ドラゴンクエストーダイの大冒険ー ~忍者に憧れた転生者~ 作:KANDAM
オレとポップと穢土転生で復活したヒュンケルはポップのルーラでカール王国跡の前線基地へ向かった。そしてオレ達はみんなの待つ部屋へ入っていった。
「ヒュ、ヒュンケル?!」
みんなヒュンケルの姿を見て驚いた。どうやらみんなオレの話を信じ切れていなかったらしい。まるで幽霊を見るような顔つきだ。
(まぁ、無理もないか・・・)
「話した通りヒュンケルを口寄せさせてもらった。」
「みんな、オレはどんな事をしても償えない罪を犯してしまった。それでもオレは少しでもその罪を償いたい・・・。もし良ければオレにみんなの力にならせてくれ・・・」
「もちろん!大歓迎だよ、ヒュンケル!」
ダイが一番に口を開いた。
「私もよ、ヒュンケル」
マァムも同意した。
「オレも特に反対する理由はないぜ」
ポップもヒュンケルを仲間に入れることに同意したようだ。
ヒュンケルを仲間として受け入れることにみんなが同意すると、フローラ王女はレオナにミナカトールを習得させるためにパーティーを組んで破邪の洞窟へ入る事を提案した。メンバーはレオナ、フローラ王女、占い師のメルル、そしてマァムの4人だ。だが、ダイはこの話に反対のようだ。
「待って、オレも行くよ。レオナを危険な目に合わせられない」
ダイも破邪の洞窟へ行くのに志願した。どうやらダイはレオナが心配なようだ。
「ダイ君、私はダイ君に頼らずこの試練を乗り越えてみたいの。もちろんダイ君がいればこの試練は簡単になるのかもしれない。でもそれじゃこの後大魔王とは闘えない・・・。お願い私に行かせて・・・、そしてダイ君は今ダイ君にしかできない事をして・・・」
「分かったよ・・・レオナ、気を付けてね・・・」
オレはダイの新必殺技の修行に付き合うことになり、ヒュンケルは光の闘気の技の修行をすることになった。ポップはマトリフさんのもとへ修行を付けてもらいに行った。
1週間後。
フローラ女王達が破邪の洞窟から戻ってきた。どうやらミナカトールの習得に成功したようだ。ダイとヒュンケルはそれぞれ新しい技を身に付け、ポップはマトリフさんのもとで新しい魔法を習得したようだ。
「みんなそろったわね?」
フローラ女王が号令をかけた。
オレ達は各国首脳陣が集めた精鋭達と共に船で死の大地へ乗り込むことになった。その中にはブロキーナ老師もいた。ブロキーナ老師はオレ達の前で正体を明かしたというのに今回もなぜか布袋を被った変装をしていた。
オレ達は船に乗り込み死の大地へ向かった。死の大地に着くまで魔王軍の襲撃を覚悟していたがなんの襲撃もなく、オレ達は死の大地へたどり着いた。
(おかしい・・・なんかの罠か?)
「何の襲撃もないのは好都合。さあ、始めるわよ」
ダイ達アバンの使徒はアバンのしるしで五芒星を形成すべく集中し始めた。
その時、5体のチェスの駒を形どった金属体がオレ達の前に立ちふさがった。
「おぉっと、それ以上はこのハドラー親衛騎団が行かせないぜ。」
ポーンの駒の形をした金属体が人間態に変形し、言い放った。他の4体も同様に人間態に変形した。
そして周囲の山々から見たこともないモンスターが出現し始めた。恐らく魔界のモンスターなのだろう。どうやらオレ達は囲まれたようだ。
「みんな、ここはオレ達が食い止める。だからみんなはミナカトールを!」
オレはダイ達にミナカトールの完成を急ぐよう促した。
「分かったわ、みんな急ぎましょう!」
レオナがダイ達に呼びかけた。
(さてと、ここは踏ん張りどころだな・・・。奴らの身体は金属体・・・。なら!)
オレは仙人モードになり、火遁の印を組んだ。
「火遁・豪火滅却の術!」
オレの口から広範囲に渡って高い火力を持った炎が敵を襲う。術の範囲にいたモンスターは一層できたようだが、ハドラー親衛騎団の5体はそのまま残っていた。
「おいおい、オレ達にそんな炎は効かねーぜ。」
「なら、水遁・大瀑布の術!」
今度は大量の水が発生し、残っているハドラー親衛騎団に襲い掛かった。ハドラー親衛騎団は大量の水の波を浴びたが、特段ダメージを受けた様子はない。
「そんなのは効かねーって言ってるだろ。ん?」
彼らは体の違和感を感じたようだ。
「気が付いたようだな、お前らの身体は金属でできている。なら、高温で熱せられた後に水を浴びせられて無事なわけがない。」
「き、貴様!」
大ダメージを与えるとまでは行かなかったかもしれないが、動きをにぶらす程度のダメージを与えることができたようだ。
「写輪眼!」
オレは写輪眼を発動し、ハドラー親衛騎団を見た。どうやらハドラー親衛騎団はフレイザードと同じ構造をしており、心臓部にコアがあるようだった。
(いまだ!今なら奴らは速い動きはできない!)
オレは雷遁の印を組んだ。
「雷切!」
オレの手から雷状のチャクラが見える。オレはハドラー親衛騎団に突っ込んで行った。ハドラー親衛騎団はカウンターでオレの動きに合わせようとしたが、オレは写輪眼でハドラー親衛騎団の動きを先読みし、ハドラー親衛騎団の心臓部をそれぞれ貫いた。
「ぐぁ!どうして・・・・このオリハルコンのボディをいとも簡単に・・・」
「お前らの敗因は自分のボディを過信しすぎたことだ。高温に熱せられたお前らのボディが水を浴びれば、お前らの身体が金属である以上金属疲労を起こすのは自明の理・・・」
「見事だ・・・・」
心臓部を貫かれたハドラー親衛騎団は爆発した。
ちょうどその頃ダイ達はミナカトールを完成させたようで、ダイ達の五芒星から強いエネルギーが発せられたのを感じた。
仙人モードの強さを竜魔人と同等クラスとしたのでハドラー親衛騎団に苦戦したりするのはおかしいだろうということであえてさっくり退場いただきました。