覚醒救世主と夢を目指す少女達   作:火の車

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二話です!


契約

 ライブの後日、俺は学校に向かっていた。

 

「__ん?友希那から?」

 

 俺は昨日、Roseliaの面々と連絡先を交換した。

 

『おはよう、蓮。あなたの能力を引き出す道具を見つけたわ。』

 

 と、書かれていた。

 

「道具?そんなのカッターでも__」

「__きゃ!」

「!!」

 

 俺は女の子にぶつかってしまった。

 

「わ、悪い!大丈夫か?」

「は、はい。こちらこそ__!!」

「?」

「(な、何、この人。か、かっこいい!)」

「すまない。ほら。」

 

 俺は手を差し出した。

 

「!!だ、大丈夫です!」

「そうか?」

「はい!」

 

 そう言って女子は立ち上がった。

 ネクタイの色的に二年生だ。

 

「大丈夫か?怪我とかは?」

「大丈夫です!」

「そうか。」

「はい!...って、急いでるんだった!

 ごめんなさい!また、お詫びに行きます!

 お名前を伺っても?」

「あぁ。俺は神谷蓮。三年だ。

 って、お詫びとか考えなくてもいい。

 俺の不注意でもある。」

「そういう訳には!」

「真面目もいいが、今回は気にするな。

 それより、急いでるんだろ?早く行った方がいい。」

「う、うーん...分かりました。

 本当にごめんなさい!」

 

 そう言って女の子は走って行った。

 

「ん?」

 

 俺はあるものを拾った。

 

「生徒手帳?あの子のか?」

 

 俺は悪いと思いながら名前だけを確認した。

 

「羽沢つぐみ、か。」

 

 俺は余計な情報を見ないように手帳を閉じた。

 そして、俺の携帯がうるさいくらいなっていた。

 

「あ、友希那達待たせてるんだった。」

 

 俺は足早に教室に向かった。

________________________

 

「__悪い、待たせた。」

「...遅いわよ、蓮。」

「悪かったって。」

「おはよ!蓮!」

「あぁ。」

 

 俺は席に着いた。

 

「それで、俺の能力を引き出す道具って何なんだ?」

 

 俺は聞いてみた。

 

「それは外傷もなく痛みを与えることができる...これよ!」

 

 バッ!っと友希那が出したのは...

 

「...ボールペン?」

「違うわ悪戯用のボールペンよ。」

 

 と、友希那はどや顔で言ってる。

 

「押すと電気が流れるってやつだよ~」

「でも、悪戯用だろ?流石に無理なんじゃないか?」

「試してみて。」

 

 俺はボールペンを受け取った。

 

「いや、流石にこれじゃな__っ!!」

 

 思考速度が上がった。

 

「うっそん...」

「どう?」

「出来た...」

「え?!嘘?!半分冗談だったのに?!」

「いや、冗談だったのか。」

「あ、やば。」

「まぁ、いいが。」

 

 俺は周りを見てみた。

 

「(マジで出来てる。視野がいつもより広い。

 挙動が良く見える。)」

 

 俺は驚いていた。

 

「それなら、刃物で切ることもないし、安全でしょう?」

「まぁ、そうかもな。てか、これって、音も良く聞こえるようになるんだな。」

「え?」

「細かい音も良く聞こえる。」

「...これは。」

 

 友希那は何かを思いついたという顔をしている。

 

「どうした?」

「蓮、今日の放課後、私たちの練習に来なさい。」

「練習?」

「えぇ。」

「まぁ、いいぞ。」

「決まりね。放課後すぐに行くわよ。」

「了解。」

 

 そうして、時間は過ぎていった。

________________________

 

 放課後になった。

 俺はRoseliaとスタジオにいる。

 

「__それで、俺は何をすればいいんだ?」

「聞いて、アドバイスをくれたらいいわ。」

「湊さん?どうして神谷さんを?」

「すぐに分かるわ。」

「?」

「蓮、あれを。」

「はいはい。」

 

 俺はボールペンを押した。

 

「...ん、OK。」

「そう。それじゃあ、行くわよ!」

 

 友希那の一声で練習が開始された。

 練習内容は五曲を通す、というものだ。

 

「(...なるほど。本格派ガールズバンドなだけあって、完成度は高いな。だが。)」

 

 この時で改善点は結構見つかる。

 そして、通しが終わった。

 

「__どうかしら?蓮?」

「そうだな。まず、あこ。」

「は、はい!」

「1,3,5曲目、ずれてた。」

「えぇ?!」

「はぁ。ちょっとドラム貸してみろ。」

「?はい。」

 

 俺はドラムをたたいた。

 

「__まぁ、こんな感じだ。

 あこのテンポから2個くらい遅くすれば...って、どうした?」

「な、なんで、ドラム出来るんですか...?」

「見たからだ。」

「今までに経験がおありで?」

「ない。今、初めてした。」

「し、信じられない...です。」

「プロ顔負けって言うか、プロも頭を下げるって言うか...」

「まぁ、いいだろ。

 それで、わかったか?あこ?」

「は、はい!」

「ならいいな。じゃあ、次、燐子とリサ。」

「はい...」

「私も?」

「燐子は4回ミスってた。リサはあこにつられ過ぎだ。」

「き、気付いてましたか...」

「あはは~...」

「燐子、キーボード借りるぞ。」

「え...?」

「ミスった所、苦手だろ。

 教えてやるよ。」

 

 俺はキーボードを弾いた。

 

「__ここはこうやったらいい。

 分かったか?」

「はい。」

「キーボードも出来るのね。」

「見たらできる。簡単だ。」

「蓮君、すっごーい!」

「君って、まぁいい。

 さて...」

 

 俺は友希那と紗夜の方を向いた。

 

「二人は終始完ぺきだったな。」

「当然よ。」

「当たり前です。」

「恐らく、二人は色んなことを乗り越えてきたんだろうな。」

「「え?」」

「友希那の歌は目的意識が良く伝わってくる。

 紗夜は確固たる技術のほかに何か感じるものがあった。

 二人は限りなくプロに近い。」

 

 俺は率直に感想を伝えた。

 

「まぁ、こんなもんだ。どうだ、友希那。」

「素晴らしいわ。」

「そうか。」

「それで聞きたいのだけれど。」

「なんだ?」

「私たちは頂点に行けるかしら?」

 

 友希那は真剣な顔でそう聞いてきた。

 

「...恐らく、まだ無理だろうな。」

「そう...」

 

 友希那は悔しそうな顔をした。

 

「だが。」

「?」

「俺がいるなら話は別だ。」

「どういう事?」

「俺にはお前たちを頂点にするビジョンが見えてる。」

「!」

「...と、時間切れ。」

 

 情報量が減った気がした。

 

「...まぁ、そういう事。」

「蓮。」

「なんだ?」

「本当に私たちを頂点にできるの?」

「出来る。言い切ってやるよ。

 そして、Roseliaに協力するのは契約済みだ。」

「なら、お願いするわ。」

「あぁ。任せとけ。」

 

 俺は友希那と握手した。

 

「まぁ、今日は終わりだろ?」

「えぇ。」

 

 俺たちはスタジオを出た。

________________________

 

「__あ!リサさん!」

「あ!ひまりじゃーん!」

「こんばんはー」

「よう!あこ!」

「お姉ちゃん!」

「Afterglow?」

「なんだそれは?」

「湊さん。」

「あら、美竹さん。」

「こんばんは。」

「こんばんは。」

「なぁ、紗夜。」

「はい?」

「あの二人は仲が悪いのか?」

「いえ、そんな事はないですよ。

 よきライバル同士です。」

「...なるほど。」

「それで、そっちの人は誰ですか?」

 

 美竹という人物は疑問を投げかけた。

 

「神谷蓮、私たちのコンサルトよ。」

「コンサルト?この人が?」

「あぁ、こんな人が、だ。」

「この人の何がすごいんですか?」

「おー、初対面で攻めてくるな。

 まぁ、普通の俺は全くすごくないわけだが。」

「?どういう__」

「__皆、お待たせー!」

「あれ?」

 

 隣のスタジオから見たことのある人物が出てきた。

 

「あれ?今朝の?」

「あ!神谷さん!」

「つぐみ、知り合い?」

「うん!朝にぶつかっちゃって...」

「朝...あ。」

 

 俺はカバンから生徒手帳を出した。

 

「これ、つぐみのだろ。」

「あ!よかったー探してたんですよー!」

「悪いな、拾ってから返しに行くの忘れてた。」

「いえ!大丈夫ですよ!」

「ねぇ。」

「ん?」

「私、美竹蘭って言うんだけど。」

「うん、蘭ね。」

「湊さんに聞いた話じゃすごいらしいじゃん。」

「そうらしい。」

「それでさ、私たちの練習も見てよ。」

「え?うーん、契約的にいいのか?」

「あら?構わないわよ?蓮の自由で。」

「そうか。じゃあ、いいぞ。」

「ありがと。」

「次の練習はいつだ?」

「明日。」

「じゃあ、明日行く。」

「了解。蓮。」

「お前、年下じゃ...って、いいか面倒だし。」

「じゃあ、よろしくね。」

「あぁ。」

「お!そこの先輩、練習くんのか?」

「お前は?」

「私は宇田川巴だ!」

「巴ね。よろしく。」

「よろしくな!蓮さん!」

「あぁ。」

「あ!私は上原ひまりです!蓮さん!」

「よろしく、ひまり。」

「じゃあ、私もー。

 モカちゃんでーす。よろー。蓮君ー。」

「おう、よろしく。モカ。」

 

 Afterglowの面々と自己紹介をした。

 そして、連絡先を交換した。

 

「(最近の女子はフレンドリーなのか?)」

「じゃあ、よろしくね。蓮。」

「あぁ。」

 

 そうして、Afterglowは去って行った。

 

「さようなら!神谷さん!」

「またな、つぐみ。」

 

 つぐみは最後までこっちに手を振ってた。

 

「私たちも帰るわよ。」

 

 俺たちも帰路についた。

________________________

 

 ”氷川家”

 

「__ただいま。」

「あ!お姉ちゃん!おかえり!」

「日菜。ただいま。」

「うん!」

 

 紗夜は日菜とともにリビングに行った。

 

「__お姉ちゃん、嬉しそうだね!」

「そうかしら?」

「うん!るん♪ってしてるよ!」

「そうかもしれないわ。」

「何かあったの?」

「すごい人がロゼリアに来てくれたの。」

「すごい人?」

「えぇ。確か最近、羽丘に転校してきたらしいわよ。

 名前は神谷蓮よ。」

「神谷蓮?...あ!リサちーと友希那ちゃんといた男子?」

「そうじゃないかしら?」

「あの人すごかったんだー」

 

 日菜は考える仕草をしている。

 

「日菜?」

「神谷蓮...うん!るんっ♪ってきた!」

 

 

 

 

 

 次回『天才との邂逅』

 




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