”ガールズバンド”
ますき「__てめぇ!!!」
ますきの怒号が響く
その先には蓮を刺した人物、田島文がいる
田島「ふん、ゴミが。」
友希那「蓮!」
友希那は蓮に駆け寄ろうとした
友希那「!」
田島「動くな。」
だが、包丁を突き出されて動けない
田島は気持ちの悪い笑みを浮かべている
友希那「どいて!!蓮が、蓮が!!!」
田島「私の知ったことじゃない。」
田島は包丁を蓮に向けながら
話し出した
田島「こいつは私の邪魔をしたクズ、だからこうなった。」
つぐみ「邪魔って、蓮さんは子供を助けただけです!!」
つぐみがそう言っても田島は意に返さない
自分がすべて正しい、そうとしか思ってないのだ
田島「それが邪魔だって分からないの?」
巴「話になれねぇ!!!」
ますき「あぁ!!こいつ囲んでぶちのめしてやる!!」
田島「いいのかなー?そんな事言ってー?」
31人「!!?」
田島は倒れてる蓮の上で包丁を持った
その包丁はすぐにも蓮に落ちていきそうだ
リサ「蓮!!」
紗夜「やめてください!!!」
田島「それは私の気分次第だ。」
誰も動けない
動けば蓮が殺される
でも、動かなければ蓮は出血多量で死ぬ
あこ(こ、これ、どうすれば......)
千聖(蓮の身柄はあっちに握られてるわ。)
美咲(これじゃ、迂闊に動けない!)
花音(で、でも、このままじゃ蓮君が!)
はぐみ「蓮君先輩返してよ!」
美咲「はぐみ!?」
こころ「そうよ!蓮は何も悪いことはしてないわ!」
田島「んー?」
田島は包丁を落としそうなふりを見せた
またしても全員が凍り付いた
薫(くっ!私は蓮を守ると言っていたのに......!)
田島「あー、そう言えば。」
田島は何かを思い出したように話し始めた
田島「こいつ、いいとこに住んでるよなー。」
ひまり「そ、それがどうしたの......」
田島「こいつの命を助けてもいい。」
蘭「え?」
田島「ただし、条件は2つ。一つはこいつの全財産を私に渡すこと。」
それと、から田島は言葉を続けた
だが、2つ目の条件は人格を疑うようなものだった
田島「ここにいる全員、そこら辺の男に体売ってこい。」
空気が凍り付いた
田島の発言を信じられなかった
こんなことを言える人間がいるんだと
田島「こいつには仮に生き残っても絶望してもらわないとなぁ!ははは!」
有咲「何言ってんだ!!」
たえ「最低......!」
彩「こ、こんな人がいるなんて......」
全員が愕然とした
だが、田島の態度は乱れない
日菜「こんな人、ほんとにるんって来ない。」
田島「簡単だろ?体を売ってもらった金を私に渡す。私は金がもうかって嬉しい、お前たちはこいつの命が助かって嬉しい。」
麻弥「......ジブンはやります。」
イヴ「麻弥さん!?」
麻弥「だって、蓮さんを助けるにはそれしか......」
沙綾「私も、それしか方法がないなら......」
香澄「沙綾!?」
りみ「沙綾ちゃん、それじゃあ......!」
沙綾「言わないで!!」
沙綾は叫んだ
その叫びは痛々しく悲痛なものだ
沙綾「もちろん、嫌だよ。でも、蓮さんの命に比べれば......!」
パレオ「パレオは蓮さんとチュチュ様に身をささげています。だから、蓮さんのためなら......!」
レイ「っ!パレオ!」
六花「パレオさん、やめて!!」
燐子「私は......」
紗夜「白金さんまで、馬鹿な事を......」
燐子「私は......蓮君がいい、です......!」
燐子がそう呟いた
全員、その声に反応した
アリス「私も、白金先輩と同じです......」
田島「何をもたもたしてる!!」
全員「っ!」
田島「早くしろ!こいつを殺すぞ!!」
友希那「蓮!!!」
友希那は胸の前で手を合わせた
そして、目をつぶった
友希那(神様、いるなら答えて。蓮を助けて......!お願い......!)
友希那は強くそう祈った
だが、友希那だって分かってる
神様は助けてなんてくれない
だから、最後に頼るのは......
友希那「......蓮。」
リサ「友希那......?」
友希那「助けて......蓮......」
蓮「......っ......」
友希那の苦し気なそんな声は
小さく木霊した
__________________
”?”
蓮「__あれ?ここは?」
目を覚ましたら、変な空間にいた
雲の上みたいで、ほんのり明るい
蓮「死んだのか?」
蓮?「いや、縁起でもないな。」
咎『まぁ、お前は死にかけること多いからなー。」
蓮「え!?」
周りを見渡してると
どこかから、俺ともう一人の誰かが現れた
蓮?「よっ、さっきぶりだな。」
蓮「さっきって......あっ、あの声。」
蓮?「そうだ。」
そう頷く、もう一人の俺
俺は全てを察した
蓮「......交代か。」
蓮?「あぁ。」
俺?は頷いた
それを見て、俺は笑みを浮かべた
蓮?「消えるのは寂しいか?」
蓮「いや、寂しくないよ。」
咎『ほう?』
蓮「俺はイレギュラーだから。」
俺はそう言って、2人に近づいた
そして、目をまっすぐ見た
蓮「皆が求めてるのは今の俺じゃなくて、そっちの俺だ。」
蓮?「!」
頬に生ぬるい感触がある
俺は泣いてるらしい
蓮「だから、俺は消えるべきなんだ。」
蓮?「違うよ。」
蓮「え......?」
蓮?「あいつらはお前も求めてる。思い出せよ、あいつらと過ごした日々を。」
蓮「日々......」
色んな光景が出てくる
優しくて、暖かくて、楽しかった
ドタバタしたこともあった
でも、やっぱり
蓮「ずっと、楽しかった......」
蓮?「だろ?」
蓮「あぁ。」
蓮?「あいつらはそう言う奴らなんだよ。暴走しがちだが。」
蓮「ははっ、そうかも。」
俺は笑った
俺?も笑った
蓮?「......もう時間だな。皆が危ない。」
蓮「俺も感じる。早くいかないと。」
蓮?「そうだな。」
俺の身体が足元から砂のように消えて行ってる
蓮「なぁ、僕。」
蓮?「なんだ?」
蓮「皆を助けてくれよ。」
蓮「......分かってるよ。」
そうして僕は元の無に戻って
そして、僕は俺に......
__________________
”現実”
田島「__もういいや。」
田島はそう言った
そして、包丁を持つ手を緩めた
紗夜「神谷さん!」
田島「お前たち、決めるの遅いし。元々、こいつ気に入らないし。殺そ。」
香澄「蓮先輩!!!」
田島「ほい。」
田島は包丁を手放した
それは真っ直ぐ、蓮の首元に落ちる
田島「はははははは!!!」
蓮「__あー、うるさい。」
田島「は?」
友希那「蓮......?」
蓮「おはよ。」
全員が目を疑った
さっきまで倒れてたはずの蓮が
田島の後ろに立ってるんだから
”蓮”
蓮「いやー、それにしても。ひっどいな。」
俺は周りを見た
目に涙を浮かべてる奴しかいない
俺はそんな様子を見てため息をついた
蓮「やりやがったな、クソババア。」
田島「な、なんで、お前は動けないはずじゃ!?」
蓮「いやぁ、女の子の泣き声が聞こえたから?」
俺は軽い口調でそう言った
ババアは顔を真っ赤にして血管が浮き出ている
俺は笑いながらババアを見た
蓮「残念だったな!地獄から舞い戻って来たぜ!」
田島「く、くそぉぉぉ!!!」
蓮「!」
友希那「蓮!」
ババアは包丁を拾って
俺にそれを向けて来た
蓮「そう言えばさ。」
田島「!」
蓮「あの子供、どうした?」
俺は冷めた声でそう言った
すると、ババアはにやけ顔を浮かべた
田島「今頃、公園のベンチでのたれ死んでるんじゃないかなー?しばらく警察に追われて私しか飯が食えなかったからな!」
蓮「......ゴミが。」
田島「あ?」
俺は小さくそう言った
腸が煮えくり返りそうだ
蓮「......咎。」
田島「!?」
咎を発動した
いつも通りの感覚
『少しアップデートした。死ぬほど集中してみろ。』
蓮「?」
咎がそう言ってきた
俺は不思議に思いながら集中力を高めた
田島「死ねぇぇぇぇえ!!!」
蓮(えーっと、こうか?__って、え?)
頭にある光景が浮かんだ
これは......
『それは近未来だ。』
蓮「うそん。」
『まぁ、後は信じて動け。』
そう言って、咎の意思はどこかに行った
蓮「よっ。」
田島「!?」
俺はババアの包丁を避けた
蓮「なるほど、俺はついにまじな超能力を身に着けたのか。」
田島「い、今のを避けた!?」
蓮「......へぇ。」
俺は笑みを浮かべた
多分それは穏やかさなんてない
悪人が浮かべるそれなんだと思う
蓮「こりゃあいい。」
俺は集中力を高めた
未来が見えた
蓮(なるほど、次はまた俺の腹を刺してこようとして......)
田島「くそがぁぁぁあ!!!」
蓮「__うわ、馬鹿がいる。」
俺はそう言いながらババアの顔面を殴った
田島「がっ......!!!」
すると、ババアは崩れ落ちるように倒れて行った
俺はそれを見て口元を抑えた
蓮「うわ。」
俺はババアの顔を覗き込んだ
一応、生きてはいる
でも鼻の方向おかしくなってる
蓮「......やっちまった。」
友希那「蓮、大丈夫!?」
蓮「友希那?__って、うわ!」
友希那が急に抱き着いてきた
友希那は目に涙を浮かべている
蓮「どうした?」
友希那「蓮、蓮なのね?」
蓮「俺だぞ?てか、咎使ってたろ?」
俺はそう言いながら首を傾げた
そして、何故か友希那を抱きしめ返した
友希那「!///」
蓮「いやぁ、友希那の抱き心地はいいなー。」
リサ「ちょ、なにやってるの!?」
香澄「そうですよ!蓮先輩!」
日菜「ずるいー!」
皆はそんな事を言いながら近づいて来た
俺は笑いながらそれらに答えた
蓮「いやぁ、久し振りだなー。」
千聖「記憶は戻ってるようね。」
蓮「おう、ばっちりだ。」
俺は親指を立てながらそう言った
ますき「__って、そうじゃねぇよ!」
蓮「?」
ますき「大丈夫なのか!?お前、刺されてるんだぞ!?」
蓮「あー、なんだろ......」
俺は自分の腹を見た
すっごい血が滲んでる
見た目は凄く痛々しい
蓮「慣れたわ。」
ますき「なんでだよ!」
蓮「いやー、刺される機会が多くてなー。」
俺は笑いながらそう言った
ますきは呆れたようにため息をついた
蓮「でもな......っ!」
全員「!?」
俺はばたりと地面に倒れた
全員が慌てて俺を見た
蓮「いやー、咎は血を使うからなー。流石にきつい。」
リサ「ちょ、大丈夫!?」
蓮「ダメだ、動けねぇ。」
俺は大の字で寝転んだ
空が青い
周りにはあいつらの顔が見えてくる
蓮「ははは!お前らの顔やばいぞ!」
こころ「く、黒服の人!」
黒服「もうご用意しております。」
黒服2「神谷様、手当てをいたします。」
蓮「ありがとうございます。」
俺は黒服の人に体を起こされた
そして、上着を脱がされた
全員「!?」
蓮「?」
なんだろう、すごい視線を感じる
りみ(あ、あわわ!////)
モカ(おー、良い体ー///)
イヴ(な、なんででしょう?目が、勝手に///)
燐子(れ、蓮君の......///)
美咲(触りたい。)
背中がぞわっとした
もう秋だし、上半身裸はやばいか
黒服「おかえりなさいませ。神谷様。」
蓮「え?ありがとうございます?」
黒服「こころ様をこれからもよろしくお願いいたします。」
蓮「はい。」
そう言ってるうちに手当てが終わり
替えの服を貰って、それを着た
有咲「だ、大丈夫か?蓮先輩?」
蓮「おう、大丈夫......って、あ!」
有咲「なんだ!?」
蓮「ババアに聞くことあるんだった!」
俺はぶっ倒れてるババアに駆け寄った
そして、数発ビンタを浴びせた
蓮「おい!ババア、起きろ!」
田島「う......」
蓮「子ども何処置いてきた?」
田島「だ、れが......」
蓮「殺すぞ?」
田島「っ!......ここの公園の、噴水前。」
蓮「よし。」
田島「ぐふっ!」
俺はババアを放り投げた
蓮「ちょっと子供探してくる!」
ひまり「ちょっと、ストップストップ!!」
蓮「なんだ?」
巴「蓮さん怪我してるんだぞ!?」
蓮「いや、子供......」
はぐみ「はぐみが行ってくるよ!噴水の前だよね?」
薫「私も行こう。」
ますき「あたしバイクあるからもしもの時は病院運ぶぞ!」
薫、はぐみ、ますきの3人は走って行った
蓮「スピーディーだな。」
たえ「蓮さんは落ち着きなよ。」
蓮「へいへい。」
俺はそう軽く返事した
チュチュ「おかえりと言っておくわ、蓮。」
蓮「おう、ちゆ......じゃなくてチュチュ。」
チュチュ「今のは聞かなかったことにしてあげる。」
パレオ「蓮さんー!」
蓮「はいはーい、パレオー。」
俺は突進してきたパレオを避けた
パレオはむくれた顔をした
パレオ「なんで避けるのですか?」
蓮「いやだって、殺意がすごかったし。」
パレオ「ひどいですー!」
蓮「冗談だって。血が付くからまた今度な。」
パレオ「はいー!」
この騒がしさ、帰ってきたな
謎の安心感があるな
皆、俺にお帰りやら、色々言ってくる
でも、2人、来てない奴がいる
蓮「__あれ?こころと友希那は?」
俺は周りを見渡した
すると、逃げようとしてるババアの前に立ちはだかってる2人が見えた
蓮「あっ。」
友希那「逃げられると思っているの?」
こころ「そんなわけないわよね?」
田島「ひ、ひぃっ!」
こころ「......黒服の人。」
黒服「はっ、こころ様。」
こころ「この人をそうね......」
こころは考える仕草を取った
そして、少ししてこう言い放った
こころ「死んじゃっても構わないわ、後はお願いね?」
黒服「......かしこまりました。(怖いです、こころ様。)」
黒服さんはババアを無理やり立たせた
田島「ま、待て!私をどこに連れて行く!?」
黒服「地獄、なんて生ぬるい場所です。」
田島「いやだ......いやだぁぁぁぁあ!!!」
ババアは発狂しながらどこかに連れていかれた
俺はその姿を見ないように目をそらした
蓮(さよならババア、永遠に。)
俺は手を合わせた
美咲(そう言えば、蓮さんって記憶がない時の記憶あるのかな?)
花音「__蓮君?」
蓮「なんだ、お姉ちゃん。」
美咲、花音「え?」
蓮「......あっ。(やば。)」
寒気がした
俺がさっきの言葉を言った瞬間
温度が下がったんだ
俺はゆっくり周りを見た
蓮「......」
リサ「えーっと、蓮?」
蓮「......はい。」
紗夜「今......」
蓮「違う。」
花音「......蓮君♪」
蓮「!」
俺は花音から逃げた
花音「お姉ちゃんが欲しいなら言えばいいのに♪」
蓮「違う違う違う!」
美咲(あー、これ記憶あったんだね。)
こころ「あら!鬼ごっこね!アタシもやるわ!」
美咲「ちょ、こころ!?」
蓮「なんで、こころまで追いかけてくる!?」
俺はこうして日常というものに戻ってきた
記憶がない時も色々あったが
まぁ、何だかんだ楽しかった
花音「ふふ♪蓮君......♪」
こころ「蓮ー!」
ただ、これは勘弁してくれ!!!
次から個人回に行きます
今までしたキャラ以外で誰がいいですか?