ライブ前日だ。
コンコン
「__蓮、入るわよ!」
「こころか。どうした?」
俺が最終確認をしてると、
こころが入ってきた。
「?用なんてないわよ?」
「ないのか。じゃあ、俺は仕事をつづけるぞ。」
「えぇ!」
俺は仕事に戻った。
「...ねぇ、蓮?」
「ん、なんだ。」
「少しこっちを見てくれないかしら?」
「はいはい。」
俺はこころの方を向いた。
「何をするんだ__!?」
「...」
俺が振り向くと。
こころの顔が目の前にあった。
「おい、何して__」
「少し、静かにして。」
「?あぁ。」
俺はこころと見つめあう形になった。
「(...蓮には何かあるわ。私なら分かるかも。)」
「(何してるんだ?)」
「(何か、何か__)
!?」
こころの身体がはねた。
「(み、見えてるのに、暗すぎて何も見えないわ...!
蓮は一体、何を抱えてると言うの?!)」
「...」
こころの反応がおかしい
「(でも、なんで蓮はこんなものを抱えて、
こんなに頑張るの...?)」
「こころ?」
「(...支えたいわ。こんなものを抱えて皆のために頑張ってる蓮を支えたいわ。///)」
「こころー?どうした?」
「蓮!」
「!!ど、どうした?」
「私、蓮のために頑張るわ!」
「お、おう。そうか。」
「えぇ!楽しみにしておいて!」
そう言ってこころは部屋を出ていった。
「なんだったんだ?まぁ、やる気あるみたいだしいっか。」
俺は仕事に戻った。
”こころ”
「__あれ?こころん?」
「あら!はぐみじゃない!」
「どうしたの?こんなところで?」
「蓮の所に行っていたの!」
「蓮君先輩の所に?なんで?」
「色々よ!」
「んー。」
「どうしたの?」
「なんだか、こころん、いつもと違うね!」
「え?そうかしら?」
「うん!なんだか可愛くなった!」
「そうなの?ありがとう!はぐみ!」
「ううん!じゃあ!お休み!」
「えぇ!」
はぐみは部屋に戻って行った。
「(確かに私は変わったかもしれないわ。
だって、今こんなにドキドキしてるんだもの!///)」
こころは部屋に戻った。
”元の視点”
「...ぐっ!あぁぁあ!
(な、なんだ!これは!)」
俺は頭痛でのたうち回っていた。
「(なんだ、なんだ!)」
__『孤児が!拾ってもらっただけ感謝しろ!!』
「だ、誰だ...?」
__『拾ったのは俺だ!殺されても文句言うな!』
「な、何なんだ!お前は!___」
俺の意識はそこで途絶えた。
________________________
「__ん。」
「(ん?誰だ?)」
「__蓮!」
「!な、なんだ!?」
「朝よ、蓮。」
「え?」
俺は窓の外を見た。
「...まじだ。」
「大丈夫?床で寝てるなんて。」
「...寝落ちしただけだ。」
「そう?じゃあ、行きましょう。
皆集まってるわ。」
「了解。」
俺は身だしなみを整え皆のもとに向かった。
________________________
「__悪い。待たせた。」
「おはよう!蓮!」
「うお!」
こころが飛びついてきた。
「全く、犬みたいだぞ。」
「♪」
俺はそう言いながら、こころの頭を撫でてやった。
__そして、最終ミーティングを始めた。
「__それじゃあ、まぁ。
ライブ当日だな。」
俺は話し始めた。
「今日まで各バンド練習をしただろう。
俺は今日のライブに失敗するビジョンなんかない。」
「お!言うじゃねぇか蓮さん!」
「あぁ、断言してやる。
そして、最後のアドバイスをやる。」
「アドバイス?」
「堂々と前を向いてらしい演奏をしろ。
見つめる先はお前たちの未来だ。」
「つまり、どういう事ですか?」
「客と未来に向けて演奏しろって事だ。
言っておくが俺は期待しかしないぞ!」
「はい!(えぇ!)」
「じゃあ、行くぞ!」
俺たちはライブ会場に向かった。
________________________
ライブ会場に着いた。
「__わぁ!おっきい!」
「まぁ、これでも足りるか分からんがな。
ガールズバンドは流行ってるからな。」
「私たちはあの時以来だわ。」
「そうですね。」
俺たちは会場に入った。
________________________
「__じゃあ、俺はやることがあるから行くぞ。
困ったことがあったら連絡してくれ。」
「あ!蓮!」
「ん?」
「皆から言いたいことがあるの!」
「なんだ?」
「ライブの準備とか練習とか他にも色々、
してくれてありがと!蓮君先輩!」
「あなたがいたから私たちはレベルアップ出来たわ。」
「だから、私たちは蓮の期待に答える演奏をするから。」
「あとで感想を聞かせてほしいわ!」
「期待しててね!神谷君!」
他にも各々、俺に声をかけてくれる。
「...感想な。Ok。
きっちり用意しておいてやるよ。
...頑張れよ。」
俺は笑顔でそう言った。
「~!///」×25
この時、全員、落ちた。
________________________
俺は人気のない場所に来た。
「__ぐっ!がっ!」
俺は壁にもたれかかった。
「はぁはぁ...。やっべ。」
視界が揺らぐ。
頭も痛い。
体の感覚もなくなってきた。
「...もう少し、もう少しなんだ。」
俺は立ち上がった。
「...行くか。」
俺は歩きだした。
________________________
”ガールズバンド”
「__ねぇ、リサ。」
「友希那?」
「蓮って、あんなにかっこよかったかしら。」
「わかんない///」
「私、蓮のために歌いたいわ。」
「私もだよ。」
「香澄。」
「おたえ?」
「私、蓮先輩好き。
この一か月でいろんなこと話したりして、
さっきの笑顔でおちた///」
「私もだよ、おたえ///」
「がんばろ、蓮先輩のために。」
「うん!」
「なぁ、蘭。」
「...何。」
「蓮さんって、いいよな。」
「...うん。」
「私も女として見てくれると思うか?」
「巴...?」
「そういうことだ///」
「私も、蓮と...///」
「か、薫君?///」
「どうしたんだい?はぐみ?」
「蓮君先輩の笑顔みたらさ、胸がきゅーってするの///」
「それは、恋さ。」
「恋?」
「あぁ。はぐみは蓮の虜みたいだね。」
「あれ?薫君も...」
「儚い...///」
「それじゃ!行こ!私たちからだよ!」
「頑張りなさい、戸山さん。」
「はい!神谷先輩に褒められるように頑張ります!」
ポピパがステージに向かった。
________________________
俺は今、確認を済ませてステージを見ている。
「__やぁ、蓮。」
「成海?来てたのか?」
「あぁ。蓮が関わってると言ってたからね、
興味があって来たのさ。」
「そうか。」
「どうだい?彼女たちは?」
「成長した。今日はいい演奏が見れるぞ。」
「期待できるね。じゃあ、僕もここで見ようかな。」
「まぁ、いいぞ。」
俺たちが話してるうちにポピパが出てきた。
『__一曲目!いっきまーす!』
ライブが始まった。
「__す、すごい。」
「そうだろ。」
「君が育てたのかい?蓮?」
「...いや、アドバイスだけだ。」
「それで、何を書いてるんだい?」
「...気にするな。」
そうして、ライブは進んでいった。
ハロハピもパスパレもアフターグロウもロゼリアも、
それぞれがいい演奏をしてる。
「__いいぞ。もっと、輝け。」
「蓮?」
「なぁ、成海...」
「なんだ?__蓮!!!
目から血が!!!」
「...これ、あいつらに渡しといてくれないか?」
「何を言ってる!それは君が!」
「悪い...俺は限界みたいだ。」
「!!_蓮!」
蓮は倒れた。
________________________
ライブが終わり、ガールズバンドの皆は盛り上がっていた。
「__今日は最高だったね!」
「えぇ!完璧な演奏だったわ!リサ!」
「いつも通り...超えたかもね。」
「そうだね!蘭ちゃん!」
「すっごいキラキラした!」
「うん!すっごく良かった!」
「素晴らしい演奏だったわ!花音も本当に良かったわ!」
「うん...!ありがとう!
...神谷君も褒めてくれるかな...///」
「完璧でした!」
「はい!皆さんとてもブシドーでした!」
「蓮、早く来ないかしら?」
「そう言えば、まだ来ませんね?」
「はい...いつもなら...このあたりで待ってるんですが...」
「__通してくれ!!!」
「ここは立ち入り禁止だ!」
横でもめる声が上がっていた。
「どうしました...って!久城君?」
「今井さん!話がある!
ガールズバンドのみんなを集めてくれ!」
「何?どうしたの?」
「蓮が!倒れた!」
「...え?...」
「さっき救急車で運ばれた!」
「ちょ!待って!どういう...」
「とりあえず皆を集めてくれ!」
「わ、わかったよ。」
________________________
全員が集合した。
「__なんで集めたの?」
「それに、レンさんもいませんし?」
不穏な空気だ。
「言いずらいが、蓮が倒れた。」
「!?」×25
「そして、もう病院に運ばれている。」
「待って!どういう事ですか?!なんで神谷先輩が?!」
「...心当たりはないか?」
「心当たり...あ...」
「何かあるのか?」
「みんな知ってる、蓮の能力。」
「蓮の能力だって...?」
「痛みを感じると、あらゆるスペックが上がる
のはずよ。」
「なんだそれは?昔の蓮にそんなものは無かった。」
「昔?」
「さっきから蓮さんを知ってる風だがあんたは何もんだ?」
「...僕は久城成海。蓮の親友だ、孤児院時代からの。」
「孤児院?」
「待ってくれ、それだと蓮が孤児だったようじゃないか。」
「その通り、蓮は孤児だった。」
「!!!」×25
________________________
皆は病院に来た。
「__ここか。」
「この先に蓮が...」
「...入るぞ。」
病室に入った。
「!」
「そ、そんな...」
目に入ったのは無数の管につながれた、蓮だった。
「彼の友達ですか?」
「!はい。」
医師が入ってきた。
「はっきり言います。
彼は危険な状態です。」
「...症状はなんですか?」
「脳出血、です。」
「脳、出血...?」
「その他にも体各所に傷がありました。
かなり古いものです。」
「傷...」
「そっちの子は何か知ってるのかい?」
「はい。一回見たことがあります。
背中に傷があって、でも本人は気づいてなかったと言うか...」
「気付いてない?あの傷に?」
「えぇ。」
「ない、そんな風にも見えたわ。」
「そうだね。」
「...どういう事だ?」
「...神谷の家は所謂、資産家です。」
「?久城君?」
「ただ、良い噂を聞かなかった。」
「どういうこと?」
「ある日から子供が犬小屋に入ってるところを見る、という人がいたんだ。
その子供の状態はひどかったとか。」
「待って、それってまさか...!」
「...あぁ、その子供が蓮だ。」
「じゃあ、あの傷は...」
「恐らく、虐待だろう。」
「!」
「だが、10年前、神谷の家は消えた。」
「消えた?」
「先生は知ってるんじゃないですか?」
「...まさか!」
「あったでしょう。強盗がとある家を襲ったとされた事件が。」
「ねぇ、どういう事?話が見えないんだけど?」
「あの事件には不可解な点があった。」
「不可解な点?」
「あぁ。あの事件で見つかった死体は4人分だったんだ。
だが、あの家にいた人は5人なんだ。
そして、あの時、近くに強盗なんていなかった。」
「!」
「そして、その残った一人と大量の資産が事件の日、消えてるんだ。」
「まさか...!」
「断言はできない。だが、可能性はある。」
「待ってよ、蓮はそんなことしないよ!」
「あぁ、分からない。
蓮は記憶を失ってる。
だが、可能性として考えた方がいい。」
「そ、そんな...蓮...」
________________________
蓮の病室にいる
「...」×25
場を沈黙が支配してる。
「蓮、なんであんなになるまで...」
「神谷さん...」
「...君たちに渡しておくものがある。」
「何、かしら?」
「これだ。」
「手帳...?」
「君たちがライブをしてる間、蓮が書いてたものだ。」
「!蓮が?」
「さっきはああ言ったが、あの蓮も本物だ。
君たちのために命を張っていた。」
「...」
「見る見ないは君たちが決めるといい。」
成海は病室を出た。
「__蓮、君はあんまりにも、残し過ぎだ。」
感想などお願いします!
アンケートで決まった新作も出しましたので是非!