「__おはよー!蓮!」
「リサか。」
「私もいるわ。」
「友希那。」
「どう?学校には慣れた?」
「まぁ、ぼちぼちだ。」
俺が羽丘に来てから一週間経った。
「ねぇねぇ!蓮!」
「なんだ。」
「今週の日曜暇?」
「日曜...予定はない。」
「じゃあさ!私たちのライブ見に来ない?」
「ライブ?なんのだ?」
「バンドだよ?」
「バンド?」
「私たちはRoseliaというバンドを組んでいるの。」
「へぇ。すごいな。それで、なんで俺を?」
「友達を呼んでもいいってチケット貰ってさ!」
「それで、リサが蓮を呼びたいと言ったのよ。」
「なるほどな...」
「それで、どうする?」
「うーん。暇だから行ってもいいが。」
「じゃ!これあげるよ!」
リサからチケットを受け取った。
「期待してるといいわ。
最高の音楽を聞かせてあげる。」
「ほう、自信があるみたいだな。
期待しておこう。」
そうして、時は流れていった。
________________________
ライブの当日だ。
「__ここか。」
俺はライブハウスに来た。
それから、チケットを出し、関係者席に通された。
「なんて言うかすっごいな。」
俺はライブが始まるのを待った。
が、時間になっても出てこない。
「(様子がおかしい。何が起こってるんだ?)」
俺は席を立った。
「(確か関係者扱いだから友希那とリサの所に行ってみるか。)」
俺は二人のもとに向かった。
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「__どういう事なの?」
「おい、友希那!」
「蓮じゃない。」
「そちらの方は?」
「私たちが呼んだクラスメイトだよ!」
「彼が?」
「それで、友希那、何が起こってるんだ?」
「私達にも分からないわ。」
「確認されてるのは、照明とかが動かせないんだよ。」
「照明?」
「はい。いつもはそこから動かせるんですが。」
俺は指さされた方を見た。
「この施設の照明を動かせるのはここだけなのか?」
「分からないわ。」
「いえ...確か、コントロールルームが...」
「あ!そういえば!」
「ありましたね。」
「コントロールルーム...」
俺は考えた。
「(...仕方ない)」
「蓮?」
「えーっと。何か__あった。」
「え?カッター?」
「これで___っ!」
「!な、何を?!」
「ち、血が!」
俺はカッターで自分の指先に切り傷をつけた。
「(館内図、コントロールルームはここから結構遠い。)」
脳内で情報を処理する。
「...もしかしたら。」
「蓮?」
「少し行ってくる。携帯持ってるか?」
「あ!私持ってるよ!」
「よし。じゃあ、少し待ってろ。」
俺は走り出した。
「ちょ!蓮!?」
「5分で終わらす!準備しとけ!」
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コントロールルームに来た。
「__やっぱり、鍵がかかってない。」
俺は部屋に入った。
「照明がストップされてる。
音響もか。」
俺は全部のロックを解除した。
そして、リサに電話をした。
「もしもし、リサか。」
『あ、蓮!今どこに__』
「もう照明動くから、ライブ始めろ。」
『え?ほんと?____あ、ほんとだ!』
「じゃあ、頑張れよ。」
電話を切った。
「...さて、後は...」
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ステージではRoseliaのライブが始まった。
「(嘘!な、なんで?!)」
その人物はコントロールルームに来た。
「__誰が!...って、なんで?!」
照明をオフにしても音響をオフにしてもステージには何も起こらなかった。
「...無駄だ。そのパネルはすでにロックしている。」
「?!」
「それにしても、ロゼリアってすごいんだな。
こんなに陰湿な妨害をされるほどに人気なのか。」
俺は隠していた身を現した。
「あ、あんたは誰?!」
「俺か?俺はRoseliaのボーカルとベースの知り合いだ。」
「なんでここに?!」
「そりゃあ、どこかのバカがRoseliaを蹴落とそうとして、ここをいじったって分かったからな。」
「な、何を根拠に!」
「じゃあ逆に聞くが、お前、なんでここに来た?
普通なら来るわけないよな?」
「!!!」
「お前がこの場にいるのが何よりの証拠だ。
言い逃れは出来ないよな?」
「ふ、ふん!今から逃げれば誰も私を疑わない!」
そう言ってこちらに突っ込んできた
「__汚い手で触るな。」
パン!!!
俺はねこだましをした。
「!!!な、なんで!」
「不思議だろ?」
「か、体が、動かない!」
「まぁ、脳が驚いたんだろうな。
しばらくすれば動くんじゃないか?」
俺は近く椅子に座った。
「さて、事情聴取だ。逃げれると思うなよ。」
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Roseliaのライブが終わり、
俺は犯人を突き出した。
「__というわけで、こいつが犯人だ。」
「誰かしら?」
「あれだ、Roseliaの前にライブをしてたバンド。」
「あぁ、そう言えばいたわね。」
「まぁ、動機は嫉妬だ。
人気関係での。」
「そうよ...」
「あなた、どれだけの人が迷惑したと思ってるんですか!」
「さ、紗夜、何も怒鳴ることは__」
「ダメです!けじめはきっちりと付けるべきです!」
「えーっと、そこの人。」
「?私ですか?」
「あぁ。紗夜って言ったか。
こいつを擁護するわけじゃないが、今回は見逃してくれ。初犯ってことで。」
「でも...」
「またするんじゃないか?だろ?」
「はい。」
「それは大丈夫だ。また同じ事したら...な?」
「ひぃ!!!」
俺が見るとおびえたような声を出した。
「...何をしたのかしら?」
「さ、さぁ~?知らない方がいいかも?」
「そう...ですね。」
「や、闇の...」
「...そういう事なら、仕方ないですね。」
「よし、じゃあ、帰らせてやるか。おい。」
「は、はい!」
俺はもう一度猫だましをした。
「!...あ、あれ?動ける?」
「帰ってもいいぞ。」
「!はい!」
走って行った。
「え?何今の?」
「?」
「いやいやいや。」
「あれはそうだな、夢のある言い方をすれば魔法だ。」
「魔法!?」
「ん?」
「す、すごい!教えて!」
「えっと、誰だ?」
「私は宇田川あこ!ドラマーです!」
「そ、そうか。それで、教えてほしいって?」
「あー。あこは魔法とか大好きだからねー」
「え?何歳?」
「高校生!」
「嘘だろ...」
俺が困惑してると
「それでそれで!魔法ってどうやるの!?」
「い、いや、あれはだな__!?」
あこの目を見るとまるで純粋な子供の様だった。
「(やばい。これは本当のこと言ったらダメな奴だ。
どうする?リサに__)」
リサの方に目をやると。
目をそらされた。
「(リサー!!!)」
「それで!どうやってするの?」
「(仕方ない、ここは__)」
俺は言い訳を考えた。
「あれは...高3にならないと、使えないんだ。」
正直、苦しすぎると思う。
時間切れもしてるから頭も回らない。
「...そっかー...」
「(え?!誤魔化せた?!)」
「じゃあ!あこが三年生になったら教えて!」
「...あぁ。覚えてたらな。」
「やったー!」
俺はリサに近づいた。
「おい、リサ。」
「どうしたのかなー?」
「あこは本当に高校生か?
目がまるでサンタを信じてる子供と同じだったぞ?」
「まぁー、間違ってないかな!」
「大変そうね。」
「でも、確かに原理は気になりますね。」
「原理は脳を音で刺激して、麻痺を起こさせるだけなんだが。」
「...殺し屋でもしてるんですか?」
「高校生だ、紗夜。」
「あ、あの...」
「?」
「今回は...ありがとうございました...」
「いや、別にいい。てか、あんたはまともみたいだな。」
「白金燐子...です。」
「?」
「私の...名前。」
「あー、分かった、燐子。」
俺はRoseliaの面々と自己紹介をした。
「それで、蓮。」
「なんだ?」
「あなたの、あの行動は何?」
「行動?」
「カッター」
「あ、あれか。」
「そう言えば傷は?!」
「まぁ、血は止まった。」
「でも、なんであんなことを?」
「まぁ、色々だ。」
「そして、犯人を見つける明確なビジョン。
あなたは何?」
「何と言われても、男子高校生?」
「冗談を言わないで。」
友希那にそう言われた。
「あー仕方ないな。」
俺は事情を話した。
「__つまり、痛みを感じると二時間だけスペックが上がるという事ですか?」
「まぁ、そういう事だな。」
「...ねえ、蓮。」
「なんだ?」
「あなたのそれは切り傷でないといけないの?」
「いや、知らん。適当だ。」
「じゃあ__」
「え?__痛!」
友希那につねられた。
思考速度が上がる。
「これでもなるの?」
「あぁ、そうみたいだ。」
「これは便利ね。」
「便利だと?」
「あなた、私たちに協力する気はないかしら?」
「協力?」
「コンサルタント。」
「コンサルタント?」
「あなたの能力なら、出来るんじゃないかしら。
痛みでいいなら考えがあるわ。」
「つねるのか?」
「そんなものじゃないわ。」
友希那は真面目そうにそう言ってる。
「まぁ、協力はいいぞ。暇だし。」
「じゃあ、決まりね。よろしく頼むわ。」
「あぁ。」
なぜか、コンサルタントをすることになった。
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