覚醒救世主と夢を目指す少女達   作:火の車

92 / 170
卒業式前夜

 もう、2月が終わる

 

 明日、3月1日はとうとう卒業式だ

 

蓮(早いなぁ。)

 

 気づけばもう卒業だよ

 

 この間までボーカル組と色々してたのに

 

 ほんと、時間ってやつはせわしないな

 

 未来見れる俺が言う事でもないけど

 

蓮「......羽丘に来て、正解だった。」

友希那『__蓮、いるの?』

蓮「ん?友希那か?」

 

 ドアの外からの声にこたえると、

 

 閉じられてたドアがゆっくり空いた

 

リサ「やっほー!」

友希那「お邪魔すすわよ。」

蓮「なんだ、リサもいたのか。」

 

 入ってきたのは友希那とリサだった

 

 2人とも寝る時の服装になってる

 

 なんでここに来たんだ?

 

蓮「何か用か?」

友希那「卒業式の前日に蓮と話そうと思って。」

リサ「あたしも付いてきちゃった☆」

蓮「別に前日じゃなくても話すだろ。」

 

 とか言いつつ

 

 内心は滅茶苦茶よろこんでる

 

 基本的にあいつらの事は大歓迎だからな

 

蓮「まぁ、座れよ。」

リサ「あたし達にも紅茶頂戴!」

蓮「はいはい。メイドさん。」

メイド「はい、どうぞ。」

 

 メイドさんは紅茶を置いた

 

 そして、すぐに消えていった

 

 仕事早いな、イタズラするけど

 

友希那「美味しいわね。」

リサ「うん!流石メイドさん!」

蓮「それで、お前らは何の話をしに来たんだ?」

リサ「あたしも気になる。」

友希那「あ、そうだったわ。」

 

 友希那は思い出したようにそう言い

 

 カップをテーブルに置き、

 

 俺の方に目を向けて来た

 

友希那「折角の機会だし、蓮に聞きたいことがあったのよ。」

蓮「聞きたいこと?」

リサ「蓮に聞きたいことって今更ある?」

 

 俺の事は割と全部話してる

 

 リサの言う通り、今更話すことあるのか?

 

友希那「蓮はなぜ、羽丘に来たの?」

蓮「え?」

リサ「あっ。」

友希那「3年生に転校なんてほとんど聞かないわ。何か特別な理由があるの?」

リサ「確かに、なんでなんだろ?」

 

 友希那は首をかしげながらそう聞いてきた

 

 そう言えば、これは話してなかったな

 

 聞かれなかったし

 

蓮「前にいた学校で世話になった教師がいてな。その人が俺はこの学校に向いてないって言って、3つの学校を提示してきたんだ。」

リサ「その3つって?」

蓮「確か羽丘、花咲川、月ノ森だった......って、あれ?」

 

 今あげた学校、違和感がある

 

 この3校はあいつらの内の誰かしらがいる

 

 偶然なのか?これ

 

友希那「どうかしたの?」

蓮「いや、なんでもない。」

リサ「それでそれで、なんで羽丘にしたの?」

蓮「あー、それは......」

友希那、リサ「?」

 

 これ、マジで下らないんだよ

 

 下らな過ぎるから言いたくないな

 

 けど、そうも言ってられないし話そうか

 

蓮「一番上にパンフレットあったから。」

リサ「......え?それだけ?」

蓮「それだけだ。俺の性格、知ってるだろ?」

リサ「いや、知ってるけど......それだけ?」

 

 リサは驚いたようにそう聞いてくる

 

 だが、マジでこれだけなんだ

 

 どこ行っても一緒と思ってたし

 

友希那「ふふっ、蓮らしいわね。」

リサ「いや、らし過ぎるって!」

友希那「いいじゃない、それで蓮に出会えたんだもの。」

リサ「まぁ、そうなんだけどね?」

 

 ほんと、最初は適当だった

 

 面倒でさえなければいいと思ってた

 

 でも羽丘に来てみれば、リサに話しかけられて、バンドの手伝いすることになって、色んなことに巻き込まれて

 

 最初に望んだ日々とは全くの逆になった

 

 だけど......

 

蓮「......羽丘選んで、正解だった。」

友希那、リサ「!」

 

 俺はそう言葉を零した

 

 2人はそれを聞いて目を見開いて、

 

 俺を方を凝視してる

 

蓮「最初は馴れ馴れしいギャルとしか思ってなかったリサも不愛想な女と思ってた友希那も、今となっちゃこれだからな。ほんと、羽丘来てよかった。」

リサ「馴れ馴れしいギャル!?いや、確かにそうだったけど......」

友希那「不愛想だったのは蓮よ。」

蓮「ははっ、悪い悪い。」

 

 俺は笑いながらそう言った

 

 2人とも不服そうな顔をして、

 

 今度はこっちを睨んでる

 

蓮「まぁまぁ、そう怒んなって。あくまで第一印象だから。」

リサ「第一印象酷過ぎなんだけど!」

蓮「そう言うが、お前らの俺の第一印象どんなだった?」

リサ「え?」

 

 俺がそう聞き返すと、リサは考え始めた

 

 だが、友希那はすぐに喋り始めた

 

友希那「私はリサが絡んでる根暗男と思ってたわ。」

リサ「うーん、あたしは若干暗いけどイケメンって思ってた。」

蓮「つまり根暗って事か。」

 

 まぁ、4月の俺はそうだったな

 

 今も根本は変わってないけど

 

 何となく明るくなったな

 

友希那「でも今は何より大事な人よ。愛してるわ。」

リサ「あたしも!蓮の事大好き!」

蓮「......俺も。」

 

 あー、可愛すぎる

 

 間違えて意識飛ばすところだった

 

 マジで第一印象から変わったよ

 

 だって、こんな可愛く見えてなかったもん

 

蓮「まぁ、もう第一印象なんて関係ないな。どうせ、何年も一緒にいるんだし。」

友希那「蓮?」

 

 俺はそう言いながら椅子から立ち上がり、机の大きめ引き出しを開けた

 

 そして、その中からあるものを2つ取り出した

 

蓮「お前らには先に渡しとく。」

リサ「え、これって......?」

蓮「......指輪。」

 

 俺は箱をテーブルの上に置いた

 

 2人とも口をパクパクさせて

 

 驚いてるのが目に見えて分かる

 

蓮「ほんとは卒業式の後に全員に渡そうと思ってたけど。まぁ、特別って事で。」

リサ「え、いや、これって......///」

友希那「こ、婚約指輪と言う事......?///」

蓮「まぁ、一応。」

 

 やばい、心臓破裂して潰れる

 

 俺、これ後34人にするのか?

 

 緊張で死ぬぞ?

 

蓮「まぁ、他にとられないようにって言うのもあるけど。第二ボタンだっけ、あげれないからその代わりだ。」

友希那「代わりと言うには、刺激が強すぎるわよ......///」

リサ「ちょ、マジで嬉しすぎ......っ///」

蓮「......そうか。」

 

 2人は嬉しそうな顔をしてる

 

 俺はそんな2人を見ながら、

 

 静かに箱を開けた

 

蓮「ほら、2人とも手出せ。」

友希那「え、えぇ......///」

リサ(は、はめてくれるんだ......///)

 

 2人はゆっくり左手を出した

 

 俺はゆっくり、まずは友希那の手を取った

 

蓮「......うん、ピッタリだな。」

友希那(こ、これで、私は蓮の......///)

蓮「次、リサ。」

リサ「う、うん......///」

 

 今度はリサの手を取った

 

 緊張してるのか、手が震えてる

 

リサ(あたし、お嫁さん?///とうとう、そんな事になっちゃうの......!?///)

蓮(緊張するよな、リサ。)

リサ「!///」

 

 俺はリサの手を握って震えを止めた

 

 そして、それと同時に指輪をはめた

 

リサ「うん、ピッタリだね......?///」

蓮「よかった。」

 

 2人の薬指に指輪がはまってる

 

 いや、明日には全員についてるんだけど

 

 これはこれで、いいな

 

蓮「これなら、大学でも誰にも取られないな。」

友希那「誰の所にもいかないわ///」

リサ「だって、あたし達は蓮のものだもん!///」

蓮「......あぁ。」

 

 ほんとに可愛い

 

 これは誰でも惚れるだろ

 

 もう今すぐ抱きしめたい

 

リサ「だ、だからさ!///」

蓮「ん?」

リサ「そ、その、あたしたち結婚するわけだし?///スキンシップ?しよ?///」

友希那「私も......///」

蓮「今日はダメだ。」

友希那、リサ「え?」

 

 俺はそう言って、2人に背中を向けた

 

 すごい視線を感じる

 

蓮「明日は卒業式だろ。そう言うのは終わってからでも遅くない。」

リサ「!///」

蓮「大学の入学まで時間もあるし、その時でもいいだろ。」

 

 俺はそう言いながら部屋に入り、

 

 壁のスイッチを押し電気を消した

 

 そして、ベッドを指さした

 

蓮「だからさ、普通に寝るのも悪くないんじゃねぇの?」

友希那「蓮......?///」

蓮「今日は3人でゆっくり寝ようぜ。」

リサ「うん!///」

友希那「分かったわ!///」

 

 2人は元気にそう頷いてすぐ、ベッドに入ってきた

 

 さっき、ああいう風に言ったけど、2人に挟まれて寝てると我慢がちょっと大変だった

 

 けど、なんだかんだでゆっくり眠ることが出来た

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。