覚醒救世主と夢を目指す少女達   作:火の車

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趣味

 熱が出たあの日から、

 

 俺には仕事禁止令が出されてしまった

 

 基本的に趣味と言われるものがない俺は

 

 暇という暇を持て余している

 

蓮「......何をするか。」

 

 本当の意味の休日になってしまった

 

 これを期に趣味を見つけてみようか

 

 と言っても、そんな急に見つかるなんて......

 

蓮「あっ、あったわ。」

 

 俺は部屋に飾ってあるギターを見た

 

 記憶ないときにたえに渡されたやつだ

 

 思い出の品として飾ってたけど

 

 少し弾いてみるのもいいかも

 

蓮「7バンドの曲弾いて行こっと。」

 

 俺はそう言ってギターを構え

 

 咎を発動して、演奏を始めた

__________________

 

 ”蓮の部屋の前”

 

ましろ「__あれ、皆さん、何してるんですか?」

友希那「あら、倉田さん。」

チュチュ「あなたも聞いてみるかしら?」

ましろ「え?」

モカ「蓮君の演奏ー。」

レイ「本当にすごいよ。」

ましろ「?」

 

 ましろは不思議に思いつつ、

 

 蓮の部屋の中を覗いた

 

蓮「~♪」

 

ましろ「!(す、すごい!)」

 

 蓮が今弾いてるのがR・I・O・Tだ

 

 日頃、弾きなれているかのように、

 

 目を瞑ったまま弾いている

 

チュチュ「素晴らしいわ。」

友希那「前に聞いた時よりも上手くなってるわ。完全記憶、侮れないわね。」

レイ「流石に天才だね。」

モカ「いやー、これには脱帽ー。」

蓮「__何やってんだお前ら。」

 

 ”蓮”

 

 なんか視線を感じると思ったら、

 

 友希那、レイ、チュチュ、モカ、ましろが覗いていた

 

 何をしてるんだ

 

友希那「素晴らしい演奏が聞こえたから、覗いてしまったわ。」

蓮「お前らに仕事禁止されたし、趣味を見つけようと思ってな。」

レイ「趣味のレベルは超えてたけどね。」

蓮「まぁ、そういう事は良いとして。聞きたいなら部屋入ってもいいぞ。」

モカ「ほんとにー?じゃあ、入ろー。」

ましろ「わ、私も。」

 

 そうして、俺は5人を部屋に入れ

 

 演奏を再開することにした

 

蓮「さて、次は何弾くか。」

ましろ「そう言えば、私、蓮さんが歌ってるのを聞いたことないんですが。歌はどうなんですか?」

友希那「そうね......少し、問題があるわ。」

ましろ「え?苦手なんですか?」

レイ「上手いよ?基本的にできない事がないから。」

蓮「なんだ?歌もご所望か?」

 

 俺はましろの方を見ながらそう尋ねた

 

 なんか、他の4人が変な反応をしたな

 

蓮「何聞きたい?お前らの曲なら大体弾けるが。」

ましろ「じゃあ、さっきのR・I・O・Tを。」

蓮「オッケー。じゃあ、行くぞー。」

ましろ「は、はい!って、皆さんどうしました?」

友希那「倉田さん、衝撃に備えなさい。」

ましろ「え?」

チュチュ「......飲み込まれるわよ。」

蓮(R・I・O・T、行くぞ。)

 

 俺はギターを構えて、少し空気を吸った

 

 そう言えば、歌うの久し振りだな

 

 ちょっと、気合入れよっと

 

 ”ましろ”

 

蓮「Come into the world 響き渡るのは」

ましろ「!?」

 

 蓮さんが歌い始めた瞬間、

 

 私はとても驚きました

 

 そして、なんとなく先輩方の言葉の意味が分かりました

 

モカ「れ、蓮君、歌は上手なんだけどー......///」

チュチュ「とんでもなく、eroticになるのよ///」

レイ「そうかな?」

友希那「見ての通り、和奏さんには聞かないわ///」

ましろ(な、なんだろ、すごくムズムズする......///)

 

 下腹部が熱いと言うか、

 

 もどかしい感じがします

 

 そういう事です

 

蓮「小細工は要らない__」

友希那「く、倉田さん、来るわよ。」

ましろ「え?」

 

 友希那さんの顔が変わりました

 

 まさか、これ以上が......?

 

蓮「__『Don’t waste your breath.』」

ましろ「~!///」

 

 私はさっきより強い刺激を受けました

 

 少し目を細めた、儚げな表情

 

 低いトーンの命令するような声音

 

 その他にも色々なことが起きてますが、

 

 直接、体に刺激を加えられたような歌声

 

 erotic、これに付きます

 

蓮「僕らの音は 世界へと憑依する......って、何してるんだ?」

レイ「相変わらず、すごいね。」

蓮「ありがと。で、そこの4人は何してるんだ?」

レイ「うーん、どうしたんだろう?」

 

 私、友希那さん、チュチュさん、モカさん

 

 この4人はもう足腰立たなくなっています

 

 蓮さんの歌声はどうなってるのでしょうか

 

レイ「また歌のこと話そうよ。色々と突き詰めたいから。」

蓮「おう、いいぞ。今暇だし、話すか?」

ましろ「な、なんで、レイヤさんは平気なんですか?」

チュチュ「これは、仮説でしかないのだけれど。」

ましろ「仮説?」

チュチュ「レイヤも同じ性質の歌声を持ってる、のかもしれないわ。」

 

 聞きなれてるから、大丈夫

 

 そういう事なのかな?

 

 確かに、それなら納得できる気がする

 

モカ「これで分かったでしょー?」

友希那「蓮が歌うと、こうなるのよ。」

ましろ「身に染みて分かりました......」

 

 こうして、私はまた一つ、

 

 蓮さんの新しい一面を知りました

 

 これは、モルフォニカのメンバーには秘密にしたいと思います

__________________

 

 ”蓮”

 

 あれから時間が過ぎ、

 

 俺は夕飯を食べに食堂に来た

 

 今日はレイと歌について話せて、

 

 とても有意義な時間を過ごせた

 

 レイの意識の高さが良く分かった

 

蓮(__今度からボーカルメンバーの調整ももっと上手くなりそうだ。)

リサ「蓮?」

蓮「ん?なんだ?」

リサ「いや、友希那、モカ、チュチュ、ましろがなんかガクガクしてたんだけどさ、何か知らない?」

蓮「ガクガク?」

 

 なんだそれ、怖いな

 

 でも、友希那は俺の部屋に来た後は

 

 部屋に戻って寝るとか言ってたし

 

蓮「今日の友希那との接触は部屋でギター弾いて歌ったくらいだぞ?」

リサ「え?」

蓮「ん?」

リサ「れ、蓮、歌ったの?」

蓮「あぁ、暇だったから。」

リサ(あー、これは......大体察した。)

 

 リサは何やらため息をついてる

 

 何か困ったことでもあったのか?

 

リサ「蓮。」

蓮「なんだ?」

リサ「蓮は今日から、歌うの禁止。」

蓮「え!?なんでだ!?」

リサ「被害が出るから。」

蓮「な、なんでだ......」

 

 俺の歌って、そんなにひどいのか?

 

 そう言えば、俺の歌褒めるのレイだけだし

 

 もしかして、レイはただ一人、気を使ってくれてたのか?

 

蓮「分かった......もう歌わない......」

リサ(あ、あれ?すごい傷付いてる?)

蓮(後でレイに謝りに行こ......)

リサ「えっと、蓮?」

蓮「なんだ......?」

 

 俺はリサの方に顔を向けた

 

 メンタルブレイクしたからほっといて欲しい

 

リサ「あれだよ?蓮の歌が下手とかじゃないんだよ?その、ちょっと刺激的すぎると言うか......」

蓮「刺激?」

リサ「ともかく、傷つくようなことじゃないって!」

蓮「ふむ......」

 

 言ってる意味が分からん

 

 でも、嘘をついてる様子もない

 

 だから、尚更分からない

 

蓮「じゃあ、一回、皆の前で歌って評価を__」

リサ「そ、それだけはだめ!」

蓮「え?」

リサ「......大変なことになるよ?」

蓮「でも__」

リサ「ダメだからね?」

蓮「......はい。」

 

 こうして、俺は多くの疑問を残し

 

 歌を歌う事が禁止された

 

 ただただ思う

 

 何故なんだ......

 

 

 

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