なんか、夏休みに入ってからいろいろあった気がする
だが、夏休みは始まったばかりだ
今は仕事も落ち着いてるし、小中高みたいに宿題もないし、暇だ
蓮(どーしたもんかねー。)
取り合えず、今は適当に散歩してる
家の中でも出来るけど、街中を歩くのも悪くない
まぁ、すごい暑いんだけどな
蓮(どーせ何もないだろうし、アイスでも買って帰るかなー。)
今日はみんな練習してるし、冷たい物が恋しいだろう
全員の好みは覚えてるし、スーパーでも行って__
1「__なぁなぁ、俺達と遊ぼうぜー。」
2「夏休みで時間あるっしょ?」
3「いい店知ってるよ~?」
蓮(デジャブ。)
なんか、去年もこの季節くらいにこういうのあったなぁ
まぁ、あれはもう少し早かったし
それに、あれはナンパじゃなくて追手だったし
蓮(ふっ、俺は今までとは違うぞ。)
大体わかるぞ?
ここで俺が助けに入ると、また面倒なことになるんだろ?
もうその手には引っかからない
ここは警察を呼んで、普通に解決する!(見捨てはしない)
明日香「あ、あの、急いでるんで......」
蓮「!?」
チラっとナンパされてる子を見ると
まさかの、明日香だった
いや、これは警察呼んでる場合じゃないだろ
蓮「あのー。何してるんですか?」
明日香「!?(神谷さん!?)」
1「あぁ?なんだぁ、お前?」
3「正義のヒーロー気取りかー?」
蓮「いや、別にそういうのじゃないんだけど。」
この感じも久しぶりに感じる
セリフも、示し合わせてるみたいだ
全く、こういうことする奴の思考は同じなのか?
蓮「この子、俺の大事な義妹なんですよ。できれば見逃してもらえないですかね?」
2「いや、しらね~し。」
1「てか、お前気に入らねぇな。クソイケメンが。」
蓮「えぇ......」
やだ怖い
別に普通のことしか言ってないのに
なんで気に入らないって言われないといけないんだ......
明日香「か、神谷さん......」
蓮「あー、大丈夫だよ。任せて。」
面倒くさいが、仕方ないだろう
将来の親族は助けないと
蓮(咎さん、お仕事ですよー。)
咎『キモイぞ。』
俺は久しぶりに能力を発動させた
マジで最近使ってなかったな
まぁ、必要な場面がなかったからだけど
蓮「よし、やるか。」
1、2「!?」
蓮(介入しろ。)
俺はまず、2人に頭を掴み、脳内に介入した
とりあえず、5分動けなくなるくらいでいいだろう
1「ぐあ......っ!?」
2「う、動かねぇ......!」
蓮「よーし、あと1人だな。」
そう言い、右手を前に出す
さて、どうするか
とりあえず、2人と同じくらい止めるか?
3「ひ、ひっ......!」
蓮「......」
もうこいつ、止める意味なくね?
どうしようか
別にやりすぎたわけでもないし、見逃してもいいか?
蓮「これに懲りたら、もう悪さするんじゃないぞ?」
3「ひ、あ......」
蓮「そこの2人はすぐに動くようになるから、家帰って遊んどけな。」
明日香「!」
俺はそう言って、明日香の手を掴んだ
とりあえず、明日香を助けるミッションは完遂したし
まぁ、いいか
蓮「行こう、明日香。」
明日香「え、あ、はい。」
俺と明日香はそんな会話をし
すぐにこの場を離れた
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取り合えず、近くの公園に来た
人通りは多くないし、丁度いいだろ
蓮「大丈夫か?明日香。」
明日香「は、はい。大丈夫です。ありがとうございました。」
蓮「気にするな。将来の親族を助けるのは当然だし。」
偶然通りかかってよかった
危うく香澄を悲しませるところだった
危ない危ない
蓮「明日香は......夏期講習の帰りか?」
明日香「はい。」
蓮「それは、災難だったな。疲れてるのに。」
俺なんか、まともに勉強してないしなぁ
それに比べれば偉いもんだ
蓮「てか、明日香ってまだ2年だろ?遊ばないのか?」
明日香「いい大学に行きたいので、1年生の頃から塾に行ってます。」
蓮「ま、マジか。」
す、すげぇ......
羽丘って進学校だし、こういう子も多いんだろうけど
それにしても、俺には考えられないな
蓮「明日香は偉いな。」
明日香「え?」
蓮「ちゃんと先の人生のこと考えて、努力してるんだろ?マジですごいと思う。」
明日香「!///」
感心通り越して感動したぞ
俺みたいなやつとは大違いだ
明日香「そ、そんな......普通ですよ......///」
蓮「俺にとってはすごいよ。」
方向性は違えど、頑張り屋なのは香澄と似てる
自分の決めた道を突き進む姿は美しいと思うし、応援したくなる
頑張ってる子っていいよな
蓮「俺は頑張ってる子、好きだぞ?」
明日香「~っ!///」
蓮「ど、どうした?」
明日香「あ、え、あ、ありがとうございます......///」
蓮「う、うん(?)」
なんか、声のトーンが変わったぞ
まぁ、いいや
別に変なことではないだろうし
明日香「あ、あの、神谷さんはなんであそこを通ったんですか......?///」
蓮「俺は暇だったから散歩してて、コンビニでアイスでも買って帰ろうと思ってたんだ。」
明日香「そう、なんですか///」
......やっぱり、雰囲気おかしくね?
どうしたんだ?
まさか、熱中症か?そうじゃないにしても、調子が悪いのは間違いない
疲れてるだろうしな
だったら、早く帰らせた方がいいな
蓮「まっ、そういうわけで時間あるし、家まで送っていくよ。心配だし。」
明日香「え、いいんですか......?///」
蓮「あぁ。ついでにアイスと飲み物奢るぞー。」
明日香「あ、はい///いただきます......///」
蓮「おう。」
そう言い、俺たちは明日香の家に向かい
その途中にあるコンビニでアイスを買った
明日香はずっと顔を赤くして俯いてたけど
あれは、大丈夫だったのか?
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“明日香”
神谷さんに送ってもらって、家に帰ってきた
それからは手を洗って、うがいをして
親に話しかけることなく、自室に閉じこもった
明日香「あ、う......うぅー......///」
ベッドにダイブして、足をバタバタとさせる
顔どころか体中が熱い
なに、これ......?
蓮『明日香は偉いな。(フィルターMAX)』
明日香「~!!///」
ナンパから助けてくれたの、かっこよかった
優しく褒めてくれて、すごく嬉しかった
思い出すと、胸が締め付けられる感じがする
おかしいよ、こんなの......
明日香(まさか、これって......///)
もしかして、私が......?
しかも、姉の彼氏に......?
明日香「......///」
少しの沈黙の後、私はそっソッと体を起こして、携帯を操作する
なぜか、ベッドの上で正座をしてしまう
緊張してるんだ
これから、電話をかける相手が相手だから
香澄『もしもーし?珍しいねー!』
明日香「~!?」
で、出るの早......ビックリした......
もうちょっとゆっくり出てよ
心の準備する暇もないじゃん......
香澄『あっちゃーん?』
明日香「あ、ご、ごめん......///」
香澄『いいんだよー!』
どうしよう
これ、なんて言えばいいんだろう?
ていうか、お姉ちゃんに言うのってキツイかも
だって、すごいストレートに言わないと通じないから
明日香「.....あのね、お姉ちゃんに聞いてほしいこと、というか、謝らないといけないことがあって......」
香澄『え?どうしたの?』
明日香「えっと、ね......///」
私は大きく深呼吸をした
ほんの少しだけ落ち着いた気がする
そう思って、私はゆっくりと口を開いた
明日香「私、神谷さんのこと、好きになっちゃったかも.....///」
香澄『......えっ?』
私は今にも消え入りそうな声でそう言った
電話越しでも、お姉ちゃんが驚いてるのが分かる
明日香「本当にごめん、お姉ちゃん......///」
それからしばらく、私とお姉ちゃんの間には沈黙が流れた
この時の私は、ドキドキもしてたけど、怒られると思ってた
だって、これはきっと、いけない恋だから