入学式の翌日
最初の授業を受けにキャンパスに来た
まるで何か有名人の来日かように
俺はリサと女子たちの真ん中を歩いてる
「キャー!神谷くーん!!///」
「こっち向いてー!///」
「素敵ー!///」
蓮「......」
来たばかりだが、もう帰りたい
高校の時以上に女子の声が聞こえる
俺はなんでこうなるんだろう
最善は尽くした、弦巻家の力もフル活用した
なのに......
リサ「れ、蓮ー?大丈夫?」
蓮「......大丈夫に見えるか?」
リサ「ごめん、全く見えない。」
蓮「......だろ?」
俺はため息交じりにそう言った
1分も経たず俺のメンタルは崩壊寸前だ
もう帰って癒されたい
蓮「抱きしめて良いか?」
リサ「えぇ!?///な、何言ってんの!?///」
蓮「あ、家帰ったら。」
リサ「い、いいけど......///」
蓮(可愛い。)
俺は内心そんな事を思いながら
授業を受ける教室に向かった
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教室に来ると
俺はとりあえず端の席に座り
そして、リサは俺の横に座った
ここなら安心だ(慢心)
蓮「大学は良いな。」
リサ「蓮?」
蓮「高校の時よりリサと席が近い。」
リサ「!///」
リサと席が近いといい事が多い
良い匂いするし、何しても大丈夫だし
蓮「後は任せたぞ、リサ。」
リサ「やーっぱり寝るんじゃん!(期待して損した!)」
蓮「授業終るか、女子が近づいてきたら起こしてくれ。」
リサ「あ、うん、分かった。(すごい嫌がり方。)」
俺はそう言って目を瞑り
リサの気配を感じつつ眠りについた
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”リサ”
蓮が眠ってから授業が始まり
あたしは蓮に内容を伝えるために真面目に授業を聞いてた
蓮は本当に一切起きる気配もなくて
どうやってこんなに熟睡するんだろとか
そういう事を考えながら
あたしは凝り固まった肩を回した
一誠「__おぉ、ほんとにイケメンだね~。」
リサ「!?(だ、誰!?)」
一誠「あ、どうも、堂本一誠で~す!君、かわいいね!」
リサ「あ、ど、どうも(?)」
堂本一誠、だっけ?
昨日あの女子が芸能界からスカウトが来てるって言ってたし、確かに顔は良い
でも、横で寝てるうちの魔王様の方がかっこいい
もう、流石蓮としか言えない
一誠「よかったら、俺とちょっとお茶でも__」
蓮「......おい。」
一誠「っ!」
リサ「れ、蓮!?」
所謂、ナンパと言う奴だったんだろう
あたしに少し堂本一誠が違づいてくると
横から少しだけ低い、ゾッとする声が聞こえた
”蓮”
蓮「あんまり人の彼女に構うもんじゃないぞ、チャラ男。」
一誠「お、起きてたんだ~。」
蓮「あぁ、クソウザい声が聞こえて起きちまったよ。」
俺は手に力を入れる
さて、こいつをどうしてくれよう
黒服の人直伝の必殺パンチをかますか
それともあの綺麗な顔を叩き潰してやろうか
俺は奴を睨みつけながらそんな事を考えている
一誠「あの、放してくれない......?」
蓮「あ?甘ったれんなよ、この__」
昴「__ちょ、ちょっと待ったってー!」
蓮「......?」
俺が腕を捻り上げようとすると
横から騒がしいやつが走ってきた
こいつもあのイケメンズの1人か
昴「ご、ごめんなー。いっちゃん、可愛い子見ると声かけずにはいられへんねん。きつく言っとくから、今回は勘弁してくれへん?」
蓮「......ふんっ。」
俺は奴の腕を放し、リサの方を見た
まだ何もされてないみたいだし
止められてよかったかもしれない
リサ「もうっ、怒り過ぎだよ!」
蓮「わ、悪い、つい。」
昴「あはは、しゃーないしゃーない!今回は完全にいっちゃんが悪いし!」
一誠「ちょっとは味方して欲しいな~......」
昴「擁護できる点がないから無理や!」
この元関西人、高尾昴だったか
こいつは比較的まともみたいだ
いや、チャラ男が異常なだけか?
雄馬「__おい、一誠、昴。なにしてる。」
昴「あ、雄!いやな?いっちゃんが絞られとったから謝っとってんよ!」
雄馬「あ?また人の彼女ナンパしたのか?じゃあ自業自得だな。」
一誠「2人とも僕の扱い酷いよ!?」
チャラ男がそう嘆いてる横を通り
イケメンズの1人が近づいて来た
結構背が高い、俺と同じくらいか
雄馬「太田雄馬だ。よろしく。」
蓮「神谷蓮。こちらこそよろしく。」
俺と太田は握手を交わした
これが人気モデルか
確かに纏ってるオーラが違う
雄馬「お前の事はここに来る前から知ってた。」
蓮「え?」
雄馬「うちのスカウトがお前の話をしててな、それを聞いた。」
蓮「......」
雄馬「なんで、あんな眼鏡かけてたんだ?」
蓮「......しょ、諸事情があってな。」
こいつと関わっちゃダメな気がする
芸能界の話なんか聞き飽きたよ
......死んでも行きたくない
昴「って、そろそろ戻らないと勇ちゃんまたしてまう!」
一誠「あ、忘れてた!」
勇人「__お前ら、揃いも揃って失礼だな。」
蓮(こいつが親玉か。)
近くに来るとよくわかる
こいつ、生粋のリーダーだ
弦巻父と似たカリスマ性を持ってやがる
勇人「初めまして、神谷蓮。噂はかねがね聞いているよ。」
蓮「有名人に名前を知ってもらえて光栄だな。」
勇人「羽丘の魔王と聞けば、誰だって興味が沸く。そして、君の詳しい事情もね。」
蓮「っ!」
木崎はリサの方をちらっと見た
こいつ、知ってやがるのか
どこから情報を仕入れやがった
リサ(まさか、あたし達とのことも知ってるの!?何者......?)
こいつ、ただモノじゃない
しかも、俺の黒歴史を掘り返すな!
その呼び方はマジで勘弁してくれ......
勇人「これから時間を共にする仲間だ。俺の事もよろしく頼むよ。」
蓮「あ、あぁ。」
俺はとりあえず頷いたが
正直、あまり関わりたくない
こいつらといると女子と関わる確率が上がる
出来れば波風立てず、良い感じに避けたい
リサ(うわぁ、関わりたくないって顔してる。)
勇人「もう2人とも授業はないだろ?折角だ、キャンパスを出るまで話そう。」
蓮「......あぁ、いいぞ。(嫌だ。)」
そうして、俺はイケメンズと教室を出た
もうこの時点で視線がヤバかった
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教室を出ると想像通りと言うか
もう周りからの視線が半端ない
この4人が目立ちすぎなんだよ(人のせい)
昴「不機嫌そうやなー!もっと笑ってや!」
蓮「あぁ。」
笑おうとすると顔が引きつる
もう思いっきり走ってリサ連れて逃げたい
さっきから女子の話声耳に入ってくる
話しかけられたら終わりだ
一誠「それにしても、蓮ちゃんは可愛い彼女がいて羨ましいな~!」
蓮「あ、あぁ、そうか。」
一誠「俺もこんな彼女が欲しい~!」
雄馬「だったら探せばいいだろ。」
一誠「そうじゃないんだよねー。」
こいつらの話が入ってこない
取り合えず、チャラ男が首をかしげてる
でも、そんな事どうでもいい
さっさと家に帰りたい
一誠「こう運命的な出会いっていうかさー、そう言うのを求めてるんだよね~。」
昴「嘘やな。」
一誠「えぇ!?」
雄馬「胡散臭い。」
勇人「嘘にまみれてるな。」
リサ(扱いが酷い。)
出口まであと13mほど
周りにいる女子は多くてわからん
でも、もうすぐ終わる
一誠「__じゃあ、ここまでだね~。」
蓮「あぁ。(やった、やっと帰れる。)」
やっと落ち着いてきた
もう後は帰るだけだ
そして、こいつらと二度と話すことはない
4年間、逃げ切ってやる
昴「いやー、神谷君は全然喋らんな~!」
雄馬「喋るのが苦手なんだろ。」
勇人「まぁ、これからさ。」
蓮「......ん?」
俺は木崎の言葉を聞いて首を傾げた
いやあの、これからは勘弁してくれ
女子を呼ぶ奴らといるのはきついんだよ
一誠「また明日ね!蓮ちゃん!」
蓮「いや、あの__」
昴「また、次はゆっくり話そな!」
雄馬「じゃあな。」
勇人「これからも、よろしく頼むよ。」
蓮「......」
リサ(あ、蓮の目が死んだ。)
イケメンズが歩いて行く
拒否の意思を示したいけど出来ない
俺は遠ざかっていくやつらを見ながら
イヤな汗が流れるのを感じた
蓮「リサ......」
リサ「え、いや、その......ガンバレ!」
蓮「......」
俺はリサにそう言われ
静かに家の方に向かって歩きだした
大学が始まって早々ツイてない
俺の不運は折り紙付きらしい......