綺麗なクロコダイル目指したらロビンとビビに好かれました   作:花蕾

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7話 頂上決戦③

「元帥殿、準備が整いました」

 

「湾岸もか」

 

「はい」

 

「ならば、これより処刑を開始する」

 

「ハッ!」

 

予定の時刻よりも早めに処刑の準備に動き出す海軍に、シャボンディ諸島モニター前の記者や一般市民はざわつく。

 

「処刑が始まるのか!?」

「発表より大分早いぞ!!」

 

「直ちに映像電伝虫を切れ!我々に対し不信感が募るのは困る」

 

海軍、いや、“正義”への不信感はいずれ亀裂を呼び“正義”が築き上げた秩序を壊しかねない。そうなると、この戦いで勝とうが負けようがその先は地獄だ。しかし、非道なことすらしなければこの戦いに勝てない。

その“正義”の負の面を隠すため、センゴクは映像の切断を命じる。

それと同時に海軍は新たな一手を投じる。

 

「なんだ、あいつら!?」

「アレが噂の『人間兵器』か」

 

「さあ、おまえら、待ちくたびれたやっとの出番だぜ!」

 

大柄な体格に大きな鉞、まるで金太郎のような格好をした男、戦桃丸はそう劇を飛ばす。そして、彼の後ろにいるのは

 

「く、くまぁ!?」

「なんでくまがこんなにいるんだよ!!」

 

七武海のバーソロミュー・くまと同じ姿をしたものたち。その数は20を優に超す。その異様な光景に海賊たち、くまと親交があったもの、さらにはモニター前の人々は驚愕の声を漏らす。

 

「予定とは少し違うじゃねぇか。出番はまだ先じゃねぇのか、これ」

 

本来の海軍の作戦は、湾内で海賊を取り囲み一網打尽にすること。しかし、白ひげの采配のおかげで左右が崩され包囲されてない形となっている。

 

「予想の範疇だ!縦での挟み込みは可能だ!予定通り、傘下の海賊から狙え!」

 

「やれ!パシフィスタ!」

 

平和主義者(パシフィスタ)』の名を冠するものたちは悪を殲滅しようとレーザーを放つ。

 

「おいおい、ここにいたら巻き込まれるぞ」

 

「ちいっ、ダイヤモンド・ジョズ、決着はまた今度だ」

 

パシフィスタの攻撃に巻き込まれまいとクロコダイルとドフラミンゴは後方へと下がる。勢力的に言うとパシフィスタはクロコダイルたち側だ。しかし、パシフィスタは機械。敵を殲滅するだけの殺戮機。そんなものと連携は以ての外である。倒すことも選択の一つだが、それはクロコダイルたちの立場からすると無茶な相談だ。

 

「そういや、おまえの義手ってベガパンク製だったよな」

 

「そうだが」

 

「レーザーつけてもらえよ」

 

「頭沸いてんのか、フラミンゴ野郎」

 

 

 

 

「おい、映像は!」

 

「まだです!どうやら、一機、海賊たちに盗られている模様です!」

 

「なんだとぉ!」

 

海軍にとっては予想外、白ひげ海賊団や脱獄囚たちにとっては幸運だった。

電伝虫の映像が切らなければ海軍は次の作戦に進めない。しかし、最後の電伝虫はこの戦場において白ひげに次ぐ実力者、シキの手の中にあった。

 

「くそ、奴に生半可なやつでは話にならん。大将たちを向かわせろ!」

 

「いや、センゴク、儂がいく」

 

「ガープ!まて!」

 

ガープはセンゴクの制止を聞かず、弾丸のように飛び出し戦場に踊りでる。

 

「え、英雄だ…」

「英雄、ガープが動きだしたぞぉ!」

 

海で最も名が知られた海兵。海兵からすれば憧れの的であり、多くの海賊からは恐怖の対象。かの海賊王ともやりあった、正に生ける伝説。その名は、モンキー・D・ガープ。この世界で英雄と呼ばれている存在である。

 

「名前に躍らされるんじゃねぇよ、アホンダラァ!」

 

(と言った手前、ガープを止めれそうなのはマルコぐらいか。俺も早めに動いたほうがいいか)

 

白ひげは味方を鼓舞するものの内心では苦虫を噛み潰したような表情をする。

ガープはネームバリューに匹敵する実力を備えている正真正銘の英雄。彼を止めることは四皇内でも最大の勢力を誇る白ひげ海賊団にも厳しい。

 

「ジハハハ。久しぶりじゃねぇか、ガープ!」

 

「シキィ!!貴様、伝説のままでいればよかったものを!!」

 

「そりゃあ、こっちのセリフだ。テメェも英雄のままでいたかっただろうに!」

 

シキとガープが激突した。両者の強大な覇気のぶつかり合いは海賊海兵問はず吹き飛ばしパシフィスタをも壊すほどの威力であった。

 

(ガープはシキのほうに向かったか、よし)

 

「おやっさん」

 

「スクアードか、無事だったか。さっきテメェに連絡を入れたが」

 

「ああ、すいません。ちょっとたてこんでたもんで」

 

白ひげの思考を停止させたのは傘下の一人“大渦蜘蛛”のスクアード。

 

「後方の傘下の海賊は酷いやられようだ」

 

「ああ、俺もでる!こっちも一気に攻め込む他ねぇ」

 

「そうですね。俺たちは全員、あんたに大恩がある。白ひげ海賊団のためなら命を失ってもかまわねぇ。だが、その前に一つ質問がある」

 

「質問?どういうことだ」

 

「俺ァ、海軍の反乱因子からこの戦争はすでにあんたと海軍の間で話がついてると言われた。俺は信じなかった。だが、あいつが言った通り攻撃は俺ら傘下しか狙わってねぇ。アンタが、エースの命を買う為に傘下の海賊の首を売ったってのは本当なのか!?」

 

スクアードの怒号が響き渡った。

戦場を見ればその節はある。あれだけパシフィスタはレーザーを放っているのに、一度も隊長格を狙っていない。そのおかしさに傘下の海賊たちも、まさかという声を上げる。

 

「ウソだろ、んなわけーー」

「ほんとだ、こいつら、俺らしか狙ってねぇ!!」

「ウソだと言ってくれェ、おやっさん!!」

 

 

「どうなんだ、おやっさん!」

 

スクアードは大刀を虚空に振り下ろしながら糾弾するように叫んだ。

 

「俺ァ、どうしたらいいんだ!嘘じゃなかったら俺は死ぬ!おやっさんを信じて茶番劇をして死んじまう!」

 

今度は懇願するような叫び声だった。白ひげを疑う気持ちと疑いたくない気持ちがスクアードの中で競い合い、結果どうすべき分からず感情がぐちゃぐちゃになっている。

 

「スクアード、テメェは馬鹿野郎だ。だが、バカな息子をそれでも愛そう」

 

白ひげはそう言いスクアードを抱きしめた。

戦場とは思えない安らかな声音とその腕から伝わってくる熱にスクアードの迷いが、疑いが消えてなくなった。

 

「俺ぁ、あんたを疑っちまった…すまねぇ…あいつの言葉がなけりゃ刺していた…本当にすまねぇ…!」

 

「あいつ?」

 

白ひげがそう聞き返すとスクアードは海軍の反乱因子ーーー赤犬に語られたときに自分を踏みとどませてくれた人物のことを大雑把に話す。

 

「なるほどな」

 

(…そんなやつ、()()()()()()()()()()()()())

 

白ひげの頭に疑問符が湧くが今はそれどころじゃない。

 

「おれが息子たちの命を、売っただと……?」

 

その言葉にあるのは純然たる怒りだった。おもむろに振り上げた拳で空間を力の限り殴りつけた。

その一撃は空間を震撼させ、船で逃げるためには邪魔だった氷塊が砕け散る。退路が拓かれ、傘下たちはこれでいつでも逃げられる。

 

「海賊なら!! 信じるものはてめェで決めろォ!!!」

 

その行動は、その言葉は、その生き様は傘下の混乱や絶望が鎮まっていく。

 

「おれと共に来るものはーー命を捨ててついてこい!!!」

 

「ウオオオオオォォォォ!!!」

 

海賊たちの雄叫びが天を轟かせた。

 

ーーー戦場のとある一角

 

「ちぃ、余計なことをしおって。作戦が台無しじゃ!」

 

スクアードを唆し、白ひげと傘下に亀裂を産むことで戦争を有利に進めようとした手筈がここでひっくり返された。

 

「当たり前だろう。なんてたって()()()が乗っていた船だからね!」

 

()()()?一体、誰の話をしとるんじゃぁ!」

 

「君に教える必要はない!」

 

「だったらとっと死ねぇい!」

 

赤犬のマグマの拳と()()()()()()()()()()の金棒が激突した。




次回予告

「“切り札”を使うぞ!」

白ひげ海賊団がついに最後の切り札を切った。それは一体…

第8話頂上戦争④

お楽しみに

▼作品についてのお知らせ
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エージェントで不明な人物(Mr.6など)をどうするか

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