あいつらに車で送られ、俺は家に帰ってきた
木崎が免許を持ってることに驚いた
やっぱり、すごい奴は違うな
蓮(なんなんだ?)
あいつらは家に着いたらさっさとどっか行ったし
中はすごい静かだし
ほんとに何が起きてるかわからねぇ
蓮「ん?」
しばらく家の中を歩いてると、ある部屋から気配を感じた
普段はあんまり使わない大広間だ
まぁ、迷っても仕方ないし、取り合えず入ってみるか
蓮「おーい、こんなとこにいるのは誰だー?」
俺はそう言って、ドアノブを掴んだ
なんか、着替えとかしてたら、土下座しよう
そんなことを考えながら、ドアを上げた
全員『__お誕生日!おめでとー!』
蓮「!?」
その瞬間、部屋の中から、すごい音量でそう言われた
って、た、誕生日?
誰の?
リサ「今、誰の誕生日って思ってるでしょー?」
蓮「よく俺の考えてること分かるよね。」
日菜「まぁ、それは置いといて!今日は蓮君の誕生日なんだよー!」
蓮「......え!?そうなの!?」
俺って誕生日あったんだ
全然、気付かなかった
てか、今日何日だっけ?
成海「蓮は相変わらずだね。」
蓮「あ、成海。」
成海「昔から、誕生日会の時はボーっとしてたからね。自分が誕生日って気づいてなかったか。」
蓮「いや、教えろよ!」
成海「流石に気づくかなって。」
それはそうか(納得)
まぁ、気付かなかったんだけど
てか、しばらく自分の誕生日とか知る機会なかったし
仕方ないな、うん
はぐみ「蓮君先輩―!こっちだよー!」
香澄「席、ありますよー!」
蓮「お、おう。」
まだ、テンションについていけてない
ていうか、まだビックリしてる
ますき『よーし、全員集まってるなー?』
蓮「ますき、こういう役割多くないか?」
レイ「まぁ、本人が盛り上げるの好きだから。」
蓮「確かに。」
ますきはマイクを持って舞台の上に立ってる
司会の役割が板についてるな
ますき『今日は!私らの愛しの彼氏、蓮の誕生日だー!お前ら、テンション上がってるかー!』
彼女たち、未玲、明日香『おー!』
ますき『私も上がりに上がってる!当の本人はまだまだ上がってねぇけど、私らブチ上げてやろうぜー!』
蓮(す、すげぇ、なんだこの一体感。)
一誠「いやー、すごいなー。」
勇人「カリスマ性があるな。」
蓮「あ、お前ら来たのか。」
昴「そりゃそうやろ!お祝いに来たんやし!」
雄馬「まぁ、おめでとうと言っておく。」
蓮「おぉ、サンキュー。」
よし、なんとなく順応してきた
俺の誕生日でこんなに楽しそうで、嬉しいな
なんていうか、愛されてるって感じる
ますき『って訳で、今日は食って、飲んで、遊んで、蓮を楽しませてやろうぜ!』
ますきのその一言から、全員が動き出した
なんか、すごい統率された動きだ
どんだけ準備したんだ?
沙綾「はい!蓮先輩!私特性のフランスパンとコーンスープだよ!」
巴「刺身もあるぞー!すごい新鮮だから美味いぞ!」
薫「この儚いカルパッチョはいかがかな?私が作ってみたんだが......」
蓮「全部食うよ。」
目の前に、どんどん料理が運ばれてくる
しかも、気合いの入り方がすごい
これ全部手作りだし、魚も見てわかるくらい上質だし、カルパッチョは儚いし(?)
すごいな
一誠「改めてすごいね。」
昴「かみやんはずっとこんな感じなん?」
成海「そうだね。皆、蓮のことが大好きで、蓮もその比じゃないから。」
一誠、昴「ほえー。」
蓮「美味しいよ、全部。」
俺は出された分を完食し、そう言った
皆、料理上手いんだな
薫も、すごい練習してたらしいし、なんか感動した
蓮「頑張ったな、薫。」
薫「う、うん......///」
沙綾「私のは?」
蓮「沙綾の料理はいつも美味しいよ。暖かみがあって。」
沙綾「やった♪」
巴「刺身はどうだった!」
蓮「なんていうか、すごかった。」
巴「だろ!」
どれもこれも絶品だった
こんなに美味しい物を作れるなんて
なんてすばらしい彼女なんだ
天才ばっかりだな
燐子「飲み物、いれるね......?」
蓮「お、ありがとう。」
燐子「何がいい?」
蓮「燐子がいれてくれるなら何でもいい。」
燐子「じ、じゃあ、オレンジジュースで......///」
蓮「ん?」
燐子はそう言って、ガラスのボトルを出した
そして、その中身をグラスについで
俺の前に置いた
燐子「オレンジジュース、作ってみたんだ......///」
蓮「マジで!?」
そこまで手作りなの!?
思ってた以上の気合の入り方なんだが
っと、驚きつつ、オレンジジュースに口をつけた
蓮「すごい美味しい。」
燐子「よかった......///」
蓮「これ、どうやって作ったんだ?」
燐子「えっとね、私なりにオレンジジュースに向いてそうなオレンジを調べて、それを取り寄せて、後は手作業で......///」
蓮「なるほど、流石は燐子だな。もうその辺のオレンジジュースは飲めなそうだ。」
燐子「何回でも作るよ......///」
え、最強過ぎない?
この子、俺の彼女なんだぞ?(自慢)
可愛くて女子力最強って、それはもうズルいだろ
燐子「まだまだお料理はあるから、たくさん食べてね......?///」
蓮「おう!腹がはち切れても全部食うよ!」
燐子「それはダメだよ?」
蓮「はい。」
俺は燐子の冷静な返事で落ち着いた
取り合えず、腹がはち切れない範囲で食うか
手作りの奴は全部食いたいな
“一誠”
えー、こちら、堂本一誠です
ただいま、蓮ちゃんの誕生日パーティーに参加しているわけですが
中々、すごい光景を目の当たりにしています
一誠「ほんとに、全員が彼女なんだね。」
成海「そうだよ。」
昴「なんていうか、超常現象見てる気分なるわ。」
男子組は集まって、蓮ちゃんの方を見てる
なんていうか、実際に見てみるとすごいね
漫画でも早々ここまで盛れないよ?
成海「36股じゃなく、36人との真剣交際。蓮は常々こう言ってたね。」
雄馬「だからこその、この関係性か。」
勇人「俺達みたいな普通の人間には、まずできないな。」
俺も女の子大好きだけど、大人数と付き合いたいとは思わない
ていうか、無理
金銭面的にもだし、体力も持たないと思う
考えただけでもしんどい
成海「あれでも、かなり努力したからね。勉強も運動も、出来る方じゃなかったから。」
昴「へぇ、意外やな。生まれた時から何でも持ってる感じやと思ってた。」
成海「逆だよ。昔は何にもできなくて、僕が引っ張りまわしてた。」
昴「意外すぎる......」
成海君は嬉しそうに笑みを浮かべてる
この2人って、どういう関係なんだろう?
なんか、ただならぬ関係性な気がするんだけど
雄馬「何もできなくても、何かを持っていたから、今こうしているんだろう。」
成海「!」
雄馬「そして、その何か中には、貴様もいるはずだ。久城成海。」
一誠「......急になんか語りだしたよ。」
昴「そう言うお年頃なんやろ。」
雄馬「殴るぞ。」
まぁ、冗談は置いといて
確かに、蓮ちゃんは何か持ってると思う
良いものも悪いもの両方
成海「幼馴染と言うより、兄弟みたいなものだからね。弟が幸せなら、なんでもいいさ。」
勇人「気になっていたんだが、神谷とはどういう関係なんだ?兄弟みたいなものと言うことは、実の兄弟ではないんだろう?」
成海「あぁ、そう言えば説明していなかったね。僕と蓮は同じ孤児院で育ったんだよ。」
一誠、昴「え!?」
雄馬「......なるほどな。」
い、意外だ
蓮ちゃん、親からは愛情注がれてるイメージあった
ていうか、勿体ないなー
ちゃんと育ててたら、今頃は......って思っちゃうなー
勇人「久城たちと育ったからこそ、あんな風にいい子に育ったんだろう。」
一誠「もう少し俺に優しくしてほしいけどね!」
昴、雄馬、勇人「それは無理(だな)。」
一誠「なんでー!?」
成海「ふふふ。(蓮、賑やかなお友達が出来たんだね。)」
ま、まぁ、まだ大学1年生だしね?
これから少しは優しくなる......かもしれない!
ならないかもしれないけど.......
リサ「__あれ?まだ食べてないの?」
勇人「あぁ、今井さん。もう少し、神谷に気を遣った方がいいと思ってね。様子を見てたんだ。」
リサ「そんなに気にしなくてもいいよー!みんなもジャンジャン食べてよ!」
昴「じゃあ、いただくわ!」
メイド「それならば、こちらのご用意しております。」
男子組「!?(き、気付かなかった。)」
リサ「あ、メイドさん!ありがとうございます!」
メイド「いえ、仕事ですので。奥様も、ご主人様の方に行かれてはいかがですか?」
リサ「じゃあ、お言葉に甘えて!」
そう言って、リサちゃんは蓮ちゃんの方に走っていた
俺たちは折角だし、料理をいただこうかな
彼女ちゃん達が作ったらしいし、感謝していただこう
成海「君は......」
メイド「.......どこかでお会いしましたでしょうか。」
成海「今まで、そんなに近づかないから気づかなかったけど、まさか、ここにいるなんてね。久しぶりじゃないか。随分と変わったね。」
メイド「私は今、ご主人様のメイドですので。それ以外の何者でもございません。それでは、失礼いたします。」
一誠「?」
俺たちが席についても、久城ちゃんが来ないから様子を見てると、メイドさんと話してるみたいだった
内容は全く分からないけど、無表情のメイドさんに対して、なんだか嬉しそうにしてた
知り合いなのかな
雄馬「......どう思う、勇人。」
勇人「そうだなぁ......なんだか、また何かが始まった気がする。」
雄馬「奇遇だな。俺もだ。」
一誠「?」
昴「たこ焼きうまっ!」
成海(まさか、あの子がいるなんて。ていうより、蓮は気づいていないのかな?.......いや、気付いてるわけないか。だって、蓮だもん。)
久城君がため息をついてるのが見える
ほんとにどうしたんだろう?
俺はそんなことを考えながら、出された料理を口に運んだ