綺麗なクロコダイル目指したらロビンとビビに好かれました   作:花蕾

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ギリギリ3月…
頂上戦争は数回にわけてだします


5話 頂上戦争①

【マリンフォード 海軍本部】

 

海軍大将“青雉”により確保された白ひげ海賊団二番隊隊長、ポートガス・D・エースの処刑のため、世界各地から戦力が集結された。

 

島全体を夥しい数の戦艦が取り囲み、湾岸から見える軍隊の最前列には6名の曲者ーーー“王下七武海”が構えていた。

 

“天夜叉”ドンキホーテ・ドフラミンゴ、“海賊女帝”ボア・ハンコック、“暴君”バーソロミュー・くま、“鷹の目”ジュラキュール・ミホーク、ゲッコー・モリア

 

そして、“砂漠の王”サー・クロコダイル

 

いずれも世界中に悪名を轟かせる化け物たち。

王下七武海の名の通り、本来は七名だが、この場に最後の一名はいないため割愛させてもらおう。

 

さらに処刑台の手前でたち構えているのは、三名の“海軍大将“。

“赤犬”サカズキ

“青雉”クザン

“黄猿”ボルサリーノ

 

正に最強の布陣である。

 

◇◇◇

 

「お前の父親は“海賊王”ゴールド・ロジャーだ!!!」

 

これが、エースが“海賊王”ゴールド・ロジャーの息子であることが、白ひげ海賊団との全面戦争になる危険性を犯してでもエースを処刑せねばならない理由に他ならない。

 

残しては、残っていては許されない血筋。

 

存在するだけで災厄を撒き散らす悪魔の血筋。

 

いくら、エースが自分の“オヤジ”は“白ひげ”だと喚こうと、世界は決してそれを許してくれない。

しかし、世界が許さなくてもそれを認めるものは存在する。そして、そのものたちはすぐに現れる。

 

悪を拒絶するかのように天高くそびえ立つ『正義の門』。

開く予定のない扉は神の悪戯か、けたたましい音を伴って開いていく。

 

「来たぞォー!!」

「全員警戒態勢!!」

 

「突如、現れたぞ!一体どこから!!?」

 

“遊騎士 ドーマ”“雷卿 マクガイ”“ディカルバン兄弟”“大渦蜘蛛 スクアード”…いずれも“新世界”で名を轟かせる海賊船船長。

総勢43隻。今、“白ひげ海賊団”の傘下の海賊たちが海軍の前に現れた。

 

ゴボゴボ…ゴボボ…ゴボッ

 

最初に気づいたのは誰だろうか。

 

それは伝播していき、海軍全体に不安感を撒き散らす。そして、その不安感は間違いではない。

 

「…こりゃあとんでもねぇ場所に現れやしねぇか…!?」

 

「布陣を間違えたかねぇ」

 

三日月型の湾内から、自分の存在を主張するかのごとく気泡が何かの影と共に大きくなっていく。それに、海軍の英雄“モンキー・D・ガープ”、大参謀“おつる”は自分達の策の失敗を察知する。

 

「そうだったのか、あいつら全船…!コーティング船で海底を進んでいたのか…!!!」

 

気づいたときにはもう遅い。海上に気をとられるあまり、最も恐れていた事態を引き起こしてしまった。

 

極大の水飛沫を伴って白ひげ海賊団旗艦“モビーディック号”が湾内に飛び出し、連続して三隻の同型の海賊船も姿を示した。

 

「14名の隊長たちの姿を視認!」

 

無論乗船してるのは、白ひげ海賊団の幹部たち、そして、何より、この男ーーー

 

「おれの愛する息子は、無事なんだろうな……!!!」

 

居るだけで世界そのものを塗り替えてしまいそうな存在感を、覇気を撒き散らす巨漢。彼は最上大業物であり愛槍の“むら雲切”を片手にモビーディック号の甲板に降り立ち、自分の愛する息子の姿を視線に捉えて大胆不敵に笑った。

 

「オヤジィ!!」

 

『海賊王』の席に最も近いとされているエースが敬愛してやまない世界最恐の男が現れた瞬間である。

 

 

“白ひげ”エドワード・ニューゲートは虚空に拳を叩きつけると、大気にヒビが入り、海を唸らせる。ほとんどの海兵は何が起こったか理解できず、正しく理解したのはと海軍の一部と白ひげと交戦経験があるクロコダイルやミホークのみ。

 

「オヤジ……みんな、おれはみんなの忠告を無視して飛び出したのに、何で見捨ててくれなかったんだよ!! おれの身勝手でこうなっちまったのに……!」

 

エースは叫ぶ、自分の身勝手さを、自分の愚かさを。

 

そう叫ぶエースに白ひげたちは優しく語りかける。

 

「いや……おれは行けと言ったはずだぜ、息子よ」

 

「嘘つけ! バカ言ってんじゃねェよ!! あんたがあの時止めたのに、俺は……!」

 

「おれは行けと言った…そうだろ、マルコ」

 

「ああ、おれも聞いてたよい。とんだ苦労をかけちまったなァ、エース!!」

 

親の、家族の、優しい嘘。その思いやりがエースにとっては辛く、しかし、何より嬉しかった。

 

「何だぁ、この地鳴りは」

 

マリンフォードがズズズズズという音と共に揺れる。

 

「怯えんじゃねぇよ、これくらいで。あのジジイにとって、これくれぇはまだ軽いジャブだぞ」

 

「そら来たぞい。さっき、あいつが仕掛けた“海震”が…“津波”に変わってきやがる…!」

 

“グラグラの実”の「地震人間」

“白ひげ”エドワード・ニューゲート

懸賞金50億4600万ベリー

 

その能力は世界をも滅ぼすほどの力である。

 

「“氷河時代(アイスエイジ)”!!」

 

「青キジィ…若造が…」

 

青雉が津波を凍らせ、

 

「“砂漠の金剛宝刀(デザート・ラスパーダ)”!」

 

「グララ、久しぶりじゃねぇか。クロコダイルの小僧!!」

 

クロコダイルが攻撃を仕掛ける。

しかし、その攻撃は白ひげの振動でいとも容易く打ち破られる。白ひげの起こした振動は砂の刃を破壊し、

 

「チィッ」

 

クロコダイル自身の身にも影響を及ぼす。

落ちていったクロコダイルの身は青雉が凍らせた海面に叩きつけられる。

 

「始まってすぐ退場になるかと思ったぜ、クロコダイル」

 

「うるせぇ、余計なお世話だ」

 

 

「湾内も氷に!」

「船の動きが封じられたぞ!」

 

「砲撃ィ!!」

 

モビーディック号目掛けて砲丸が次々と打ち込まれる。動きが止まっている船などただの案山子でしかない。

 

しかし、氷程度で止まるなら困らない。

 

「いい足場ができた」

「行くぞ!!」

 

「俺たちの力を見せてやれ!!」

 

「隊長たちが出てきた!砲撃を休めるな!」

 

 

「うひゃひゃ、こっちも撃ち返してやれ!!」

 

海賊船から放たれた砲丸は命中する前に

 

「そう簡単には行かねぇか!」

 

海軍本部の中将たちに阻まれる。

 

「中将がこんなに揃う姿は初めて見るぜ!」

「“バスターコール”もまッ青だな!!」

 

バスターコールにて必要な海軍本部中将の人数は5名。しかし、ここには実に数倍の海軍本部中将が集っていた。

 

しかし、それがどうした?白ひげ海賊団はその程度の障害は打ち破ってきた。新世界の王者、四皇の名は伊達じゃない。

 

「さっさと倒して湾内に進めぇ!」

 

「とうとう始まったか…」

 

世界を揺るがす戦争がついに始まった。




次回予告

「海兵ども、巻き込まれても知らねぇぞ」

始まった頂上戦争。進撃する白ひげ海賊団の隊長たち。各々自由に動き出す七武海。さて、どうなる…

第6話 頂上戦争②

次回もお楽しみに

クロコダイルの左手の義手、どうするか?

  • 原作通り、フック
  • ハガレンみたいな感じにする
  • ロケットパンチだろjk
  • ビーム砲つけよう

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