6月の中旬
俺は今日、部屋で色々考えこんでる
4月に聞かされた弦巻父からの指令
そろそろ、方向性くらいは決めたい
だが......
蓮「ふむ......」
全くと言っていいほど決まらない
あいつらのあいつらを犠牲にする
それは本末転倒って奴じゃないか?
5人だぞ?
蓮(あいつらを養るように仕事は覚えたし、現にしてる。けど、そういう問題じゃないだろ。あいつらが自分の人生に満足できるかだって重要だし......)
モカは受け入れてくれてる
でも、それはまだ先のことだし
あと4人も決めないといけない
蓮(大学組は卒業まで待つとして、可能性があるのは今の高3......)
あいつらは今、進路選択の時期になりつつある
進学したい奴だっているし
まだまだ若い時間を謳歌したい奴だっている
蓮「......よしっ、取り合えず聞きに行こう。」
俺はそう呟いて椅子から立ち上がった
1人で考えても仕方ない
もう、あいつらにそれとなしに進路を聞こう
まぁ、今の時期じゃまだ決まり切ってないだろうけど
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というわけで、廊下に出た
今日は日曜日で全員、家にいる
取り合えず、モカの所に行こう
モカはもう、一応承諾してくれてるし
蓮「モカー。」
モカ「あー、蓮君ー。」
蘭「あっ、蓮じゃん。」
巴「よぉ!」
ひまり「蓮さん!」
つぐみ「蓮先輩!」
蓮「なんだ、全員集まってたのか。」
モカの部屋に来ると、Afterglowが全員揃っていた
これは丁度いい
まとめて聞いてしまおう
モカ「どうしたのー?」
蓮「いや、高3組の進路の事でも聞こうと思ってな。」
蘭「急だね?」
蓮「まぁ、思いつきだからな。」
モカ以外、全員首を傾げてる
まぁ、いきなり言われても困るよな
モカは何となく理解してくれてるんだろうけど
ひまり「進路かー。羽丘だし、やっぱり進学?」
巴「それが一番多いよな?あたしもそのつもりだし。」
つぐみ「私も、蓮さんと同じ大学には入れれば!」
蘭「あたしも蓮がいるところがいいな。」
蓮「そうか。」
まぁ、そう言うと思った
いやー、進路考えてて偉いな
俺は全く考えてなかったのに
モカ「モカちゃんは蓮君に永久就職しよっかな~。」
蘭、ひまり、つぐみ、巴「なっ!?」
モカ「あたしは進学に拘ってないから~。将来的な親の面倒も蓮君なら大丈夫だろうし~。」
蓮「ま、まぁ、それもいいんじゃないか?」
モカ「ふっふっふ~、モカちゃん株式会社は新規雇用も募集中だからね~。」
蘭「ちょ、何言ってんの!?///」
モカ、どんな言い回ししてるんだ......
巴が時間差で気付いたくらいで
他3人は一瞬で気付いたぞ
つぐみ「そ、それはちょっと早いんじゃないかな!?///」
モカ「そうでもないよ~?そう言う場合でもなくなってるし。」
蓮「!」
巴「どういうことだ?」
モカ「ん~、若奥様って言うのも蓮君は萌えるかなって話~。浮気の心配はないし~。」
ひまり「そ、それもありかもしれないけどさー......///」
まぁ、モカについては乗り気っぽいな
いやでも、それもこれも卒業してからだ
まだ2年はあるし、大丈夫だ
蓮「俺はみんなの人生を尊重するし、好きなように人生を楽しめばいいさ。」
蘭「そのつもりだよ。旦那がしっかりしてくれてるから生活に問題はないし。」
ひまり「お小遣い増やしてください!」
蓮「あぁ、いい__」
巴「だーめーだ!蓮さん、ひまりを甘やかすな!」
つぐみ「そうですよ!甘やかすのは良くないです!」
蓮「いやぁ、つい。」
お小遣いはしっかり者たちに制限されてるんだよな
あげ過ぎたらリサとか友希那にしばかれる
この間もあこにあげてるのバレた
蓮「じゃあ、保留だな。俺は次にも行くとこあるし、行くよ。」
モカ「そっか~。じゃあ、またね~。」
蘭「また夕飯の時にね。」
ひまり「あ、ポピパの皆も集まってますよ!場所は確か......」
つぐみ「有咲ちゃんのお部屋のはず!」
蓮「おっ、ありがと。」
巴「なんで進路聞き回ってるか知らないけど、頑張れよー!」
蓮「おー、またなー。」
俺は軽く手を振りながら部屋を出た
有咲の部屋って言ってたな
というわけで、俺はそこに向かった
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少し離れた有咲の部屋に来た
俺が軽くノックをすると
物凄い速さで扉が開き、有咲が顔をのぞかせた
有咲「蓮先輩?どうしたんだ?」
蓮「速くないか?」
有咲「蓮先輩のノックだったから、つい。」
蓮「ん??」
え、そんなこと分かるの?
友希那とかも似たようなこと言うし
なんか、すごいな
蓮「まぁ、いいや。ちょっと入っていいか?ポピパ、揃ってるだろ?」
有咲「あぁ、いいぞー。好きに入ってくれ。」
そう言われ、俺は部屋の中に通された
有咲の過ごしやすいように和室に改造してるけど
この部屋だけ趣が違いすぎるな
俺は和室の落ち着いた雰囲気好きだけど
香澄「蓮先輩!」
沙綾「どうしたんですか?」
蓮「今、お前らの進路のこと聞き回ってるんだよ。」
りみ「進路、ですか?」
たえ「考えてないや。」
有咲「いや、お前は考えろよ!」
有咲はそうツッコミをしながら俺の座布団を用意してくれる
なんて気が利く子なんだろう
体が小さいし、幼な妻と言っても過言ではない
てか、可愛すぎる
有咲「ほら、座れよ!」
蓮「ありがとう、有咲。」
有咲「べ、別に!///蓮先輩用に買った座布団だし......///」
蓮「死ぬほど可愛い(そうか、ありがとう、有咲。)」
有咲「!?///」
沙綾「蓮先輩、逆だよ?」
蓮「おっと、これは失礼。」
俺は軽く口を押えた
いやぁ、有咲って可愛いよなー
俺にはかなり素直だし、天使だし
蓮「まぁ、本題に入るか。」
香澄「進路ですよね?」
蓮「そうそう、早いうちに決めれば面倒見やすいし。」
たえ「私は蓮先輩と同じところに行きたいな。」
有咲「勉強しろ。」
香澄「私も行きたいです!」
有咲「勉強しろ(ガチ)」
なるほど、俺と同じ大学志望が多いな
香澄は結構、苦しいけど
まぁ、頑張ればどうにかなるかもしれないし
希望はない事もないような気がする
沙綾「私は考え中かな?家の事もあるし。」
蓮「あー、なるほど。」
沙綾「でも、蓮先輩が色々してくれてお母さんも元気になって来たし、そんなに困ってないけど。やっぱり、私も家を手伝いたいから。」
蓮「俺は大した事はしてないよ。沙綾のお母さんの気合いだ。」
俺はただ、体調を崩しがちな沙綾のお母さんに医者を紹介して資金援助をしただけだし
直接治したわけではない
だから、本人の努力によるところが大きい
有咲(この人、こういうところあるよな~。)
蓮「りみは?」
りみ「私は大学に行って勉強して、将来的に蓮先輩のお仕事のお手伝いがしたいです!」
蓮(いい子過ぎる......!)
俺は軽く眉間を抑えた
健気でいい子過ぎる
ほんと、りみは良心だなぁ......
有咲「すごい感動してるな。」
蓮「いや、いい子過ぎて。」
りみ「......///」
もう、秘書とかにしちゃおうかな
スーツ着たりみってありじゃね?
俺はありだと思ってる
絶対に着せる
蓮「楽しみにしてるよ。ゆっくり勉強しておいで。」
りみ「はい......!」
蓮「じゃあ、あとは有咲だな。」
有咲「私か?」
有咲は頬杖をついたまま首を傾げた
まぁ、頭いいし、進学だろ
どこでも選べるんじゃないのか?
有咲「進学も良いかなーとか思ってたけど......」
蓮「?」
有咲「その、蓮先輩のお嫁さんとかもいいかなーって......///」
蓮「!?」
沙綾「わおっ。」
有咲「私は初対面の人と話すのは相変わらず苦手だし、仕事とか難しい。だから、主婦とかするのもいいかなって。」
なるほど
それはそれは良い案だ
俺は有咲が近くにいればうれしいし
いや、離れる時の方が少ないけど
たえ「じゃあ、有咲はお母さんになるんだ。」
有咲「はぁ!?///」
たえ「え?違うの?」
有咲「そ、そりゃあ、子供とかも......///」
有咲は照れた様子でそう言う
他の4人は興味津々と言った感じで有咲を見てる
正直、俺もガン見したい
けど、これ以上は有咲が茹で上がりそうだし、やめておこう
蓮「まぁ、皆の事は大体わかった。香澄は取り合えず、勉強を頑張るって事で。」
香澄「はい~......」
俺はそう言って立ち上がり
扉の方に体を向けた
有咲も、一応は候補って事にしておこう
本人の意思次第って事で
時が来ればあれについても話そう
蓮「じゃあ、俺は次のところ行くよ。」
香澄「はい!お疲れ様です!」
りみ「また来てくださいね。」
沙綾「次に会うのはお夕飯の時かな?」
有咲「も、もう少しいても良かったんだぞ?///」
蓮「俺ももう少しいたいけど、急を要することでな。また時間があるときに来るよ。」
いやぁ、可愛いなぁ
その分、ちょっとした罪悪感もあるな
出来れば、何の気兼ねもなく結婚出来ればいいのに
たえ「蓮先輩。レイ多分、マスキングと一緒にいるよ。たしか、練習するって言ってた。」
蓮「そうなのか。熱心だな。」
たえ「私からはそれだけ。またね。」
蓮「おう、またな。」
俺はそう言って有咲の部屋に出た
次はレイとますきか
練習中って事はあそこにいるだろ
俺はそんな事を考えながら、次の目的地に歩いて行った