覚醒救世主と夢を目指す少女達   作:火の車

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屋台

 夏祭り

 

 それは、色んな人々が思い出を作りに来る場所だ

 

 出店に神輿、花火と楽しいイベントが盛りだくさんだ

 

 そんな日に俺は__

 

蓮「__たこ焼きーいかがっすかー。」

 

 たこ焼きを焼いてる

 

 まぁ、これもこころのお父様から言われたんだけどな

 

 いろんな人の顔を見てこいって

 

「すみませーん、たこ焼き、ください......///」

「私も!///」

「あたしもー!///」

蓮「......はい、かしこまりました。」

 

 俺は素早く器にたこ焼きを6個乗せて

 

 それに調味料をかけ、爪楊枝と一緒に袋に入れた

 

 そして、それをお客さんに手渡す

 

蓮「熱いので、お気をつけて。」

女性3人「はうぅぅ......///」

 

 祭りで屋台をするのは楽しい

 

 唯一、困ってることがあるとするなら

 

 ......客が若い女ばっかりだってことくらいだ

 

蓮「祭りってこう、子どもたちが遊びに来るもんじゃねぇの......?」

未玲「神谷さんがやってるからじゃないですか?」

蓮「俺......店やるのにむいてなくね......?」

 

 項垂れてる俺に未玲はそう言った

 

 未玲が何でいるかって?

 

 それはまぁ、デートできない代わりに店を手伝うって言われたからだ

 

 皆には遊んでほしいからって秘密にしてて誰も手伝いいなかったし、嬉しいと言えば嬉しい

 

 仕事も真面目にやってくれるし

 

未玲「私も祭りに来て神谷さんがお店をしてたら20回は来ます。」

蓮「それは些か多すぎでは?」

 

 この熱心さ、あいつらに通じるものがあるな

 

 全員に20回来られたら大変なことになるが

 

未玲「それくらい、神谷さんはかっこいいんです!やばいんです!」

蓮「そ、そすか。」

 

 まぁ、もう薄々察してるんだけどさ

 

 容姿とかどうでもいいじゃん

 

 人間、心意気が大事だと俺は思うぞ?

 

蓮「ま、まぁ、なんだかんだで客足も落ち着いたし、未玲は休憩しててもいいぞ?」

未玲「大丈夫です!むしろ、神谷さんと一緒にいられるので休憩なしでも!!」

蓮「あ、うん。まぁ、しんどくなったら言ってくれ。」

 

 嘘は言ってないな

 

 最近、目を覚ましたばっかだから心配してたけど

 

 今のところは大丈夫そうだ

 

成海「__すごい繁盛してるみたいだね、蓮。」

蓮「お、成海。久しぶり。」

成海「言うほど久しぶりじゃないよ。結構、子どもたちの様子見に来てるじゃないか。」

蓮「あれ?そうだっけ?」

 

 忙しすぎて時間の感覚おかしくなってるな

 

 体感は3か月ぶりくらいに感じるんだけど

 

 そんなに間空いてないのか

 

蓮「今年も恒例のか?」

成海「あぁ。ほら。」

子ども達「こんばんはー!」

蓮「こんばんは。」

未玲「こ、こんばんは。(神谷さんのお友達かな?)」

 

 成海の後ろには何人かの子どもたちがいる

 

 多分、先生と二手に分かれてるんだろう

 

 子供は6人くらい連れてる

 

瑠奈「神谷様!」

未玲(神谷様!?)

蓮「おぉ、瑠奈。神谷様呼びやめない?」

瑠奈「いやです!」

蓮「うん。ちゃんと言いたいこと言えるようになって嬉しいよ。(様は勘弁してほしいけど......)」

 

 まぁ、瑠奈が元気そうだからいいか

 

 ちゃんと孤児院になじんでるみたいだし、安心だ

 

未玲(ま、まさか、神谷さん、こんな小さな子とそんなアブノーマルなプレイを......!)

成海「なんだかとんでもない誤解を招いてるね。」

蓮「そう思うならやめさせてくれ。頼む。(切実)」

成海「子供たちの自主性を大切にしてるんだ。」

蓮「知ってる......」

 

 昔からの教育方針は変わってないらしい

 

 俺もそうして育てられたし、文句が言えない

 

 いや、そもそも自主性どうこうの問題か?

 

蓮「まぁ、いいや。」

成海(いいのか。だから、瑠奈ちゃんも直さないんじゃ......)

蓮「そんなことより、たこ焼きやるよ。アレルギーある子いるか?」

成海「いないよ。でも、いいのかい?」

蓮「繁盛してるからな。」

 

 正直、祭りの屋台じゃないだろってレベルの売り上げあるし

 

 今さら子供たちに何個あげても困らねぇ

 

 それに、小遣いよりこっちのが嬉しいだろうしな

 

蓮「ほらー、出来立てだぞー。味付けはないがいい?」

「ソースとマヨネーズ!」

「ぽんずー!」

「ネギ多めー!」

蓮「け、結構渋いな。」

 

 ほんと、色んな子がいる

 

 俺も小さいときはこんな感じ......じゃなかったな

 

 大人しいというか、よく寝る子供だったし

 

 まぁ、それも色々に含まれるだろ

 

成海「それで、彼女は新しい恋人候補かな?」

未玲「はい!」

成海「元気だね。(蓮、またタラシ込んだのか。)」

 

 成海が生暖かい目でこっち見てるんだが

 

 どうせ、またタラシ込んだとか思ってるんだろ?

 

 結果としてその通りだよ!(投げやり)

 

成海「君は何で蓮を?」

未玲「それはですね......///」

 

 成海にそう尋ねられると、未玲は俺との馴れ初めを話し始めた

 

 概ね本当のことだが、所々俺が美化されてた

 

 まぁ、そう見えてるならいんだが......

 

成海「蓮。なんでモテたくないのに人助けを......」

蓮「仕方ないだろ、ほっとけなかったんだから。」

成海「かっこいいのが顔だけなら......」

未玲「私も、無理をしてまで助けてくれるような人じゃなかったら、ここまでになってません!」

蓮「......」

 

 別に失敗したーとか思わない

 

 未玲のことは助けられてよかったと思ってるし

 

 多少の負担についても後悔はしてない

 

 それとこれとは話が別だ

 

成海「蓮がこういう時に一緒にいるなんて、意外と心を許してるんじゃないのかい?」

蓮「嫌いじゃない。」

成海「おぉ、それはすごい。基本的には女嫌いの蓮が。」

未玲「!」

 

 まぁ、確かにそうかもしれない

 

 俺は一度、未玲の頭の中を覗いてるし

 

 付き合いは短いけど、意外と分かってるんだよな

 

成海「彼女は美人だし、惹かれてるんじゃないのかい?」

蓮「別に、そんなんじゃねぇよ。」

 

 俺は小さくため息をついた

 

 別に未玲が可愛いこととかはどうでもいい

 

 そんなことは俺の問題じゃない

 

蓮「俺は未玲が美人であろうがそうでなかろうが助けに行ってたし、今いっしょにいる結果も変わらない。」

成海「そうか。(だから、恰好いいと言うんだ。)」

蓮「ほら、たこ焼きで来たぞー。」

 

 そう言って、成海にたこ焼きを手渡した

 

 成海はそれを受け取ってニコリと笑い

 

 俺と未玲を交互に見た

 

成海「これは見た感じの話だけど、お似合いだと思うよ。」

未玲「っ!///」

蓮「うるせぇ。さっさとどっかで食べろ。冷めるぞ。」

成海「はいはい。ありがとうね、蓮。」

蓮「あぁ。また、そっち行くわ。」

成海「あぁ、また。」

瑠奈「ばいばい!神谷様!」

子ども達「ばいばーい!」

蓮「おーう。」

 

 元気に手を振りながら、子ども達は歩いて行った

 

 微笑ましいもんだ

 

 あの孤児院は是非とも長く存続してもらいたいな

 

 “未玲”

 

未玲(あの人たちと神谷さんの関係って、一体......?)

 

 気になる

 

 神谷様の子も気になるけど

 

 あの子たちが誰なのか、気になる

 

蓮「どうした?」

未玲「その、さっきの人たちとの関係は?」

蓮「え?」

 

 私がそう尋ねると、神谷さんは首を傾げた

 

 そして、少し考えるような仕草をした

 

蓮「んー、どこから話すか。(別に未玲に話す分には困らないか。)」

未玲「......」

 

 それから数秒、神谷さんは考えて

 

 その後、ゆっくりと口を開いた

 

 私は話をしっかりと聞くため、耳を傾けた

 

 

 

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