覚醒救世主と夢を目指す少女達   作:火の車

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パスパレと王様ゲーム(後編)

パスパレ+蓮「王様だーれだ!」

 

 丸山さんの一声から始まった王様ゲームは続いていた。

 

 例の掛け声をして、くじを引いた。

 

蓮「あ、僕です。」

日菜「蓮君かー!」

千聖「どんな命令をするのかしら?」

蓮「そうですね......」

 

 命令か。

 

 特にしたいこともないな......

 

蓮「うーん......」

イヴ「悩んでいますね?」

蓮「はい。特に思いつかなくて。」

麻弥「なんでもいいんですよ?」

彩「そうだよ?」

蓮「うーん......」

 

 命令、命令......

 

蓮「じゃあ、2番の人が少し怖い話をしてください。」

イヴ「!」

千聖「あら、私ね。」

麻弥「千聖さんですかー。」

日菜「どんな話が来るんだろうねー!」

イヴ「は、はははい、そ、そうですね......」

彩「じゃあ、お願い。千聖ちゃん!」

千聖「そうね......」

 

 白鷺さんは少し咳ばらいをして話し始めた。

 

千聖「これは、少し前のドラマの撮影の話なのだけれど。その撮影はかなり時間を押してて、かなり急ぎだったの、でも、その時に私のマネージャーがへまをやらかしたの。」

蓮「それは大変そうですね?」

千聖「えぇ。流石にその時はイラっと来たわ。」

彩「今のところは怖い要素がないね?」

千聖「ここからが本題なのだけれど。そのドラマの撮影が終わった後、私はいつも通り事務所に行ったの。そしたら......」

イヴ「そ、そしたら......?」

千聖「前のマネージャーが突如として消息不明になって、新しいマネージャーが来たの。」

麻弥「......あっ(察し)」

日菜「たしかに、怖いね(ホラーとかじゃない。)」

彩(闇だ。)

蓮(どうしたんだろ、怖いなぁ)

 

 白鷺さんの話が終わると、水を打ったように静まり返った。

 

千聖「どうしたのかしら?」

日菜「いや、なんでもないよ。」

麻弥(日菜さんが真顔になってる!?)

彩「つ、次に行っか!」

イヴ「そうですね!」

 

 そうして、不穏な空気を切って、例の如くくじを引いた。

 

彩「あ!私だ!」

日菜「彩ちゃんが王様のくじ引いた!?事件だよ!事件!」

彩「なんで!?」

千聖「まぁ、命令しなさい。」

彩「う、うん。」

 

 丸山さんは少し考えるような素振りを見せてから、口を開いた。

 

彩「5番の人が私の印象を言う!」

千聖「彩ちゃん......」

麻弥「こんな時までエゴサを......」

彩「え?私の印象って一体......?」

蓮「あ、僕です。」

イヴ「レンさんですか!」

彩「すごく聞くの怖いんだけど?」

日菜「大丈夫大丈夫!」

千聖「そうよ。当然の結果なんだから気にしちゃいけないわ。」

彩「それどういう意味!?」

麻弥「まぁ、蓮さん、どうぞ!」

蓮「は、はい。」

 

 丸山さんの印象......

 

蓮「丸山さんはすごくアイドルらしいと思います。ダンスと歌、両方をすごく頑張っていますし。」

千聖「へぇ、なんでそう言えるのかしら?」

蓮「この間、ここで丸山さんが歌とダンスの練習をしてて、僕は偶々それを見ただけです。」

彩「え!?あれ見てたの!?///」

蓮「はい。その時、丸山さんのアイドルとしての性質が見えた気がして、とても輝いて見えました。」

日菜「まとめる?」

蓮「丸山さんは凄くアイドルだと思います!」

彩「そっかー!」

蓮「あっ、あと。」

彩「?」

蓮「丸山さんは髪を下ろしてる方が可愛いと思います!」

彩「!?///」

 

 丸山さんの印象はこんな感じかな?

 

 うん。上手く伝わったかは分からないけど。

 

千聖(不意打ちの必殺ストレートね。)

彩「あ、う......///」

日菜「あはは!彩ちゃんの声ゾンビみたーい!」

蓮「どうかしましたか?」

麻弥「ど、どうしたんでしょうかね?」

イヴ(ま、麻弥さん、語尾が上がり過ぎです!)

彩「つ、次行こ!」

 

 丸山さんの一声でゲームが再開された。

 

 丸山さんの顔が赤かった気がするけど、気のせいかな?

 

 僕たちは例の流れでくじを引いた。

 

千聖「__私よ。」

蓮「白鷺さんですか......って、あれ?」

 

 白鷺さんが王様になっても他の皆が驚いた様子がない。

 

 まるで、白鷺さんが引くのを分かってたみたいに。

 

千聖「ここまで、完璧に物事が運んだわね。」

日菜「そうだね。」

麻弥「ばれないか冷や冷やしました。」

蓮「ど、どういうことですか?」

イヴ「騙してしまってごめんなさい、レンさん......」

彩「今回のゲームは、この命令をするために提案したの。」

蓮「命令?」

千聖「蓮は3番ね。」

蓮「!」

 

 あてられた?

 

 でも、白鷺さんが番号を確認した様子は無かったし、まさか......

 

蓮「......クジに細工があるんですか?」

千聖「その通りよ。」

蓮「そこまでしたい命令とは、なんなのですか?」

千聖「そうね。そろそろ命令しましょうか。」

 

 白鷺さんは一息おいて、口を開いた。

 

千聖「蓮はこれから、私達を含めた皆を名前で呼んで、敬語禁止よ。」

蓮「え?」

千聖「これだけよ。」

 

 それだけ?

 

 名前で呼んで敬語を使わない、たったそれだけのために、わざわざ細工したくじを用意して、ここまで騙してきたの?

 

蓮「......ふっ。」

日菜「蓮君?」

麻弥「笑っているんですか?」

蓮「だって、おかしくて。」

 

 わざわざ、こんなことしなくても言ってくれればいいのに。

 

 なんか、面白い。

 

蓮「面白いな。彩、千聖、日菜、麻弥、イヴ。」

パスパレ「~!///」

 

 バタン!!!

 

 僕が名前を呼ぶと、5人が一斉に倒れた。

 

蓮「皆!?」

彩(す、すごい///)

千聖(ふ、不覚だわ///)

日菜(破壊力、抜群///)

麻弥(これは、耐えられません///)

イヴ(れ、レンさん......///)

 

 なんだろう、皆、幸せそうな顔してる。

 

 そう思ってるうちに皆が復活した。

 

千聖「__蓮は、これからはそれを継続よ。」

蓮「はい。わかりました。」

日菜「グループチャットに送ったよ!すごい速さで返信来てる!」

麻弥「よかったです!」

蓮「?」

イヴ「レンさん!もう一回呼んでください!」

蓮「イヴ?」

イヴ「はい!レンさん!」

 

 こうして、何とも言えない感じで王様ゲームは終わった。

 

蓮(そう言えば。)

 

 皆を名前で呼ぶのが、何か懐かしいような、変な感覚があった。

 

蓮(気のせい、じゃない。)

 

 近づいたんだ、記憶に。

 

 僕は静かに拳を握りしめた。




この後、また恋愛のブシドー投稿します。
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