精霊術師の異世界旅 更新休止   作:孤独なバカ

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ミュウ

「……んで?何か言い訳は?」

「カッとなったので計画的にやった後悔も反省もない。」

「……お前なぁ。」

 

俺はジト目でハジメを見る。結局俺らはサーカスを見たり、公園でのんびりしていると何か騒がしかったので嫌な予感がしたと思い俺が水族館のところに向かうと水槽やら壁やらを破壊してリーマンが空を飛んで逃げたという話を聞いた。

それを聞き俺はハジメを呼び出すと何故か海人族の女の子を連れて帰ってきたのだ

詳しく聞いたところその女の子が拐った人身売買している組織の関連施設を潰し回っていたらしい

 

「……なんていうか俺も結構トラブルメイカーの自覚あるんだけどお前最近度が過ぎないか?冒険者ギルドで俺がどれだけイルワさんに頭を下げたのか分かっているのか?」

 

結構ガチで説教する俺にハジメは悪かったよと反省もしてないようなことをいう

 

「とりあえず始末書は書いておいたしえっと確か。」

「ミュウだ。」

「ミュウは連れて行くことになったんだろ?お前買い出しもう一回行く羽目になったじゃねーか。」

「……は?そこ?」

 

するとキョトンと俺を見る

 

「いや。別に仲間がふえるっておかしいことじゃないし俺も一人連れてきているしなぁ。」

「……どこで拾ってきたんだよ。」

「だから言ったろ?精霊なんだって。まぁ少し前まで精霊王やっていた化け物だけど。」

「ちょっと人を化け物扱いなんてひどいじゃない。」

「いや。5属性の魔法を同時展開できる方がおかしいからな。」

「……あんたはたった2ヶ月で4属性同時展開できるでしょうに。」

「……どっちもどっち。両方おかしい。」

 

ユエに正論を突かれて俺も紫も黙ってしまう

 

「……と、とりあえず買い物はしなおそうか。それと紫曰くやっぱり助けに行った方がよさそうだぞ。」

「そういえば魔人族が勇者暗殺に動いているんだよな?」

「えぇ、精霊族は元々幻の種族。それはどこででも現れることができるからでほとんどの人が見えないから幻って呼ばれるの。だから諜報活動にも優れているのよ。私たちの敵だと判断した時は暗殺だってするから。」

 

……そうなんだよなぁ。俺も初めて知った時はかなり驚いたことだった

 

「……幻影魔法と暗殺ってかなりまずいんだよなぁ。実際気配感知では気付けても視界には見えないし。」

「妖精って怖い種族だったのですね。」

 

シアが少し怯えたようにしている

 

「とりあえず買い出しと今後について話すけど。とりあえずこれからホルアドに向かってオルクスの大迷宮に向かおうと思う。ぶっちゃけ勇者の救出ついでに俺たちの生存報告をしようと思っている。」

「……勇者?生存報告は分かりますが。お二人がクラスメイトさんを助ける必要なんてあるんですか。」

「それは私が説明するわ。」

 

すると紫が話し始める

そして話終わったときにハジメが真剣な目になる

 

「……魔人族か。」

「あぁ。一応俺たちは八重樫と谷口、白崎は俺たち仲よかっただろ?俺は遠藤とも仲いいし。正直今の天之河ならすぐに蹂躙されるだろ?」

「神に選ばれた勇者になんて、わざわざ自分から関わりたくはないし、あいつら達を関わらせるのも嫌なんだが……」

「同感だけどな。さすがに俺らだけ生きていたらあっちで面倒臭いだろ?マスコミとか。」

「まぁ、そうだな。」

 

実際俺はマスコミの怖さについては両親で経験済みだしなぁ

 

「……まぁ明日には出発するか。正直ここにいたら何かトラブルに巻き込まれそうだし。ホルアドまで今のペース的に5日あればいけるだろ?ミュウの依頼もあるし。」

「そうだな。」

「パパ。その人だれ?」

 

すると海人族のミュウが俺を指をさす

 

「パパ?」

「パパはパパなの。」

「……えっと。まさか。」

「……悪いか?」

 

いや。ちょっと意外だった。まさか引き受けるなんて

……先生の忠告が効いているのか?

 

「……俺はケント。ケンでいいぞ。」

「ケンお兄ちゃん?」

「そうだぞ。それで。こっちはハナ。」

「……?」

 

キョトンとハナは首を傾げる

するとミュウから近づき話しはじめる

その光景は微笑ましく、そしてこれから始まる戦争前のつかの間の平穏だった。


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