蓮「__ん......寝てた?」
僕は自分の部屋の机に伏せた状態で目を覚ました。
変な状態で寝てたからか、体が痛い。
蓮(確か、アリスが部屋に来て、それで......)
告白されて。
その後、ひどい頭痛と変な声が聞こえてきて。
蓮「......なんだったんだろう。あれは。」
あの声、あれは......
リサ『__蓮ー?』
蓮「リサ?」
僕が考えてきてると、リサが扉越しに声をかけて来た。
時間はもう夕方だし、夕飯の時間かな。
そう思ってると、リサが扉を開けて部屋に入ってきた。
リサ「夜ご飯の時間だよー」
蓮「今行くよ。」
リサ「今日はアリスが来るはずったんだけど、何か用事が出来ちゃったらしくって。来れるメンバーが来てるよ!」
蓮「そ、そう。」
リサ「ま、リビング行こ!」
リサにそう言われると、僕は部屋を出てリビングに向かった。
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リビングに来ると、もう、テーブルの上には夕飯が用意されていた。
チュチュ「__蓮!」
パレオ「おはようございますー!」
蓮「あ、チュチュ。」
麻弥「おはようございます!」
りみ「おはようございます。」
薫「おはよう、蓮。」
来れるメンバーって言ってたのに、すごい人数が来たな。
チュチュ「私を待たせるなんて、良いご身分ね!」
パレオ「チュチュ様はお腹がすいたから早く食べたいと言っています!」
チュチュ「パレオ!」
蓮「ははは。早く食べよっか。」
僕は軽く笑いながら席に着いた。
そして、すぐに手を合わせえてから、ご飯を食べ始めた。
蓮「えっと......」
麻弥「あ、醤油ですね!」
蓮「あっ、ありがとう。」
薫「この儚いソースも必要なんじゃないかい?」
蓮「あ、いる。ありがとう。」
料理を口に運ぶと、すごくおいしかった。
この味は多分、リサのだ。
リサ「どう?蓮?」
蓮「ん?美味しい。」
チュチュ「......美味しい。」
パレオ「チュチュ様?そんな声じゃ聞こえませんよ?」
チュチュ「うるさいわよ!」
蓮「......」
ずっと、引っかかってる。
昼のあれは何だったんだろう。
あの声は確実に僕の声、でも、口調は全く違う。
りみ「蓮先輩......?」
蓮「ん?ど、どうした?」
りみ「上の空ですけど、大丈夫ですか?」
リサ「体調悪かったりする?」
蓮「いや、そんな事ない。」
今は頭痛もないし、特に声も聞こえてこない。
薫「じゃあ、どうしてそんなに上の空なんだい?」
蓮「それは......」
パレオ「本当に大丈夫なんですか?」
チュチュ「無理はしない事よ。」
蓮「俺はそんなに無理してないよ。」
リサ、薫、りみ、チュチュ、パレオ、麻弥「え?」
蓮「?」
皆が驚いてる。
どうしたんだろう?
蓮「どうした?」
リサ「れ、蓮?今、なんて言った?」
蓮「そんなに無理してないよ?」
麻弥「いや、そこじゃなくて、少し前......」
蓮「え?何かあった?」
パレオ「今、俺って言いましたよね?」
蓮「え?」
俺?
いや、一人称は僕だし。
チュチュ「......これは。」
薫「記憶が戻ろうとしてる、という事かい?」
りみ「まさか......!」
リサ「でも、そんな素振り一回も......いや、もしかして。」
麻弥「何か心当たりがあるんですか?」
リサは何かを思いついたと言う感じの表情だ。
リサ「蓮、アリスと何かあった?」
蓮「っ!!」
りみ「アリスちゃん?」
リサ「うん。蓮の記憶が無くなってから、不思議な反応をしたのはアリス関連だったんだよ。」
薫「なるほど。」
そうか、リサはあの場面を見てる。
だから、ある程度想像がついたのか。
リサ「まぁ、何があったかは問題だけど、聞くのも野暮だね。」
パレオ「そうですねー。」
麻弥「何があったとしても、記憶が戻りかけていると言うのは。」
チュチュ「記憶を完全に戻す好機、ってとこね。」
りみ「でも、どうやって?」
皆、すごく考え込んでる。
リサ「......蓮の心に深く刻み込まれてる事。」
りみ「心に、深く......?」
麻弥「そう言えば、蓮さんはアリスさんの......」
心に深く刻まれてる。
アリスの、家族......
蓮「......」
薫「でも、それ以外で蓮の心に深く刻まれているものとは何だい?」
チュチュ「あら、あるじゃない。」
パレオ「チュチュ様?」
麻弥「なんですか、それは?」
チュチュ「そもそも、私の記憶では蓮はあれを使うとその間に見たこと聞いたこと体験したこと、全てを完全に覚えるわ。」
リサ「うん。そうだね?」
チュチュ「そう。だから、蓮から記憶が完全に消えるなんてありえないのよ。絶対にどこかに残ってる。」
りみ「でも、それに何の関係が?」
僕も分からない。
何が関係あるんだ?
チュチュ「蓮が一番、あれを使ってたのはいつかしら?」
麻弥「まさか!」
パレオ「そうだとすれば、あれはかなり印象に残ってますね!」
薫「何のことだい?」
チュチュ「ライブよ。」
リサ「あ!なるほど!」
チュチュ「私の考えが正しいなら、可能性は0じゃないわ。」
パレオ「ですが、ただライブをするだけでいいんでしょうか?」
チュチュ「どういう事?」
パレオ「ライブはいろんな場所でしているようですし、一番、印象に残ってるステージじゃないといけないなどは?」
りみ「それなら多分、合同ライブ......」
リサ「あっ......」
りみがそう言うと、リサが苦い表情をした。
薫と麻弥も複雑そうな表情をしてる。
リサ「確かに、蓮が能力を一番使ったライブはあれだね。」
チュチュ「どうしたの?」
麻弥「蓮さんはあのライブで能力を使い過ぎて意識不明になってしまったんです。」
パレオ「!」
りみ「少なくとも、1週間はずっと......」
薫「加えて、あの時は今よりも負荷が大きかったようだしね。」
チュチュ「でも、そこまで使ってるんだったら、そこが一番だわ。」
リサ「そう、だよね......」
リサ、麻弥、薫、りみは少し黙った。
あそこまで渋ると言う事は本当に大変なことがあったんだろう。
今の僕にはその実感が、ない。
リサ「やってみる、しかないよね。」
りみ「そう、ですね......」
チュチュ「試す価値は十分あるわ。」
薫「そういう事なら、こころに行っておくよ。恐らく、すぐにでも出来ると思う。」
麻弥「ジブンはバンドの皆さんに連絡します!」
パレオ「チュチュ様!」
チュチュ「えぇ。私達も出るわよ。前に蓮が手伝ってくれたライブのままのセトリで。」
全員が立ち上がった。
チュチュ「蓮、私達はすぐにライブの準備に取り掛かるわ。」
パレオ「最後までお世話できなくて、申し訳ありません......」
蓮「いや、いいよ。ごめん、わざわざ、僕一人のために。」
リサ「なーに言ってんの!アタシたちは蓮じゃないとこんなに動かないって!」
麻弥「そうです!蓮さんは特別なんですよ!」
特別、か。
薫「待っているといいよ。すぐに蓮の記憶を呼び戻してみせるよ。」
りみ「もう少しだけ、待っていてください!」
皆は僕にそう声をかけながらリビングを出て行った。
蓮「記憶が戻れば、皆、喜ぶ。」
僕はそう呟いた。
蓮(僕は皆の期待に答えるだけ、そう、それが出来ればいい。)
僕は心を落ち着けるように目を閉じた。
薫さん誕生日おめでとー!
キャラ的にはかなり好きです。面白過ぎる。