休日。
それは、俺が最も好きな日だ。
「__はぁ、幸せだ。」
俺は休日を謳歌していた。
「さて、今日は何を__」
ピロリン。
誰かから、メッセージが来た。
「...」
俺は渋々、携帯を確認した。
『おはよ!蓮君!お願い、ここに来て!』
と、言う文と、地図があった。
「...仕方ないか...。」
俺は着替えをして、家を出た。
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「__えーっと...ここか?」
俺が着いたのは芸能事務所だった。
「なんで芸能事務所?」
「あ!蓮君!」
「日菜。なんで俺をここに呼んだ?」
「蓮君にお願いがあるの。」
日菜は突然、真面目な顔になった。
「...なんだ?」
「中に入って。」
俺は事務所に入った。
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「__来てくれたよ、皆!」
「日菜ちゃん...って、そこの人は?」
「蓮君だよ!千聖ちゃん!」
「蓮?」
「えっと、どういう状況だ?」
「この子たちは私のバンド仲間だよ!」
「バンド?」
「うん!テレビとかで見たことない?」
「テレビはあまり見なくてな。」
俺たちが話してると
「__ただいま戻りました...。」
「あ!イヴちゃん!」
「ヒナさん、こんにちは!
...あの、そちらの方は?」
「蓮君だよ!」
「レンさんですか?」
そして、また入ってきた。
「お待たせー。」
「お待たせしました。」
「全員揃ったね!」
「えっと、さっき言ってた丸山彩と大和麻弥か。」
「えっと、誰?」
「俺は神谷蓮だ。日菜に呼ばれてな。」
「日菜さんが?」
「あぁ。それで、日菜。俺はなぜ呼ばれた。」
「蓮君なら、私たちを助けてくれると思って。」
「まさか...日菜ちゃん。」
「助ける?」
「うん。話、聞いてくれる?」
「...まぁ、いいだろう。」
俺は話しを聞くことにした。
まとめると。
セクハラ好きの無能が担当になり、
たびたびセクハラされ、事務所に訴えたが話が通らなかった。
らしい。
「__なるほどな。」
「だから__」
「やめなさい、日菜ちゃん。」
「千聖ちゃん?」
「彼にはどうすることもできないわ。
彼は一般人なんだから。」
「...」
「ちょっと!そんな言い方ないじゃん!」
「事実でしょ?事務所でどうにも出来ないなら、どうしようもないわ。」
「__なんの話をしてるのかな?」
「!!!」×5
おっさんが部屋に入ってきた。
「(こいつが話に聞いたやつか。)」
「それで、前の話だが。
...今日、私のもとに来るのは誰だい?」
「(は?)」
「私としてはイヴちゃんがいいな~」
「ひぃ!」
「やめてください!」
おっさんがイヴにセクハラをして、
それを千聖が止めた。
「それなら、君が来るのか?
白鷺千聖?」
「っ!そ、それは...」
おっさんは気色悪い顔でそんな事を言ってる。
「まぁ、いずれは全員私のものに__」
「なる未来は来ないぞ。」
「!な、何だ君は?!」
「気付いてなかったのか?
ずっといたんだが。」
「まぁいい。それで、さっきの発言は何かな?」
「お前に望む未来は来ない。理由は一つ、お前は首になるからだ。」
「は?」
「次のこいつらのライブ、俺が担当するよ。」
「え?!」×5
「...そんな事が出来るわけ__」
「出来る。まぁ、本人たちが望むなら、だが。」
俺は日菜たちの方を向いた。
「どうする?俺を雇うか?」
「それは...」
「うん、雇うよ!」
日菜がそう言った。
「私も!」
「私も、レンさんを雇います!」
「ジブンも!」
「...皆が言うなら。」
「交渉成立だな。...おい。おっさん。」
俺はおっさんの方に向き直った。
「荷造りでもしてな。いつ辞めさせられてもいいように。」
「...ふん。」
そう言って、おっさんは去って行った。
「...ねぇ、あなた。」
「蓮だ。」
「蓮、あなた、あんなこと言って大丈夫なの?」
「さぁ?」
「え?」
千聖は驚いた顔をしてる。
「俺はやれることをやるだけだし。」
「やれること...?」
「正直、やめさせる証拠はもうある。」
「え?!」
「ほら。」
俺は携帯を出した。
「さっきの映像と音声。」
「いつの間にとったの?」
「え?普通に。」
「すごいです!まさしく忍者です!」
「気付かなかったっす!」
「だが、これだけじゃ不十分だ。」
「え?あいつをやめさせるなら十分なんじゃないの?」
「辞めさせたとして、次の担当がいいって保証はあるか?」
「あ。」
「そういう事だ。それを踏まえて、俺の作戦は
俺が次の担当になるだ。」
「蓮君が?!」
「あぁ。つまり、成り上がるってことだ。
そのためにも、お前らの力が必要なんだ。」
「私たちの?」
「あぁ。時期にわかる。
とりあえず、次のライブはいつだ?」
「2週間後よ。」
「え?」
「二週間後...です...」
「やばいな。すぐに練習始めれるか?」
こうして、俺たちの特訓が始まった。
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「__彩、音程がずれてる。もう少しゆっくりでいい。」
「う、うん!」
「千聖もだ。」
「分かったわ!」
「イヴはもう少し落ち着け。」
「は、はい!」
「麻弥はその調子で良い。」
「はい!」
俺たちが特訓を始めて三日目。
事務所との交渉は終わった。
後はパスパレのレベルアップだけだ。
「__いったん休憩にするぞ。」
「疲れたー!」
「結構、ハードね。」
「でも、教え方が簡単で分かりやすいよね!」
「はい!」
「実演もしてくれますし、何者なんでしょうか?」
「俺はただのつまらん一般人だ。
ほら、飲み物。後、彩はこれも。」
「これは?」
「のど飴だ。ボーカルがのど壊したら意味がない。」
俺は椅子に座った。
「(三日目でこれか。間に合うか?)」
俺は考えた。その時
「__!!!」
「蓮君?どうしたの?」
「い、いや、なんでもない。」
「そう?」
「あぁ。驚かせて悪いな。
(なんだ、今の頭痛は。)」
ひどい頭痛が襲ってきた。
俺には理由が分からなかった。
__それから、さらに三日経った。
「__ねぇ、神谷君?」
「ん?なんだ、彩?」
「少し、話を聞いて?」
「?分かった。」
俺は彩の話を聞くことにした。
「それで、話ってなんだ?」
「...実は、あの担当が来たのは、私のせいなの...」
「何?」
「私、いっつも失敗ばっかりして、そのせいで前の担当さんがやめちゃって、それで...」
「...」
「全部、私が悪いの。私が__」
「彩。」
俺は彩の発言を止めた。
「神谷君?」
「俺は彩が悪いとは思わない。
失敗なんて誰だってする。」
「でも!」
「一番駄目なのは失敗から学ぼうとしない事だ。」
「!」
「彩の失敗は細かく見れば種類が違う。
まぁ、一個出来たら一個出来なくなってるんだが。」
「うぅ...」
「だが、彩はそれでいい。」
「え?」
「パスパレのファンは誰も完璧な丸山彩なんて求めてない。」
「!?」
「求めるのは個性、彩には彩にしかないものがある。
求めるのはそれだ。」
「個性...」
「そうだ。」
俺は彩の頭を撫でた。
「神谷君?!///」
「彩の個性でステージを彩ってみろ!
それだけで、ステージは何倍も輝かせてくれる!」
俺は笑顔でそう言った。
「~!///」
「まぁ、そういう事だ。
勇気出していこうぜ。」
「う、うん!
(ありがとう、神谷君...。私がんばるよ。
神谷君のために...///)」
そして、ライブの日は近づいてくる。
「...さて、俺もとどめの用意でもするかな。」
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