綺麗なクロコダイル目指したらロビンとビビに好かれました 作:花蕾
今回は2500字程度で少なめです。なんとか3000字は超そうと思ったのですが厳しかったです。
【アルバーナ 】
アラバスタの首都、アルバーナ。この都市で一番待ち合わせに向いてる場所と言えば、こういうだろう。
『宮前広場』と。
「ああん、いねぇじゃねぇか」
クロコダイルとロビンもその例に漏れなかった。
広場にある大時計を見れば、約束の時間より少し早い。
とりあえず、時間を潰そうと周りを見渡すが、人人人人。暇を潰せるものは見つからない。
「帰りたくなってきたな」
「ダメよ」
思わず声を漏らすと、クロコダイルの肩ぐらいから手が生え背中を叩く。地味に覇気が纒われていて痛い。
「待ったかしら?」
「いーや、さっききたところさ」
「なら、よかったわ」
カップルの決まり文句のような会話。ロビンはそれに満足し頬を緩める。
「さあ、いきましょうか」
「お手柔らかにな」
まず、二人が向かったのは、服屋。
「これ、どうかしら?」
ロビンが試着といって身につけてきたのは、踊り子の衣装。普段の雰囲気と相まって艶っぽい。
「似合ってるじゃねぇか」
基本的にロビンは元が良いから何を着ても似合う。やはり、美人って役得だな、とクロコダイルは感じる。
いくつか試着をし、気に入ったものを買うことにする。
「さて、支払いを」
「ちょっと待って」
「ん?どうかしたか?」
「あなたの服も見るのよ」
「えっ………」
予想外の発言にクロコダイルは固まった。
「うーん、この服もいいわね」
(あと、何着あるんだ…)
クロコダイルがチラリと見れば、服の山が。今の数着の試着だけで気が滅入っているのに、その倍以上となると目眩がしそうである。
「な、なあ、ロビン。そろそろいいんじゃないか…」
「ダメよ。あなた、オシャレに気使わないじゃない。同じ服何着持ってるの」
そう言われると、その通りだとしか言い返せない。事実、同じ服、もしくは似たような色の服しか、クロコダイルは持っておらず、それを知らなかったら同じ服を何日間も着てるようにしか見えない。
結局、服屋にいた時間は予定より数時間オーバーしていた。
「お昼ご飯のところはもう決まってるからついてきて」
「ああ、わかった」
着せ替え人形にされてグダッてしているクロコダイルと違い満足げな表情を浮かべてうロビンは、クロコダイルの大きな手を掴み先導する。
歩くこと数十分程度。
「ついたわ。ここよ」
ロビンが連れてきたのは、メインストリートから離れた場所にある穴場的な店。入ってみると静かな雰囲気でクロコダイルにとっても好ましい店である。
「さて、メニューは、と」
「私はこのサンドウィッチのセットにしようかしら」
「なら、俺もそれにしよう」
「それなら、すいません、サンドウィッチのセットを二つ」
「かしこまりました」
(なぜ、ここで給仕をしている、ツメゲリ部隊!?)
ロビンの注文を受け取ったのは、国王護衛部隊であるツメゲリ部隊の一人。よくみれば、後の三人もいる。
「こちら、サンドウィッチセットになります」
続いて料理を持ってきたのは、
「なんでおまえがここにいる、コブラァ!」
「何を言ってるのかね、クロコダイルくん?あ、お客さん」
「それで誤魔化せると思ってんのか!?」
まさかの国王に声を荒げてしまうクロコダイル。というか、本当になんでいるんだ、国王。
「ハッハッハッハッ。久しぶりに休暇を取れたからな。そんなときに、そこのロビンくんから良いお店を紹介してほしいと頼まれた。これは君関連に違いないと確信したのだ」
「休日は家族サービスするだろ、普通」
「…最近、ビビが冷たくてな」
「…なんか、すまないな」
結婚もしていないクロコダイルが言うのもあんまりだが、国王のあまりに寂しそうな姿に思わず謝ってしまう。
「ああ、料理のほうは大丈夫だぞ。テラコッタが作ってるからな」
「そういう問題じゃない!」
ああ、もう、と頭を抱えるクロコダイル。
そんなクロコダイルの様子を見ながらロビンはクロコダイルの服を掴み、
「私とのデート中なんだから、他の人に集中しないでちょうだい」
弱々しく頬を赤らめながらそう呟くロビン。普段のクールな姿とは程遠い。クロコダイルの胸はきゅんとしてしまう。これがギャップ萌えか。
「すまなかったな」
「うちの国の王族は、別に一夫多妻禁止してないからな」
「なぜ、今言ったぁ!!」
コブラはハッハッと笑いながら厨房のほうに戻っていく。
どうしたらいいか、分からないが、とりあえず料理を、と差し出されたサンドウィッチを食べることにする。
「はい、あーん」
ロビンは小さく千切ったサンドウィッチをクロコダイルに差し出す。
「お、おう」
それを戸惑いながらもパクりと口に収めるクロコダイル。
「…美味いな」
クロコダイルは自分の頬が赤くなっていることを感じ、誤魔化すかのように食事の感想を言う。ロビンのほうをみれば、林檎のように頬を赤く染めている。
「はあ、こっちを見ろ、ロビン」
無言でチラチラとクロコダイルのほうを見る。
「そこまで照れるんだったらやるんじゃねぇよ、ほれ」
「…あなたも同じような感じじゃない」
クロコダイルが差し出したサンドウィッチをほんの少し口に入れるロビン。
どちらも真っ赤に頬を染めていた。周りを見れば、コブラやテラコッタが微笑ましそうに見ている。
その視線で、さらに頬が赤くなっていく。
「う、うまいな」
「え、ええ、そうね」
食事中の会話は、どちらも上手く口を開けず、それっきり途絶えてしまった。
店を出たあと、香水などの買い物をしたが、頬の赤みは取れず、互いの顔を見ることはできなかった。
◇◇◇
それから、数ヶ月後。
「ほう、“黒ひげ”と“火拳”、それに“
クロコダイルはいつもより真剣な表情で新聞を読んでいた。葉巻を口から外し白い煙を吐き出す。
「島は崩壊。ま、当然だな。そして、黒ひげ、火拳は捕まった、と。…戦争が始まるか」
葉巻を口に戻して口角を吊り上げる。そのとき、一つ重大なニュースがあったことに気がついた。
「…ん?黒ひげが捕まった?」
もう一度、読み返す。しかし、書いてあることに変わりはない。それはクロコダイルの予想していたことのどれにも当てはまらなかった。
「まじか」
信じられない、その感情がクロコダイルを支配する。
青雉は指折りの実力者に入る。しかし、どうしても能力の相性というのはある。
青雉の能力は、全てを凍らす“ヒエヒエ”だ。相手のエースの“メラメラ”とは相性が悪く、黒ひげの“ヤミヤミ”は全ての能力者に有利がとれる。片方のみが相手ならクロコダイルも納得するが、両方となると首を傾げざるを得ない。
「…はあ、ここで考えてもしかたねぇ」
まだ、情報は少ない。自分の考えが全て違っている可能性もある。
嫌な予感が胸をよぎりつつ、クロコダイルは準備を進めるのだった。
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初めてデート描写をしてみました。難しいものですね。恋愛ものの小説を読むこともあるのですが、全然違います。これから上達していけたらな、と思います。
次回予告
「グララ、久しぶりじゃねぇか」
始まる海軍と七武海、白ひげ海賊団による頂上戦争。クロコダイルは数十年ぶりに四皇の一角“白ひげ”エドワード・ニューゲードと相対する。
第5話 頂上戦争
次回もお楽しみに
クロコダイルの左手の義手、どうするか?
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原作通り、フック
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ハガレンみたいな感じにする
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ロケットパンチだろjk
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ビーム砲つけよう