高校の時の文化祭では色々あった
準備段階で麻弥に告白されたり
演劇の本番前に腹の傷が裂けたり、それでリサに怒られたり
2日目にあこに告白されたり
まぁ、今となってはどれも大切な思い出だ
「__神谷せんぱーい!」
「こっち向いて―!」
「サインくださーい!」
蓮(ないよ。)
それで今は1年ぶりとなる羽丘学園の文化祭に来てる
相変わらずの賑わいっぷり
楽しそうな高校生はいいと思う
是非とも思い出を作って欲しい
......俺で騒ぐのは勘弁してほしいけど
蓮(さて、今日は。)
未玲「神谷さーん!」
蓮「あ、いた。」
明日香「堂本さん、早い......」
蓮「よっ、未玲、明日香。遅れて悪いな。」
しばらく校内を歩いてると、未玲が走ってきて、続いて明日香も来た
折角、2人も彼女になったし
1日目は2人と一緒にいることにした
2日目は審査員しないといけないし、まだ考え中だ
蓮「2人は楽しんでるか?文化祭。」
未玲「はい!前の学校じゃ、参加できなかったですけど、すごく楽しいです!」
明日香「私も、堂本さんと一緒にいて、楽しめてます。あこと六花いればよかったんですけど、店番の関係で。」
蓮「そうなのか。じゃあ、後で2人のとこも行ってみるか。」
未玲、明日香「はい!」
「ぐおぉぉぉぉぉ、堂本さんもかぁぁぁぁぁ!!!」
「また神谷かぁぁぁぁぁあああ!!!」
「誰か!誰か藁人形をぉぉぉぉおお!!!」
蓮(怖い怖い怖い。)
マジで呪われそうな声が聞こえてくる
俺、男に嫌われすぎじゃない?
もしかして、いつもの4人と成海ってすごい貴重な存在なのか?
だからと言ってバカには優しくしないが
明日香「あ、相変わらずですね。」
蓮「まぁ、明日香も未玲も可愛いからな。そんな2人と文化祭を回るなんて、羨ましいだろう。だから、仕方ない......」
明日香、未玲「!///」
蓮(でも少しは許してほしいな......)
流石にこう大人数に恨まれると怖い
未だに実害が出てないのが不思議でならない
ほんと、どうなってるんだろうね?
蓮「さて、そろそろ行くか、って、どうしたんだ?2人とも。」
未玲「な、なんでも......///」
明日香「ないです......///」
蓮「そうか?じゃあ、行こうか。」
そんな会話の後、俺たちはその場を離れた。
どこの店から行くか
時間は昼前だし、少し遊んで、何か食べれるとこの流れがいいかな
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さて、今回はどんな店があるかな
去年は六花とあこのとこでギター弾いてたけど
今年はどんなのがあるんだ?
蓮「2人は行きたいクラスとかあるか?」
明日香「色々ありますけど、確か、先輩たちのクラスは飲食関係、あこ達は去年のセッションカフェをパワーアップさせて、一緒に思いっきり演奏するとか。」
蓮「おぉ、それは面白そうだ。」
あこと六花が思い切り演奏するのか
2人ともこの1年で相当レベルアップしたし
知名度も上がってきてるから、すごそうだな
未玲「行ってみたいです!最近、ガールズバンドって流行ってるし、神谷さんがガールズバンド界のスーパースターって聞いてます!」
蓮「俺はボーイなんだけど?」
ていうか、そんな風に呼ばれてるの?
全く知らなかった......
どこから情報漏れてるんだよ
明日香「私も、神谷さんがすごいというのは聞いてます。ぜひ、見てみたいです。」
未玲「かっこいい神谷さん見たいです!」
蓮「すごいプレッシャーかけてくるじゃん。うーん、じゃあ、行ってみるか。」
未玲「わーい!」
明日香「2人のクラスはこっちですよ。」
未玲は喜び、明日香は心なしかソワソワしてる
大分プレッシャーかけられたけど
2人の期待を裏切らないようにしないとな
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あこ達のいる教室に来た
廊下にいても楽器の音が聞こえてくる
マジで演奏してるな
蓮「__おーい、あこー、六花ー。」
あこ「あ!蓮君!」
六花「来てくれたんですね!」
教室に入ってそう言うと、あこと六花は演奏をやめて駆け寄ってきた
中はすごい賑わってて、こっちに注目が集まってる
ガールズバンドブームって思ってたよりすごいんだな
「あれって神谷連?」
「マジで?」
「Roselia、RASとも関りがあるって聞いてたけど、やっぱりそうなんだ。」
流石に目立ってるな
まぁ、仕方ないだろう
さっきまで演奏してた2人がこっちに来てるし
蓮「未玲と明日香が俺が楽器してるのを見たいらしくてな。」
あこ「分かる分かるー!演奏中の蓮君、すっごくかっこいいもん!」
未玲「やっぱりそうですよね!」
六花「明日香ちゃんも、楽しみにしてて......!」
明日香「うん。すごく楽しみだよ。」
あんまり目立つことは好きじゃないが、これは気合が入るな
珍しくいいとこ見せに行くか
蓮「六花、ギターあるか?」
六花「はい!」
俺が声をかけると、六花はすぐにギターを持ってきてくれた
六花が準備してるし、俺が確認するまでもないだろ
蓮「じゃ、いっちょやるか。六花、あこ。一緒にやろうぜ。」
あこ「折角、蓮君がしてくれるなら、ベースも欲しいなー!」
レイ「__じゃあ、私がやろうか?」
蓮「お、レイ!」
六花「レイヤさん!」
話してる途中、レイが教室に入って来た
まさか、こっちの文化祭に来てるなんてな
驚いた
蓮「なんでここに?」
レイ「RASの皆は来てるよ。六花の様子を見たいって言うのと、みんな興味があるんだって。」
蓮「ほう。ってことは。」
パレオ「蓮さん~!パレオですよ~!」
蓮「いるよな。うん、丁度いいな。」
パレオ「?」
これで、ボーカル、ギター、ベース、ドラムが揃った
いい感じの構成じゃないか?
俺以外、本職だからな
蓮「パレオ、キーボードやってくれないか?」
パレオ「もちろん!もしかして、蓮さんもやられるんですか!?」
蓮「あぁ。」
パレオ「ラッキーですね!」
蓮「じゃあ、やるか。RASが多くなったし、曲もそっちで行くか。あこ、RASの曲分かるか?」
あこ「うん!六花と練習するときに叩いてるよ!」
蓮「じゃあ、大丈夫だな。よし、やるか。」
俺がそう言うと、全員が配置についた
こういう感じでやるのは久しぶりだな
普段はあんまり、こいつらと演奏しないしな
未玲「神谷さん、皆さん、頑張ってくださーい!」
「これ、すっごいラッキーじゃない!?」
「RoseliaとRASと神谷連のコラボ!?」
「やっば!撮ろ撮ろ!」
あこ「いくよー!3、2、1!」
“明日香”
あこの合図と共に演奏が始まった
家で何回か聴いたことのある曲だ
あこはRoseliaだし、3人もRASのメンバー
全員の技術が高いのは明らかだ
でも......
明日香、未玲「か、かっこいい......///」
蓮「~♪」
そんな中で、主役に躍り出るのは神谷さんだ
普段はしないって言ってたけど、もう何年も練習を積んできたような技術に立ち居振る舞い
奏でる音楽は正確かつ勢いがあって
表情はその場を支配してるように思うほどクール
その姿に私たちは見とれてしまった
レイ(流石、上手いね。)
パレオ(いつもより鋭い瞳にあの表情......体が敏感になってしまいそうです~♪)
六花(また上手くなってる!?もっと頑張らんと!)
あこ(明日香と未玲、楽しんでるな~!)
ほんの短い、3分くらいの演奏
それは、この教室周辺すべてを魅了していた
教室内にも廊下にも人だかりができていて
ある人は盛り上がって、ある人は見惚れていた
あこ「__ありがとうございました~!」
明日香「あっ。」
あこの声で、現実に引き戻された
すごかった
あんなすごいメンバーの中で主役になって、あんなパフォーマンスを発揮できるなんて
しかも、即席で
蓮「どうだった?」
未玲「か、かっこよかったです!///」
明日香「いつもの雰囲気と違って、なんというか、ギャップがあるとおもいました......///」
蓮「え、そう?」
パレオ「はい~♪いつもは優しそうな雰囲気なのに、演奏中はまるで支配者のようなまなざしで......ゾクソクしてしまいました~♪」
蓮「えぇ......?」
神谷さんはスッと、いつもの雰囲気に戻った
この人は、ただでさえかっこいいのに、ギャップまであるの?
ずる過ぎるよ......
レイ「今度はもっと本格的にやりたいね。」
蓮「なんか、余興とかでするのを考えとくか。」
六花「私、もっと頑張ります!蓮さんに負けないように!」
あこ「め、珍しく六花が燃えてる。」
蓮「六花は頑張り屋だな。」
明日香(そう言う問題?)
あの六花がここまで言うなんて、やっぱりすごいんだ
素人にはすごいってことしかわからなかったけど
経験者にはもっと他に感じるものとかあったのかな?
レイ「次は、私と蓮のダブルボーカルとかどう?」
あこ、パレオ、六花「!!」
蓮「おぉ、それはおもしろそ__」
あこ、パレオ、六花「それはダメ!///」
蓮「えぇ!?」
明日香、未玲「!?」
和奏さんと神谷さんの会話を3人は大きな声で遮った
ど、どうしたんだろう?
神谷さんなら歌も上手だと思うけど......
あこ「蓮君の歌はしばらく禁止でしょ!///」
パレオ「う、歌に関しましては、少しご勘弁を///」
六花「あれが直撃したら......///」
蓮「えぇ......」
明日香(あの表情......)
未玲(一体なにが......?)
レイ「上手なのに。」
3人が全力で拒否するから、神谷さんは少し落ち込んでる
和奏さんはそんなにって感じだけど
何があったんだろう?
蓮「仕方ない......そろそろ他行こうか。」
明日香「そうですね。」
未玲「私、お腹すきましたー!」
蓮「おっ、なら、そろそろ行くか。」
私たちはその会話の後、教室を出た
まだ始まったばかりだけど、もういいものが見れた
時間はあるし、まだまだ楽しめそう