覚醒救世主と夢を目指す少女達   作:火の車

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蓮「どうも普通の俺だ。」
有咲「どもー、普通の私でーす。」
蓮「なんかやべぇことになってんな俺。」
有咲「そうですよ。早く戻ってきてくださいよ。」
蓮「そうしたいのは山々なんだがな、ここからじゃ咎が干渉しないんだ。だから、お前らがどうにかしてくれ。」
有咲「まぁ、頑張りますけど......って、別に蓮先輩のためじゃないんですからね!」
蓮「お、おう。(じゃあ、誰のために記憶戻すんだろ?)」
有咲「もー!本編開始!!」


ガールズバンド会議

蘭「__記憶喪失、ですか?」

医者「はい。彼は一部の記憶を失っています。それがどの程度かは分かりませんが。」

蘭「はい。分かりました。」

 

 そう言って蘭は部屋を出た。

__________________

 

 蘭は弦巻邸の一室に来た。

 そこにはもう、ガールズバンド全員が集まっていた。

 

蘭「__ただいま。」

ひまり「あ!蘭!」

友希那「美竹さん、蓮の状態は?」

蘭「落ち着いてください。話しますから。」

 

 蘭は深く息をした。

 記憶喪失、そう聞いてどんな反応があるか分からない。

 蓮の怪我を見て倒れた人もいた、蓮に誰ですかと聞かれて泣きだした人もいた。

 本当に話してもいいのか、でも話さないと皆納得しない。

 

モカ「蘭ー?」

蘭「......大丈夫話す。」

 

 蘭は口を開いた。

 

蘭「蓮はあの事故で記憶喪失になった。幸い、勉強とか守らないといけないことは覚えてる。でも、それ以外は全部、覚えてない。信号機も守らないといけないって本能で判断した感じだったからほとんどその辺は子供と変わらない。」

 

 場が静まり返る。

 

友希那「じゃあ、この場にいる私達も全員、完全に覚えていないと言う訳ね。」

蘭「そうです。蓮から見れば私達はタダの赤の他人、という事です。」

彩「そんな......」

美咲「直す方法はないの?原因がはっきりしてるんだし、それもわかるんじゃないの?」

パレオ「そうですよ!どうにか方法があるんじゃないのでしょうか!」

蘭「そう思ったけど、お医者さんが自然に回復するのを待つしかないって。」

沙綾「なるほどね......」

有咲「脳の問題だからな。デリケートなんだよ......」

リサ「じゃあ、蓮の能力は?あれなら記憶とかバーッて!」

蘭「使えません。」

全員「え?」

蘭「蓮に言わせてみたけど、いつもの赤い目にならなかった。つまり、能力もなくなってる。」

千聖「......完全に詰んでるわね。」

つぐみ「私のせいだ......私が......」

ひまり「いやいやいや、つぐは何も悪くないって!」

イヴ「そうです!どうやっても人を助けるときのレンさんは止められません......」

友希那「そうね。そういう人だもの......」

 

 場の空気がさらに暗くなる。

 八方ふさがりだ。

 能力もなくなり、治療法もない、記憶もない。

 どうしたらいいのか全く分からないのだ。

 

ますき「何か、脳に衝撃を与えれば戻るんじゃねぇのか?」

 

 重い空気の中ますきが口を開いた。

 

レイ「衝撃?」

六花「衝撃......」

巴「何かでぶん殴るとか?」

ひまり「巴。それ、誰がするの?」

巴「......無理だよな。」

香澄「大きな音を出す、とか?」

たえ「でもそれ、今の蓮先輩にはきついよ。年下の私達にもあの感じだったし。」

りみ「そうだよね......」

花音「どうしたらいいのぉ......」

薫「人の記憶とは、儚いものだね......」

はぐみ「美味しい物食べてもらうのは?」

紗夜「現実的ではありませんね。」

あこ「うーん、難しいなぁ。」

燐子「ど、どうすれば......」

アリス「脳に、刺激......何か......」

 

 皆がみんな蓮の記憶を戻す方法を考えてる。

 しかし、何も案が浮かんでこない。

 

蘭「でもさ、今回は暗い話だけじゃないよね。」

全員「?」

蘭「蓮は生きてたわけだし、とりあえずはそれを喜ぼうよ。それに、あたし達には恨むべき対象がいるし。」

友希那「?」

蘭「蓮の病室に来た、あのババァ。全ての原因はあいつ。しかも、蓮の事をクソ男とか呼んでた。」

有咲「はぁ!?蓮先輩が!?ありえねぇ!」

紗夜「どこのどいつですか?目をついていましたか?そもそも、呼吸をしていましたか?」

リサ「蓮がクソだったら、あたしら誰とも恋できないよね。」

蘭「そいつはそこのパレオが追い払ってくれたけど。絶対にまた来る、そんな目してた。」

こころ「そう。ちょうどいいわ。」

美咲「こころ?」

こころ「その人をシベリアに薄着で飛ばしましょうか。それか、砂漠のど真ん中に捨てましょう。」

花音「い、いつも笑顔のこころちゃんはどこに......?」

有咲「皆を笑顔にとは......?」

こころ「そんなの表情筋を緩める薬でも打っておけばいいわ。」

たえ「......怖い。」

沙綾「笑顔(強制)」

友希那「弦巻さん、そんなの駄目よ。」

リサ「友希那?」

こころ「なんで?その人はクズよ?何をしてもいいはずよ?」

友希那「そういうことじゃないわ。どうせなら、もっと何か追加した方がいいわ。」

こころ「何か?」

友希那「そうね、例えば......拷問でもして苦しませたうえで砂漠か。シベリアに捨てましょう。」

こころ「素晴らしいわ!」

つぐみ「ご、拷問......。ま、待ってください!二人とも!」

友希那、こころ「?」

つぐみ「た、確かにあの人はひどかったけど。。そんな事、蓮さんは望んでいません!逆に悲しみますよ!」

友希那「......確かにそうかもしれないわ。」

つぐみ「友希那先輩......?」

友希那「でも、じゃあ、この怒りはどこに吐き出せばいいと言うの!?」

リサ「友希那!落ち着いて!」

友希那「蓮が傷ついたのに、あいつは蓮を罵った!そんなやつは私はどう許せばいいと言うの!?」

全員「......」

友希那「だから、私は__」

リサ「友希那!」

 

 友希那は倒れた。

 頭に血が上り過ぎたんだろう。

 

こころ「黒服の人、友希那をベッドへ。」

黒服「かしこましました。」

 

 友希那は黒服の人に運ばれていった。

 リサもそれに付き添っていった。

 

こころ「あの人の処遇は追って考えましょう。蓮の意見も聞かないといけないわ。」

花音「ふぇぇ......」

アリス「そもそも、蓮さんをどうしますか?お見舞いで見た感じ、一人で生活できるようにはとても見えませんでしたが。」

蘭「そうだね。」

有咲「それは簡単じゃね?」

香澄「有咲?」

紗夜「どういう事ですか?」

有咲「いや、蓮先輩にはわりぃけど、私らが交代で泊りで面倒見ればいいんじゃねぇかって。」

こころ「素晴らしいわ!」

紗夜「確かに、現実的ではありますね。あの家は広いですから。」

燐子「それなら......蓮君が危ない目に合う事も......ないですね。」

チュチュ「私達もいいかしら?」

蘭「チュチュ?」

チュチュ「私もあいつに恩があるわ。少しでも役に立ちたいの。おねがい。」

 

 チュチュが頭を下げた。

 あのチュチュが、だ。

 

蘭「何やってんの?頭上げなよ。」

チュチュ「え?」

紗夜「私達だけじゃ上手く回せませんし。こちらからお願いしたいです。」

沙綾「人では多いに越したことはないし!」

美咲「正直、助かる。」

ますき「だってよ。」

レイ「私達も役に立てるね。」

パレオ「パレオも頑張りますよー!」

六花「お、お風呂掃除は任せてください!」

こころ「じゃあ、順番と期間を決めましょうか!」

全員「うん!」

 

 こうして、新議題のガールズバンド会議が始まった。

__________________

 

 ”蓮”

 

 自分の顔がガラスに映る。

 

蓮「__君は一体誰なんですか......?」

 

 そう問いかけても、ガラスに映った自分は答えてくれない。

 知らない自分が写ってるだけだ。

 

蓮「僕はこれから、どうなるんですか......?」

「__い__」

蓮「!?」

 

 どこからか声が聞こえた。

 もう消灯時間で誰もいないはずなのに。

 

蓮「だ、だれ......?」

 

 何も返ってこない。

 本当に誰......?

 

蓮「......怖いし、寝ようかな。」

 

 僕はそっと目を閉じた。

 恐怖から逃げるために毛布にもぐりながら。

 




香澄「うーん......」
沙綾「どうしたの?香澄?」
香澄「いやね、なんで先輩の能力が使えないんだろうって考えてたの。」
沙綾「あー。確かになんでだろ?」
香澄「それでね、ある結論が出病んだよ!」
沙綾「お、何々?」
香澄「多分、記憶があった時の先輩じゃないとなんか、パワー的なものを作れないんだよ!」
沙綾「あ、うん。(そう言うものなのかな?)」
香澄「沙綾?」
沙綾「なんでもないよー。香澄は凄いねー。」
香澄「えへへ!」
沙綾「次回に続きまーす!」
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