。」
メイド「昨日の件について情報が集まりました。ご覧になりますか?」
メイドさんは手にタブレットを持ってる
マジでもう終ったの?
流石に有能過ぎるだろ......イタズラはするけど
蓮「はい、確認します。」
メイド「それでは。」
俺はメイドさんからタブレットを受け取った
そこに写真データや所見などがある
俺はそれに一通り目を通した
蓮「......!(これは!)」
その時、衝撃が走った
まるで考えてなかった可能性を提示され
あんまり好ましくないが、驚いてる
そして、余計に分からなくなった
蓮(これじゃ、奴の行動と理由が一致しないぞ。もしかして、そもそも関係がないのか?)
メイド「これについて調べますか?」
蓮「いえ、これを調べるのは無粋でしょう。やめておきます。」
メイド「かしこまりました。それでは、業務に戻ります。」
蓮「はい、今日もお願いします。」
メイドさんは屋敷の方に歩いて行った
さて、これは困った
ますます、あいつのことが分からなくなった
何だって言うんだ?
蓮「......これは最悪、直接確認に行かないといけないな。」
彩「はぁはぁ......!」
蓮「ん?」
彩「あ、れ、蓮君!?///」
蓮「......あー。」
ベンチに座ってると向こうから彩が走ってきた
いつものピンクジャージにすごい量の汗
そして、この必至そうな顔
ここから導き出される答えは......
蓮「彩、まだ次の撮影まで時間はある。そんなに焦らなくてもいいぞ?」
彩「もう何も言わなくても察してるの!?」
蓮「次の撮影は水着だし、気にはなるよな。」
彩「私の心読まないでよ~!///」
蓮「あはは。」
彩は分かりやすいな
でも、こういう努力する姿勢は良い
仕事熱心でいい傾向だ
蓮「まぁでも、そんなに焦る事もない。オーバーワークは逆効果だ。」
彩「そ、そう言われても。私、蓮君みたいに太らない体質じゃないし......」
蓮「俺もそう言うのじゃないぞ?実際に、少しだけ体重増えたしな。」
彩「え、そうなの?」
蓮「あ、あぁ。」
確かに、俺の体重は少し増えた
......まぁ、体脂肪率は下がったが
これは言わないでおこう
彩「そう言えば、蓮君は何してるの?」
蓮「俺もランニングだ。仕事もひと段落付いたからな。」
彩「そうなの?じゃあ、一緒に走ろうよ!蓮君が私を監視して!」
蓮「おう、いいぞ。彩だけじゃ心配だし。」
彩「うん!じゃあ、行こ!」
蓮「あぁ。」
それから、俺は彩とランニングを再開した
珍しく早起きした甲斐があった
......だがまぁ、問題は山積みだ
また、奴の件は振り出しなんだからな
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あれからシャワーを浴びたり朝ごはんを食べたりして、今日も俺は大学に来た
今日は友希那と一緒だ
まぁ、学部が違うから分かれるんだけどな
蓮(__それにしても。)
大学に来たのは良い
だが、奴と顔を合わせるのは戸惑うな
どうしても探るような目を向けちまいそうだ
これもまた、困ったな
友希那「難しい顔をしてるわね。」
蓮「ん?そうか?」
友希那「えぇ。」
やばい、顔に出てたか
まぁ、元々ポーカーフェイスってわけでもないが
こういう所は立場的に直さないとな
友希那「また、何か悩み事ね?」
蓮「......なんでわかっちゃうの?」
友希那「蓮の考えてることは何でもわかるわ。」
蓮「マジで俺みたいに何か能力持ってる?」
最近、真面目にそれを疑ってる
だって、一字一句違わず言い当てるんだもん
いや、いい事なのかもしれないけど
友希那「話を聞きましょうか?」
蓮「いいや、大丈夫だ。お前を巻き込むようなことじゃない。」
友希那「......本当にそうみたいね。」
蓮「分かってくれて助かる。」
一誠「__わ~、今日は銀髪美少女か~。」
蓮、友希那「!」
一誠「やっほ~!」
友希那と話してると、奴が突然現れた
こいつ、神出鬼没過ぎだろ
ていうか、最近エンカウント率高くないか?
一誠「湊友希那ちゃん、だよね?」
友希那「えぇ。」
蓮「お前も講義か?」
一誠「うん、そうだよ!」
てことは、太田たちも来てるな
今日の居眠りも安心だ
一誠「あんまり会わないって事は学部違うよね?悪いけど、彼氏君借りていくよ!」
蓮「おい、引っ張るな。」
友希那「蓮、いってらっしゃい。」
蓮「あ、あぁ。」
俺はチャラ男に引っ張られ
いつも講義を受けてる教室に向かった
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教室についてイケメンズの3人に挨拶をし
大学の講義はいつも通り眠って
終わると同時に太田に起こされる
リサがいないときは決まってこの流れだ
眠りから覚めた俺は寝起きの体を伸ばした
勇人「__神谷。」
蓮「んー?」
その途中、木崎が話しかけて来た
多分、あの事だな
勇人「一誠のことについて、新しい情報を掴んだみたいだな。」
蓮「あぁ、ご明察だ。」
勇人「それで、どうだった?」
蓮「まぁ、こんな感じだ。」
俺は携帯を操作し
メイドさんに貰ったデータを見せた
木崎は興味深そうにそれを見てる
勇人「......ほう、なるほど。」
蓮「ハッキリ言って、手詰まりだ。余計にチャラ男がどう言う奴か分からなくなる。」
勇人「まぁ、一見すればそうかもしれないな。」
蓮「......?」
少し、引っかかるな
まるで何か見えてるような口ぶり
まさか、分かってるって言うのか?
蓮「何かわかったのか?」
勇人「さぁ、どうだろう。でも、分かった所で俺ではどうにもできない。」
木崎はそう言って立ち上がり
教室のドアの方に歩いて行った
そうか、奴はもう掴んでるのか
蓮「......しかたねぇ。」
俺はそう呟き、席を立った
そして、家にいるメイドさんに電話をかけ
その後、教室を出た
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大学を出た後、俺はバイクに乗ってる
目的地は隣町の病院
このまま分からないと夜も眠れない
なにより、これは解決するべきだ
蓮(......ここか。)
俺は駐車場にバイクを止めた
メイドさんに病院への連絡はしてもらってる
もう顔面フリーパス状態だ
蓮「行くか。」
俺はそう呟き
病院の建物の中に入って行った
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病院の中はどこも同じような薬品に匂いがして
医療器具を運ぶ看護師が忙しそうに奔走してる
そんな廊下を俺はゆっくり歩いて
受付で案内された病室の前に来た
蓮(......一応、ノックしとくか。)
俺は軽く病室のドアを叩き
返事はなかったがドアを開け
病室の中に入った
蓮「__誰もいないな。」
病室の中には誰もいず
機械から発せられる音だけが木霊してる
俺はなぜか足音を立てないように静かに歩き
この病室にある1つのベッドの前に立った
蓮「(この子か。)初めまして。」
?「......」
蓮「堂本未玲。」
俺が見つめるベッドの上、そこには
長い茶髪に万人が見ても美人と言われるであろう女の子
あのチャラ男の妹、堂本未玲が眠っている
あの兄にしてこの妹ありというのか
容姿端麗と、そう言える
蓮「君を、助けに来た......ついでに兄の方も。」
俺はけげんな表情を浮かべつつ
別に聞こえてないであろう彼女に向け
静かな声でそう言った